菅ちゃんの呟き
 日 記&お知らせアーカイブ1                     戻る  

100「2学期は快調」( 9月14日)****************************************************
 9月1日の始業式から2学期が始まった。相変わらず関東地方は残暑が厳しい。その
影響だろうか、学期初めから欠席したり体調不良を訴える生徒がいる。だが私は快調の
スタートが切れた。学期初めで慌しいことは1学期と大同小異だが、精神的には年度首
とは比べ物にならないほど良い。もう同僚とも生徒ともすっかり気心が知れて慣れた職
場だという安心感があるからだ。帰宅後は阪神タイガースの観戦。こちらも優勝マジック
が点灯し、2003年以来のV奪還に向けて突き進んでいる。私としても岡田彰布監督胴
上げの日を今から楽しみにしている。

099「新学期スタート」( 9月 7日)**************************************************
 きょうは笑える話を一つ・・・・。9月に入り、どこの学校も2学期が始まった。私は最寄り
駅までバスで通勤しているのだが、その途中に某中学校の前を通る。この学校では校門
から昇降口に向かって登校する生徒に対して目につくように生徒指導上の文言を校舎の
壁面に掲げている。今年の3月は「おはよう・ありがとう・ごめんなさい」という文言だった。
これの意味するところは「この3つの言葉が自然に言えるような人間になりなさい」という
ことなのだろう。さて、夏休みが終わって先週の9月1日の出勤時に久しぶりに看板を見
たら、文言は「新学期スタート 学習・部活動に全力を!」となっていた。初めて来校した
人はこれを見て「2学期が始まった今にふさわしい言葉だなぁ」とでも思うのだろう。だが、
何のことはない。この文言は今年の4月からずっと掲げられっぱなしなのである。4月に
見たときは私も「なるほど」と思ったが、5月になっても6月になってもそのままであった。
「もう新学期はとっくにスタートしているのになぁ」と私は思ったが、取り替えるのが面倒だ
からそのままにしてしまったのだろう。それにしても生徒も職員も誰ひとり指摘しないのが
不思議でならなかった。来校者の目にも触れる位置にあるから普通ならその時期にふさ
わしい文言を適宜掲出すると思うのだが、この有様では10月になっても11月になっても
変わらないような気がする。ひょっとしたら卒業式の頃になっても「新学期スタート」のまま
かもしれない。いつになったら看板の文言が変わるのか、最近は毎朝の出勤が楽しみに
なっている。

098「握手会に参加しました(4)」( 9月 5日)*****************************************
 さて、握手の後は建物の外に出て今度は記念品の購入だ。私はメンバー全員の写真を
1セット購入した。もちろん、新メンバー久住小春さんの写真も入っている。即売会では写
真の他にこれまでにリリースされたCDやDVDも売っていたが、それはいつも行く店舗で
購入してポイントをためた方が得なので見合わせた。この即売会の帰り道、他の参加者
の会話を聞いて知ったのだが、1階席の人々は握手をかなり急かされたらしい。というの
も3人のメンバーは当日中に次の名古屋会場に移動しなければならず、横浜BLITZで握
手している時間がなくなってきたからである。私は亀井絵里さんと藤本美貴さんの2人に
声をかける時間的余裕に恵まれたので、またひとつ、炎天下で1時間待った甲斐があった
なぁと思った。
 それにしても・・・。いつも思うことだが、モーニング娘。のイベントに集まっている人の99
%は男性だ。今回、横浜BLITZに集まった1600人余りの人々もそうである。女性は20
人もいなかった。モーニング娘。というグループアーティストそのものが女性から全く人気が
ないというのなら、女性ファンが来ないのも理解できる。しかし現実は違うのだ。その証拠
につんく♂プロデューサーが追加メンバーオーディションを開催すると、たいてい2万人以
上の女性が応募がしているのだ。それだけモーニング娘。になりたいという女の子が存在
するのに、握手会やコンサートといったイベントに集まらないのが私には不思議でならない。

097「握手会に参加しました(3)」( 9月 3日)*****************************************
 さて、入場した参加者はまず係員の諸注意を聞き、その後モーニング娘。結成から今日
に至るまでの歴史をまとめたビデオを見た。そして午前10時。いよいよCチームの3人が
舞台に出てきた。まず、3人のトークをしばらく聞いた。それからまもなく握手会が始まった。
客席から見て右から順に亀井絵里さん・新垣里沙さん・藤本美貴さんである。私たちは舞
台の右手から上るので握手もこの順番になる。まず亀井絵里さん。照明のためか化粧の
ためか亀井さんの唇がとても光って見えたのが印象的だった。亀井さんは両手でしっかり
私の手を握ってくれた。彼女はTV東京の番組「ハローモーニング」のコーナーで「エリック
の毎度ありぃ」をやっているので、私は「エリックさん頑張って下さい!」と声をかけた。する
と、笑顔で「はい。ありがとうございます」と答えてくれた。続いて新垣里沙さん。もちろん声
をかけるつもりでいたが、私は言いそびれてしまった。というのも、私たちはベルトコンベア
ーに乗せられた品物のようなもので、係員の指示に従いどんどん舞台左手に進まなけれ
ばならないのだ。立ち止まって会話する余裕などないのである。でもしっかりと握手だけは
できた。最後に藤本美貴さん。握手しながら「ミキティー応援してますよ〜」と声をかけた。
「どうもありがとう」と笑顔で返事してくれた。3人の前を通り過ぎたらすぐ会場の外に出な
ければならない。別に計っていたわけではないが、握手していた時間は3人合わせても10
秒もなかっただろう。しかし、コンサートの最前列よりもはるかに間近で、しかも短いながら
も本人に直接話すことができたわけで、とても素晴らしい思い出ができた。
(続きは来週の月曜日に・・・)

(塾長コメント: 菅ちゃん、よかったですね!実は、私は歌手の岩崎宏美のファンクラブの会員で、岩
         崎さんと握手する機会があるらしいのですが、コンサートに行く時間もなくていまだ握
         手せず仕舞いです。)

096「握手会に参加しました(2)」( 9月 1日)*****************************************
 さて、その当日。私が到着したのは8時15分。すでに会場の横浜BLITZの前には長い行
列ができていた。私も列の最後尾に並んで入場を待った。私のハガキに印刷された席番号
は2階席079。入場は1階席の座席番号の若い順だ。2階席は1階席の人が入場を終えた
後になる。もちろん8時30分から係員が誘導して入場させていたが、私が会場内に入れた
のは集合時刻から50分後の9時20分であった。つまり炎天下で1時間以上待たされたこ
とになる。『これならあと1時間寝坊してから来ても入れたんか・・・』がその時の感想だった
が、2階席の人こそ非常に恵まれていたことが入場後にわかった。まず、握手をする時まで
椅子に座って過ごせるのである。2階席の人は100人程度しかいなかったが、1階席のハ
ガキを持っていた1500人は立席、しかも場内では立錐の余地もないほどのすし詰めにな
っていた。それだけではない。握手は2階席の人が先なのである。ということは握手後の記
念グッズ即売会も売り切れの心配をせずに購入することができるわけで、これはまさに一
石二鳥ならぬ一石三鳥であった。
(この続きはまた明日・・・)

095「握手会に参加しました(1)」( 8月31日)*****************************************
 先週の土曜日、私はモーニング娘。の握手会に参加した。これはモーニング娘。の27枚
目のシングル『色っぽい じれったい』の初回限定盤に”「モーニング娘。/色っぽい じれ
ったい」発売記念 東名阪握手サーキット”15000名様ご招待キャンペーンのお知らせと
題した応募用紙が入っており、握手会参加希望者はこの用紙に掲載された応募専用サイ
トにアクセスして住所・氏名など必要事項を入力しエントリーするというものであった。モー
ニング娘。側は10人のメンバーがABCの3チームに分かれて、東京・名古屋・大阪の3会
場をそれぞれ当日中に移動する。たとえばAチームなら、名古屋で朝の部→大阪で昼の部
→東京で夜の部と移動するわけだ。モーニング娘。のファンは相当数にのぼる。しかもコン
サートとは違い、握手会の参加は無料だ。となると参加希望者も15000人をはるかに越え
るだろう。したがって最も応募倍率が低くなりそうなものを選択しないと当選は難しい。そこ
で私が考えた条件は次の3つであった。
1・朝の部にする。夜型人間の多い現代人にとって、8時30分までに会場に集合するのは
 ある意味難しいのではないか。また、自宅からの所要時間を考えると集まることができる
 人も限られる。当日の朝に自宅から行くことができない人はホテルを予約するのだろうが、
 そこまでする人はよほどのファンだけだろうと私は判断した。  
2・新メンバーの久住小春さんが含まれないチームにする。これまでに数多くのイベントに
 参加してきたモーニング娘。のファンも新メンバーとの対面は今回が初になるわけで、当
 然、久住小春さんを目当てにするファンが多くなる。すなわち、他のチームよりも応募倍
 率が高くなることを意味する。
3・名古屋会場にする。これは3会場の各都市圏人口を比較すると名古屋が最も少ないた
 めである。東京会場だと隣接県はおろか、群馬・栃木からも応募する人がいるだろうし、
 大阪会場も同じだからである。
 しかし、この3条件を満たす組み合わせはなかった。名古屋会場の朝の部に久住さんが
含まれているからである。となれば、東京か大阪を選ぶしかないが、もし大阪会場に当選
したら前夜までに大阪入りして投宿しなければならない。そこで3については敢えて最も人
口の多い東京会場にした。この会場の朝の部は亀井絵里さん・新垣里沙さん・藤本美貴さ
んの3人である。新メンバーもいないし、比較的人気の高い高橋愛さんも含まれていない。
だから東京会場であっても応募倍率は低くなるのではなかろうか。私はそう判断してエント
リーした。しかし、私は当選をほとんど期待しないで抽選結果を待った。なにせモーニング
娘。である。人気アイドルグループであることには変わりがないし、7000円もするコンサ
ートのチケットですら入手が難しいのが現実だ。ましてや今回の握手会はタダで参加でき
る。相当な人がエントリーしているに違いないと思った。しかし、応募して2週間後になって
サーモン色の当選通知ハガキが我が家に届いたではないか!これには『まさか私が』とい
う驚きと、『これで一生の幸運を使い切ったかな』という怖さを感じた。
(話が長くなるのでこの続きは明日ということで・・・)

