菅ちゃんの呟き
 教えて頂戴2                                戻る

200「数学的なものの見方・考え方とは?」(12月29日)*********************************
 思い出せば、2002年の1月に私がこのホームページ【私的数学塾】に参画し、塾長と二
人三脚でコンテンツ「菅ちゃんの呟き」の更新を始めてから、もう5年もの歳月が流れようと
しています。ふと時間が空いたときに自分が以前に書いた記事や、それに対する「塾長コメ
ント」を読み返すことがあるのですが、その「塾長コメント」にたびたび出てくるある言葉が気
になりました。それは「数学的なものの見方・考え方・表現・技能」という言葉です。具体的に
は『日記とお知らせ』の069「高校入試の問題を見て」と、同120「2週連続で週末がつぶ
れる時期」、そして最近では196「テストを行う負担は国語科が最大」の3箇所にこの言葉
が使われています。そのうち「表現」「技能」は朧げながらも想像がつきますが、私が注目し
ているのは「数学的なものの見方・考え方」です。塾長をはじめとする数学の先生方はどの
ような「ものの見方」や「考え方」を「数学的な」と認識しているのでしょうか。

    (塾長コメント: 「数学的なものの見方・考え方」というのは本来、数学を学ぶ過程で一番身に
             つけて欲しい部分です。単に計算が出来るだけでは、せっかく学んだ数学の知
             識が生かされません。身につけた数学の知識を如何に直面する問題の解決に
             活用するのか、いろいろ考えられる解決のためのアイデアをどう組み合わせる
             のかなど、身体の中に蓄えられた知識・技能を引き出す原動力となるのが、「数
             学的なものの見方・考え方」なんだろうと思います。たとえば、「1から100まで
             の自然数を全部足したらいくつになるか?」という問題を考えてみます。普通に、
             1+2は3、3+3は6、・・・とやっても答は出ますが、これを次のように考えては
             どうでしょうか?1から100までの自然数と逆順にした100から1までの自然数
             を項毎に加えると、すべて「101」になって、しかもそれが100個ある!だから、
             答は、101×100÷2=5050。これは、1+100は101、2+99も101とい
             うことに気づいたことから上手く問題解決できた好例だと思います。こんな風に考
             えて計算すると、単純に足した場合に比べて数学的な見方・考え方のよさがジ〜
             ンと伝わってきませんか!?)

199「琵琶湖の気候」(12月22日)***************************************************
 箱根の芦ノ湖や北海道の摩周湖など「湖」と称されるものは日本全国にいくつもあります
が、琵琶湖だけにしか見られない不思議な現象が一つだけあります。それは湖岸沿いに
わずかの距離を移動するだけで気候が一変することです。特に冬はその変化が顕著に現
れます。まずJRの京都に行き、東海道本線で次の山科まで乗ります。ここから琵琶湖の
西側に沿って西大津→堅田→近江舞子→近江今津と進むとあっという間に雪が深くなり
ます。山科では晴天で地面に全く雪が見られない日でもそこから50km足らずの距離しか
ない近江今津まで行くと、どんよりした雪雲が垂れ込めていたり、ひどい場合は吹雪のよ
うな降り方をします。そして近江塩津から今度は米原へ出て湖の東側に沿って彦根→近
江八幡→守山と進むと、さっきまでの雪がうそのようになくなっていたりします。米原と守山
との距離はわずか30km余りしかありません。それなのに気候は様変わりします。琵琶湖
は四方を山地に囲まれています。西側に比良山脈、北側に野坂山地、東側に伊吹山脈、
南側に鈴鹿山脈がありますが、それぞれの場所で気候が異なります。湖の南側にあたる
西大津・大津・草津あたりは太平洋型、東側に位置する守山・野洲・近江八幡あたりは降
水量が比較的少ない内陸性の気候、逆に湖の西側になる堅田から近江今津にかけてと
北側にあたる近江今津から米原のあたりは偏西風の影響を受ける日本海型の気候にな
ります。琵琶湖は言うまでもなくわが国最大の湖で、その面積は滋賀県全域の16%を占
める670kuもありますが、それにしてもどうしてこれほどまでに気候が複雑なのでしょうか。

198「水面上で物体が屈折して見える現象とは」(12月15日)****************************
 誰でも経験されていることかとは思いますが、水の入った洗面器や浴槽の中に箸など棒
状の物を斜めに入れると、水面上を境にして棒状の物があたかも折れたように見えますよ
ね。いわゆる光の屈折現象ですが、この現象をわかりやすく解説できる方、いらっしゃいま
すか?実際は折れてもいないのになぜ折れたように見えるのか。不思議でなりません。

    (塾長コメント: 当HPの「私の備忘録」の中の、「屈折する理由」で多分、菅ちゃんの疑問が解
             決できると思います!)

197「パチンコ店の裏側は?」(12月 8日)********************************************
 私が学校の勤務後によく行くミスタードーナツの店舗は、幅員4mほどの狭い道路を挟ん
だ向かいがパチンコ店になっています。ただ、その店は駅前広場の方に正面玄関を構えて
いるので、ミスタードーナツのある側に裏口の方を向けています。私はミスタードーナツでコ
ーヒーやカフェオレで喉を潤しながらパチンコ店の方を見るともなしに見るのですが、あると
き不思議な現象を発見しました。そのパチンコ店の裏口には小さい出入口があり遊び終え
た客がときどき出てくるのですが、客は一人の例外もなく出入口の横に併設されている窓
口に並びだすのです。その窓口はいつも無人で係員の姿を見たことは一度もありません。
しかし客はそこに並びます。しばらく観察するうちにわかったのですが、中から出た客はみ
んな名刺サイズの大きさのカードを持っているのです。みんな同じ大きさで同じ色のカード
を持っているので、恐らくパチンコ店内で受け取ったものなのでしょう。窓口のところには係
員がいない代わりに人間の腕が入る程度の大きさの穴があるらしく、客はその穴に腕を突
っ込んでカード状のものを入れているのです。そして15秒程度でしょうか、客は再びその穴
に腕を突っ込んで紙片を受け取っているのです。それを受け取った客は満足げな表情でお
もむろに自分の財布に入れて帰路に着くので、受け取った紙片は間違いなく現金だと思い
ます。パチンコに景品交換所があることは知っていますが、最近のパチンコ店は景品では
なく現金で交換するようになったのでしょうか。私はパチンコ店に一度も入ったことがないの
で、どういう事情なのかはさっぱりわかりませんが、それでもこの現金交換の光景は異様に
映ります。まるで発覚したら逮捕されるような闇取引きでもしているかのような印象を受ける
のですが・・・・・・。

196「ローカルと各駅停車は同義?」(12月 1日)**************************************
 「ローカル」という言葉から我々が解釈する語義は、「都市化されていない地域」や「人口
の少ない地方都市」といった概念でしょう。しかし英文字併記されている駅の列車案内表示
を見ると、各駅に停車する列車のことを「Local」と表示しています。それも、いかにもロー
カルな小駅にも一つずつ停まって、わずかな乗客を拾っていくような列車なら納得できます
が、東京の渋谷と神奈川県の横浜とを結ぶような大都市を走る鉄道でも、各駅停車列車の
ことをそのように表示しています。どうして「田舎」と「各駅停車」が同一の単語になっている
のでしょうか。

    (塾長コメント: 数学でも局所座標とか普通に「ローカル」という言葉を使います。そこでは「田
             舎」という意味合いではなく、「局地的に限られた」という意味で用いられます。
             私の高校時代は、「各駅停車」を「鈍行」と呼んでいましたね!もともと英語の
             「ローカル」には、「田舎」という意味はないような...?)

195「存在しない対義語2」(11月24日)**********************************************
 9月8日に、このコーナーで取り上げた言葉の続きです。今回も「次の青文字の語の逆は
なぜか使われない」というものを集めてみました。番号は前回の続きということで連番です。
11・小テスト/小論文
 「小テスト」とは、通常の定期試験に対して授業時間中に、3〜10分程度で行うテストをさ
して言う場合が多い。試験時間が短く出題量が少ないから「小」を冠するのだろうが、それ
ならば試験時間も出題量も多い通常の定期試験を「大テスト」と言うかというと、そういう言
葉は使わない。次の「小論文」は高校・大学・専門学校の入学試験あるいは就職試験にお
いて、あるテーマについて受験者の意見・主張を600字〜2000字で論述する科目をさす。
これも字数がその程度だから「小」を冠するのだろうが、それ以上の字数を執筆する論文、
たとえば大学の卒業論文や学会の研究論文を「大論文」と言うかというと、そういう言葉は
ない。
12・近郊
 大都市から比較的近距離に点在する郊外の都市をさす。どの程度までを「近距離」と呼
ぶかはその人の価値観もあろうが、だいたい中心地から50km圏内が限度だろう。具体
的に言えば、首都圏なら神奈川県藤沢市、埼玉県鴻巣市、茨城県取手市、東京都八王
子市、関西圏なら滋賀県大津市、兵庫県明石市、大阪府日根野市あたりになる。それ以
上は「遠郊」と呼んでも良さそうな距離だ。しかし、「近郊」はあっても「遠郊」という言葉は
ない。
13・出口調査
 投票所の出口で投票を終えたばかりの有権者に対して「あなたは今回の選挙でどの候
補者(どの政党)に一票を投じましたか」と尋ねて回答を収集することだが、その逆はない。
投票所の入口で「あなたは今からどの候補者(どの政党)に投票するつもりですか」と尋ね
る調査は意味がないのだろうか。
14・長靴/長袖/長ズボン
 まず普通の靴を「短靴」とは言わない。後二者は「半袖」「半ズボン」という語が一応対義
語にはなっているが、本来なら「短袖」「短ズボン」だ。その証拠に、「短パン」という言葉は
ある。「半袖」「半ズボン」と言うのなら「全袖」「全ズボン」だが、そういう語は存在しないし、
また「短パン」に対して「長パン」という語もない。
15・混浴
 温泉や銭湯などの公共浴場で男女が同一の浴室で入浴する形式をいうが、通常の、浴
室が男女別々になっている形式を「単浴」とは言わない。
16・生後
 「この世に生を受けた後」のことをさすが、逆の「生を受ける前」をさす語がない。本来な
ら「生後」に対して「生前」という語であるべきだが、なぜか「生前」は「死後」の対義語であ
り「存命していた期間」を意味する言葉になっている。本当なら、「生まれる前」=「生前」、
「生まれた後」=「生後」、「亡くなる前」=「死前」、「亡くなった後」=「死後」であるべきだ
が・・・・・・。
17・累乗/累乗根
 同じ数ないし同じ式をn回掛け合わせることを「累乗」といい、累乗した結果出てきた数
「a」に対して、もとの数を「aの累乗根」と言うわけだが、逆の「累除」「累除根」という言葉
はない。だから「3の5乗は243」という表現はあっても「243の5除は3」とは言わない。
18・減量
 この言葉には2つの意味がある。一つは「分量を減らすこと」だ。これに対しては「増量」
という対義語が確かに存在する。しかし「減量」には他に「体重を減らすこと」という意味も
ある。だから「私は今日から5kg減量することに決めた」などと表現するわけだが、逆に体
重を増やすことを「増量する」とは言わない。
19・激辛
 非常に辛い味がするものを「激辛」という。店によってはその激辛の度合いを競ってラー
メンやカレーライスなどで他の店には負けない辛さを売り物にしているくらいだ。しかし逆の
「甘さ」はなぜか「激」しくしようとしないから、「激甘」という語がない。したがって「激甘ケー
キ」「激甘善哉(ぜんざい)」という商品もない。
20・少女
 主に10代の女子を指すが逆の言葉はない。「少年」という言葉があるのだが、これは「主
に10代の男子」であると同時に、「男女問わず年少の者全員」をさす言葉でもある。たとえ
ば少年法では「少年」を「20歳未満すなわち未成年者」と規定しているし、児童福祉法での
それは「小学校入学時から満18歳に達するまでの男女」をさす。つまり「少女」に対して「主
に10代の男子」だけをさす言葉として「少男」があるべきなのだが、そういう言葉はない。

194「太陽電池に寿命はあるのか」(11月20日)***************************************
 事務机で使う卓上用電卓にしても名詞サイズの携帯用電卓にしても、今では太陽電池が
当たり前になっています。日光がなくても普通に文字を読み書きできる明るさなら電卓は正
しく機能しますが、寿命すなわちいくら明るい光源を入れても機能しなくなるときが来るまで
はどのくらいかかるのでしょう。というのは、電卓が使えなくなる原因の大部分はキーをいく
ら押しても反応しなくなったり液晶の表示が出なくなるというケースだからです。太陽電池の
不具合で電卓がだめになったという例は聞いたことがないのですが、もし太陽電池に寿命
があるとしたら何年ぐらいなのでしょうか。

193「非常口の案内表示板について」(11月17日)*************************************
 ホテル・百貨店・映画館・図書館・学校など、不特定多数の人が出入りする建物には火災
や地震などの際に避難する非常口が設けられ、そこには非常扉を開ければ避難できること
を表示する案内板があります。今回はその案内表示板についての疑問です。数年前までは
縦の長さより横の長さが3倍程度ある長方形でしたが、最近はほぼ正方形のもので小型化
されたものに交換されています。また、看板の構図も変わりました。以前は逃げている人の
図が中央に描かれてその両側は緑色だったのですが、最近の表示板は両側の緑色の部分
がなくなり、全体が白地で逃げている人が緑色で描かれているだけになりました。明らかに
以前の表示板の方が目立っていましたが、なぜわざわざ目立たないものに取り替えられて
しまったのでしょうか。非常時の避難に使うものである以上、目立つようにするべきだと思う
のですが・・・・。また、そのような案内板に取り替えることを決めたのはどの機関なのでしょ
うか。やはり消防署なのでしょうか。

    (塾長コメント: これは初耳です!気がつきませんでした...。)

192「バレーボールの疑問」(11月13日)*******************************************
 今月から4年に1度の世界バレーが開催され、日本代表選手も熱闘を繰り広げています
ね。前から疑問に思っていたのですが今回はバレーボールの試合に関する疑問です。試
合中コートに入る選手は6人ですが、どのチームも1人だけユニフォームが他の選手と異
なります。これはリベロプレーヤーといわれる、常に後衛で働く守備専門のプレーヤーです
が、なぜリベロだけユニフォームが違うのでしょうか。リベロの選手がスパイクやブロックな
どの攻撃に加担するという反則があったとき、審判にすぐわかるようにするためでしょうか。

