微分方程式概論                      戻る

  [目 次]
1.微分方程式とは?
2.微分方程式を作る
3.微分方程式を解く
 (1) 求積法
 (2) 級数展開法
 (3) 演算子法
 (4) 数値解析法
 (5) 線形微分方程式における常識的手段
4.微分方程式の幾何学的応用
5.微分方程式の力学的応用
6.解の存在について
7.ラプラス変換

 現在の高等学校の学習指導要領では、微分方程式についての話は一切削除されている。
しかし、将来専門的に自然科学を学ぼうとする場合、微分方程式の分野は避けて通ることが
できない数学的領域だと思う。私自身の経験からすれば、高校3年で「簡単な、必ず解ける」
微分方程式を学習し、その応用を物理に見い出すことができた。一つ一つのばらばらな物理
公式が整然と理解され、いろいろな物理現象が数学的に翻訳されることに感動を覚えた。こ
のような経験は、なるべく早い時期にした方がよいように思う。
 微分方程式は、新しい関数を定義する。一般の微分方程式の解を、目に見える形で完全
に表現することは困難であるが、解は厳然と存在している。微分方程式は、自然現象の完全
な記述とまではいかないが、自然現象に対する一つの近似解・解釈を与える。ここに、数学
のロマンを感じる人は多いだろう。
 このページでは、微分方程式について知っておくべき基本的な事項について、まとめてみよ
うと思う。微分方程式は、とても奥が深い。浅学の身が全てを説明することは困難である。ま
た、ある程度厳密性を無視しないと先に進まない場合もある。このページを読まれて、違和感
を持たれる読者がいるかもしれない。そのときは、どうかご容赦願いたい。

(参考文献:辻岡邦夫 著 微分方程式(朝倉書店)
        竹之内 脩 著 微分方程式序論(日本評論社)
        谷口 勝 著 微分・積分(旺文社)
        矢野健太郎 著 微分方程式(裳華房)
        末松豊彦 著 微分方程式(共立出版)
        服部修三 著 微分方程式Q&A(啓林館)
        三輪辰郎 著 積分(科学新興社)
        森田 章 他著 物理学コースT(学術図書出版社)
       石原 繁 著 微分方程式(科学新興社)
        篠崎寿夫、松浦武信 著 ラプラス変換とデルタ関数(東海大学出版会))