「虫食い算」という名称は、計算式(主に筆算形式)が虫に食われたように穴が空いている
ことに由来する。1946年に出版された、佐野昌一氏(別名 海野十三氏、推理作家やSF
作家で、日本SFの始祖の一人と呼ばれる)の著書「虫食い算大会」で「虫食い算」という言葉
が初めて使われたようだ。日本は、虫食い算で世界最高のレベルと言われる。
虫食い算の一種で「覆面算」と言われる問題がある。意味のある文や単語から作られる。
覆面算では、同じ文字には同じ数字が対応し、しかも、復元される計算式は唯一つに定ま
る。
例えば、あさしお+おしだす=あまのやま に対して、2つの解が存在するので、これは覆
面算とは言えない。
(1) 1678+8752=10430 (2) 1578+8762=10340
覆面算ではいくつか有名な問題が知られている。
もっとも古いものでは、作者不明の SEND+MORE=MONEY (答え⇒覆面算)や、
つゆは+しとしと=あめがふる (答えは、こちら)
などがある。
まず、虫食い算を体験してみよう。虫食い算の問題は巷間に溢れているが、解答のみの
場合多く、その考え方、解き方を詳しく説明しているものは少ない。次の虫食い算を例に、
その攻略法を考えてみよう。
例 次の虫食い算を解け。
(解) 説明しやすいように、空所に次のように名前を付ける。
3を掛けて3桁になるので、(イ)=6〜9 このとき、必然的に、(ハ)=1なので、(ロ)=4、(ホ)=2 繰り上がりを考えて、(ヘ)=(イ)=9しかなく、(ニ)=8 よって、(リ)=2、(チ)=2、(ト)=1 |
読者のために練習問題を残しておこう。
(解)
まず、虫食い算の攻略法は、与えられた式から情報を取得して、分かると ころから地道に埋めていく。これに尽きる。 その際に注意することは、数の偶奇や数の桁数に着目すると解決の糸口 が見えてくる場合が多い。 |
上記の場合だと、(イ)7×(ロ)=(ト)5 に注目して、7に(ロ)を掛けて下1桁が5なので、
(ロ)=5と確定する。また、(ロ)=5を(イ)7に掛けて2桁なので、(イ)=1、(ト)=8と確定
する。
すると、17に(ハ)を掛けて3桁の数(ニ)(ホ)(ヘ)になるには、(ハ)の可能性は、6、7、
8、9の何れかであるが、
17×6=102、17×7=119、17×8=136、17×9=153
より、(ト)5=85 と計算して繰り上がるのは、17×9=153 しかない。
よって、(ハ)=9と確定する。
以上から、 17×59を計算すると、1003となり、すべての虫食い箇所が確定する。
虫食い算の問題が次のページで取り上げられている。是非挑戦してみてください。
・虫食い算 ・完全覆面算 ・小町覆面算 ・虫食い算2 ・虫食い算3 ・虫食い算4
・虫食い算5 ・虫食い算6 ・虫食い算7 ・虫食い算8(覆面算) ・虫食い算9
・虫食い算10 ・虫食い算11 ・虫食い算12 ・パズル2016(6) ・2013年頭パズル
虫食い算と同様に覆面算もお楽しみください。
・覆面算 ・覆面算2 ・クリスマス覆面算 ・行儀よい覆面算 ・覆面算2020
・覆面算
虫食い算の問題をいろいろと収集してみた。
問題 0から9までの数字を一度ずつ使って足し算の式を作る。空所を補充せよ。
(解) 普通の計算以外に、使える数字にも制限があるので、解きやすいとは思うが、それ
ほど易しくもない虫食い算でしょう。
まず、すぐ気が付くのは、(ニ)=1。ということは、(イ)の可能性は、7、8、9の何れかで
ある。
ところが、1と2がすでに使われているので、(イ)=9の可能性はない。
ここで、(イ)=8とすると、(ホ)=0が確定し、残りの使える数字は、3、5、7、9
十の位での繰り上がりがないので、(ロ)=3または5
(ロ)=3のとき、一の位の繰り上がりがないという条件で、(へ)=7だが、それは不可能。
(ロ)=5のとき、一の位の繰り上がりがないという条件で、(へ)=9だが、それは不可能。
以上から、(イ)=7、(ホ)=0と確定する。
このとき、残りの使える数字は、3、5、8、9
十の位での繰り上がりがあるので、(ロ)=8または9
(ロ)=9とすると、(ヘ)=3だが、それは不可能。
(ロ)=8とすると、(ヘ)=3なので、残りの使える数字は、5、9を考えると、
(ハ)=9、(ト)=5と確定する。