191「航空機の所要時間の謎」(11月10日)*******************************************
 今回は航空機の所要時間に関する疑問です。国内線の時刻表を見ると、各区間の時刻
が掲載されています。たとえばドル箱路線の一つでもある東京(羽田)〜札幌(新千歳)は
1時間30分かかることがわかります。少し足を伸ばして東京(羽田)〜網走(女満別)では
1時間40分です。つまり東京から札幌へ飛ぶのと網走へ飛ぶのとでは10分しか所要時間
が違わないことになります。しかし道内を移動する便として設定された札幌(新千歳)〜網
走(女満別)を見ると45分もかかっています。この差は何なのでしょうか。こういう例はいた
るところに見られます。例えば、大阪(伊丹)から札幌(新千歳)を結ぶ便の所要時間は1時
間50分です。つまり札幌から見た場合、東京と大阪とでは20分しか違わないことになりま
す。しかし、東京(羽田)〜大阪(伊丹)を乗ると1時間かかります。ちなみに新幹線の東京
〜新大阪は営業キロで552kmあります。550km余りを航空機で移動するだけでも1時間
のフライトになるのに、なぜ550km余り先の空港まで飛ぶのに20分しかかからないのでし
ょうか。勿論飛行するコースが違うのでしょうが、それを差し引いても、あまりにも所要時間
に差がありすぎるような気がしてなりません。

190「世界史だけを必修にする理由は」(11月 7日)************************************
 高校で必修科目の履修漏れが社会問題になっているので、今回はこの問題の発端とな
った世界史に関する疑問です。かつての教科名であった「社会」は、現在では「地理・歴史
科」と「公民科」とに分けられており、このうち、前者は日本史A・日本史B・世界史A・世界
史B・地理A・地理Bの6科目、後者は現代社会・政治経済・倫理の3科目から構成されて
います。このうち前者の6科目については、
◆「世界史A」「世界史B」のいずれか1科目を必修
◆「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」の4科目の中から1科目を必修
と学習指導要領に定められています。今回の未履修問題は「世界史A」「世界史B」のいず
れも履修させていなかった事実が明るみに出たわけですが、その前にここで考えさせられ
るのは、なぜ世界史だけが必修と定められているのかという疑問です。われわれは日本国
民である以上、世界史を必修にする以前に日本史を必修とすべきではないでしょうか。現
行の指導要領では日本史は履修しなくても卒業要件には抵触しないことになっていますが、
それは自国の文化・歴史を軽視していることにはならないのでしょうか。

    (塾長コメント: 私の卒業した高校は特殊なカリキュラムになっていて、1年生から所謂理系で
             した。将来世界に羽ばたくときに困らないように国際理解を深めるということで、
             社会は世界史が必修で2・3年と計8時間も授業がありました。日本史は学習し
             なかったです。かといって、自国の文化・歴史を軽視することもなく、世界の中の
             日本という視点で十分日本の歴史は学べたと思います。友達に文転した子がい
             て、独学で日本史や地理を学んでいましたね!大変だったようです。)

189「マイナスイオンとは?」(11月 3日)*********************************************
 今年もまた冬が近づきました。家電量販店にでも行ってエアコンの買い替えを考えてい
る人も多いかと思います。私もつい先日行きましたが、ここ数年は特にエアコンや加湿器
などの家電製品で「マイナスイオン効果」をやたらと宣伝しています。そこで質問ですが、こ
の「マイナスイオン」とは何なのでしょう。家電製品の店員に聞いても明確な説明は返って
きません。マイナスイオンが人体に何らかの効果をもたらすとすれば、その逆のプラスイオ
ンは害悪なのでしょうか。第一、そもそも「イオン」とは何なのかがわかりません。昔、中学
と高校の理科の授業で原子の組織モデルを見せられて、この物質は2価の陰イオンだと
かあの物質は3価の陽イオンだとか習いましたが、さっぱりわかりませんでした。

    (塾長コメント: 「マイナスイオン」というのは、オゾン(O3)のことですかね?でも、過ぎたるは
             及ばざるが如し、で浴び続けるのは身体に毒のような予感...。)

188「カフェオレとカフェラテの違いは」(10月31日)*************************************
 ここ数年のことですが、喫茶店のメニューに「カフェラテ」というものが登場しました。飲ん
でみると、味はそれまであった「カフェオレ」とほとんど変わりません。カフェラテとカフェオレ
とはどこがどう違うのでしょうか。ちなみに昔から「コーヒー牛乳」という飲み物がありますが、
これとも違うものなのでしょうか。

    (塾長コメント: 「カフェオレ」は、フランス、「カフェラテ」はイタリアですか?)

187「落選濃厚な選挙に出馬する意義とは」(10月27日)********************************
 衆・参議院議員にしろ都道府県議にしろ、市町村区議にしろ、任期満了や解散、あるい
は欠員補充などの事情で選挙が行われます。その選挙が小選挙区制度で行われる場合
は1選挙区あたりの定数は1になるので、場合によっては開票前から結果が予測できるこ
とも少なくありません。たとえば、現職であるとか、政権与党公認の候補者であるとか、著
名人であるとか、有力者の地盤を継承した場合など、当選確実と目される理由はさまざま
ですが、いずれにしても「今度の選挙は黙っていても○○氏の圧勝だろう」という前評判が
たつこともあります。そこで疑問です。このように投票前から結果が見えている選挙にもか
かわらず、当確が予想される候補者にわざわざ対抗馬を出すのはどういう理由なのでしょ
うか。それも野党が連合して推した候補者との一騎打ちで勝負を挑むのならまだわかりま
すが、票割れして落選するだろうことが誰の目にも予測できるにもかかわらず、それぞれ
が自党から候補者を擁立して選挙を戦う理由がわかりまません。ムダにお金と労力を費す
だけで結局落選するような選挙戦になるのなら挑む意義はないと思うのですが。

186「スナック菓子についての疑問」(10月20日)**************************************
 発育途上の子どもの体に良くない食品として何かと槍玉に挙げられているものとして、「ス
ナック菓子」があります。具体的にはポテトチップやポップコーンなどで、主としてジャガイモ
やトウモロコシなどを原料とした菓子がこれに該当します。ところで、この「スナック菓子」の
「スナック」とはどういう意味なのでしょうか。お酒に目がない人がよく出入りする「スナック」
と何か関係があるのでしょうか。これがまず最初の疑問です。次に、スナック菓子が子ども
の体に良くないと言われる根拠はどこにあるのでしょうか。ジャガイモやトウモロコシが原料
ならさほど悪い食品とは思えないのですが・・・・・・。

185「同一語で2種類の発音がある理由は」(10月13日)********************************
 英単語に”body”という語があります。和訳すれば「身体」「胴体」さらには「機械などの本
体」といった意味です。発音をカタカナで書き表せば「ボディー」ですね。クルマでも車体の
ことは「ボディー」といいますし、外にも「ボディーブロー」「ボディーガード」「ボディーランゲー
ジ」などと広く使われています。しかしここ数年の現象ですが、スタイルの素晴らしい人のこ
とを「ナイスバディ」と表記し発音するのはなぜでしょうか。同じ単語なのに「ボディー」とも、
「バディ」とも言うのでは混乱のもとです。昔から”body”は「ボディー」と表記し発音してきた
のですから、なぜ「ナイスボディー」と表記・発音しないのでしょうか?

184「ガムテープのガムとは?」(10月 6日)******************************************
 引越しなどで物を詰め込んだダンボール箱に封をするときにガムテープがよく使われま
す。幅が広くて粘着力も強いため日常生活のさまざまな場面で重宝しますが、ガムテープ
の「ガム」とはどういう意味なのでしょうか。ちなみにこの単語は「ガムテープ」とカタカナで
表記します。しかし、「テープ」という英単語はあるものの、「ガムテープ」という英単語はあ
りません。となると、我々が噛む「ガム」と関係があるのでしょうか。心無い人が道端に吐
き捨てたガムを取り除くために考案・開発されたテープというのが命名の由来なら納得で
きますが・・・。

    (塾長コメント: 「ガムテープ」(Gum Tape)は、べとつく(Gum)テープ(Tape)ということで、
             和製英語らしいです。英米人に正しく伝えるには、「ダクトテープ」(Duct Tape)
             と言えばよいそうです。)

183「直角三角形以外の三角比は?」(9月29日)**************************************
 今回は高校の数学で必ず扱うことになっている三角比に関する疑問です。sin・cos・tan
のそれぞれについて、30°45°60°90°など代表的な角度についてはその値を暗記
したりした記憶がありますが、これが話題になるのは必ず直角三角形に限ったことである
ことに気づきました。例えば正三角形なら3辺が等しいので、sin60°・cos60°・tan60°
はいずれも「1」になるはずですが、そういう話は教科書のどこにも書かれていません。ま
た、二等辺三角形にしても2角が45°のものに限り取り上げられており、頂角が120度
で他の2角が30°といった二等辺三角形の三角比はやはり教科書には記述されていま
せん。これはなぜなのでしょう。直角三角形ではない三角形では三角比を論じる意義はな
いのでしょうか?

    (塾長コメント: 「直角三角形以外の三角比は?」という問いかけに「?」です!三角比は角
             度に対するもので、三角形に対するものではありません。三角比の定義に直角
             三角形が使われますが、そのことが誤解のもとなのでしょうか?
              高校の教科書では、鋭角の三角比から鈍角の三角比に拡張させますが、最
             初から三角比の定義を下図のようにやる方が誤解が少ないかも知れませんね!

                      

              x 軸の正の向きを始線として半径1の動径の偏角をθとするとき、動径の端点P
             の x 座標をcosθ、y 座標をsinθと定義する。
              でも、こんな風に最初教えたら、ほとんど全員三角比が嫌いになってしまうだろ
             うな〜!)

      菅ちゃんからコメントが届きました!

       三角比が三角形と何の関係もないことなんて全然知りませんでした。名前も「三角比」です
      し、教科書に載っている図形も直角三角形ですから、当然、三角比は三角形のある角と2辺
      との関係を論じているものと思っていたのですが・・・。だからどうして直角三角形しか出てこ
      ないのだろう?頂角が120°の二等辺三角形だったらsin30°はいくつなのだろうとか思っ
      ていました。でも、三角形と何の関係もないのなら「三角比」という名称自体を別のものに変
      えたほうが良いと思います。「三角」とあれば誰だって三角形の何かに関するものと誤解しま
      すよ。(笑) かくいう私も学習してから20年以上も誤解しつづけていた一人です。

    (塾長コメント: 「三角比」から「三角」を除いたら単なる「比」となりますが、そもそもこの比の出
             発点は、直角三角形の相似比です。ですから「三角」という言葉ははずせません
             ね!)

182「国旗は売っているのか?」(9月22日)*******************************************
 昔と比べるとめっきり少なくなりましたが、祝日に国旗を掲げている家は今でもたまに見
かけます。特に地方では都市部以上にまだまだ国旗を掲げている家があります。ところで、
あの国旗はどこで手に入れているのでしょうか。百貨店や大規模小売店といった量販店に
行っても国旗を売っているのを見たことがないのですが・・・。

    (塾長コメント: 私の実家の玄関の柱には、国旗を掲げる留め金があったような...。しかも、
             国旗を売り歩いている人がいたような気がします。今の世で国旗を手に入れよ
             うとしたら、通信販売か町の徽章屋さんでしょうね!百貨店にもあると思うので
             すが、およそ国旗を販売しているとは予想もつかないところで売られているとい
             う話を昔聞いた覚えがあります。)

181「ヒアリングとリスニングはどう違う?」(9月15日)***********************************
 英語の試験で年々重視されるようになった出題方式として音声を聞き取って解答するも
のがあります。これを「リスニング試験」とも「ヒアリング試験」ともいいますが、両者の語義
は全く同じなのでしょうか?日本語でも音声を耳で感じ取る意味として使う「きく」は「聞く」
と「聴く」とが使い分けられていますが、英語の「リスニング」と「ヒアリング」はどう違うので
しょうか?

    (塾長コメント: 高校時代の記憶によれば、「hear」は自然に耳に入ってくるとき、「listen」は
             聞こうと思って耳に入ってくるとき、といった使い分けがあったような...。ただ、
             「hear」には、注意して聞く・・・という意味もあるので、英語は難しいですね!)

180「存在しない対義語」(9月 8日)*************************************************
 「新記録」「大雨」など、ある単語の前に、その単語を修飾する働きを持つ漢字を冠して構
成される語彙は数多くあります。そしてこの「修飾する働きを持つ漢字」にはたいてい相反
する2字が存在するので、その結果として対義語が生まれます。たとえば「長距離」に対して
「短距離」、「高値」に対して「安値」、「公費」に対して「私費」、「上流」に対して「下流」といっ
たものがそれにあたります。しかし対義語として存在していてもよさそうなものなのに、存在
しない語、ないしは存在しているが日常ではほとんど使われない語があります。次の青文字
の語の逆はなぜ使われないのでしょう?
1・太腿
 足の付け根から膝までの部位は「腿」である。そのうち、足の付け根に近い部分は「太腿」
だが、逆に膝に近い部分の腿をさす語として「細腿」とは言わない。
2・早食い
 食べるスピードが速いことを「早食い」というが、逆に長い時間をかけて食べることを「遅
食い」とは言わない。
3・猛暑・残暑
 夏の暑さを形容する語として「猛暑」という語はある。しかし逆の「猛寒」はない。「残暑」に
対する「残寒」は正しく漢字変換されるから語彙としては存在するが、日常会話では使われ
ない。「酷暑」に対して「酷寒」が使われるだけである。
4・死語
 かつては使われていたものの今ではもうほとんど使われなくなった語彙を「死語」という。
では、今もなお使われている語彙は?「生語」とは言わない。
5・正三角形・逆三角形
 3辺の長さがすべて等しい三角形を「正三角形」と言うが、逆に、それぞれの辺の長さが
すべて異なる三角形を意味する言葉がない。また、三角形の頂点が下に向いた図を視覚
的な観点から「逆三角形」というが、頂点が上に向いた図を「順三角形」とは言わない。
6・遠浅
 岸から沖に向かってかなり進んでも海底が非常に浅い海を「遠浅」というが、逆に岸から
少し進んだだけであっという間に深くなる海を「近深」とは言わない。
7・負け犬
 勝負に敗れて惨めに引き下がる者を「負け犬」というが、勝って意気揚々と引き上げる者
を「勝ち犬」とは言わない。ちなみに「犬」と対になりそうな動物である「猫」や「猿」が「勝ち」
「負け」という語につくこともない。だから「負け猫」「負け猿」という言葉もなければ「勝ち猫」
「勝ち猿」という言葉もない。
8・前倒し
 ある制度の施行や予算の執行が当該年度よりも早い時期になされることを「前倒し」とい
うが、逆に当該年度よりも遅れることを意味する言葉がない。 
9・先送り
 物事の処理や問題解決を保留にして後日に延ばすことを「先送り」というが、逆に直ちに
当初の予定よりも早い時期に物事を処理したり問題解決を済ませることを意味する言葉が
ない。
10・細長い
 逆に太くて短い状態をさして「太短い」とは言わない。

179「コピー機の倍率」(9月 1日)***************************************************
 教員という職業柄、私は書類のコピーを学校で日常的に行なっています。その際、原稿を
縮小したり拡大してコピーすることもしばしばあります。A4をB4に拡大するなら122%、逆
に縮小する場合は86%、B5をB4に拡大するのなら141%、逆は70%と、主な倍率は既
に頭の中に入っています。さて、ここで疑問なのはB5をB4に拡大する場合の倍率です。紙
の面積が2倍になるのだから倍率は200%になりそうなものですが、設定する値は141%
です。ということは文字は2倍にならないのでしょうか。逆にB4をB5に縮小する場合も倍率
を50%にしないのも不思議です。倍率設定の「141%」「70%」という数字はどこから算出
されたのでしょうか?