094「うなぎパイはなぜ夜のお菓子か」( 8月24日)*************************************
 先週、全国の銘菓を扱っているコーナーに行ってみた。京都の八つ橋、四国の一六タル
ト、宮城の白松がモナカなどいろいろあるのだが、静岡県浜名湖の名産としてうなぎパイが
ある。さくさくとしたおいしい歯ざわりで子どもでもおいしく食べられると思うのだが、なぜか
箱には「夜のお菓子」と書いてある。しかしなぜ「夜のお菓子」なのだろうか?店の前で考え
込んでしまった。

(塾長コメント: 考え込むほどの理由はないようですヨ!)

093「待ち合わせも十人十色」( 8月17日)********************************************
 夏休み後の授業の準備も一段落し、ようやくのんびり過ごせる日々がきた。先週は現任
校の同僚K先生、03年度に勤めた学校の同僚T先生、00年度に勤めた学校の同僚N先
生、97年度に勤めた学校の同僚F先生とそれぞれ会って話をした。4人ともそれぞれ別の
日にある場所で待ち合わせて会ったのだが、待ち合わせに臨む態度は十人十色だと思っ
た。私はいつも相手が誰であれ定刻ぴったりに待ち合わせ場所に行くようにしている。絶
対に遅刻はしないが、かといって早めに行って待つこともしない。N先生は待ち合わせ時刻
の30分前には着いて待ってくれていた。F先生も待ち合わせ時刻の30分前には着いてい
たのだが、じつは30分ほど時間を誤ってしまったために来たとのことだ。T先生は私とほぼ
時刻に、つまり時間ぴったりに来た。K先生は待ち合わせ場所にいなかった。前もって遅刻
するとの連絡も受けていない。待ち合わせ時刻を10分過ぎても来ないので私がメールをし
たところ、なんとその時刻に自宅で目がさめた直後だったとのこと。日頃から生徒に時間を
守らせなければならない立場なのに、教員でも完全に寝坊する人もいるのだなぁと思った。

(塾長コメント: 時間に対する性格の違いなんでしょうね〜。職業とは無関係な予感!)

092「乾電池の液漏れに遭遇」( 8月10日)*******************************************
 私のベッドの枕元には乾電池で点灯する小型のランプがある。普段は部屋のインテリア
代わりに置いてあるだけだが、落雷などの事情で突然停電した際にすぐ点灯できるので、
いざというときには役立っている。ところが先週ちょっと点けてみようと思ってスイッチを入
れたのだが全く点かない。電球が切れたわけでもないのに妙だなと思っていたら、底の蓋
がまるで水に濡れた砂糖のようにベタベタになっていて中の乾電池も変色していた。人に
見せたら乾電池の液漏れだと言われたが、こんな現象に遭遇したのは生まれて初めてだ
ったのでびっくりした。液漏れしてしまったものは仕方がないので、乾電池を取り出して電
池ボックスの掃除を試みたのだが、一度液漏れさせてしまった製品はいくら新しい乾電池
を入れ換えてもダメかな?

(塾長コメント: 地震の時に備えてライトを家中至る所に置いているが、つかないと焦りますよね!)

091「北海道に行けずに帰ってきました」( 8月 3日)***********************************
 本当なら今週土曜日まで北海道を旅行しているはずなのですが、じつは行けずに帰って
きました。理由は列車の遅延によって生じた体調不良です。詳細はこうです。まず7月30
日の22時過ぎに東京を出発しました。翌朝に仙台に着き、小牛田→前谷地→気仙沼→
盛→釜石→宮古とここまでは定刻どおりに旅行できたのですが、宮古から久慈に進む際
に反対方向の列車の遅延の影響を受けて私の列車もどんどん遅延し、久慈到着は定刻
を約1時間30分遅れの18時22分になってしまいました。車掌に列車遅延の事情を伺っ
たところ、この日は青森県・岩手県の太平洋側で大雨があり、そこへ信号故障も重なった
ため朝から列車の運休や遅延が相次ぎ午後になってもダイヤが回復できていないとのこ
と。結局、その日の夜に青森まで着いて札幌行きの夜行列車に乗り継ぐ予定がダメにな
り久慈で投宿しました。普通の人なら「列車の遅延では仕方がないから翌日北海道に入
ればいいだろう」と考えて旅行を続行するのでしょうが、こういう不測の事態に非常に脆い
のが私の性格の欠点で、精神面の不安が高まり急に体調が悪化してしまうのです。今回
も「青森までたどり着けへんとちゃうか」とか「何時間遅れるんやろか」とか「夕食はどない
しよか」などと考えているうちに乗り物酔いと同様の症状が発生しました。久慈で下車して
投宿したものの翌朝になっても吐き気や倦怠感などで食事が取れなくなったため、旅行の
続行は無理だと判断して8月1日に新幹線で東京に戻ってしまいました。というわけで、北
海道はまた来年ですね。こういう事情で旅行を中断したことは過去にも何度かあります。
10年前にも道内を旅行していたときに江差線で土砂崩れが発生して列車で東京に戻る
ことができないことを知った途端に体調が悪化して、航空機でやっとの思いで帰って来た
ことがあります。『プロフィール』に「もっと強気な性格になりたい」と書いたのはそういう理
由からでして、こういう不安に打ち勝てるようになりたいと今回もつくづく痛感しました。

(塾長コメント: 菅ちゃん!人生いろいろ...これが禍転じて福となるかも?)

090「今夏もまた北海道に行ってきます」( 7月27日)***********************************
 夏の恒例行事のようになってしまいましたが、今夏も北海道に行くことにしました。じつは
来夏にはもう走らなくなる鉄道路線があるからです。旧国鉄から第3セクターに転換して苦
しい中でも今まで経営し続けてきた北海道ちほく高原鉄道がいよいよ今年度限りで廃止さ
れることが決まりました。したがって、同鉄道にとっては最後の夏になります。私は以前に
一度春に訪れたことがありますが、最後ですのでもう一度ここを乗っておこうと思ったので
す。また、以前悪天候で満足の行く風景を堪能できなかった日高・留萌地方の再訪、それ
と、まだ訪れたことのない夕張に行く予定です。旅行は7月31日から1週間の予定です。
そのため8月3日の『日記とお知らせ』と8月7日の『言わせて頂戴』がそれぞれ休載します。
なお、8月5日は第1週の金曜日ですので『さくぶん上手』に代わり『教えて頂戴』の掲載日
ですが、これは予定通り更新いたしますので、読者の皆様のご回答をお寄せ下さい。お待
ちしています。

089「いよいよ夏ですね」( 7月21日)************************************************
 梅雨明け宣言から数日たっただろうか、いよいよ1学期の終業式を迎えて生徒は夏休み
に入った。教員は夏季休業期間中も原則として出勤になるわけだが、私は毎年この時期
を利用して2学期の授業の準備を進めることにしている。そうすれば学期が始まっても余
裕をもって授業に臨むことができるからだ。1学期は年度当初ゆえにそれができず、非常
に慌しい日々になる。私はそれが嫌だ。余裕がない状況だと不安感が高まり、体調を悪化
させる原因にもなるからだ。だから7月中にできるかぎり進めておき、8月に心置きなく旅
行したい。これが私の本音である。