以上から、 246+789=1035 となる。 (終)
GAI さんからのコメントです。(令和2年2月20日付け)
ネットで見た虫食い算ですが、中学1年生の創作だそうです。
(コメント) 中学1年生創作という言葉に惹かれて考えてみました。
まず、(ソ)=(ネ)=0は確定で、(ヲ)=1しか入らない。第3行が3桁で一の位が6、第7
行が2桁で一の位が0であることから、(イ)=9、(ハ)=5と確定し、(ニ)=1、(ホ)=4とな
るので、(ヌ)1、(ル)=2、(レ)=(ツ)=7が確定する。
(ロ)の可能性は、1〜7があるが、3桁から2桁を引いて1桁になることから、(ロ)=7しか
ありえず、(ヨ)=9、(タ)=8が確定する。
よって、(ワ)=0、(カ)=5で、(ヘ)=1、(ト)=3、(チ)=6、(リ)=5が確定する。
#この虫食い算を創作されたのが中学1年生だと聞いて驚きです。出来上がったものを解
くのは根気が要りますが、そのうち解決します。それに対して解がユニークに決まる虫食
い算を作るのは解く以上に難しいことです。中学1年生の構想力に感服です。
らすかるさんからのコメントです。(令和2年2月20日付け)
整数の方が説明しやすいので、被除数の10倍をa(5桁で一の位は0)、除数をb(2桁)、商の
10倍をc(3桁で一の位は0以外)とすると、bc=aです。
bにcを掛けると一の位が0となり、bを何倍かすると一の位が6になることから、bは偶数で、
cの一の位は5です。
一番下の部分からbを5倍しても2桁のままですから、bの十の位は1と決まります。十の位
が1である偶数を1桁倍して3桁になるのは、
12×9=108 、14×8=112 、14×9=126 、16×7=112 、16×8=128
16×9=144 、18×6=108 、18×7=126 、18×8=144 、18×9=162
で、すべてですが、このうち一の位が6になるものは、14×9=126 と 18×7=126 の二つし
かありません。
aから12600を引いた結果が1000以上ですから、aは13600以上です。
もし、b=14 とすると、 13600÷14≒971.4 なので、cは、975 か 985 か 995 となりま
すが、cの十の位を14倍して2桁ですから、975しかあり得ません。
14×975=13650 であり、1365÷14 を筆算で行うと条件を満たします。
もし、b=18 とすると、13600÷18≒755.6 なので、cは、765 か 775 か 785 か 795
となりますが、cの十の位を18倍すると、いずれも3桁になり条件を満たしません。
従って、答えは、 1365÷14=97.5 です。
(追記) 令和2年3月7日付け
虫食い算は、算数の発想を鍛えるのに最適ですね。算数の発想にこそ様々な科学の思
考法の原点のようなものが根付いているように感じます。
問題 次の空所を補充せよ。
(解)
まず、7と掛けて一の位が3になることから、 (へ)=9 と確定。□□7×9を計算して下
3桁が203から、(ハ)=6、(ロ)=4と確定。同様に、7と掛けて一の位が6になることから、
(ホ)=8 と確定。このとき、(ヲ)=3、(ル)=7と確定。
このとき、上から第4行と第5行の関係から、(ニ)=8と類推され、(カ)=3、(ヨ)=6で、
(ヌ)=3ということから、(イ)=5と確定し、(リ)=4、(ワ)=4である。また、(ト)=4、
(チ)=9である。よって、(ネ)=1、(ツ)=0、(ソ)=6、(レ)=8、(タ)=4となる。
(追記) 令和2年3月16日付け
問題 次の空所を補充せよ。
(解)
明らかに、(カ)=6で、(リ)=6である。また、236=59×4なので、(ニ)=5、(ホ)=9、
(ハ)=4が分かる。よって、(ロ)=7で、(ヨ)=1が確定。
このとき、 (ヲ)=4、(ワ)=3で、(イ)=1から、(ヌ)=5、(ル)=9から、
(ヘ)=1、(ト)=0、(チ)=2が確定する。
(追記) 令和2年6月13日付け
虫食い算と覆面算の混合問題もある。
(解)
まず、1**×9で4桁なので、(ヌ)=1は確定。また、1**×(ハ)も4桁 なので、(ト)=1も確定。このとき、(ハ)=6、7、8、9 (ハ)=6のとき、1**×6の十の位が2なので、1**=170、171 1**=170のとき、(ヘ)=Y=0で、(リ)=(ワ)=P=0 Y=P となり、覆面算のルールから不適。 |