    (塾長コメント: A4版ヨコは、210×297、B4版ヨコは、257×364 なので、A4版ヨコを
             122%拡大しても、厳密にはB4版ヨコにはならないと思います...。「だいた
             いB4版ヨコ」くらいの感覚でしょうか?
              A版・B版ともに縦横比が、1:1.414(√2)です。これは半分に折り続けて
             も、同じ縦横比になるという性質を持っています。
              それで、B5版ヨコを、a:√2aとすると、B4版ヨコは、√2a:2aとなります。
             コピー機の倍率は、線分の相似比を表しますが、B5版ヨコ→B4版ヨコの相似
             比は√2(=1.414)なので、この141%が拡大倍率となっているわけです。
              面積が2倍だから、線分の長さも2倍ということにはなりません。面積比は相
             似比の2乗になるので、面積が2倍ということは、線分の長さの比が√2倍にな
             るということです。なお、B4版ヨコ→B5版ヨコは、相似比1/√2(=0.707)
             なので、縮小倍率は、正しくは「71%」ですね!)

178「冷たい水が入ったコップの疑問」(8月25日)**************************************
 今回はファミリーレストランで私の隣席にいた家族連れの会話を聞いて思った疑問です。
小学校の低学年と思われる女の子がテーブルに置かれたコップを触りながら「ねえ。どうし
てこのコップ濡れているの?」と母親に尋ねていました。そのコップはこの母娘が入店した
ときに店員が冷たい水を入れて持ってきたものでした。女の子がその質問をしたのはもう
注文した料理を食べている最中でしたから、お冷がテーブルに置かれてから20分は経過
していたはずです。母親は「コップも暑いからきっと汗かいたのよ。」と、さすがに小学校低
学年向け?の答えをしていました。しかしその女の子は観察力がありました。「でも来たと
きは濡れていなかったよ。」と反論したのです。そうなのです。店員は新たに入店した客に
対してお冷を出しますが、そのときは当然のことながらコップの外側は全く濡れていません。
しかし、時間が経過するとびっしりと水滴が付着します。私はその母娘の会話を聞きながら
『これをきちっと科学的に説明するのは意外と難しいのではないか』と思いました。私も正し
く説明できる自信がありません。もし相手が中学生だったらどう言えば良いのでしょうか。

    (塾長コメント: 飽和水蒸気量っていうのは、中学理科で習うんですかね?)

177「カキ氷と頭痛の関係は?」(8月24日)*******************************************
 暑い夏には何といってもカキ氷ですね。私も好きなのでよく食べますが、食べる時間があ
まりないときに早食いすると、鼻の奥から後頭部に向かって頭痛がすることがあります。た
ぶん読者のみなさまも経験がおありかと思いますが、どうしてカキ氷を急いで食べると頭痛
がするのでしょうか?

176「祭りが終わった後の飾りつけは」(8月18日)**************************************
 『日記とお知らせ』にも記したとおり、私は8月6日に仙台の七夕を見物したのですが、見
ているうちに疑問がわいてきました。祭りが終わった後、あの飾りつけはどうなるのでしょう
か。全部ゴミとして焼却するのでしょうか。それではあまりにももったいないと思いますが、か
といってそのまま保管して翌年飾っていたら、毎年訪れている観光客に「これ去年と全く同じ
やんけ〜」とすぐに見破られてしまいます。そうなると他地区の七夕祭りに転用しているので
しょうか。七夕に限らず青森のねぶたにしろ、秋田の竿灯祭りにしろ、祭りの出し物として大
きな装飾を施した物はたくさんありますが、祭りが終わると主催者はそれらをどうしているの
でしょうか。

    (塾長コメント: 以前住んでいた所の近所に葬儀屋さんがあって、いつも大きな花輪などを張り
             替えていました。おそらく再利用できるものとできないものを分別して来年に備える
             と思うのですが、実際は如何に?)

175「表面張力はなぜ起こる」(8月17日)*********************************************
 暑いこの季節は冷たい飲み物をコップに注いで飲む機会も多いことでしょう。そのときに
よく体験することなのですが、コップになみなみと飲み物を注いだ場合、コップの淵の高さ
を越えてもある程度は飲み物がこぼれないという現象が起こります。これは表面張力とい
われますが、なぜこういう現象がおこるのでしょうか。そしてこの現象は注いだ液体が何で
あれ、共通して起こるのものなのでしょうか。

174「長いトンネル内での不思議な現象」(8月 4日)***********************************
 日本の国土には距離の長いトンネル(正式には隧道)が数多くあります。鉄道でそれらの
トンネルを体験することもできます。青函トンネルでは途中に海底にもかかわらず駅ができ
ており、トンネル列車の外へ降りることができます。水上から新潟方面行き上越線の下り普
通列車を乗ると2つめの土合駅はトンネル内にあり地上まで462段もの階段を上がらなけ
ればなりません。そんなトンネル内の駅のホームに降り立つと不思議な現象を体験できま
す。それは外気温の影響をまったく受けていないということです。真夏の上越国境では内陸
の山間地という地理的条件もあって35℃を越す日も少なくありませんが、土合駅のホーム
では20℃程度しかなく半袖シャツ1枚では寒いほど冷えています。また、青函トンネルでも
同様です。空調設備で一定の温度に設定しているわけでもないのに、年間通じてトンネル
内の温度は20℃前後です。したがって凍てつくような厳冬期でもここだけは暖かいのです。
しかし、どうしてこれほどまでに長大なトンネル内では外気の影響を受けないのでしょうか。

    (塾長コメント: 素朴に考えると、気温というのは、太陽と雲の状態から決まるからなのかな?
             田舎では、冬の晴れた日の翌朝は放射冷却現象で相当に冷えます。地下は、
             そういった影響を受けないから気温が一定なのでは?違いますかね?北海道
             へは、以前は青函連絡船を利用していましたが、廃止以降は専ら空路専門で
             すね。ちょっと長時間の電車は辛いです!でもいつかは青函トンネルの海底駅
             を体験したいな...。)

173「『なし』は形容詞でよいのか?」(7月28日)***************************************
 久々に国語に関する疑問です。古典文法の授業で動詞「あり」を扱うとき、「『あり』『をり』
『はべり』『いますかり』、この4つはラ行変格活用動詞や!しっかり暗記しとき!」と生徒に
指導します。その後、動詞が一通り終わると今度は形容詞を扱うのですが、ここで「なし」と
いう語が登場します。このことで生徒から「『あり』は動詞なのに、『なし』は形容詞なのです
か?」と質問されたことがあります。古語では活用語尾が「し」で言い切る用言は形容詞で
すから、「なし」はまぎれもなく形容詞です。ですから生徒には「形容詞や」と答えるしかあり
ませんが、しかしこれはあくまでも活用形態上品詞を分類した結果に過ぎず、意味上は矛
盾している点があるように思います。「乗る」⇔「降りる」、「行く」⇔「来る」、「高い」⇔「低い」、
「暑い」⇔「寒い」の例でわかるように、普通、対義語の関係にある2語は同一の品詞でなけ
れば理論上おかしいはずです。したがって「あり」を動詞とするなら、「なし」も動詞でしょう。
さらに指摘したいのは動詞は動作や存在を表し、形容詞は状態や性質を表すという、品詞
のもつ働きの違いです。「あり」(現代語の「ある」)は存在を表しているからこれを動詞と認
めるのはよしとして、その逆の不存在を表す「なし」(現代語の「ない」)は、果たして「熱い」
「堅い」「美しい」という語と同じく物の状態や性質を表しているのかという疑問が生じます。
ちなみに国語辞典を引くと現代語の「ない」は形容詞でもあり助動詞でもあります。というこ
とで、「なし」だけはじつに摩訶不思議な語です。

    (塾長コメント: 菅ちゃんの授業は関西弁が公用語なんですね?数学で方程式の解があるなし
             を「解あり」とか「解なし」とかよく使われますが、「解なし」というのは立派に解が
             ない状態を表していると思うのですが...?)

172「0は偶数?」(7月21日)*******************************************************
 小学校の算数で習う「偶数と奇数の違いは?」といえば、2で割り切れるか否かですよね。
2・4・6・8・10・12・・・・・・と、2で割り切れる数は偶数、1・3・5・7・9・11・・・・・・と2で割
ると必ず余り1となる数は奇数になります。では0はどうなのでしょうか?0÷2の答えは0で
すが、余りが出ないということで偶数と考えてよろしいのでしょか?それとも偶数・奇数のど
ちらにも該当しない特殊な数として扱われているのでしょうか?

    (塾長コメント: 0 を 2 で割った余りは、0 なので、0 は偶数ですね!)

171「保釈金の謎」(7月14日)******************************************************
 ニッポン放送株をめぐる村上ファンドのインサイダー取引事件で、証券取引法違反の罪
で起訴されていた村上世彰被告が先月26日に保釈されました。保釈金はライブドア前社
長の堀江貴文被告を2億円上回る5億円で、村上被告は小切手で即日納付したと報じら
れました。今回はその保釈についての疑問です。まず金額についてですが、これはどのよ
うにして決められているのでしょうか。たとえば、堀江被告が3億円で村上被告は5億円で
したが、何を理由に2億円の差がついたのでしょうか。また今回の二被告ばかりでなく、過
去に報道されたニュースを聞くと、どれも保釈金が非常に高額なものばかりでしたが資産
のある人にしか保釈は認めてもらえないのでしょうか。もうひとつは保釈金の行方について
です。被告が納付した保釈金は後日本人の手元に戻るのでしょうか。返還されるとしたら
どの時点でなされるのでしょうか。また返還されるにしても全額返還されるのか、それとも
何%かが返還されるだけなのでしょうか。もし返還されない分があるとしたら、それは何の
用途に使っているのでしょうか。

170「ファッションの謎」(7月 7日)***************************************************
 今日は七夕。各地のイベント会場にはたくさんのカップルが繰り出していることでしょう。
そんな若者のファッションを見ますと男女で大きな違いが見られます。女性の多くは丈の
短いスカートを履いてヒールの高い靴を履いています。これは学校に行くときに着る制服
でも同じです。入学前に採寸して新調したスカートをわざわざ折って丈を短くしています。
さすがにハイヒールを履いた生徒はいませんが、そのかわり学校で指定された靴を踵を
踏んだまま履いています。これは少しでも足を長く見せるためにしているわけですが、そ
ういうことをするということは「胴長短足よりも足の長い体形の方がかっこいい」という価
値観が彼女らにあるからです。では、男性のファッションはどうかといいますと、これが全
く逆なのです。ジーパンにしろ制服にしろ、ズボンを腰から尻の位置に下げて履いていま
す。それもかなり下にずらして履いているので「歩いているうちに脱げるのではないか」と
思ってしまいます。ですから背の高い人でも足が非常に短く見えます。そして、もちろん
男性はヒールのある靴などは全く履きません。男性がそういうズボンの履き方をするの
は、やはりそれがかっこいいからなのでしょうか?もしそれがかっこいいのだとしたら、少
しでも足を長く見せようとしている女性のファッションは一体何なのでしょうか?

169「阪神の行方は?」(6月30日)**************************************************
 今から一ヶ月前の5月30日から阪急ホールディングス株式会社(以下、「阪急」と略称す
る)は阪神電鉄株式会社(以下「阪神」と略称する)に対するTOB(公開買付け)を実施して
きましたが、それが今月19日をもって終了しました。これに伴い、株主総会の承認を経て
今年の10月1日から阪神は阪急の株式交換完全子会社となることに決まりました。大阪
梅田から神戸三宮へ向けての輸送に激しい競争を展開してきた両電鉄は、ここに経営統
合されることになります。これは戦後初の大手私鉄の再編ともいわれていますが、巨人と
ともに70余年の伝統を築き上げてきた阪神タイガースはどうなるのでしょうか。球団名が
「阪急○○」となって、あのタテジマのユニフォームも、応援歌の『六甲颪』も、マスコットの
トラッキーとラッキーも消滅してしまうのでしょうか。また、高校球児の聖地である阪神甲子
園球場はどうなるのでしょうか。老朽化していることを理由に取り壊すことになるのでしょう
か。さらには梅田駅の地下から出ている阪神の電車はどうなるのでしょうか。特急・急行は
クリーム色に朱色のツートンカラー、普通はクリーム色に紺のツートンカラーと、非常にわか
りやすい電車でしたが、それらの車両が消えて(あるいは外板が塗り替えられて)、小豆色
に塗られた阪急の電車が走ることになるのでしょうか。私が育った場所は西宮北口の近く
で阪急の沿線でしたから、最も親しんで乗ったのは阪急の車両でしたが、子供の頃から鉄
道が好きでしたので阪神の電車にもずいぶん乗りました。その阪神電鉄がこれから具体的
にどうなってしまうのか心配です。

168「略称は誰が決めて流布させるのか」(6月23日)***********************************
 「就職活動」という言葉そのものは昔から存在したが、これを「就活」と略するようになった
のはここ数年のことである。このたびテレビのアナログ放送が2011年7月24日に停止さ
れる。それに伴い完全に地上デジタル放送に切り替わるが、去年からは「地上デジタル放
送」を「地デジ」と略称するようになった。さらにこれの携帯電話向けのものを「ワンセグ」(1
セグメントの略称)と呼称するようになった。このように現在の日本語の語彙には省略され
た呼称があふれている。「イケメン」「プリクラ」「ワン切り」といった比較的新しい語彙だけで
なく「ラジカセ」「アメフト」「入試」といった昔からある語彙も略語が少なくない。そこでいつも
思うのは、こういう略称を考案して世の中に流布しているのはどこの誰なのかということだ。
政府なのか、それとも国語審議会なのか。マスコミなのか、はたまた当該業界の第一人者
なのか、それがわからない。

167「マグカップとは?」(6月16日)**************************************************
 飲み物を飲むための食器の一種に「マグカップ」というものがあります。商品としても売れ
ていますし、何かの景品にもついてきたりします。ところで「マグカップ」の「カップ」は「コーヒ
ーカップ」という語でもわかるように「茶碗」を意味する語と理解できますが、「マグ」とはどう
いう意味なのでしょうか?