088「多忙な日々から解放された」( 7月14日)****************************************
 ようやく1学期の成績処理も全て片付いて、これで心置きなく夏休みを迎えられそうだ。
振り返ってみると、今年度が始まってから2ヶ月近くは体調不良の日々が続いた。一時は
学校を辞めることまで考えたほどである。それが今となってはあれほどつらかった日々が
嘘だったかのように元気になっている。これからはプライベートの時間も増えるので、今ま
でやりたくても時間がなくてなかなかできなかったことをして過ごしたい。過去に留守録画
したまま一度も見ていない番組を見たり、買ったものの一度も聞いていないCDを聴いた
り、久しく会っていない友人と会ったり・・・。やりたいことは山のように溜まっている。

087「ついに二千円札を入手」( 7月 6日)********************************************
 きょうは嬉しいことがあった。それは初めて二千円札を入手できたことだ。5年前、西暦
2000年を記念して二千円札がこの世に登場し、同時に500円硬貨も偽造防止の目的で
新しくなった。後者は瞬く間にそれまでの500円硬貨に取って代わったが、二千円札はい
つまでたっても手に入らなかった。銀行や郵便局でお金を引き出す際は、8000円とか
6000円などにして、なるべく二千円札が含まれるように私なりに工夫はしてみたのだが、
それでもこの5年間全く手に入らなかった。だから「あれは2000年記念の特別な紙幣で
枚数限定の造幣なのだろう」と解釈し、手に入れることはもう諦めていた。それが今日、駅
の自動販売機で10000円の釣銭として出てきたのだ。思いもかけないことだったので
びっくりした。もう二度と手に入らないと思うので、この二千円札は絶対に使わずにお蔵入
りさせることに決めた。

(塾長コメント: 「8000円とか6000円などにして」(?)、7000円では?発行当初は随分目にしま
         したが、最近は、とんと目にしなくなってしまったですね!2000円札って、やっぱり中
         途半端ですよね。)

086「空梅雨はかなわん」( 6月29日)***********************************************
 関東地方から西日本にかけての広い範囲で今年は空梅雨だという。私の住む神奈川県
も雨らしい雨がほとんどない。それでも涼しければ文句はないのだが、気温ばかりが上が
ってここ1週間は真夏同然の日差しであった。こうなると学校の勤務は地獄だ。ほとんどの
公立の学校には冷房設備がないからである。生徒の夏休みまで3週間余り、まだまだ授業
はある。この暑さ、何とかならないものか・・・。

085「プライベートでも制服?」( 6月22日)********************************************
 文化祭というと昔は秋の行事と相場が決まっていたが、最近は夏休み前に行なう学校も
かなり増えた。今月18日・19日も多くの県立高校で文化祭があったのだが、いつも思うの
は他校の生徒の服装だ。私服で来校する生徒もいることはいるのだが、自分の通う学校
の制服をそのまま着て来る生徒が目立つ。それも、女子に限って見られる現象だ。これを
見てある後輩の教師いわく、「文化祭は土・日曜に行なわれるから、学校が休みの日であ
る。しかも部活動の地区大会とは違い、その学校の生徒として公式に来校するのではない。
したがって、彼女らにとっては完全にプライベートのはずである。それにもかかわらず、制
服を着て来校するのはなぜだろう?」と。私は「制服は卒業するまでの3年間しか着ること
ができない。だから制服を着用することで自己のアイデンティティを確立したいのでは・・・」
とその場では返答しておいた。しかし、それが本当の答えかどうかは私にもわからない。
制服は、学校のある日にいつも着用を強制されている衣装である。しかも、一般的には「ダ
サい」と評価されがちな衣装でもある。私服ならおしゃれでカッコいいものがいくらでも売っ
ているし、現に彼女らも買って持っている。だからプライベートにまでわざわざ制服を着なく
てもよさそうなものだ。と、私も思うのだが・・・。

084「やはり痩せてしまった・・・」( 6月15日)*****************************************
 今月になってようやく通勤途中の乗り物酔いや胃腸症状が消失し、元気に学校の勤務が
できるようになった。しかし、いつもなら年度首の1ヶ月余りで治まるはずの体調不良が2ヶ
月も続いたため、体重が例年以上に減ってしまった。現在44kgしかない。学校の生徒は
もう夏服なのだが、私は細い腕を生徒に見られたくないので、いまだに長袖のワイシャツ
を着ている始末である。体重が増えればこの問題は解決するのだが、これがなかなか簡
単にはいかない。書店に行っても「痩せる本」といった類は山のように陳列されているが、
逆の「太る本」というのはどこにもない。これから暑くなって食欲もなくなりがちな季節を迎
えるのだが、どうすれば体重を増やすことができるのだろう?

083「そろそろ旅行の計画を」( 6月 8日)********************************************
 6月に入って1週間、夏休みまではまだ1ヶ月以上あるのだが、もう私は夏の旅行の計画
を練っている。昨夏に訪れる予定だったものの雨天のために旅を見合わせた東北の三陸
地方がまず第1候補だ。北海道へは毎年旅行しているのだが、まだ行っていない観光地は
ある。道北では増毛・留萌だ。札幌から国道231号線が通っていて、これを走ると日本海
をたっぷり見ながら留萌まで行くことができる。また道南では、奥尻島の玄関口である江差
に行っていない。というわけで、やはり今夏も北海道を旅行し、帰りに三陸地方を訪れよう
という計画にしているのだが・・・。

(塾長コメント: 今年の夏期休暇は、未だ予定立たず!です...。多分、平日は出張や夏期講習、研
         修で大体埋まりそうです。非日常的な空間で精神をリフレッシュしたいですね。)

082「試験答案の採点」( 6月 1日)*************************************************
 先週火曜日から一昨日までは1学期の中間試験が行なわれていた。したがって私は、午
前中は試験監督で午後は答案の採点という日々が続いた。その採点だが、国語科の特質
上どうしても時間がかかるのが悩みの種だ。その理由は次の3点にある。
(1)設問の解答の正否だけでなく、書かれた文字の正否も判定しなければならない。
(2)語句の意味や現代語訳を問うと何通りもの解答が想定されるので、どこまでを許容範
  囲にするかに悩む。
(3)配点が1点ないし2点に設定されている設問が多いため、合計点の算出に時間がかか
  る。
 このような事情で「試験日程の初日に設定していただけるとありがたい」というのが、国語
科の教員の本音だ。初日なら答案返却日まで余裕が持てるから、ゆっくり時間をかけて採
点作業に臨むことができる。しかし、そんな教科のわがままが通るはずはなく、試験日程の
最終日に数クラスの答案が一度に回収されることもある。そうなると、決して手当ての出る
ことのない残業をして採点作業を進めなければならず大変だ。

081「新入職員歓迎会」( 5月25日)*************************************************
 毎年のことだが、どこの学校でも新年度がスタートしてから1ヶ月たったころに、今年新た
に迎えた職員の歓迎会を催す。私はアルコールはダメなので、酒席では食べながら他の
職員と歓談しながら人間ウォッチングを楽しんでいる。大半の職員はアルコールが入って
も饒舌になる程度でさほど変わらないものだが、中には普段真面目な人が周囲を驚かせ
るような芸を披露したり、まるで人が変わったかのようになる人もいる。普段はあまり目立
たないのに、酒席になると意気軒昂として場を盛り上げる人や全体の音頭をとる人がいる。
かと思うと宴の雰囲気についていけずに控えめになる人もいる。また、あくまでも普段どお
りの性格を押し通す人もいる。「ハンドルを握るとその人の本性が現れる」とはよく言われ
るが、同じことはアルコールが入っても言えることだと思った。また、最近は女性も男性に
負けず劣らず酒に強い人が少なくない。「女性だからあまり飲まないだろう」という固定観
念は捨てたほうが良さそうだ。

080「依然として・・・」( 5月18日)***************************************************
 春は天候が不順だといわれるが、今年は特にそれが著しいようだ。私の住む神奈川県
では真夏を思わせるかのような暑い日があったかと思うと、ここ3日は一転して暖房が欲
しくなるような寒さが続いている。新年度当初の環境の変化によるストレスだけでなく、そ
ういう気候の変化もまた体に悪影響を及ぼしているのだろう、私の体調もいまだに不安定
で、元気かと思うと何も食べられないほど不調の時がある。そんな中、早くも1学期中間試
験が1週間後に迫ってきた。もちろん試験問題を作っているのだが・・・。

