4.微分方程式の幾何学的応用             戻る

 ある性質を満たす図形が、微分方程式を介して鮮やかに求めることができる。

例 直線群 Y=mX に直交する曲線群を求める

直線群  Y=mX の両辺をXで微分して、Y’=m
 Y=mX に代入して、XY’=Y
 この微分方程式は、直線群 Y=mX の満たす
 微分方程式で、直線群 Y=mX の持つ幾何
 学的性質を表している。
  この直線群に直交する曲線群の持つ幾何学
 的性質は、
   X(−1/Y’)=Y 即ち、 X+YY’=0
 という微分方程式によって表される。
 両辺の不定積分を求めて、
      X+Y=r  (r は任意定数)
 これは、原点中心の円群である。
  両者の関係は、左図の通りである。




例 接線影の長さが一定な曲線を求める 接線影一定な曲線

   接線の方程式は、
       Y=y’(X−x)+y
  で与えられるので、
  接線とX軸との交点の座標は、
       x−y/y’
  となる。
   このとき、接線影の長さは、
       |y/y’|
  である。
   そこで、例えば、接線影の長さが1と
  して、次のような微分方程式を考える。
       Y/Y’=1
  このとき、
       Y’/Y=1
  の両辺の不定積分を求めて、一般解
  は、
       Y=C
                                となる。ただし、Cは任意定数。