1**=171のとき、(ニ)=5で、171×965=165015 となり、覆面
算のルールから不適。
(ハ)=7のとき、1**×7の十の位が2なので、1**=146、147、160、161、175
1**=146のとき、(ニ)=6で、146×976=142496 となり、覆面算のルールから不適。
1**=147のとき、(ニ)=6で、147×976=143472 となり、覆面算のルールから不適。
1**=160のとき、(ニ)=5で、160×975=156000 となり、覆面算のルールから不適。
1**=161のとき、(ニ)=5で、161×975=156975 となり、覆面算のルールから不適。
1**=175のとき、(ニ)=5で、175×975=170625 となり、覆面算のルールから不適。
(ハ)=8のとき、1**×8の十の位が2なので、1**=141、153、165、166、178
1**=141のとき、(ニ)=6で、141×986=139026 となり、覆面算のルールから不適。
1**=153のとき、(ニ)の値が存在しないので不適。
1**=165のとき、(ニ)=5で、165×985=162525 となり、覆面算のルールから不適。
1**=166のとき、(ニ)=5で、166×985=163510 となり、覆面算のルールから不適。
1**=178のとき、(ニ)=5で、178×985=175330 となり、条件に適する。
(ハ)=9のとき、1**×9の十の位が2なので、1**=114、125、136、147、158、169
1**=114のとき、(ニ)の値が存在しないので不適。
1**=125のとき、(ニ)=7で、125×997=124625 となり、覆面算のルールから不適。
1**=136のとき、(ニ)=6で、136×996=135456 となり、覆面算のルールから不適。
1**=147のとき、(ニ)=6で、147×996=146412 となり、覆面算のルールから不適。
1**=158のとき、(ニ)の値が存在しないので不適。
1**=169のとき、(ニ)=5で、169×995=168155 となり、覆面算のルールから不適。
以上から、求める覆面算は、178×985=175330 である。
(コメント) 与えられた条件から可能な場合を列挙して検証していくという、かなりしんどい計
算でした。
(追記) 令和2年6月24日付け
当HPがいつもお世話になっているHN「ks」さんから虫食い算の問題をいただきました。
問題 次の虫食い算で、被除数の各位の数の和を求めよ。
らすかるさんからのコメントです。(令和2年6月25日付け)
除数×8が2桁で、除数×□が3桁なので、除数は、12に決まる。
すると、下から2行目と3行目は84、4行目は48、5行目は56、6行目は96、7行目は101、8行
目は108と決まり、1090164÷12=90847 とわかる。
よって、被除数の各位の数の和は、21
(なぜ被除数の桁の和を求める必要があるのかわかりませんが...。)
ksさんからのコメントです。(令和2年6月25日付け)
らすかるさん、ありがとうございます。2桁の数で、8を掛けると2桁で、9を掛けると3桁に
なるところが面白いと思いました。被除数を答えるかわりに、和は試験的 です。
(追記) 令和2年6月30日付け
問題 次の空所を補充せよ。
(解)
まず、(ウ)=(ヰ)=0 である。また、8を掛けて2桁なので、(イ)=1である。
このとき、(ン)=9で、9を掛けて3桁になることから、(ロ)=2が確定する。このとき、
(ヨ)=9、(タ)=6、(ワ)=9、(ヘ)=9、(ハ)=(ヌ)=1、(ニ)=(ル)=0、(ホ)=(ヲ)=8
が定まる。さらに、(ノ)=9で、(ネ)=1、(ナ)=0、(ラ)=8が定まり、その結果として、
(レ)=1、(チ)=(ソ)=0、(リ)=(ツ)=9が定まり、(カ)=7から、(ト)=7となる。 (終)
(追記) 令和2年6月14日付け
次に、覆面算の攻略法を考えてみよう。
つゆは+しとしと=あめがふる
を例に解き方を見てみよう。
左図において、C1、C2、C3、C4 は、繰り上がりの数を表す。 また、例えば、7+6=13 などは、7+6≡3 と書くことにする。 |