166「降べきの順に関する疑問」(6月 9日)*******************************************
 整式で x,y といった文字の次数の高いものから順に並べることを「降べきの順」といい
ますが、「べき」とはどういう概念をさす言葉なのでしょうか?某出版社の国語辞典には、
「可能の助動詞『べし』の連体形」としか載っていませんでした。それなら私の専門分野な
ので当然知っていますが、それと何か関係があるのでしょうか?また、これと逆の概念、
つまり「昇べきの順」という言葉は全く聞かないのですが、次数の低い項から書き表すこと
は絶対にしないのでしょうか?もし「ない」とすると、整式を降べきの順にする意味はどうい
うところにあるのでしょうか?

    (塾長コメント: 「べき」というのは名詞で、漢字では「冪」と書きます。今でいう累乗という意味
             です。略字として巾を用いることもあり、私の高校時代は、「降巾」と習ったような
             気がします。高校では専ら降べきの順が幅を利かせていますが、一般の数学で
             は昇べきの順の方が理論展開しやすいようで専ら使われます。)

165「トートバックとは?」(6月 2日)*************************************************
 鞄の一種で「トートバック」というものがあります。流行しているとみえて、最近はこれを肩
にかけて繁華街を歩いている若い女性の姿もよく目にしますが、あの「トート」とはどういう
意味なのでしょうか?

    (塾長コメント: 大きく口の開いた手提げ袋というイメージを持っていますが...。)

164「矛盾する数式は本当にないのか」(5月26日)*************************************
 a÷b=a/b、そして、a/b×b=a ですね。この2つの式を中学の数学で学習し当た
り前のようにみなさんは納得していますが、本当にいつもこれが成り立つのかというと必ず
しもそうではないことがわかります。
 例えば、a=1、b=3 としてみましょう。1÷3=0.333・・・・・・と小数の桁が永遠に続
く値になります。これは電卓で試すまでもなくわかりきったことです。ということは、これに3
を乗じても答えは0.999・・・・・・とやはり小数の桁が永遠に続く値になりますから、「1」と
いう整数値にはなりません。つまり限りなく1に近い数にはなりますが、決して1ではないの
です。したがって正確には、「 a÷b=a/b が成り立つ場合と、a÷b≒a/b が成り立
つ場合とがある」と教えるべきではないでしょうか。数学にしろ理科にしろ、自然科学の分
野は現象を観察して得られた結果から、ある普遍的な法則を見出すという積み重ねで築
き上げてきた学問であると私は考えているのですが、ここに挙げたごく簡単な例でも事実
とは矛盾した式があるのはどういうことなのでしょうか。余談ですが、私はこれを国語の授
業中に雑談のネタで取り上げて熱弁?しました。語った相手は高校1年生の生徒ですが、
半数以上の生徒が「なるほど」という表情をしていました。(笑)

    (塾長コメント: 菅ちゃん、申し訳ない!「0.999・・・・・・=1」です。「0.999・・・・・・」と
             いう小数が「限りなく1に近い数」という認識は誤りで、「1そのもの」です。
              従って、「a÷b=a/b」は、b=0以外では常に成り立つ式です!)

 (6月2日付け 菅ちゃんより、「矛盾する数式は本当にないのか」の「塾長コメント」に対する疑問です。
 えー!0.99・・・・・・=1だと言われても納得できません。だいたい0.999・・・・・・は小
数ですし、1は自然数です。これだけでも明らかに同一の数ではないのに、それを1と同じ
だというのなら0.9や0.99も1だという暴論にならないでしょうか?0.9は0.1を足して
はじめて1になるのです。0.99なら0.01を足してはじめて1になるのです。それと同じで
0.999・・・・・・は0.00・・・・・・(中略)・・・・・・1を足してはじめて1になるのではないでし
ょうか。やはり「0.999・・・・・・は限りなく1に近い数」という定義が現実に適っているよ
うな気がするのですが。

    (塾長コメント: 0.999・・・・・・にどんな正の数を足しても1にすることはできません。なぜな
             ら、0.999・・・・・・が1そのものだからです。(→参考:1に等しい循環小数
             計算で理解するには次のように考えるといいと思います。
              x=0.999・・・・・・とおくと、10x=9.999・・・・・・。小数点以下の部分が
             同じなので、辺々引いて、 10x−x=9.999・・・・・・−0.999・・・・・・
             よって、 9x=9 となり、 x=1 である。すなわち、0.999・・・・・・=1
              あと、「1は自然数」ですが、1.000・・・と考えれば、小数ともみなせます。)

163「第三帝国とは言うけれど」(5月19日)*******************************************
 前回に引き続き「第三」だけがあって「第一」「第二」がないという疑問です。1932年、ド
イツではアドルフ=ヒトラーの率いるナチス党が第1党に躍進し政権を掌握しました。翌33
年の総選挙で過半数を獲得すると全権委任法を可決させ、ヒンデンブルク大統領の死後
に行なった1934年の国民投票の結果、彼は大統領・首相・ナチス党首を兼務する総統
に就任し、強力な一党独裁体制のもとに全体主義を確立しています。そこで疑問です。こ
の新しい政治体制はよく「第三帝国」と言われるのですが、では「第一帝国」「第二帝国」と
はどんな政治体制の国家をさしているのでしょうか。

162「第3セクターとは言うけれど・・・」(5月12日)**************************************
 ふつう「会社」というと100%民間が出資する企業をイメージしますが、地方公共団体が
主体となりそれに既存の民間企業が出資するという形態で発足させ、実際の経営もどちら
かというと当該地方公共団体の自治体が主導権を握る会社があります。かつて国鉄時代
の赤字ローカル線で路線バスへの転換を免れた線区の多くが、この地方公共団体が主体
となる会社に転換され列車の運行が存続されました。こういう会社を「第3セクター」と言い
ますが、「第1セクター」「第2セクター」という言葉は聞かれません。どうして「第3」なのでし
ょうか。もし「第1」「第2」があるとしたら、それはどういう形態の「セクター」をさすのでしょう
か。

161「こどもの日の疑問」(5月 5日)*************************************************
 今日5月5日は「こどもの日」という祝日ですが、この日を「こどもの日」としたのは何か由
来があるのでしょうか。家族に関する命名としてはこの他に「母の日」「父の日」があります。
前者は5月の第2日曜日、後者は6月の第3月曜日と定めています。こどもの日だけは曜
日に関わらず5月5日と定めてしかも休日扱いなのに、母の日・父の日はなぜそうならない
のでしょうか。

160「時刻が10進法でないのはなぜ」(4月28日)**************************************
 温度・重さ・長さ・金額など、世の中で使われる数字の大部分は10進法です。しかし、時
刻だけは変則的です。60秒で1分、60分で1時間と、60進法になっています。しかもその
先は24時間が1日になっています。このように決めたのはどこの国の誰なのでしょう。60
という数字にしても24時間という数字にしても中途半端です。たとえば高校の授業時間は
大部分が50分ですが、65分や70分という学校もあります。65分と言われると1時間05
分と計算しなければなりません。電車の発車時刻にしてもそうです。17時53分なら午後5
時53分になります。人によってはこのような時間の計算を煩雑に感じることでしょう。1年
を365日とするのは地球の公転周期上変更のしようがありませんが、もし1秒や1分の長
さを変更して100秒を1分、100分を1時間、10時間を1日とすれば非常にわかりやすく
なると思うのですが、そういうことを考えた人は過去にいなかったのでしょうか。

159「交通信号機の疑問」(4月27日)************************************************
 今回は身近な道路の交通信号機についての疑問です。
1・信号機の色
 もっとも素朴な疑問ですが、そもそも「進行」を青、「注意」を黄色、「停止」を赤という色彩
を選定した根拠は何なのでしょうか。また、歴史的にはいつごろ誰によって決められたので
しょうか。
2・信号機の色の配列
 交通信号には車両用と歩行者用の2種類があります。前者は横型で左側から青・黄・赤
の順に並んでいます。後者は縦型で上が赤・下が青と表示されるようになっています。まず、
この色の配列はどうしてそうなったのでしょうか。たとえば左側から順に赤・黄・青とした信
号機はないのでしょうか。そして車両用を横型・歩行者用を縦型としたのは何か理由があ
るのでしょうか。
3・車両用で縦型の信号機
 車両用のものでも縦型になっているものがあります。この場合、上から赤・黄・青の順に
表示されます。私が全国各地を旅行して観察した限りでは、北海道・東北・北陸地方など
降雪量の多い地域に多く設置されているように思われます。縦型と横型はどのような理由
で使い分けられているのでしょうか。
4・歩行者用は2色だけ
 また歩行者用のものは赤と青だけで黄色がありません。これはなぜなのでしょう。青の点
滅があるからだといわれるかもしれませんが、それなら車両用の信号機も青を点滅させて
から赤にすれば、黄色は要らなくなるはずです。
5・青信号とは言うけれど・・・
 正確には青緑色です。どちらかというと緑色に近い色です。英語では、書類にちゃんと
Greenと表記されています。それなのに我が国ではなぜ「青」というのでしょうか。

158「『ツー』という鳴き声の虫は?」(4月22日)****************************************
 春になり気温が高くなると色々な虫が活動し始めますが、その中で私が気になる虫がい
ます。それは夜になると「ツー」という独特な音で鳴く虫です。草花のある場所に行けばそこ
らじゅうで聞えてきます。この「ツー」という音は持続的で、虫の鳴き声というよりは機械が発
する音のようです。私が近づくと急に鳴くのをやめてしまいます。また夜しか活動しない虫な
ので実物を見たくても見ることができません。4月から初夏にかけて鳴く虫なのですが、一
体どんな虫なのでしょうか?

157「『だい』と『おお』の使い分けは?」(4月21日)*************************************
 ある単語に「大」をつけてその程度・規模の激しさや大きさを表現する言葉は多々ありま
す。たとえば「雨」に対して「大雨」、「会社」に対して「大会社」といった言葉がそれに該当し
ます。問題はこのときの「大」を「だい」あるいは「たい」と読む場合と、「おお」と読む場合と
があるということです。ではこの両者はどのように使う分けられているのでしょうか。それが
今回の疑問です。普通に考えると、まず「大」によって修飾される語句の音訓によって決め
られているのではないかと推察できます。例えば以下の用例を見ればわかります。
A・被修飾語が音読みの場合
 大改造・大規模・大失敗・大動脈・大家族・大病・大木・大作・大金・など
B・被修飾語が訓読みの場合
 大雨・大通り・大金持ち・大食い・大盛り・大味・大声・大昔など
 つまり被修飾語が音読みの場合は「大」を「だい」と発音し、訓読みの場合は「おお」と読
むということになります。しかし、必ずしもそういう基準ではないということが下記の用例から
わかります。
a・被修飾語が音読みにもかかわらず「おお」と読む場合
 大掃除・大御所・大道具・大損・大一番・など
b・被修飾語が訓読みにもかかわらず「だい」と読む場合
 大好き・大嫌い・など
 さらには同一の被修飾語にもかかわらず「おお」「だい」のどちらにも読む場合もあります。
たとえば次の文を読者のみなさんはどう読みますか。
「彼は度胸がありますので大舞台にも強い選手ですね。」
この「大舞台」という単語はパソコンで「おおぶたい」と入力しても「だいぶたい」と入力しても
正しく変換されます。またテレビの実況放送などを聞いても「おおぶたい」という人もいれば
「だいぶたい」という人もいます。結局のところ「大」を「おお」と読む場合と「だい」と読む場合
とで明確な基準はないように思うのですが、どうなのでしょうか。

    (塾長コメント: 「大地震」を昔、「だいじしん」と言っていたら、正しくは「おおじしん」らしいです。
              パソコンでは、どちらを入力しても、「大地震」と変換されますが...?)

156「ペンの保管方法は」(4月13日)************************************************
 文房具売り場に行くと水性・油性・ホワイトボード用など各種のペンが陳列されています。
ボールペンにしてもサインペンにしてもすべてのペンについて言えるのですが、陳列方法を
見るとどこの店も上向き、つまりインクの出る方を上にして立てて置いています。問題はこ
の置き方が果たしてペンにとって好ましいのかということです。たとえ100円もしないペンで
あってもお金を出して買うわけですから、インクが尽きるまで使いたいと思うのは消費者とし
て当然です。しかし、そのためには消費者の手に渡るまでの間は各店舗で正しく保管しても
らうことが不可欠です。せっかく買ったばかりなのにインクが満足に出ずに廃棄処分したと
いう経験も私には少なからずあるので、店での管理方法については前から疑問に感じてい
ました。本当に上向きに立てて置くのがペンにとって最善なのでしょうか。それともこの置き
方はただ単に商品の見栄えを良くするためだけの目的なのでしょうか。もし後者だとしたら
直ちにやめてもらいたいと思うのですが・・・・・・。

    (塾長コメント: 私的に予想すると、キャップが頭でシール等が貼られている、キャップはガサば
             る、下にするとケースにたくさん商品が置けない...からかな?私は、必ずペン
             先を下にしてペン立てに入れるようにしています。でも、昔の粗悪なペンだと、よ
             く液漏れを起こしていました。もしかしたら、ペン先を上にしておくのは、この名残
             かな?)

155「手帳あれこれ」(4月10日)*****************************************************
 今回はみなさんも普段からお使いになっている手帳についての疑問です。手帳は文房具
の一つですが、比較的大きな文房具売り場に行くと、昔からある普通の「手帳」のコーナー
と「システム手帳」のコーナーとに分けて取り扱っています。問題は後者についてです。シス
テム手帳とは予定表や住所録など手帳に備わっていたこれまでのページをルーズリーフ形
式にして綴じたものをさしますが、それをなぜ「システム手帳」と呼称するのかがわかりませ
ん。「システム」とは制度・組織・系統・体系・方式といった語義を持つ英単語ですが、システ
ム手帳の「システム」とはどういう意味で使っているのでしょうか。

    (塾長コメント: 自分流に、組織化、系統化できる手帳という意味でしょうか?)