079「女性専用車両が導入されたが・・・」( 5月11日)**********************************
 大型連休明けの今月9日から関東地方の私鉄で一斉に女性専用車両が導入された。報
道によると神奈川県内だけでも痴漢の検挙件数は年間234件にものぼっているという。被
害を受けたが表沙汰になっていない数はその何倍に及んでいるか想像もつかないだろう。
それだけ不愉快な思いをした女性がいたことになる。だから、かなりの女性が女性専用車
両に流れるのではないかと私は思っていた。しかし、実際に通勤してみると導入前と少しも
変わっていなかった。私が毎朝利用する車両は女性専用車とは遠く離れた位置に連結され
ているのだが、それまで7:3だった乗客の男女比は、導入後も変わらなかった。女性専用
車両によってあぶれた男性客が増えて混雑度が増すことを懸念していたのだが、それもな
かった。まるで女性専用車両の導入が知られていないかのように、同じ顔ぶれの人が同じ
場所に乗っている――そんな朝であった。女性専用車両があっても利用しない女性がいる
のである。私にはそれが不思議だった。だが、昨日10日付の朝日新聞朝刊の神奈川版を
読んでその疑問は解けた。「ひどい混雑、賛否は半々」という見出しで同紙の女性記者によ
る体験が語られていたのである。結論を言うと、一般車両以上に混雑していることと、女性
専用車両が最後尾や先頭車に連結されているために(相模鉄道だけは横浜側から4両目
に連結)ホームの端まで歩かされて不便だということの2点が、利用しない女性の理由にな
っているのであった。この事実を電鉄各社がどう受け止めるのか?今後の在り方が注目さ
れる。

078「楽しめないゴールデンウィーク」( 5月 4日)**************************************
 先週「やっと元気になりました」と報告したのだが、今月1日夜から喉が急に痛くなって明
らかに風邪とわかる症状に見舞われてしまっている。翌2日の月曜日は38℃の発熱の中、
喉の痛みに耐えながら授業した。そのためか昨日の3日は声も満足に出なかった。という
わけでゴールデンウィーク真っ只中だが、どこにも行けずに家でごろごろと休養せざるを得
ない。まあ「お前の健康管理が悪い」と言われればそれまでだが・・・。毎年のことだが、環
境が大きく変わる4月でへとへとになるので、5月の連休はいつもその休養に充てている。
だから予定を立てて行楽地や海外に遊びに行ったという記憶がほとんどない。

(塾長コメント: ゴールデンウィークは観光業界のためのもので、一般庶民にはありがたくない制度
         ですよね!どこに出かけても混んでいるし、あまり遠出をする気になれないです。混
         んでいるのが分かっていながら出かける人がいるわけで、摩訶不思議です。普段や
         っていない家族サービスのために頑張っているお父さんの姿がとてもいじらしいです。
         我が家は、せいぜいこの時期は近場でゆったり過ごすことが多いですね。できるだけ
         普段できないこととは考えていますが...。それはそうと、菅ちゃん、お身体の方は
         大丈夫ですか?身体が資本の業界なので、ご自愛下さい。4月になって、インフルエ
         ンザに感染している方がチラホラいらっしゃるようです。)

077「やっと元気になりました」( 4月27日)*******************************************
 先週の後半からようやく体調が回復してきた。新年度が始まって3週間、実質的には授
業が始まって2週間であるが、ようやく私も新しい環境に適応できるようになってきた。少
しずつではあるが、生徒も私になじんできた。授業も私のペースで進めることができるよう
になってきた。周りの職員ともそれなりに雑談ができるようになってきた。そして、新年度
首特有の慌しさもなくなってきた。すると、それまでのつらい症状が嘘のように消えてなく
なってしまう。人間の体というものはじつに正直なものだ。

076「4月でもインフルエンザ?」( 4月21日)******************************************
 今週の体調も最悪だった。自律神経の失調はおさまったのだが、今度は17日の夜に
背中に突然激痛が走り、一晩中眠れなかった。別に、激しい運動をしたために筋肉痛に
なったわけではない。怪我をして背中を打撲したわけでもない。何の心当たりもないのに、
寝返りも打てないほどの激痛に襲われた。「末期がんで脊髄が侵されたときの痛みとい
うのはこれではなかろうか」と思えるほどだった。翌々日の19日にはこの激痛が嘘のよ
うに消えた。他の症状からも推測すると、どうやらあの痛みはインフルエンザだったので
はないかと思う。授業に穴をあけるわけにはいかないので出勤はしたが、この1週間も非
常につらかった。

(塾長コメント: 菅ちゃん、どうぞご自愛を...。)

075「依然として体調最悪」( 4月14日)**********************************************
 新年度の始業式から1週間が経過したが、依然として体調は最悪だ。原因は自律神経
失調によるもので、まず呼吸が浅く速くなり、息苦しさを感じると間もなく動悸・吐き気が現
れ、手の末端がしびれたりめまいがするという一連の症状が出る。このとき精神的には絶
望感が強く感じられ、気が滅入る。これらの症状は時間・場所を問わず突然発症して30
分程度持続するので、朝にこの症状に見舞われると学校への出勤ができなくなってしまう。
これでは授業に穴をあけてしまうことになるので、今週は月・火・水と学校の最寄のホテル
に宿泊して、そこから出勤せざるをえなくなった。これで通勤途中の乗り物酔いはなくなっ
たものの、午前中の心身状態はやはり不安定で朝食はほとんど食べられなかった。本当
に4月はつらい・・・。

(塾長コメント: 新しい職場のシステムが十分理解されないまま過ごしていたので当初右往左往して
         いましたが、ようやくモヤが晴れかかっているようで、私の方は、だんだん順応してきた
         ように感じます。いろいろなところで遠くの視点で見られるようになりました。)

074「新年度が始まってしまった・・・」( 4月 6日)**************************************
 毎年のことではあるが、また私にとって苦手な新年度が来てしまった。新年度当初の学
校というものは慌しいから落ち着かない。特にこの時期は、授業時間割が確定していなか
ったりする。確定していても、年度首の何週間かに限られた暫定版の時間割りでしかない
ことがしばしばある。選択科目の履修者名簿がまだできていないこともあるから、当該科
目を担当しても履修者の人数すらわからないこともある。また、職員室の座席配置やレイ
アウトが大幅に変わったりする。場合によっては職員室の自席の位置すら決まっていなか
ったりする。これだけでも私にとっては苦痛だ。「住めば都」で慣れてしまえばどうというこ
とはないのだが・・・。職員室だけではない。クラスの増減によっては教室の配置が変更さ
れることもある。また、学習指導要領の改訂などの事情で今年から新たな科目や履修制
度が導入されることもある。とにかく年度当初は新しいことばかりだ。そして、校内に出入
りする人間も替わる。当然のことながら新入生が入るし、在校生もクラス替えをする。職員
も異動・退職などの事情で当然何%かは入れ替わる。特に管理職は一般の先生方以上
に短く、2,3年で異動となる。まあそういうことで落ち着くまで、もっと言えば生徒がなじん
でくれるようになるまでは非常に神経をすり減らすのが常だ。一日出勤しただけなのに1
週間出勤し続けたかのような疲労が感じられる。

(塾長コメント: 同感です...。)

073「能登半島に行ってきます」( 3月30日)******************************************
 鉄道旅行が好きな私は、鉄道路線のない沖縄県を除く全ての都道府県を旅している。
『プロフィール』『言わせて頂戴』にも書いたとおり、私は各駅停車の列車にゴトゴトと揺ら
れながら沿線の風景を自分の目に焼き付け、カメラにもおさめてきた。まず自宅から遠い
北海道・中国・四国・九州地方の路線から乗り始めて、中部・関東・東北など比較的近場
の路線は後回しにした。(ちなみに近畿地方は以前住んでいたので既に全線乗った。)本
当はこの春も本州最西端の山口県を旅行する予定でいたのだが、今回だけはそうも言っ
ていられなくなってしまった。それは石川県の能登半島を走る第3セクター「のと鉄道」の
穴水〜蛸島が今月限りで廃止になるからである。
 どこでもそうだが、地方の鉄道の経営環境はきわめて厳しい。まず、地場産業の振興も
ない地域では過疎化が進み、沿線人口自体が少なくなっている。そのうえ近年は少子化
で、地方の鉄道の主たる利用者である中学生・高校生が減少している。そのため、通学
定期券の売り上げが急落している。また、地元の大人は鉄道など見向きもしない。1時間
に1本も走らない不便な列車など待っていられないからだ。それに都市部のような道路交
通渋滞も考えられないから、マイカー利用の方がはるかに速くて便利になる。したがって
鉄道にはクルマの運転免許を持たない高齢者しか乗らなくなる。これでは鉄道会社の経
営が成り立たなくなるのも必至だ。「のと鉄道」もその例外ではなかった。国鉄時代に赤字
路線と認定されて第3セクターに転換したものの、やはり経営が成り立たなくなり、不採算
の著しい区間を廃止せざるを得なくなったのだろう。そこで私は3学期の終業式の夜に出
発し、私にとって最初で最後になる「のと鉄道」の車窓を見に行くことにした。この文章が
掲載されている日も、私は能登半島にいる。

072「相対評価の疑問」( 3月23日)*************************************************
 いよいよ学年末試験も終わり、生徒に通知表を渡す日が近づいた。私も昔はこの通知表
に書かれた成績評価に一喜一憂したものだ。さて、その成績評価で以前からずっと思って
いたことが一つだけある。それは中学校で行われていた相対評価だ。私は中学校で教鞭
をとったことがないので、今でもそうなのかはわからないが、私が生徒だった当時は5段階
による完全な相対評価で、
 ※全体の7%ずつの生徒が「評価5」と「評価1」
 ※全体の24%ずつの生徒が「評価4」と「評価2」
 ※残りの38%が「評価3」
と厳格に決められていた。ここで不思議に思うことは、この「7%」「24%」「38%」という数
字に何か統計学上の根拠があるのかということだ。もし、全体の10%ずつの生徒を「評価
5」と「評価1」、20%ずつの生徒を「評価4」と「評価2」、残りの40%を「評価3」という具合
に、比率を変えたら何か不都合なことでも生じるのだろうか?