このとき、上式は、
は+と≡る ・・・ (1)
C1+ゆ+し≡ふ ・・・ (2)
C2+つ+と≡が ・・・ (3)
C3+し≡め ・・・ (4)
C4≡あ ・・・ (5)
2つの一桁の数を加えたとき、繰り上がりは高々1であるので、C1、C2、C3、C4 の値は、
0または1である。ただし、あは0ではないので、 C4=あ=1 と確定。
また、あ=1であることから、 C3=1、し=9 も確定、め=0 である。
さらに、C2+つ+と=10+が≧12 において、 1+8+と≧12 から、 と≧3
ここで、と=3のとき、 C2=1、つ=8 となり、が=2 となる。
このとき、8ゆは+9393=102ふる において、はに4、5、6、7を順次代入すると、
は=4 、る=7 、C1=0 、ゆ=6 、ふ=5
が条件に適する。
したがって、答えは、864+9393=10257 となる。
読者のために、練習問題を残しておこう。
練習問題 せつめいと+かいせつ+と=よくよんでよ
(解)
上記同様、明らかに、C5=よ=1 と確定し、C4=1、せ=9、く=0 である。
このとき、 と+つ+と≡1 で、C1=0、1、2 の可能性がある。
C1=0 のとき、 と+つ+と=1 を満たす数はない。
C1=1 のとき、 せ=9 より、 い=で となり、不適。
よって、 C1=2 で、 と+つ+と=21 を満たすものは、 と=8、つ=5
このとき、 2+い+9≡で より、 1+い=で になる。
C2=1 で、 1+め+い≡ん
また、C4=1 なので、 C3+5+か=11 すなわち、 C3+か=6
か≠5 なので、 C3=0 、か=6 と確定。
このとき、 1+め+い=ん で、 1+い=で より、 め+で=ん
残っている数 2、3、4、7 で、上式を満たすのは、 い=2 、で=3 、め=4 、ん=7
以上から、答えは、95428+6295+8=101731 となる。 (終)
類題で、もう1問、練習問題を残しておこう。
練習問題 かいせつと+せつめい+と=よくよんでよ
(解)
前問と同様にして、C5=よ=1 と確定し、C4=1、か=9、く=0 である。
このとき、 と+い+と≡1 で、C1=0、1、2 の可能性がある。
C1=0 のとき、 と+い+と=1 を満たす数はない。
C1=1 のとき、 と+い+と=11 で、と に入る数の可能性は、 2、3、4 の何れか。
と=2 のとき、 い=7
C4=1 なので、 C3+7+せ=11 すなわち、 C3+せ=4
ここで、 C3=0 ならば、せ=4 で、 C2+4+つ=ん
このとき、 C2=0 は起こりえず、 C2=1 、つ=3 、ん=8
しかるに、条件を満たす め は存在しない。
よって、 C3=1 ならば、せ=3 となるが、 C2+3+つ≧14 即ち、 C2+つ≧11
において、条件を満たす つ は存在しない。
と=3 のとき、 い=5
C4=1 なので、 C3+5+せ=11 すなわち、 C3+せ=6
ここで、C3=0 または 1 であるが、
C3=0 ならば、せ=6 で、C2+6+つ=ん
このとき、 C2=0 で、 つ=2 、ん=8 で条件を満たすためには、
め=4 、で=7
C3=1 は起こりえない。
と=4 のとき、 い=3
C4=1 なので、 C3+3+せ=11 すなわち、 C3+せ=8
ここで、C3=0 または 1 であるが、
C3=0 ならば、せ=8 で、C2+8+つ=ん を満たす数は存在しない。
C3=1 ならば、せ=7 で、C2+7+つ≧12 すなわち、 C2+つ≧5
このとき、 つ=5 、6 、8
つ=5 のとき、C2=0 で、ん=2 となるが、 1+5+め=で を満たす め と で
は存在しない。
つ=6 のとき、条件を満たすんは存在しない。
つ=8 のとき、め=6 、で=5 、C2=1 で、ん=7 となり不適。
C1=2 のとき、 と+い+と=21 より、 と=8 、い=5
C4=1 なので、 C3+5+せ=11 すなわち、 C3+せ=6
せ≠5 なので、 C3=0 、せ=6
このとき、 C2+6+つ=ん を満たす数は存在しない。
以上から、答えは、95623+6245+3=101871 となる。 (終)
(コメント) 覆面算には、虫食い算にはないシンドさがありますね!