154「約分・有理化を怠ると誤答なのか?」(3月31日)**********************************
 学年末試験の採点中に、ある数学の同僚と話していたときのことですが、「私は約分し
ていなくても答えが正しければ○にするよ。」と話していた方がいました。 理由を聞くと約
分しようがしまいが数は同じだからだとのこと。確かに6/4も3/2も小数にすれば1.5
ですから同じです。同様にその同僚は「分母を有理化していなくても○にしている。」と言
っていました。 有理化の前後で数の大小関係は不変だからという理屈です。「sin45°は
1/√2という解答でどの先生も正解にしているのだから、普通の計算問題でも分母に√
があっても誤りではない。なまじ有理化するとその過程で計算ミスをする生徒が出てしまい、
テストの平均点が下がる原因にもなる。」と語っていました。後半部分はともかく前半部分
の言葉に関しては、言われてみると納得できます。昔、私も約分や有理化を忘れたために
答案を×にされたことがありましたが、なぜ誤った解答と扱われるのかがわからくなってき
ました。国語の問題で固有名詞、たとえば「芥川龍之介」のように漢字で書かれた作者の
名前を、漢字を思い出せずにひらがなで書いてしまったために×になるのとは事情が違う
と思うのですが。

    (塾長コメント: 「有理化せよ。」という特殊な問題を除いて、有理化していないから×にすると
             いうことはほとんどないと思います。むしろ有理化しない方が数としてスッキリし
             ていますね。実は有理化をする意味が別にあるのです。→こちらを参考)

153「通話中に感じる疑問」(3月30日)***********************************************
 今回は電話の疑問です。携帯電話どうしの通話時に限って感じられることなのですが、自
分が話していると相手の声やそのバックに聞えているはずの音声が聞えていないよう感じ
られるのです。固定電話どうしの通話時にはそのようなことはありません。電話ですから何
かを話そうとしたために自分も相手も同時に声を出している瞬間があるわけですが、それ
でも固定電話の場合は違和感なく聞えます。しかし携帯電話の場合は自分が黙っている限
りは相手の音声が聞えますが、自分が話し始めた瞬間に相手側の音声が遮断されている
ような感じがするのです。それはなぜなのでしょうか。考えられるのは有線と無線という伝送
方式の差か、そうでなければアナログとデジタルの差かなということですが、本当のところは
わかりません。また自分が固定電話で相手が携帯電話の場合、またはその逆の場合でも
同様の違和感が生じるものなのでしょうか。

    (塾長コメント: そう〜なんですか?今まで気にしなかったです!送受信が一方通行なんです
             ね。)

152「一角形・二角形があっても良いのでは」(3月28日)********************************
 三角形、四角形、五角形・・・・・は普通に存在しますが、「一角形」「二角形」という図形は
聞いたことがありません。でも私はあるような気がするのです。点は一辺の長さが0の図形
と考えれば一角形とみなしても良さそうな気がしますし、線分は長さの等しい二辺が重なり
合ってできた図形と考えれば二角形(内角の和は0°)と定義できるように思われるのです
が・・・・・・。逆に円はある点から等しい距離をつないだ軌跡と定義されますから、無限角形
(内角の和も無限大)とも解釈できそうです。もちろんこんな愚説?は現代の数学の学説で
は認められていないでしょうが、誰か過去にこのようなことを唱えた数学者はいなかったの
でしょうか。

    (塾長コメント: 菅ちゃんのお考え、ごもっともですが、それを考えても使えないような...?直
             線を半径が無限大の円と見なすことは数学ではよくやりますが...。)

151「船が女性代名詞で表現される理由は」(3月25日)*********************************
 「船を英語で言うと何?」と尋ねれば、誰に聞いても”ship”という答えが返ってくるはずで
す。しかし洋画をDVDで見て原語を繰り返し聞けば、台詞は必ずしも”ship”とはなってい
ないことがわかります。他の普通名詞が使われているのなら良いのですが、なんと主語と
して使う場合は”she”目的語なら”her”という具合に女性を表す代名詞が「船」を意味する
語として使われているのです。なぜ船を女性代名詞で表現するのでしょうか?船という乗り
物を女性の代名詞で表すのなら、男性の代名詞で表す乗り物は何なのでしょうか?

    (塾長コメント: 私の第2外国語はドイツ語ですが、名詞に男性・女性・中性があるのには戸惑
             いを覚えました。そのような戸惑いを解消するために、英語は性別を簡素化して
             しまったようですね。その名残からか、「ship」を「she」と表現するのでしょう。)

150「序数の疑問」(3月23日)******************************************************
 今回は英語の序数の表記に関する疑問です。”one”、”two”、”three”、”four”に対し
て、序数として”first”、”second”、”third”、”fourth”という単語があります。数字で表記
すると「1st」「2nd」「3rd」「4th」となりますが、このアルファベッドの最後の2文字は序数
であることを示す接尾辞です。私が問題にしたいのはこの接尾辞ですが、これは次のよう
に使い分けられています。
  下一桁が0または4〜9のいずれかになる数の場合は”th”(例・20th)
  下一桁が1の場合は”st”(例・21st)、ただし下二桁が11の場合は”th”
  下一桁が2の場合は”nd”(例・22nd)、ただし下二桁が12の場合は”th”
  下一桁が3の場合は”rd”(例・23rd)、ただし下二桁が13の場合は”th”
どの数であっても同一の接尾辞が使われるのなら納得できますが、なぜこのような複雑な
使い分けがなされているのでしょうか。

    (塾長コメント: 知り合いのオーストラリアの方に伺ったら、「ウ〜ム、言いやすさからかな〜!」
             とのことです。言葉なので、数学のような明確な規則性はないようです。)

149「自動販売機のトラブル」(3月18日)**********************************************
 自動販売機で清涼飲料水やタバコを買ったことは誰でもあると思いますが、正しく機械を
操作したにもかかわらず自分が希望した商品とは異なる商品が出てきた場合、どうすれば
良いのでしょうか?誤操作でなければ法的にはこちら側に落ち度はないはずですが、自分
がコインを入れて希望する商品のボタンを押す瞬間をいちいち撮影しているわけではない
ので、希望する商品を買えなかったこと、逆に言えば誤購入ではないということを証明する
ことができません。また、このようなトラブルが生じた場合にそのことを訴える相手にも困り
ます。店舗の横に自動販売機が置かれていても多くの場合その店舗とは無関係ですので、
店員に訴えても何の解決にもなりません。販売機には「故障時はここへ連絡して下さい」と
いう貼り紙がしてありますが、自分が希望した商品と異なる品物が出てきたときにも迅速に
誠意ある対応をしてくれるのでしょうか。

148「ライトに関する疑問」(3月15日)************************************************
 今回は自動車の前照灯についての疑問です。電車の前照灯でもそうですが、昔からずっ
と電球が使われていました。点灯すると白というよりはクリーム色っぽい光になります。や
わらかみのある暖かい色彩ですが、最近のクルマや電車を見ますとオフィスの蛍光灯より
も青白い色を出すライトがあります。これはハイビームといわれる物らしいのですが、なぜ
電球からそういうものに代わりつつあるのでしょうか。また、電球との構造上の違いは何か
あるのでしょうか。

147「冬の満員電車で酸欠はないのか?」(3月 7日)**********************************
 今回はラッシュ時の通勤電車に関する疑問です。各鉄道会社ともダイヤ改正ごとに増発
されたり車両の連結両数を増やしてきたため、ラッシュ時の混雑はある程度緩和されては
きましたが、それでも乗車率が定員の200%を越えるようなすし詰めの車内は、首都圏で
も関西圏でもまだまだみられます。電車一両は概ね長さ20m幅2.8mの外形寸法ですか
ら、定員の200%となると実容積50立方メートル程度の車内に300人近い人が乗ってい
ることになります。冷房中の夏の車内や窓をあける季節なら問題はないのですが、閉め切
った冬の車内では換気がほとんどされません。急行や快速列車などはある駅を発車する
と次の駅まで10分走りっぱなしということも珍しくありませんが、その間これら300人もの
乗客が絶え間なく呼吸しているわけです。満員の車内という極めて限られた容積に空気中
の20%しかない酸素を消費しつづけていてなぜ酸素不足に陥らないのか不思議でなりま
せん。特に朝ラッシュ時、ターミナル駅に到着寸前の車内は20%の酸素が、そっくり二酸
化炭素に置き換わってしまっているように思うのですが、酸欠で駅から病院に搬送された
通勤客など見たことがありません。本当のところはどうなっているのでしょうか。

146「魚介類は絶滅しないのか」(3月 5日)*******************************************
 地球上の生物は氷河期を別にするとつねに一定の数が保たれ、絶滅することも繁殖しす
ぎることもないようにコントロールされてきました。このバランスが崩れたのは人類が高度
な文明を築いた近代社会以降です。すなわち「開発」と称して山林を切り開いたり、工場か
ら有害物質を河川に垂れ流すなどして自然を破壊してしまったからです。そのために絶滅
しそうな生物が出たり、逆に特定の生物が繁殖しすぎて問題になったりしているわけですが、
ここで疑問に思うことがあります。それは人類が漁業を始めて毎日大量の魚介類を水揚げ
しているにもかかわらず、よく海の生物が絶滅しないものだということです。たとえばエビは
幕の内をはじめどの弁当にも必ずといって良いほど入っていますが、あれだけ取っても絶
滅しないのは不思議です。もし現在の水揚げ量で魚介類はちょうど良い数が保たれている
のだとすると、人類が漁業を始める以前の時代は殖え過ぎてとんでもない事態になってい
たはずです。いったいどうなっているのでしょうか。

145「ハトの最期は?」(3月 2日)***************************************************
 今回は駅前広場や公園などに集まっているハトに関する疑問です。ああいう場所で生活
しているハトは人間にすっかり慣れていて、我々が食べこぼしたものなどを嘴でつつきなが
ら歩き回っています。昼下がり、パンなどをちぎって地面に撒き散らしている人の周りに何
十羽ものハトが集まっている光景もよく目にします。しかしそうして生涯を終えたあれらの
ハトはどこでどのようにして臨終を迎えているのでしょうか?駅前広場にしても公園にして
も人の往来のある場所では死骸を見かけませんし、また死にそうな状態のハトも見かけま
せん。山鳩なら山林でひっそりと死んでいるのでしょうが、都市化された場所ではそんな場
所もありません。「冬蜂の死にどころなく歩きけり」とは村上鬼城が詠んだ有名な俳句です
が、ハトの最期も果たしてそうなのでしょうか?

144「素数の規則はあるの?」(2月28日)********************************************
 1とその数でしか除することのできない数を素数といいますが、その存在に関しては何か
規則性があるのでしょうか?というのは、次のように2桁の数を10ずつ区切りそれぞれ素
数がいくつ含まれているかを見ますと、10〜19は4つで、これだけは例外ですが、20以
降に関しては、2つ・2つ・3つのパターンがくり返され、しかも下一桁の数も20〜29・50
〜59・80〜89がいずれも「3」「9」、30〜39・60〜69・90〜99がいずれも「1」「7」と
揃っています。(但し91は例外)また、10〜19は、4つというものの3桁の最初の10個の
数すなわち100〜109を見ますと、やはりここも10〜19と同様に下一桁は「5」以外の全
ての奇数が素数になっています。これらは単なる偶然なのでしょうか?それともある法則
に基づいて生じた必然的な結果なのでしょうか?

10〜19→11・13・17・19*************下一桁が5以外の全ての奇数
20〜29→23・29********************下一桁は「3」「9」
30〜39→31・37********************下一桁は「1」「7」
40〜49→41・43・47*****************下一桁は「1」「3」「7」
50〜59→53・59*******************下一桁は「20〜29」と同じ
60〜69→61・67*******************下一桁は「30〜39」と同じ
70〜79→71・73・79****************下一桁は「40〜49」と同じ
80〜89→83・89*******************下一桁は「20〜29」と同じ
90〜99→97***********************下一桁は「7」のみ

※100〜109→101・103・107・109****下一桁が5以外の全ての奇数

    (塾長コメント: 2以外の素数は全て奇数で、2と5以外の素数の下一位の数字は、「1、3、
             7、9」の可能性しかありません。数学者ガウスは、1792年15歳のとき、

                
整数 n より大きくない素数の個数を π(n) とする。
              n が十分大きいとき、π(n) の値は、n÷ln(n) の値にほぼ等しい
                                        (但し、ln(n)は自然対数)


             ということを、発見しました。)

143「ニュータウンとはいつまでをさすか」(2月25日)************************************
 それまで山林や雑木林だった土地を切り開いて地方公共団体や日本住宅公団(現・都
市再生機構)などが大規模な宅地開発をしたところが首都圏や関西圏の郊外には数多く
あります。そういう開発区域は「ニュータウン」と呼ばれていることが多いようです。比較的
規模の大きなものとしては首都圏では東京都の「多摩ニュータウン」・神奈川県の「港北ニ
ュータウン」・千葉県の「千葉ニュータウン」、関西圏では大阪府の「千里ニュータウン」・兵
庫県の「北摂ニュータウン」・「北神ニュータウン」でしょう。しかし、「ニュータウン」とはいう
もののすっかり古くなったところも少なくありません。造成された当初は団塊の世代がごっ
そり入居し若い夫婦の世帯が多かったものの、築20年・築30年と経過し彼らがそのまま
年を取った今となっては、入居者の大半が年金暮らしの老夫婦といったところもあります。
そういう場所では建物の外壁も傷み、さすがに老朽化を隠せない状態となっています。い
ずれはどこの「ニュータウン」もそういう時を迎えることになるわけですが、それでも「ニュー
タウン」と呼び続けるのでしょうか。何も「オールドタウン」と呼べとは言いませんが、そろそ
ろ普通に「○○団地」と呼称した方が良いのではないかと思うのですが。

142「乾電池の謎」(2月21日)******************************************************
 懐中電灯・目覚まし時計をはじめ各種家電製品のリモコンなど、乾電池を使用する製品
は身近にたくさんありますね。それらの取扱説明書を読むと、たかが乾電池ですが、いろ
いろなことが書いてあります。その中に「長期間使用しない場合は乾電池を取り外して下
さい。」という注意書きもあります。理由は液漏れ防止のためですが、ここで疑問です。乾
電池の中身は液体なのでしょうか?液体といっても多々ありますが、どんな物質なのでし
ょう。そして、その液体からどのようにして直流1.5Vの電気を作って送り出すことができ
るのか、そのメカニズムがわかりません。

    (塾長コメント: いま家で使っているパソコンは、乾電池利用のワイヤレスキーボードとワイヤ
             レスマウスが付属のものである。電池の消耗を防ぐため、一定時間使わないと
             自動で電源offになる。これは困った機能だ。数学の場合考えながらキーボー
             ドをたたくので、へたをすると最初のキータッチが認識されない場合が多い。ま
             た乾電池は充電して再利用しているが、新品に比べ、充電させたものは電気の
             消費が早く感じる。これは気のせいだろうか?)