(塾長コメント: 平成14年度から学校現場では相対評価から絶対評価に切り替わっているようです。
         相対評価にしろ絶対評価にしろ、それぞれいい点悪い点がありますが、私個人的には
         相対評価の方がいいなと思います。たとえば、絶対評価で評定5をもらっているのに、
         その評価に見合う学力がないなと痛感することが多いからです。評価を甘くする、いわ
         ゆる「評価インフレ」が、目立つように感じます。これは、集団に準拠した相対評価と違
         って、個人の努力目標を評価者の主観により評価することから評価者に説明責任が求
         められ、それに対する忌避行為からくるものと考えられます。
          ところで、相対評価のパーセントは、統計学の理論からきています。
         下図の標準正規分布曲線(平均 0 、標準偏差 1 )において、

            

         
                   x ≦ −1.5 の割合(図中の面積)が、 0.06681
            −1.5 ≦ x ≦ −0.5 の割合(図中の面積)が、 0.24173
            −0.5 ≦ x ≦ 0.5 の割合(図中の面積)が、 0.38292
              0.5 ≦ x ≦ 1.5 の割合(図中の面積)が、 0.24173
              1.5 ≦ x  の割合(図中の面積)が、 0.06681
         となります。それぞれの割合を小数点以下四捨五入すると、評価12345の割合
                 7% 、24% 、38% 、24% 、7%
         になるわけです。この分け方は一応機械的な分け方ですが、実はそれなりの意味のあ
         ることが分かりました。(→ 参考 : 相対評価の真実
          正規分布曲線の概形からも分かるように、相対評価は、集団内で、各個人の得点に
         ばらつきがあり、平均点に関して左右対称ということを仮定した理論なので、用いる場
         合はそれなりの注意が必要となります。数学の試験だと正規分布になることはほとん
         どなく、L字型やふた山型などいろいろです...。)

071「プロフィール』を改訂」( 3月16日)**********************************************
 今回はお知らせです。一つは『プロフィール』です。もう御覧になった方もいらっしゃるとは
思いますが、今月より形式・内容とも全面的に改訂いたしました。今までは単に身長・体重・
血液型・・・と項目を立てて紹介していただけでしたが、それではどこのホームページにもあ
る「プロフィール」であまりにも平凡ですので、インタビュアーの質問に私が答えるという珍し
い形態にしました。したがって文章も会話体になっています。現在のところ話題別に7項目
で構成してありますが、機会があれば更新を繰り返し、さらに話題を増やしてより詳しく紹介
できるようにしたいと思います。ふつう「プロフィール」は一度作れば更新する性質のもので
はありませんが、「更新」という点でも他には見られない特徴を打ち出していきたいと思って
います。忘れた頃にぜひ訪れてみて下さい。中身が増えているかもしれません。もう一つは
『さくぶん上手』です。本年1月28日よりスタートしましたが、おかげさまで軌道に乗り、現在、
順調に更新しております。こちらも少しずつですが講座を進めていきますので、文章の書き
方に関心のある方はぜひ御覧下さい。

070「確率の思い出」( 3月 9日)***************************************************
 入試も卒業式も終わり、先週は在校生の学年末試験が行われた。その学年末試験だが、
3学期の数学で確率を扱う高校は結構多いようだ。というのは、数学科の先生方が印刷室
で試し刷りしたと思われる学年末試験問題を見ると、確率に関する出題が載っているから
だ。さて、その「確率の問題」だが、これは私にとってもあれこれと悩んだ思い出がある。
 大小2つのさいころを振る場合、6×6で36通りにしかならないから話は簡単だが、厄介
なのは、みんなで円卓に座ることを想定した問題だ。
 自分も含めて12人が円卓を囲んで任意の席に座る。自分を除く残り11人のうち、4人は
女性である。この場合、自分の両隣とも女性が座る確率を求めなさい。

 こういう問題が出されたとき、私は4人の女性をABCDと仮定して、答案用紙の余白に下
記の組み合わせを書いて考えていた。
  ア・自分の左側にA、右側にBが座る。
  イ・自分の左側にA、右側にCが座る。
  ウ・自分の左側にA、右側にDが座る。
  エ・自分の左側にB、右側にCが座る。
  オ・自分の左側にB、右側にDが座る。
  カ・自分の左側にC、右側にDが座る。
 上記の逆に座る場合もあり得るから、自分の両隣とも女性になる組み合わせは6×2で
12通り成立する。男性も含めた11人全員が座る組み合わせを11×11で121通りと考
えれば、答えは12/121だが、これで正解かどうかは自信がなかった。第一、自分の隣
が女性なら誰でもかまわないのだから、自分の左側にAが座ろうがCが座ろうが関係ない
のかもしれない。しかし、同じような円卓の問題でも、次のような出題もある。
 自分も含めて12人が円卓を囲んで任意の席に座る。自分を除く残り11人のうち、A、B、
C、D の4人は女性である。この場合、自分の左右いずれかにAが座り、もう一方にD以外
の女性が座る確率を求めなさい。

 こうなると状況はかなり限定されてくる。しかし、それでも上記の組み合わせから考える
と、自分の左側にAが座る場合と右側にAが座る場合とがあるから、組み合わせは4通り
ある。問題は「組み合わせ」ではなく「確率」であるから、「A−自分−B」「B−自分−A」
を1つの事象と考えるのか、2つの事象と考えるのか。
 こんなことで、いつも当時の私は悩んでいたのが、教員になった今でも数学科の先生が
作られた問題を見るたびに、そのことが思い出される今日この頃だ。

(塾長コメント: 確率って、答えの検証が難しいので、高校数学の困りものの一つです。私自身も高
         校時代、確率を勉強しだした頃、それまでの計算力の自信が揺らいだことがあります。
         しかし、確率の問題は、理路整然と考えれば、今までの計算と同様に着実に計算でき
         るということを知ってから、好きな分野になりました。
          上記の問題の解答ですが、前者は、 42×(10−1)!/(12−1)!=6/55
         後者は、21×2×(10−1)!/(12−1)!=2/55 ではないでしょうか?)

069「高校入試の問題を見て」( 3月 1日)********************************************
 先週22日に神奈川県公立高校の入学選抜試験が行われた。翌日の朝刊には、出題さ
れた全ての問題と解答が載るので、私は毎年見ている。国語は自分が教えている教科だ
から別として、他教科については自分の中学生時代に習ったことを思い出しながら問題文
を読んでいる。社会・英語についてはほとんどの問題が解ける。だから、「義務教育終了時
点の学力を測る試験としては、まあこの程度の内容かな」と納得できる。理科も見覚えのあ
る問題が出ているので、正答できなくても特に言うことはない。だが、数学は違う。毎年「こ
んな問題の解き方まで中学校で教えているの?」と言いたくなる出題がある。たとえば、今
年は「問6」に下記のような問題が出された。

 右図のような長方形の紙ABCDがあり、
辺ADの中点を E とする。
 この紙を右下図のように、底面の半径が
3cmである円柱の側面に、紙が重ならな
いようにすき間なく、辺ADと辺BCの一部
分が接するように斜めに巻きつけたところ、
紙は円柱の側面を1周し、2点A,Dは円柱
の同じ母線上にきてその間の距離は6cm
となった。
 このとき、次の問いに答えなさい。ただし、
円周率は π とする。

(ア)右図の円柱において、2点 A , E 間の
  距離を求めなさい。

(イ)長方形の紙ABCDの面積を求めなさい。
   
        

 私は新聞に載っている円柱の図をじっと見て考えたが、全くわからなかった。
 (解答は、(ア)が、3 cm、(イ)が、36π cm2 とある。)
 他教科の問題の場合、自分がわからなくても解答を見ると、「ああ〜、そうか。」とうなづ
けるものも多いのだが、数学だけは解答を見ても「何で?」と首をかしげるものばかりで、
この問題も「長方形の面積なのにどうしてπ が入るの?」が率直な感想であった。それに、
「今の生徒はこんな問題の解き方も中学で習うの?」と言いたい。円柱に長方形の紙を斜
めに巻きつけた図など、高校の数学でも私は見た記憶がない。それとも本当は習ったの
に、私が忘れてしまったのだろうか?問題を見ながら思わず考え込んでしまった。