覆面算に病みつきになったので、もう1題。
練習問題 かいたい+うりもの=うりたいね
(解)
まず、すぐ分かるのは、 C4=う=1
このとき、 C3=1 、か=8 、り=0 または、C3=1 、か=9 、り=1
または、 C3=0 、か=9 、り=0
C3=1 、か=8 、り=0 のとき、 い=9 、C2=1 で、結果として、た=0
これは、覆面算のルールに反する。
また、 C3=1 、か=9 、り=1 は、覆面算のルールに反するので不適。
以上から、 C3=0 、か=9 、り=0 と確定。
このとき、覆面算のルールから、 C2=1 でなければならない。
い+1=た 、C1+た+も=10+い 、い+の≡ね なので、 C1+も=9
(い,た)=(2,3)、(3,4)、(4,5)、(5,6)、(6,7)、(7,8)
ここで、 C1=0 なら、 も=9 となり、覆面算のルールに反するので不適。
C1=1 なら、 も=8 で、(い,た)=(2,3)、(3,4)、(4,5)、(5,6)
この中で、 い+の=10+ね を満たすのは、 い=5 、の=7 しかない。
このとき、 ね=2 で、 た=6 と確定するので、
9565+1087=10652 (終)
(追記) 令和3年8月18日付け
虫食い算の問題を更に収集してみよう。
問題 次の虫食い算を解け。
(解) 説明しやすいように、空所に次のように名前を付ける。
(ロ)の可能性は、2、7の2通りあるが、(ハ)×(ロ)が奇数であることから、(ロ)=7 と
確定する。このとき、(ハ)=1、(ト)=4、(イ)=8で、(ニ)=5、(ホ)=0、(ヘ)=8となる。
よって、(チ)=5、(リ)=5 である。
(コメント) 数の性質を駆使して、一つの突破口が開かれると、一気に全てが氷解するとい
う虫食い算の醍醐味が味わえる問題である。
(追記) 令和4年6月9日付け
最近、連立型の覆面算に触れる機会があった。
次の計算式において、A、B、C、D には、0〜9 の何れかが入る。ただし、同じ文字には
同じ数字が入り、違う文字には違う数字が入るものとする。数の先頭には、0は入らないも
のとする。
上の計算式が同時に成り立つとき、A、B、C、D の値をそれぞれ求めよ。
(解) 第一の計算式から、下一桁のBの値は、5、6、7、8、9 の何れかで、
それぞれに対して、Dの値は、0、2、4、6、8 の何れかである。
計算の結果、1繰り上がるので、 C=A+1
C≦9 から、Aの値は、1、2、3、4、5、6、7、8 の何れか。
ここで、A=1とすると、B=D となり、条件に反する。
A≧3のとき、C≧4なので、10C×Aは、100以上となる。
ところが、計算結果は2桁なので、 Aの値は、2 と確定する。
このとき、C=3 である。B=5、6、7、8、9 に注意して、
CB×A=35×2、36×2、37×2、38×2、39×2
=70、72、74、76、78
よって、 A=2、B=7、C=3、D=4 と確定する。
AB+B=27+7=34 より、 D=4 となるので、適する。 (終)
以下、工事中!