141「苗字に使われる漢字の基準は?」(2月18日)************************************
 前回の人名に引き続き、今回は苗字に使われる漢字に関する疑問です。これも人名と
同様に基本的に字義やイメージが好ましくないものは使わないようです。ですから、「吉」
という字は「吉田」「吉岡」「吉見」などと使われますが、逆の「凶」で始まる姓はありません。
「早川」という姓はあっても「遅川」という姓がなかったり、「長野」という姓はあっても「短野」
という姓がないのは、「遅」「短」という文字のイメージか良くないからなのでしょう。しかし、
すべてがそういう基準なのかというと必ずしもこれがあてはまりません。「大」と「小」、「上」
と「下」、「新」と「古」、「当」と「落」、「寒」と「暖」・・・・・・。このように挙げていくとどちらがイ
メージが良いでしょうか。たいていの人は「大」「上」「当」「新」「暖」と挙げます。では、選ば
れなかったほうの文字を検討しますと、やはり姓に使われています。
  小・・・「小野」「小田」「小林」「小島」など
  下・・・「下田」「下垣」「下村」「下嶋」など
  古・・・「古川」「古井」「古田」など
  落・・・「落合」「落久保」など(むしろ「当」で始まる姓の方が少ない)
  寒・・・「寒川」など(「暖」で始まる姓はないに等しい)
 また、名前では使われない漢字でも姓では使われているものもあります。前回、人名に
「重」は使われても「軽」は使われないと指摘しましたが、「軽部」「軽井沢」という苗字があ
るので姓に関しては「軽」も使われています。このように考えていくと、苗字に関しても使わ
れる漢字とそうでない漢字との基準が不明確です。いったい何を根拠にしているのでしょ
うか。

140「人名に使われる漢字の基準は?」(2月16日)************************************
 今回は人名に関する疑問です。「勝」という名前はあっても、「負」という名前は見たことが
ありません。「優」という名前はあっても、「劣」という名前のついている人も身の回りにいな
いでしょう。しかしその理由は何となく想像がつきます。「負」「劣」という漢字のもつイメージ
や字義が悪いから命名されないのでしょう。しかし、全ての人名がそういう基準なのかとい
うと必ずしもこれがあてはまりません。「静香」や「静夫」など「静」という字は使われますが、
「動」という字は使われません。「重治」や「重雄」など「重」という字は使われますが、「軽」と
いう字は使われません。では「静」や「重」がイメージの良い漢字で「動」や「軽」がイメージの
悪い漢字なのでしょうか。そんなことはないでしょう。「動」は「活動」「躍動」の「動」ですし「ア
クティブ」という印象がありますから、むしろ「静」よりもイメージが良いはずです。もっといえ
ば「祟」と書いて「たかし」読む名前もあります。このお名前の読者には非常に失礼な話なの
ですが、この漢字は「祟る」(あることが原因で災難を招くという意味)とも読みますから、お
世辞にも「良いイメージの漢字」とは言えません。このように考えていくと、人名に使って良い
漢字とそうでない漢字との基準が不明確です。いったい何を根拠にしているのでしょうか。

    (塾長コメント: 私も子供の命名のときは姓名判断の本を買ってあれこれ考えたり、某所に命
             名を相談したりと結構気を使いました。子供にとって一生つきあっていく名前で
             すから。)

139「100円ショップの商品の原価は?」(2月11日)************************************
 バブルがはじけてすっかり不景気になってしまった頃からでしょうか、店内どれでも1つ
100円で販売することを宣伝文句にした100円ショップが誕生しました。今では「百均」と
いう愛称で親しまれ、たいていの街にはあります。店内には文房具あり、園芸用品あり、
台所用品あり、収納用品あり、衣料品あり、食料品あり、家電製品あり・・・と、ありとあら
ゆる日用雑貨が所狭しと並んでいます。私も100円ショップめぐりは好きなので、ひまつ
ぶしに店内をひやかしているのですが、それにしてもこれらの商品の原価は果たしていく
らなのかと不思議に思います。100円で売るからには当然100円未満の原価でなけれ
ば販売する意味がなくなってしまいます。通常の商店のように商品の仕入れ価格・テナン
ト代・光熱費・人件費・営業税といった諸々の経費を差し引いて利潤を得なければならな
いとしたら、商品の原価は50円かそこらでなければとても商売として成り立たないのでは
ないかと思うのです。しかし、携帯用ラジオだとかCDだとか、素人目に見ても50円程度
の原価ではとても製造できそうにない品物もかなり陳列してあります。いったいどうやって
商売を成り立たせているのでしょうか?

    (塾長コメント: 私の知り合いが使っている老眼鏡が百円ショップのものだと聞いて、ビックリ
             した覚えがあります。本当に商品がバラエティーに溢れ、楽しいですよね!原
             価は商品によって違うと思いますが、だいたい10円程度だと聞いた覚えがあ
             ります。)

138「円周率は容易に求められないのか?」(2月10日)*********************************
 『教えて頂戴』の連載を始めて間もない頃のことですが、025「円周率とは」というタイト
ルであの3.14・・・と永遠?に小数の桁が続く数字は何を何で割ったものなのかと私が
問いかけましたところ、ある高校で数学の教鞭を執られている方から「円周率とは円周を
直径で除した値」という回答をいただきました。そこで私は大雑把ですが、これを検証して
みました。長さ30cmの紐を用意してこれを環状にし、直径の部分に定規を当ててみたの
です。すると、9.5cmでした。30÷9.5ですから、なるほど3.14・・・に近い数字にはな
ります。ということは水道管でも電柱でも良いのですが、円柱を製造し、これの直径を測れ
ば円周率は求められると思うのです。もちろんこれにはクリアしなければならない厳しい条
件があります。まず寸分の狂いもない円柱を製造しなければならないということ、そして直
径の計測も正確無比に行なわなければなりません。しかしそれは円周率が定義されだし
た古代なら不可能でしたが、現代の科学技術をもってすれば可能でしょう。あの3.14・・・
とどこまでも続く小数の桁を求めるのに学者が一生を費やすほどのものではなさそうに私
は思うのですが、やはり寿命を迎えるまで計算し続けても求められないものなのでしょうか?

    (塾長コメント: 結論から言えば、円周率の値は永遠に求められません。無理数だからです。
             しかし、過去には一生を円周率の計算に捧げた方もおられるとか!上記のよう
             に円周率は定義されますが、その計算には別のもっと能率のよい式やアルゴ
             リズムが用いられています。)

137「風水は学問?」(2月 9日)****************************************************
 最近、グリコのポッキーを買うと、中に風水のことが書かれた紙片が入っています。たぶ
ん何かのキャンペーンでもやっているのでしょう。そういえば私が毎週欠かさず録画して見
ている「ハローモーニング」(テレビ東京/毎週日曜11時30分よりOA)にも以前に風水が
取り上げられたことがありまして、Dr.コパさんが出演していました。また、書店に行くと風
水に関する氏の書籍がたくさん出ています。このように風水は最近にわかに脚光を浴びて
いるようです。氏の著書によると風水とは大地の吉凶を見るテクノロジーで、今から3000
年も前に中国で生まれた学問だそうです。Dr.コパさんはこれを周囲の環境によって運を
開花させようという環境開運学と位置づけています。基本は方位と色です。部屋のどの方
角に何色の物を置くかということで運気が良くも悪くもなると説いています。
 それにしても風水は本当に学問なのでしょうか。「学問」というからには、世界中どこの誰
が実践しても同じ結果が得られるという普遍性がなければなりません。たとえば、ここにあ
る三角形があったとして「Aさんが内角の和を測ったら180°だったが、Bさんが測ったら
210°だった。」というのでは話にならないでしょう。それと同じで、たとえば「黄色の物を西
に置けば金運が上がる」というのであれば、誰がやっても同じ結果が出なければならないと
思うのです。氏は次のように説いています。
  たとえば『今日はついている』『今日はついていない』と感じたりすることって
  ありますよね。その”ついている””ついていない”の原因をはっきり法則化し
  たのが【Dr.コパの風水】です。ひとつの法則性さえわかれば、今あるものを
  使って、その組み合わせや置き方・考え方・行動の仕方を少し変えるだけで、
  地球のパワーを味方につけることができるのです。

ということで、さっそく風水にはまり始めた私なのですが、これって本当に「学問」なのでしょ
うか。

136「数学で使われる文字の疑問」(2月 3日)****************************************
 今回は数学の問題文中に使われるアルファベッドについての疑問です。三角形の頂点
に使われる記号はまずA・B・C、辺の中点といえばMかN、辺上を任意に移動する点なら
PかQ、円の中心や関数のグラフの原点はO、方程式で使われる文字なら x y z、整式は
f(x)という具合に、数学の問題文中に使われるアルファベッドはその対象ごとにほぼ決ま
っています。ですから4x+3y=24という式はあっても、4j+3k=24などという式は見た
ことがありません。これは何か意味があってそうなっているのでしょうか?数学という学問
の本質とは全く関係ないので、どうでも良いことなのですが、気になってしかたがありませ
ん。

    (塾長コメント: 菅ちゃんの疑問、ごもっともです。私も「素朴な疑問」で、垂線の足として「H」
             が多く使われるのは何故か?と問いかけをしたことがあります。多分憶測です
             が、教育的配慮から教科書などでは、未知数は x y ・・・、定数は a b ・・・など
             としているのではないでしょうか?数学では、もちろん「4j+3k=24」という式
             もありです。ただ、そのような文字に対する固定観念を植え付けてはいけないと
             いう警鐘もあります。たとえば、単に「方程式 x+a=0 を解け。」と言われたら、
             一般の人は十中八九「x=−a」とするでしょうが、もしかしたら「a についての方
             程式」かもしれません。その場合の答えは、「a=−x」ですね。このような混乱
             を避けるために、ある程度文字に意味を持たせているのだと思います。)

135「電池の謎」(1月31日)********************************************************
 今回は携帯電話の充電式電池に関する疑問です。どの機種でも大同小異だと思います
が、携帯電話の画面に表示される電池の残量は4段階になっています。数字で示すとすれ
ば100%→66%→33%→0%でしょう。充電をした直後に電源を入れれば当然、電池の
残量表示は「充分ある」ことを示します。その後ある程度通話をしたり待ち受け時間が長く
なると「少し減った」という表示に変わります。さきほどの数字でたとえると66%の表示にな
るわけです。ここまでは当たり前の話ですが、問題はその後です。この66%の表示が出た
時点で電源を切ります。そして翌日になって再び電源を入れるとまた100%、つまり「充分
ある」という表示に戻っているのです。同じことは33%、つまり「少ない」という表示が出た
ときに電源を切ると翌日には66%の表示が出ます。どうやら電源を切っている状態がある
程度の時間続くと、充電器に装填しなくても自動的に充電されているらしいのです。しかし、
充電してもいないのになぜ電池の残量が増えるのでしょうか?それとも実際は残量が増え
てもいないのに、表示が誤っているのでしょうか?

134「正岡子規の顔写真」(1月27日)************************************************
 今、私の持ちクラスの授業では俳句を扱っています。教科書に収録されている作品をい
くつか講読・鑑賞していくのですが、「先生、正岡子規の写真だけ何で横向きなのですか?」
という質問が生徒から出ました。教科書のページには作品とともに作者の顔写真と略歴が
載っています。高浜虚子・飯田蛇笏・加藤楸邨・水原秋桜子・中村草田男などともに子規の
顔写真が掲載されているのですが、見ると左側の横顔で写っています。そういえば、自分の
高校生時代に使った教科書の写真もそうでした。なぜ普通に正面の写真で載っていないの
でしょう。私は国語科の教員なのですが専門は鎌倉時代の文学でしたので、近代の俳句・
短歌には疎く、子規の生涯についてはほとんど知りません。何か特別な事情があって横を
向いた顔が撮影されているのでしょうか。

    (塾長コメント: 私も正岡子規の顔写真というと横顔のものしか記憶にありませんが、国語が
             専門のKさんに伺ったところ、明治書院の現代文の教科書に野球のユニフォー
             ム姿の写真が載っているとのことです。(実際に確認しました!)
             正岡子規は野球好きで知られ、幼名の「升(のぼる)」転じて「野球(のぼーる)」
             という雅号を用いたこともあるようです。また、文学を通じて野球の普及に貢献し
             たことが評価され、2002年には、捕手として野球殿堂入りを果たしています。)

133「雪の擬音語について」(1月23日)**********************************************
 日本語は物音を表現する単語が数多くあります。たとえば「蛇口から水がぽとぽとと落ち
ている。」「鍋がぐつぐつと煮えてきた。」という文の場合、「ぽとぽと」「ぐつぐつ」といった語
がそれに当てはまります。文法用語ではこれらを擬音語といいます。ほとんどの擬音語は
実際の物音にふさわしい表現がなされているのですが、雪の擬音語だけは不適切ではな
いでしょうか。童謡の歌詞にも「♪〜ゆきやこんこん、あられやこんこん、降っても降っても
まだ降りやまぬ」とありますが、あれを誰も何とも思わないのでしょうか。雪や霰は、決して
「こんこん」という音をたてて降るものではありません。それなのになぜそう表現されている
のでしょうか。

    (塾長コメント: 歌詞は、正確には、「こんこん」ではなく「こんこ」らしいです。従って、擬音語
             ではなくて「来う此」(こうこ)すなわち「此処に来い」という意味から、「もっと降
             れ」という説が有力のようです。雪国生まれの私としては、「雪がしんしんと降り
             続く」と表現したいですね!)

132「山梨県・静岡県も関東?」(1月20日)*******************************************
 正月恒例のスポーツとして知名度の最も高いのは箱根駅伝でしょう。東京・箱根間108
km、1本の襷を片道5人ずつ往復10人の選手がつなぐ過酷なレースは戦前から始まり
82回を数え、これまでにもさまざまな感動を与えてくれました。正式名称は「東京箱根間
往復大学駅伝競走」で、主催は関東学生陸上競技連盟です。この駅伝に参加できる資格
は当該年度における同連盟の男子登録者です。したがって、龍谷大学や帝塚山大学など
「関東」ではない大学の選手は、いかに優れた公式記録を保持していても出場できません。
しかし、山梨県都である甲府市内に所在する山梨学院大学だけは、なぜ出場しているの
でしょうか。「関東」というからには一都六県ですし、山梨は長野・岐阜・愛知・静岡などとと
もに中部地方に該当するはずです。関東学生陸上競技連盟は山梨県内に所在する大学
も全て出場を認めているのでしょうか?そういえば天気予報でも「関東地方の気象情報」と
称しながら山梨・静岡両県の天気を必ず報じていますが、あれもおかしいのではないでしょ
うか?

    (塾長コメント: 連盟の規約をみると、山梨県の大学も含めているようですね!)