(塾長コメント: 「菅ちゃん、エライ!」 入試問題全教科に目を通しているとは感心です。この問題を
         見て、「とんでもない」と感じられたようですが、私自身の感想は全く逆で、近年まれに
         見る良問だと思いました。このタイプの問題は図形が絡んでいるので一見難しそうに
         感じますが、実は「とんでもなく」簡単です。受検生の数学的な見方・考え方、表現・
         技法を問う問題で、教科書にも載っている問題を少し変化させた程度です。ただ、図が
         若干稚拙で、分かりにくい印象を持ったかもしれません。上図は少し見やすくしたもの
         です。
          解答ですが、(ア)は、三平方の定理で解かれます。

         
    左図の直角三角形AHEにおいて、

    AE2=32+62=9+36=45

    よって、 AE=

    ( HEは、円の直径です! )

  (イ)は、円柱で考えると混乱するので、左図のよ
  うに展開して考えます。

  △ABB’と△DCC’は合同なので、求める面積は、
 平行四辺形AB’C’Dの面積に等しくなります。

  底辺が 6 で、高さが 6π (円周の長さ)なので、

  長方形ABCDの面積は、 6×6π=36π となり
 ます。

  ( 参考 : 四角形の分割
          高校入試にしろ、大学入試にしろ、数学の問題は解けるように出来ています。問題
         自身も解かれるのを待っています。解けないのは、一般的に難しく考えすぎの場合が
         多いように思います。柔らかい発想で、易しく解くのが、難しく感じる問題に対する一つ
         の対処法です。難しいと嘆かないで、問題を解きほぐしていく楽しさを是非味わってみ
         てください。)

    (補記)069「高校入試の問題を見て」の塾長コメントの感想です。(3月9日
       (イ)について。まさか展開図にして問題を考えるとは、もう思いつきもしません
      でした。こういう発想ができること自体が、塾長コメントにある「数学的な見方・
      考え方、表現・技法」なのでしょうか。そもそも長方形の面積は「底辺×高さ」で
      求めるのに、ABCDのいずれの辺の長さも提示されていない状態で、どうやっ
      て面積を出せるのだろうかと、私はそればかり考えていました。「円柱に巻きつ
      けたとき2点A,Dは同じ円柱の母線上にきてその間の距離は6cm」という情報
      がここで生きるんですね。それに、円柱の円周の長さがそのまま平行四辺形の
      高さになるとは、図を見てただただ唸るばかりでした。四角形の面積に「π」が
      入る事情もこれでやっとわかりました。こんなことを15歳の中学生が思いつくと
      は「すごい」の一言です。正解した受検生は全体の何%いたのでしょうか?また、
      作問者は何%の正答率を予想して出題したのでしょうか?気になるところです。


068「部屋の模様替え」( 2月23日)**************************************************
 ここ3週間ほど音楽関係のイベントが相次いだが、ようやく一段落した。毎年のことでは
あるが、先週から今週にかけて、私は部屋の模様替えを行なった。古い家具を取り替えた
り、配置を少し変えたりするだけであるが、それだけでも気分が変わるから私は結構やっ
ている。私の部屋は賃貸住宅の4畳半。この狭い空間にカラーボックスが10個、押入れ
や天袋にあるものも合わせると18個もある。これらのカラーボックスにはすべて本が入っ
ているが、問題は無駄なスペースを作らずにいかに効率よく配置するかだ。今回も古いカ
ラーボックスを4つ処分し、新しいものと入れ替えた。同じ3段のカラーボックスでもメーカー
によってサイズに若干の差があり、そのどれを購入するかでも収納できる本の冊数が変わ
ってくる。したがって、何度か下見してあらかじめ寸法も測ってから商品を選ぶのがポイン
トだ。 しかもホームセンターによって納品される商品のメーカーも違うので、何軒も足を運
ばなければならない。でも、それだけの手間をかけたぶん、模様替えがうまくできたときの
喜びは格別なものがある。

067「2度目の定通芸術祭」( 2月16日)**********************************************
 今月の13日、定通芸術祭が行われた。これは以前、本コーナーの021「定通芸術祭」
に紹介したものである。今年も数多くの学校が出場し、音楽部門では、ロック・フォーク・合
唱・合奏・独唱・独奏・ダンスまで幅広く発表された。今年の定通芸術祭で特記すべきこと
は、今春で横浜市立港高等学校が廃校となることだ。同校の生徒にとっては最後の晴れ
舞台となるわけで、卒業生も出場して校歌の合唱も行われた。私は通信制高校には勤務
した経験がないが、定時制高校ならある。定時制高校の生徒にとっては、朝から仕事をし
て、その後疲れた身体を引きずって登校して授業を受けるだけでも、じつに大変なことで
ある。そのうえ、放課後(定時制高校の場合は授業終了が21時前後になる。)から下校ま
でのわずかな時間に部員や有志が集まってこの日のために練習をするのは、並大抵のこ
とではない。最後に表彰が行われたが、結果が何であれ、年に1度しかないこの日の舞台
のために日々練習に励む、その姿勢だけでも私は敬意を表したい。

066「ライブ活動の続行が決定」( 2月 9日)*******************************************
 1月30日のライブコンサートから1週間後の2月6日、反省会の打ち上げが焼肉料理店
「牛角」厚木妻田店で行われました。これは、コンサートを聴きに来て下さった方々から寄
せられたご意見・ご感想をまとめて発表しながら、個々のプログラムごとに良かった点・今
後の改善点を細かく検討し、今後も私と石川の2人、すなわち「ぞうさんズ。」としての活動
続行の是非を決めるための会です。正直なところ、私のピアノ演奏に対する評価に関して
は、あまり自信がありませんでした。細かいところで少なからずミスを犯したので、練習の
成果をすべて出し切れたと豪語できる内容ではなかったのです。しかし、結果は、私自身
の演奏に関する批判は特に出ず、概ね高く評価していただいたこと、ボーカル担当の石
川からぜひ今後もやっていきたいとの申し出があったことで、2005年度も活動を続行す
ることが決まりました。今回のライブに関しては聴きに来て下さった方々に喜んでいただき、
私としてはとても嬉しく思います。今後もぜひレベルの高いものを追究して音楽活動に励み
ますので、ご指導・ご声援のほどよろしくお願いします。

065「ライブコンサートが無事終了」( 2月 2日)****************************************
 1月30日は無事にライブコンサートを終えることができました。私自身は、日頃の練習の
成果を100%出し切ったとは言いがたいのですが、大きな失態もなく、聴きに来てくださっ
たお客様からは高い評価をいただき、とりあえずはほっとしています。会場に設置されてい
たピアノは多少タッチが硬く、自宅のそれと比べて弾きにくい点もあったのですが、私にとっ
て幸運だったことは、会場の照明でした。ステージにスポットライトが強く当り、客席を相当
暗くしていただいたので、ステージからは観客席がほとんど見えなかったからです。おかげ
さまで、思っていたほど緊張せずに演奏できました。もし客席も明るくなっていて、お客様の
視線や表情もわかる状況でしたら、かなり緊張したのではないかと思います。客席が暗い
おかげで、誰もいない場所で演奏しているのと同じ状況を作ったのも同然でして、適度な緊
張感で、私自身もコンサートを楽しむことができました。

(塾長コメント: 「う〜む、残念!」 当日の朝までは菅ちゃんのコンサートを聴きに行こうと思っていた
         のですが、急用が入ってしまって行けませんでした!「聴きたかったな〜。」)

064「ピアノ奏者の裏事情」( 1月27日)**********************************************
 062「ライブコンサートのお知らせ」で告知した1月30日が迫ってきた。もちろん、曲目の
練習は充分やってきたのだが、本番で何が起こるかわからないのがLIVEの恐ろしい面で
もある。たとえば、会場の気温や湿度だ。気温が低すぎると弾いているうちに指がどんどん
冷たくなって動かしにくくなる。逆に、気温や湿度が高すぎると手のひらに汗をかきやすくな
る。すると、今度は指が滑りやすくなって、これまた演奏上支障が出る。理想的なのは気温
が22℃前後で湿度が40%程度だ。しかし、さすがに会場の空調まではコントロールできな
いから、どんな状態でもこちらが順応するしかない。同じことはピアノについても言える。他
の楽器、たとえばヴァイオリンなら、自分の愛器を会場に持ち込んで演奏することができる。
現に、オーケストラの楽団員は個々人の愛器で本番に臨んでいる。しかし、ピアノはそうは
いかない。どんなピアノだろうと、とにかく会場に置かれてあるピアノにこちらが順応するし
かない。ここがつらいところだが、それでもピアノ奏者は最善を尽くして演奏するである。と
いうことで、私も人事を尽くして天命を待つ???

063「阪神・淡路大震災から10年」( 1月19日)***************************************
 2日前の1月17日は阪神・淡路大震災が起きた日である。月日のたつのは早いもので、
もう、あの震災から10年が過ぎた。しかし、被災者はいまだにあの悪夢が甦るものだ。私
も、揺れもしないのに揺れた感じがすることがある。また、急に足元の地面が消えてなくな
って、自分だけがすーっと奈落の底に落ちるような感覚に襲われることもある。それでも、
あの忌まわしい日を忘れようと努力して、最近はそんな症状もほとんど起こらなくなってき
た。しかし、2日前は「震災から10年目の神戸」などと題して、テレビ局は震災当時の映像
を流していた。あれを見せつけられたとき、やはり、マスメディアは被災者の心情を考えて
くれてはいないのだなと、私は思った。私も含めて被災した人にとっては、少しでもあの日
のことを忘れ去りたいのである。だから、ああいう映像はもう2度と見たくないというのが本
音だ。それなのに、被災者にあの日の記憶を甦らせるかのように、震災当時の映像をわ
ざわざ流さなくても良いではないか。震災を風化させないために報道する必要性を認めな
いわけではないが、もっと、被災者や震災の遺族の方々に配慮した報道であってほしい。

062「ライブコンサートのお知らせ」( 1月12日)****************************************
 今回もお知らせです。来たる1月30日の日曜日ですが、私がライブ活動をします。神奈
川県藤沢市内で『石川大ピアノ弾き語り&ぞうさんズ。』というライブコンサートを開くので
すが、その「ぞうさんズ。」のリーダーとして私が参加することになりました。タイトルにある
石川大は私が以前在職していた学校の生徒です。私はピアノの演奏を担当し、石川がボ
ーカルを担当いたします。当ホームページを御覧の方でお近くにお住まいの方は、ぜひお
いでください。入場は無料ですが、お客様は会場内で軽食・喫茶のメニューを注文し、飲
食していただくことになっております。(最低400円になります。)なお、会場外からの飲食
物の持ち込みは禁止されていますので、あらかじめご了承ください。概要は下記の通りで
す。
  【日  時】 2005年1月30日午後5時開演。7時終演予定。
  【会場名】 ライブハウス『湘南藤沢CLAJA』
  【所在地】 神奈川県藤沢市本町3−8−21
  【交  通】 小田急線藤沢本町駅より、徒歩5分。
        改札を出て、線路沿いの急坂を上がり、大通りを信号で渡ってから左折し、
       30mほど進み、最初の路地を右折。道はそのまま下り坂になり、踏切を渡
       って左側2軒目の建物。

 私にとっては2年ぶりの舞台なので緊張していますが、素晴らしいコンサートになるよう、
この日に備えて目下、曲の練習をしています。

061「新春のご挨拶とお知らせ」(2005年 1月 5日)***********************************
 新年あけましておめでとうございます。今年も『菅ちゃんの呟き』をよろしくお願いします。
さて、2005年は下記のようにいたしますので、ご一読ください。
 『教えて頂戴』 ・・・ 毎月第1金曜日のみと、更新ペースを大幅に落しますが、毎日の
             生活で、起こったこと・気づいたことの中で、ふと疑問に思ったもの
             は、『日記&お知らせ』に随時掲載することとし、本コーナーには、
             学問的な内容のみを掲載することにしました。
 『言わせて頂戴』 ・・・ 2002年と同様、毎週日曜日の更新に戻すことにしました。昨
               年・一昨年の更新周期は隔週でしたので、2倍になるわけです
               が、原稿の分量を減らし、「気軽に一言」といった軽い調子の文
               章も盛り込みたいと思います。
 『日記&お知らせ』 ・・・ 昨年に引き続き、基本的に毎週水曜日の更新とします。ただ、
                2006年首の時点で、すべてのコーナーの回数を揃える関係
                で、不定期ですが土曜日に追加更新することもあります。
 『こてんこてん』 ・・・ 国語の講座シリーズとして、2003年4月から開講しましたが、昨
              年12月末に完成しました。今後は加除訂正の必要が生じた場合
              に限り、更新を行います。高校生の副教材に使われている古典文
              法テキストに掲載されている内容は、全て網羅しました。ぜひご活
              用ください。
 『さくぶん上手』 ・・・ 国語の講座シリーズ第2弾です。今月中に開講する予定で、目下、
              準備を進めています。「どう書けばわかりやすい文になるか?」を
              テーマに、実用的な文章講座を目指します。更新ペースは、当面、
              毎週1回を予定しています。

060「今年もあとひと月」(12月 1日)************************************************
 いよいよ2004年もあと30日になりました。今年もこのコーナーにアクセスしていただき、
本当にありがとうございました。さて、今回は連絡ですが、『日記』は今回を、『教えて頂戴』
は来週12月5日を、『言わせて頂戴』は再来週12月12日をもちまして、今年の分をそれ
ぞれ終了させていただきます。理由は『日記』が今回で60回、『教えて頂戴』が次回で120
回、『言わせて頂戴』が次回で80回となり、いずれも、きりのいい回数で終ることができる
からです。来年も日曜日に『教えて頂戴』『言わせて頂戴』を、水曜日に『日記』を更新して
いきたいと思いますが、更新周期を調整し、2006年首にはすべての回数が揃うようにした
いと考えています。なお、『こてんこてん』は引き続き、古典文法事項を掲載しますが、今月
中旬には全ての講義が終了しますので、以後の更新は加除訂正を除き、原則としてなくな
ります。来年は入試・就職試験に必須の論作文対策として、新たに『文の書き方』(仮題)を
開講し、「文章以前に、一つひとつの文をどう書けばよいのかもわからない」という悩みに応
えられるようにしたいと思います。
 それでは少し早いのですが、みなさま、よい御年をお迎えくださいませ。

(塾長コメント: 菅ちゃんの新コーナーがどんな感じになるか、楽しみですね!)

059「生涯続けられるスポーツ」(11月24日)******************************************
 土曜・休日が休みになる方にとっては20日・21日・23日と飛び石連休になるが、その
初日の20日と23日に丹沢へ山登りをした。山に入るといつも感心するのだが、中高年
の方がけっこういらっしゃることだ。若い人が体力や運動神経に優れているのは当然の
話で、問題はその能力をいつまで維持できるかだ。中学・高校で運動部に所属し、日々、
厳しい練習でいかに鍛えられても、卒業とともに運動をやめてしまい身体を動かさなくな
ると、体力も運動神経も急速に衰えてしまうものである。かといって、学生時代と同じよう
な過激な運動は、そういつまでも続けられるものではない。そういう意味で、山登りは生
涯続けられるスポーツだと思う。自分もいずれは年をとる。中高年の登山者とすれ違うた
びに、年をとっても体力だけはいつまでも維持していきたいと思った。そして願わくば、年
金をもらう年になっても市民マラソン10kmコースくらいは、完走できるようになりたいもの
である。

058「新札への雑感」(11月17日)**************************************************
 先月から新札が発行されたが、私も先週に入手した。一万円札はこれまでと同じ福沢諭
吉だが、千円札は、表に印刷されている人物の肖像画が、夏目漱石から野口英世になっ
た。以前、伊藤博文から夏目漱石に改まったとき、「なんか安っぽいお札になってしまった
なぁ」という印象があったのだが、今回はそういう感じがしなかった。角度を変えてお札を見
ると、光ったり別のものが見えたりと、工夫が凝らされている。 そのためだろうか、なぜか
高級感があるような感じがした。容易に偽造できないように、いろいろな技術が盛り込まれ
ているのであろう。
 さて、新札が出ると従来の札はあっという間に姿を消す。だから、今のうちに夏目漱石の
千円札を記念に持っておこうと考える人は少なからずいるような気がする。じつは、私も五
百円札を1枚保管しているのだ。表に岩倉具視の肖像画が印刷されている。本当は聖徳
太子の一万円札も、伊藤博文の千円札も、1枚ずつ保管しておきたかったのだが、まだな
くならないだろうと思っているうちに、確保するチャンスを逸してしまった。
 ちなみに、その旧札に貨幣としての価値があるのは、なくなってからどのくらいまでが限
度だろうか?例えば、五百円札だ。今では五百円は硬貨だが、初めて五百円玉が発行さ
れたのは、1982年の4月である。だから、五百円札を知らない世代の人が、もう成人し
ていることになる。そういう人ばかりが銀行に勤める時代になってから、公共料金の支払
いか何かで窓口の行員に五百円札を出したらどんな顔をされるのだろうか?