131「甘酒はアルコール飲料か?」(2006年1月13日)*********************************
 正月といえば初詣。神社の境内では甘酒をふるまっているところも多く、参拝して冷え切
った身体を甘酒で暖めている初詣客の姿も目にします。肝機能の関係でアルコールがダ
メな私は、甘酒ももちろん一度も口にしたことはありません。しかし、甘酒をふるまっている
神社の方々は子どもにも渡していますし親も我が子に何のためらいもなく飲ませています。
あれは法律に規定されている「アルコール飲料」に該当しないのでしょうか?もし、そうだと
したら名称になぜ「酒」という文字が入っているのでしょうか。

    (塾長コメント: 私の場合、小学校入学前から、お正月には親と一緒にお酒(清酒)そのものを
              いただいていたような(?)気がします。盃にほんのちょっぴりですけど...。
              これって、法律違反ですかネ?菅ちゃん!甘酒ってお酒じゃないですよ!麹を
              発酵させたホットなヨーグルトっぽい感覚です。)

130「累乗の概念」(12月 2日)*****************************************************
 しばらくご無沙汰していましたが、今年の最終回です。2乗といえば同じ数を2回掛けるこ
と、3乗なら同じ数を3回掛けること。
 だから例えば3の2乗は3×3で9、3の3乗なら3×3×3で27。これは教えれば小学生
でも意味がわかります。では、0乗とはどういう意味でしょう。どんな数だろうと、0乗すれば
1だと習った記憶があるのですが、「n乗とは同じ数を n 回掛けること」だとすると「0回掛け
る」の意味が不明です。もっといえば−2乗というのもありますし、1/2乗というのもありま
す。数学ではこれらの言葉の概念をどう説明しているのでしょうか?

    (塾長コメント: 「3の2乗は3×3」とはしないで、「1」という数に「3」という数を2回掛けると
             思えばどうでしょうか? → 32=1×3×3=9。 だから、3の0乗は、「1」と
             いう数に3を0回掛ける(すなわち何も掛けない)ので、30=1 となりますよね!
             教科書的にはこのようには教えられていなくて、次のように説明されています。
             32=9 → 31=3 を見比べると、3の頭の数(指数という!)が2→1と変化
             すると、右辺は、1/3倍になっている。だから、31=3 → 30=3×1/3=1
             さらに続けて、   30=1 → 3-1=1×1/3=1/3
                         3-1=1/3 → 3-2=1/3×1/3=1/32=1/9
              指数法則から、 31/2×31/2=31/2+1/2=3 は自然ですよね!
             だから、 31/2=√3 となります。
              指数法則というごく自然に成り立つ法則があって、それがどんな数であれ、い
             つも成り立つように新しい記号を創造しているわけで、数学は逞しく、合理的で、
             美しいですね!)

129「花火の謎」( 9月 6日)********************************************************
 毎年夏になると全国各地で花火大会が催されます。私も花火は好きなので今までも会場
に行っては楽しませてもらいました。ところで、あの打ち上げ花火はどういう仕組みになって
いるのでしょうか?花火シーズンの直前になると、花火工場で西瓜ぐらいの大きさをした玉
を天日で乾かしている光景をテレビで映しています。あの玉を筒の中に入れて導火線に点
火して打ち上げるのでしょうが、上空でさまざまな色や模様が出る仕組みがわかりません。
なかにはハートや西瓜やチョウなど凝った絵柄が出るものもあります。また、最初の色が出
たあと1秒後には別の色に変わるものもあります。また花火の図柄が出てから「シュルシュ
ルシュル」と音の出るものもあります。これもどのようにして音を出しているのかわかりませ
ん。もう一つ疑問なのは不発の玉についてです。不発のものはもとの玉の形をしたまま地
上に落ちてくるのでしょうか?だとしたらかなり危険だと思うのですが・・・・。

128「さなぎに関する疑問」( 8月 5日)***********************************************
 昆虫には幼虫と成虫とではまったく別の姿に変わる、いわゆる完全変態のものがありま
す。チョウ・ガ・ハチ・カブトムシなどがそれに該当し、これらは幼虫からさなぎの段階を経
て成虫になります。問題はそのさなぎですが、これは「生きている」と言えるのでしょうか?
それとも幼虫時代の生命が強制的に臨終となり、卵と同様の状態から新たな生命がまた
誕生するものと解釈すべきなのでしょうか?さなぎを観察していても全く動かず食べ物もと
らず排泄物もないので外見上は死んでいるようにも見えますが、呼吸をし心臓が動き血液
が体内を循環しているのでしょうか?

127「方位の呼び方」( 7月 1日)****************************************************
 今回は、東・西・南・北それぞれの中間を指す方位の呼び方に関する疑問です。天気予
報を聞くと、これらは「南東」「北東」「南西」「北西」と、いずれも南北から先に言っています。
では、必ず「東西」が後になるのかというと、これがそうとは限りません。「東南アジア」とい
う言葉はありますが、「南東アジア」とは言いません。明治10年に西郷隆盛が中心となっ
て明治政府に対して起こした反乱は「西南戦争」と言われます。あれを「南西戦争」とは言
いません。青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島の6県をまとめて指す言葉は「東北地方」で
す。やはり、「北東地方」という言葉はないのです。このように「東西」から先に表現する言
葉があるのです。また、日本の国土は南北に細長いのですが、東海・北陸地方を境にし
て「東日本」「西日本」と分けて表現します。北海道と東北地方の一部をさして「北日本」と
言われることはありますが、その逆の「南日本」という言葉がありません。台風や前線が
日本に接近するとき、天気予報士は「西から天気は下り坂です。」という表現をします。実
際には47都道府県の中で最も南に位置する沖縄から天気が崩れるのですが、それでも
「南から天気は下り坂」とは言いません。これはなぜでしょうか?

126「ヘリウムの入った風船の行方は」( 6月 3日)*************************************
 イベント会場などでキャンペーンガールや着ぐるみのマスコットなどが子どもたちに風船
を配っている光景があります。その風船ですが、中に入っているものが普通の空気、つま
り我々が日頃呼吸している気体ではなく、地上の空気よりも比重の軽いヘリウムという気
体が入っていることがあります。せっかくもらったのに、うっかり手を離したために風船が
上空へ舞い上がってしまって子どもが泣きじゃくっている光景もよく見かけますが、あの上
空へ行った風船は最後にはどうなるのでしょうか?まさか大気圏外に出てまで浮遊してい
るとは思えません。となると、どこかで破裂して地上に落ちてくるのでしょうか?それにして
も、破れた風船が空から落ちてきた光景に出くわしたことはないのですが・・・。

125「五・一五事件について」( 5月 6日)*********************************************
 今回は日本史の疑問です。今から73年前の1932年5月15日には、井上日召が率い
る血盟団の一海軍将校が政友会本部や日本銀行を襲撃して犬養毅首相を暗殺した、い
わゆる五・一五事件が起きました。日本史の教科書・参考書などを見ますと「当時の我が
国は軍部の勢力が強大化し、加藤高明内閣以来続いた政党内閣がわずか8年で崩壊し、
学問・思想が弾圧されていきました。」などと解説されていますが、なぜ軍部の強大化を誰
も止められなかったのでしょうか?普通なら日本銀行を襲撃したり首相を暗殺すれば、内
乱罪もしくは国家反逆罪として警察に逮捕され、被告は重刑になるはずです。それともう
一つ、大日本帝国憲法第11条には、「天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス」とあります。なぜ、天皇の
権限で強大化する軍部を「統帥」できなかったのでしょうか?もし「統帥」できていたら、あ
の大戦も起きなかったのではないかと思うのですが、本当の事情はどうなのでしょうか?

124「血液型と性格との相関は?」( 4月 1日)*****************************************
 人の性格はどのようにして形成されていくのか?このテーマは昔から多くの学者によっ
て議論されてきました。「あくまでも先天的なもので親からの遺伝による」という学説もあれ
ば、「後天的な生育環境による」という学説もありました。現在は「遺伝と環境の両者が作
用しあう」という輻輳説が主流のようです。さて、問題はその「遺伝」の部分に血液型も含
まれるのかということです。よくA型の人は几帳面だとか、O型は何事にも大雑把だとか言
われますが、果たして血液型と性格との相関はどの程度あるのでしょうか?もし血液型が
性格のかなりの部分を決定づけているとしたら、どのような作用が働いてそうなるのかも
疑問です。

123「地図はいかにして作られたか」( 3月 4日)***************************************
 今回は社会科の地図帳や地球儀で我々が目にする世界地図についての疑問です。現
代なら、人工衛星を打ち上げて地球を外側から撮影することが可能ですが、地図の歴史
は非常に古く、中世のヨーロッパ時代から作られ始めました。具体的には、15世紀末か
ら外洋航海が行われて、ヨーロッパの人々にとって未知の新大陸が発見された頃からと
いうことになります。現に、16世紀後半に活躍したイエスズ会宣教師であるマテオ=リッ
チ(生没年1552〜1610)は中国にキリスト教を布教するために来航し、中国最初の世
界地図となった『坤輿万国全図(こんよばんこくぜんず)』を作りました。 しかし、人工衛星
もない時代に、どうやって地図を作成したのでしょうか?第一、地図を作る以上は測量し
なければなりません。どこからどこまでが陸地かを海岸線をひたすら歩いて陸地の形状
を知ったのでしょうか?どこからどこまでが自国の領土かをどのようにして求めたのかも
不思議です。

122「地球の構造を解明した方法は?」( 2月 4日)*************************************
 今回は、人類をはじめとしてすべての生物が生活している地球についての疑問です。
地球についての研究がいつから始められたのかはわかりませんが、現代ではさまざまな
ことが解明されています。具体的には、
   地球は今から45.5億年前に誕生したこと、
   赤道半径は6378kmで球形をしていること、(← 塾長コメント:完全な球ではありません!
   体積は1.0832×1027 cm3、質量は5.974×1024 kgである
   ・・・・・・・・・・・・・・・・
といったことです。しかし、これらの数値をどうやって調べて求め出したのでしょうか? 半
径は赤道上を歩けば求められたのかもしれませんが、秤に乗せたわけでもないのに、な
ぜ質量までわかったのでしょうか?最も不思議なことは、地球の内部まで解明されている
ことです。海底の最深部では5km、大陸では平均30kmまでの深さが地殻、その底部に
モホロビチッチ不連続面があり、そこから下はマントルになり、さらに深さ2900km以上
は核であるといわれていますが、内部を掘削したわけでもないのに、なぜそんなことまで
わかったのか不思議です。

121「3次元の関数はあるの?」(2005年 1月 7日)***********************************
 漫画『ドラえもん』のポケットは我々には体験できない4次元の世界ですが、1次元は線、
2次元は平面、3次元は立体ですよね。そこで思うのは関数です。中学校の数学で、方眼
紙に X 軸・ Y 軸を引いて直線・放物線・双曲線のグラフを書いたり、そのグラフの式を求
めたりします。そこで、X 軸・ Y 軸にもうひとつ、高さを表す座標軸、いわば、Z軸なるもの
を想定して、たとえば、「(3,5,−2)と(−3,−1,6)を通る直線の式を求めよ。」といっ
た関数の問題はあるのでしょうか?あるとしたら、いつ習うのでしょうか?立方体の一部を
斜めに切り取って、その残りの体積を求めるような問題は中学の教科書で見た記憶があ
りますが、縦・横・高さの座標軸に書かれたグラフは見たことがありません。また、これに
関連しますが、2次元の世界で円の方程式がある以上、3次元の世界でも「球の方程式」
はあるのでしょうか?

    (塾長コメント: この話題は、多分、菅ちゃんが高校2年のときに授業で教わっているはずで
              す。ただ、扱いが多少変化してきています。(3,5,−2)と(−3,−1,6)
              を通る直線の式は、菅ちゃんの時代だったら、
                      
              ですが、今の高校2年生は、
                   X=3+3t 、Y=5+3t Z=−2−4t
              と習います。菅ちゃんの時代に比べて今の高校では空間の扱いが軽減され
              ています。また、球の方程式は、円の方程式でZの分を増やして、
                     X2+Y2+Z2=r2
              で与えられます。また、空間でのグラフということですが、次のようなグラフは
              如何でしょうか?美しいと思いませんか?

                  

                      〈 当HP内「Lagrangeの乗数」より 〉

              3次元用のグラフ描画ソフトというものがあって、いろいろ絵を描かせると時間
              を忘れるくらい楽しいです!)

120「120%とは?」(12月 5日)***************************************************
 よくスポーツ選手のインタビューなどで「120%」という言葉が使われます。たとえば、試
合後に「今日は120%の力を出し切ることができたと思います」というコメントが出ます。本
人の持てる力を全て出し切れたのなら「100%」のはずですが、それ以上の力を出せたか
らなのでしょうか、「120%」と表現されることがしばしばあります。100%を越えたことを表
現したいのなら、105%でも110%でも良いはずですが、なぜ、2割り増しの120%という
数字で表現されるのでしょうか?

119「区の疑問」(11月21日)*******************************************************
 政令指定都市に置かれる行政上の単位に「区」があります。普通、「区」は「市」の下位組
織になります。所在地の表示も、たとえば「大阪市東成区」「神戸市垂水区」という具合に、
「○○市××区」となるわけですが、東京の23区だけは特別区で、「東京都××区」と表示
され、上位に該当するはずの「市」がありません。関西から関東に転居した当時、私は非常
に不思議に思ったのですが、なぜ東京23区だけこのような扱い方をしているのでしょうか?
また、特別区においては、各区は市に準じるので、市と同じ行政上の適用を受けるのです
が、それならば、たとえば「東京都渋谷市」という具合に、すべて「市」と呼称しても良さそう
に思えるのですが、そうはならないのも不思議です。

118「為替の報道の意義」(11月 7日)**********************************************
 10年くらい前からでしょうか、テレビやラジオのニュース番組の最後に、必ず、円と為替
の値動きを報じるようになりました。「今日の円相場は・・・」から始まり、「全銘柄の値動き
を示す東証株価指数 Topix は・・・」で終わりますが、番組の視聴者の中であの情報を必
要としている人は、果たしてどれほどいるのでしょうか?本当に円と為替の値動きをチェッ
クして、外貨や株を売買している投資家であれば、あの程度の情報では役に立たないは
ずですから、インターネット等の別の手段で、リアルタイムに詳細な情報を得ています。ま
た、株や為替に無縁の人々にとっては、どうでも良い情報でしょう。いずれにしても、天気
予報のように、毎日のニュースで必ず視聴者に報じるほどの価値はないような気がするの
ですが・・・。
117「電卓のキーについて」(10月31日)*********************************************
日常使う電卓をそれとなく眺めてみると、数字のキーと四則計算のキーの他にもいろいろな
キーがあります。「AC」や「C」、「%」・「√」・「税」は分かりますが、「MR」・「M+」・「M−」は
何のために使うのでしょうか?これらのキーを日常の計算で使うことはないような気がする
のですが、たいていの電卓に設けられています。それほど必要なキーなのでしょうか?

    (塾長コメント: 電卓に、「MR」・「M+」・「M−」がなかったら、ただの「そろばん」ですね!
              使いこなせば、結構便利ですよ。数をある場所に蓄えたり、呼び出したりと
              いった使い方をします。)


116「虫の行動」(10月17日)******************************************************
 虫の行動についての疑問です。いつも思うのは、雨が降っていると、虫は活動しないので
はないかということです。と言うのは、雨に打たれながらセミやチョウやトンボが飛んでいる
のを見たことがないからです。昼過ぎまで晴れていたのが急に曇り出して雨が降るような天
気はよくありますが、そんなとき、虫たちはどこでどのようにして過ごしているのでしょうか?

115「農作物の損害補償は?」(10月 3日)******************************************
 今年は台風の当たり年で、多くの台風が日本列島を縦断しました。そんなときいつも思う
のは、農家に対する損害補償のシステムです。台風の直撃をうけて農作物が被害を受けた
場合、その農家に対する補償はどうなっているのでしょうか?政府や農協が補償するシステ
ムなのでしょうか。それとも個々の農家が損保会社と契約を結んでいるのでしょうか?

114「正弦・余弦・正接とは?」(9月19日)********************************************
 久々に数学の疑問です。高校で習う三角比で、sin・cos・tan が登場します。それぞれ、
sine・cosine・tangent の略称で、日本語では「正弦」「余弦」「正接」と訳されているようで
すが、これらはいったいどういう意味なのでしょうか?
 字面から見る限り、「正しい弦」「余った弦」「正しく接する」と解釈できそうですが、それでも
よくわかりません。

    (塾長コメント: 菅ちゃんの疑問は、いいところをついていますね! 「弦」というのは、円の
話で出てくる、あの弦のことです。昔の人は、地球が宇宙の中心という考
え方で、半径1の円の中心角に対する弦の長さABを求める必要があった
ようです。
 ところが、弦の長さ全部を求める必要はなく、その半分が分かればよい
ということに気づきました。それが、左図です。ちょうど直角三角形が見え
ていますね。このときのAHが正弦(私流に言えば、「正(まさ)に求める
弦」という意味かな?)となります。
 OHが余弦となりますが、これは、余角の正弦という意味です。正接は、
接線OA(私流に言えば、「正(まさ)に接する辺」という意味かな?)の傾
きということで、AH/OH で求まります。)

113「値段とサイズの疑問」(9月 5日)***********************************************
 まだまだ暑い日々ですが、衣料品店ではもう秋物の販売が始まっています。今回はその
衣料品に関する疑問です。メーカー・デザイン・生地が同一の洋服が陳列されている場合、
サイズにかかわらず同じ値段で販売されています。しかし、LサイズよりMサイズ、Mサイズ
よりSサイズの方が小さいわけですから、用いる素材の量も少なく済むわけで、値段もその
分安くなって然るべきだと思うのですが、なぜ同じ値段で販売されているのでしょうか?

112「下駄がなくても下駄箱?」(8月29日)*******************************************
 家の玄関に備える家具といえば、まず下駄箱でしょう。しかし、そこに入っている履物は
靴やサンダルであって、下駄は非常に少ないのではないかと思います。確かに半世紀前
までは誰でも下駄を履いて外出していたのでしょうが、今日では下駄は一部の人が愛用し
ていたり、祭りなどの特殊な日に限って履かれるものであり、日常の履物ではなくなってい
ます。にもかかわらず、履物を収納するあの家具をいまだに「下駄箱」と称するのはなぜ
でしょうか?この種の疑問は、以前にも、003「CDなのにレコード?」でも指摘しましたが、
古い呼称のまま残るのも不思議なものです。

111「お化けは夏だけ?」(8月15日)************************************************
 夏といえば祭り・盆踊り・花火大会・すいか割りなど、昔からいろいろと楽しみましたが、そ
の中に怪談・肝試しもありました。番組スタッフが柳の木の枝にお化けを吊るしたスタジオを
設定して、出演者が怖い話をするというバラエティー番組が毎年夏になると放送されますが、
なぜお化けは夏の風物詩なのでしょうか?お化けや幽霊といった類は夏にしか現れないと
昔から言われていたものなのでしょうか?

110「花火の疑問」(8月 1日)******************************************************
 夏といえば花火。夜空を華やかに彩り、目を楽しませてくれますが、ここ数年は趣向を凝
らした花火が多く見られるようになりました。夜空にパッとひらいたときハート・すいか・柳を
描いたものなどや、途中から色や形が変わるものなど、さまざまなデザインや変化を見せ
てくれます。毎年夏になると、すいか程度の大きさをした花火が並んだ工場の映像が映し
出されますが、あのような凝った仕掛けはどのようにして作られるのでしょうか?

109「雷雲の疑問」(7月18日)******************************************************
 各地で梅雨明けが発表され、午後を中心に雷雨という日も多くなってきました。さて、その
雷雨を生じさせる雷雲についての疑問ですが、雷雲というものは、低気圧や高気圧のよう
に移動するものなのでしょうか?それとも、ある地点の上空で急激に生じて消滅するものな
のでしょうか?自宅から観察していると、雷雨になるときは西から黒い雲が徐々に広がり、
やがて空全体が怪しげな雲ばかりになり、雷が鳴り出すことが多いのですが、これは1時
間前にある地域の上空にあった雷雲がやってきたためにそうなるのでしょうか?また、雷
雨がおさまって急速に天気が回復して日差しが戻ることもよくありますが、これは、放電し
たために雷雲そのものが消滅したためなのでしょうか?それとも台風一過のように雷雲が
別の地域に移動した結果、天気が回復するのでしょうか?よく天気予報で「大気の状態が
不安定になる」という言葉が聞かれます。この言葉から解釈すると、雷雲はある地域の上
空に急激に発生し、放電すると自然に消滅するように思うのですが、実際はどうなのでしょ
うか?

108「卵か玉子か?」(7月 4日)****************************************************
 「たまご」という単語を辞書で引くと「卵」という漢字が出ています。現に、この漢字は「鶏卵」
「卵綴じ」「卵酒」「卵焼き」、さらには修行中の身という意味で「医者の卵」などという具合に使
われますが、食料品を扱う店内では、しばしば「卵」が「玉子」と表記されます。「玉子1パック
本日限り168円」などと値札に書かれるのですが、これはなぜなのでしょうか?

107「森と林の違いは?」(6月20日)************************************************
 漢字で書くと「木」が2つで「林」、3つだと「森」という文字になれますが、実物はどうなので
しょうか?どの程度の規模から森になるのでしょうか?どの程度までの規模を林というので
しょうか?何か国土地理院などが定めた明確な基準でもあるのでしょうか?
    (塾長コメント: 木がたくさん生い茂っている所を「林」や「森」といいますが、その境目は難しい
              ですね。あえて比べれば、「林」は「森」にくらべて、密集度が小さく、小規模の
              場合を言うのかな?もっとも「数学的帰納法」らしく述べれば、1本の木も森に
              なってしまいますが...。 菅ちゃんは、次のような考え方、どう感じますか?
               今、十分に広い場所に木が生い茂っている。これを見て、誰も森と言うだろう。
              この森から1本だけ木を切っても、やっぱり森だろう。さらに、1本木を切っても、
              やっぱり森だろう。一般に森と思われるところから1本だけ木を切ってもやっぱり
              森と言えるだろう。この操作を延々と続けると、最後に残った1本もやっぱり森
              だろうということになっちゃいますよね?)

     
菅ちゃんから返信がありました。 

      森と林と木の件で「塾長コメント」にある数学的帰納法の文章ですが、「森から1本だけ木を
     切るという操作を続ければ1本の木でも森になる」という話ですが、これだと「森」より規模の
     小さい「木」の集まりである「林」という概念がなくなってしまいますよね。地球環境の話題で
     よく「世界各地で森林が破壊されている」と言われますが、最初「森」だったものが、ある程度
     以上の木が失われた段階で「森」とは言えないものになり、さらに木が失われた段階で「林」
     とも言えないものになってしまい、結果的に「森林がなくなる」と表現されるのではないでしょ
     うか。公園の砂場〜鳥取砂丘程度のものを「砂漠」とは言いませんが、一定以上の面積があ
     れば「砂漠」と言うのと同じだと思いますよ。


    (塾長コメント: 「1本の木でも森になる」というのは乱暴な数学的帰納法の帰結ですが、
               と森に明確な境界はないだろうということを示したかったのが本心です。林
               と森の違いですが、簡単に規模だけでははかれないようです。
                林(はやし)は「生やす」といって、生活の必要性から人間の意志が働い
               て生育させているものをいうそうです。確かに、防風林とはいいますが、防
               風森とは言いませんね。たくさんの植物が生え、餌を求めて様々な昆虫や
               鳥などが集まるので、「にぎやか→はやし」ともいうそうです。
                対して、森は林の奥に広がる鬱蒼とした人間の意志が働かない静寂な空
               間のことをいうそうです。
)

106「ウイルスを作る目的とは?」(6月 6日)*****************************************
 タイトルに「ウイルス」と書きましたが、自然界に存在するウイルスの話ではありません。
我々が使っているパソコンのウイルスに関する疑問です。「トロイの木馬」だの「ワーム」だ
のと、オフィスや家庭で日常的に使われるパソコンに侵入するウイルスは、次から次へと
新しいものが登場しています。これらのウイルスは、インフルエンザウイルスのようにもと
から自然界に存在しているものではありません。何らかの目的があって誰かが作り出して
いるわけですが、それにしても、作り出す目的は何なのでしょうか?他人のパソコンに侵
入して、その人のパソコンのデータを壊して、使い物にならない状態にしたとしても、ウイル
スの発案者にとっては何の利益にもならないような気がするのですが・・・。

    (塾長コメント: 当HPのトップページにメールアドレスを掲示しているせいか、毎日ウイルス
              つきのメールと思しきものが大量に配達されます。中には差出人が自分自身
              になっていたりで驚かされます。今のところ感染はしていないと思いますが、
              あまり自信がありません。皆さんにご迷惑をかけていないか心配です。)


105「蚊取り器具の疑問」(5月16日)************************************************
 いよいよ今年も蚊の飛ぶ季節になりました。昔からある金鳥の蚊取り線香をはじめ、さま
ざまな除虫用商品が各社から販売されていますが、果たして本当に効いているのでしょう
か。確かに蚊に刺されはしませんが、一晩中蚊取り器具をつけていて、翌朝、部屋の床に
死んでいる蚊を見たことが一度もないからです。ごきぶりホイホイは、まちがいなく動けなく
なったごきぶりが箱の中に入っているのが見えますので、効果が確認できますが、蚊取り
器具の場合はどうなっているのでしょうか?

104「中学以降はなぜ仮分数?」(5月 2日)******************************************
 前回に引き続き、数学の疑問です。分数を初めて扱うのは小学校の算数です。その分
数ですが、分母より分子が大きい場合、小学校の算数では帯分数で表わされます。しか
し、中学校以後、すなわち「算数」が「数学」になった瞬間、帯分数は全て仮分数で表わさ
れます。これはなぜなのでしょうか?たとえば、「1本の羊羹を5等分し、その内の2切れ
を食べたから2/5」というのはよくわかります。しかし、仮分数12/5という表現はどうで
しょうか?「5等分し、その内の12切れ」というのは妙な言葉です。12/5は帯分数なら
2と2/5になりますが、その方が「2本の羊羹全部と、さらにもう1本の羊羹を5等分した
2切れ」と解釈できて、中学生や高校生にもわかりやすいと思うのですが・・・。中学以後
の数学で、複雑な計算をする際に帯分数では支障をきたすから、仮分数で表わすのでし
ょうか?

    (塾長コメント: 次のページを参照 : 投稿 「帯分数の復活」 )

103「台形の面積を求める公式」(4月18日)*******************************************
 去る3月30日、文科省は小学校用教科書の検定結果を発表しました。今回の検定基準
の改定で、学習指導要領に定めた指導事項を超える内容を「発展的な学習内容」として載
せることができるようになりまして、台形の面積を求める公式が5年生の算数で復活しまし
た。さて、そこで疑問に思う点が4つあります。
@台形の面積を求める公式は(上底+下底)×高さ÷2ですが、なぜ今まで削除されたの
 でしょうか?あまりにも難解だからでしょうか?それともこれ以外にもっと容易に台形の面
 積を求める方法があって、それを指導してきたのでしょうか?同時に、今回復活した理由
 もわかりません。
A気になるのは削除されていた年に当っていた児童のことです。公式を知らずにそのまま
 中学へ進むことになるのでしょうか?
B私も当時、この公式を習いました。それにしても平行四辺形の面積は、底辺×高さ、三
 角形なら底辺×高さ÷2で求められるのに、台形だけは上下の辺の長さを足すという、
 他には見られない特殊な公式です。なぜなのでしょうか?
Cこれ以外で台形の面積を求める方法があるのでしょうか。

    (塾長コメント: 私個人的な考えですが、台形の面積は平行四辺形の面積の公式の応用とし
              て得られるので、基礎基本を重視するという観点から削除されたのだろうと思
              います。また、移行措置で、学校教育のどっかしらで教えられると思うので、A
              の点は心配いらないだろうと考えられます。Bは、台形の面積の公式を導くた
              めのアイデアの要点ですね!基本的に、四角形の面積は、三角形に分割する
              ことで与えられます。)


102「都道府県の謎」(4月 4日)***************************************************
 書類などで都道府県名を記入する欄に、「東京都」「大阪府」「兵庫県」とは書かずに、「東
京」「大阪」「兵庫」という具合に、「都」「府」「県」を省いて書くことはよくあります。しかし、北
海道だけは「道」を省いて「北海」とは書きません。これはなぜなのでしょうか? また、我が
国の都道府県はアメリカでは「州」、中国では「省」に相当し、行政上の単位としては47のそ
れぞれが対等なはずなのに、「都」「道」「府」「県」と呼び名が4種類あるのも、不思議です。
何か根拠があってそうなっているのでしょうか。

101「動物の心理はわかるのか?」(3月20日)***************************************
 よく「犬は嬉しい時に尾を振る」とか、「猫は顎の下を撫でると喜ぶ」などと言われますが、
本当にそうなのでしょうか?動物は人間と違って、「言葉」という手段で自分の気持ちを伝
えることができません。それなのに、どうして動物の心理がわかるのでしょうか?ひょっとし
たら「犬が尾を振るのは嬉しいからだろう」と人間が勝手に推測しているだけなのではない
でしょうか。