(塾長コメント: 私も、板垣退助の百円札・岩倉具視の五百円札・伊藤博文の千円札は記念に持っ
         ています。多分これらのお札は、今でも立派に使えるはずです。)

057「秋の夜長は夜景を」(11月10日)**********************************************
 先週の土曜日、江ノ島へ行った。目的は神奈川女性センターで行われたコンサートだっ
たのだが、終演後、江ノ島から眺めた夜景は素晴らしかった。東西にどこまでも広がる海
岸線、それに沿って灯っている街のあかりが美しかった。暦は11月に入り、日もだいぶ短
くなったが、「秋の夜長」を夜景の観賞で過ごすというのも、また一興である。

056「文化祭も十年一昔」(11月 3日)**********************************************
 今年もまた、文化祭のシーズンがやってきた。体育祭とともに、全校が最も盛り上がる行
事といえば、やはり文化祭であろう。その文化祭だが、学校に勤務して毎年迎えるたびに
思うのは、高校生の私が臨んだ当時とはずいぶん変わったということだ。思いつくままにい
くつか取り上げてみよう。
 @クラスTシャツ
 略して「クラT」。Tシャツの色・デザインをクラスのみんなで決めて購入し、担任の教員も
含めて全員が同じTシャツを着て文化祭に参加するようになった。こういうTシャツをわざわ
ざ作って着るのが普通になったのは、90年代に入ってからであろう。今では、どこの繁華
街でもクラスTシャツを専門に受注・製作・販売する店舗があり、「クラT」は文化祭の必須
アイテムになった。
 A後夜祭
 たいていの高校では、文化祭が2日間にわたって行われる。両日とも一般公開は午後
3時過ぎには終わるが、2日目の一般公開終了後、校内の生徒は後夜祭に盛り上がるよ
うになった。有志がバンド演奏したり、校庭に輪になってフォークダンスを踊ったりと、後夜
祭の中身はさまざまだが、ここ数年は打ち上げ花火をやる学校も出てきた。後夜祭の参
加は強制ではないので、生徒は下校してもかまわないのだが、実際はかなりの生徒が残
り、最終下校時刻の午後7時を過ぎても、なかなか帰ろうとしない。昔は、後夜祭そのもの
がなかったか、あっても派手にやることもなく、生徒も午後5時過ぎには下校していた。そ
の後は一部の生徒が繁華街に繰り出して、「打ち上げコンパ」に盛り上がっていたものだ
が・・・。
 B出し物の変化
 昔は一部の団体が販売を担当するだけで、多くのクラスは何らかのテーマを研究し、そ
れを発表・展示していた。そして、その研究内容もアカデミックなテーマが多かった。それ
が今ではゲーム・縁日・食販といった模擬店が主流になり、文化的な色彩から、お祭り的
な色彩に変化したように思う。換言すれば、学問や芸術に触れる場から、みんなが遊べる
場になったのだ。こういう変化をどう受けとめるかも、先生方によって意見はさまざまであ
る。「幼稚になった」という評価もあれば、「生徒が行事を楽しめればそれで良し」といった
評価も聞く。また、バザーや古本市などを主催するのも今ではごく普通のことになったが、
これも地球環境が問題視されなかった昔にはなかったように思う。

055「地震が予知できれば・・・」(10月27日)*****************************************
 今回も楽しい話題を書こうと思ったのだが、新潟県中越地方で大地震が発生し、約10万
人もの方々が避難生活を余儀なくされているとの報に、同情の言葉も出ない。これだけ科
学技術が進歩し、土星や火星を探索する人工衛星を打ち上げているご時世なのに、地震
の発生を予知することはできないものなのだろうか?火山の噴火の場合は、まず状況を観
測して今後の噴火活動を予測する。もし住民が危害にさらされる恐れがあれば、三宅島島
民の島外脱出のように、事前に当該地域の全住民を避難させることができる。だが、地震
の場合は違う。本震が起こってから避難活動が始まるのだ。そして、余震に怯えながら、住
民は不自由な避難生活を強いられる。もし、地震を予知できれば、激震が予想される該当
地区から事前に住民を脱出させることができるのだが、まだ予知はできないらしい。しかし、
動物は地震を予知できるのだ。その証拠に、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震
災の時、前夜から近海で操業していた漁船の網に、いつもならかかるはずの魚類がかから
なかったのである。たぶん、魚は海底から生じた異常な物質を察知して、安全な海域に逃
げたのだろう。我々人間にも地震の予知ができる日が一日でも早く来てほしいものである。
そうすれば避難民にはなっても、被災民にはならずに済むはずだ。

054「誕生日」(10月20日)********************************************************
 おかげさまで、今年も私の誕生日である10月7日を無事に迎えることができました。正直
に言うと、誕生日を祝ってもらうほどの年でもないのですが、親しくおつきあいしていただい
ている方々に祝っていただきました。私自身も10月3日にはモーニング娘。のコンサートに
行き、10日には甲子園球場へ阪神タイガースの試合を見に行きました。長年愛用してきた
財布がついに破れてしまったので、新しい財布をプレゼントしてもらいました。毎年、誕生日
を迎えて思うのですが、1年間怪我も病気もせず、みんなに支えられながら自分のやりたい
ことをやることができて、本当に幸せだということ。やはり、
  @健康で、  A周りから愛され、  B生きがいがある。
これが人生の幸せではないかと思います。来年の誕生日も@ABを失わずに迎えられる
よう、日々努力したいと思います。

(塾長コメント: 菅ちゃん、遅ればせながら、誕生日おめでとうございます。やはり、家族みんなが健
         康であることが一番の幸せですね!他は何もいらないという感じです。実は、私は岩
         崎宏美のファンクラブの会員なのですが、忙しさのあまり、まだ一度もコンサートに行
         ったことがありません。過去に行ったコンサートといえば、山口百恵や麻丘めぐみ位
         かな?)

053「3割と1/3」(10月13日)*****************************************************
 近鉄とオリックスの合併問題、球界史上初のストライキ、ライブドアと楽天の新球団申請
などなど、70周年を迎えた今年のプロ野球はいろいろなことがあったが、今となっては日
本シリーズの行方と個々の選手の記録が注目されている。そんななか、『○○選手は3割
の大台に乗ったかな?』ということをふと考えるときがある。選手にとって、まずは打率3割
を突破できるか否かが一つの目標であるし、見ている僕らも3割というラインを境に強打者
か否かの判断を下している。ところで、この「3割」という言葉の意味に、私はある発見をし
た。数学的にはもちろん「10打席中3安打」を意味するわけだが、試合中は「3打席中1安
打」と考えていることが往々にしてある。つまり、その日の試合で「3度打席が回ってきたら
1本打てばよい」ということであるが、これは「10打席中3安打」とは微妙に違うのである。
というのは私がある日、ある選手のシーズン成績が「300打席100安打」と表示されたテレ
ビ画面のテロップを見て、『ああ、ちょうど3割か』と思ったのだが、テロップは打率「.333」
と表示していたからだ。「.300」になるのは、300打席なら90安打である。プロ野球の世
界で「.300」と「.333」とでは、来季の年俸をも左右するほどの大きな差があるので、あ
らためて何気なく考えていた「3割」の意味に驚かされた。私にとって今シーズンのプロ野球
は、「3割」と「1/3」とは違うということを認識した年でもあった。

052「モーニング娘。の魅力」(10月 6日)********************************************
 先週、モーニング娘。のコンサートに行きました。いつものことですが、開演と同時に場内
に響く大声援、そしてサイリウムの光で、ステージも客席も一体となって一気に盛り上がり
ます。しかし、それだけではありません。モーニング娘。は他のアーティストでは実現できな
い特徴があるのです。1997年に誕生してから今年で7年目を迎えましたが、この間メンバ
ーが常に入れ替わり、しかも総人数も一定しないため、初期の曲をやる場合、既に卒業・
引退したメンバーのパートを現在のメンバーが引き継ぐことになります。つまり、楽曲は同じ
でも、何ヶ月か前のコンサートとは別の人が歌い、別の人が踊ることになるわけです。した
がって「今日はあの何小節を誰が歌うのだろうか?」という興味が出てきます。他のアーティ
ストはメンバーが固定されていますから、何度コンサートに行っても同一の楽曲なら同じ人
物が歌うだけで、基本的に変化がありません。ここが他のアーティストとは決定的に異なる
魅力です。また、一アーティストとしては人数が多いので、それを生かしたプログラムを組め
ます。ですからコンサートも歌だけではありません。先週もそうでしたが、曲の合間にはメン
バーのトークあり、コントあり、はたまた大喜利ありで、楽しい2時間を過ごせました。

051「涼しくなりました」( 9月29日)**************************************************
 4回にわたって夏休みの北海道旅行記を書いてきましたが、暦は秋分の日も過ぎ、朝夕
はすっかり涼しくなりました。「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったものです。これからの季
節は何と言っても山ですね。夏山も悪くはありませんが、秋なら熱中症や日焼け・落雷の心
配もせずに、心地よい気候のもとで山歩きを楽しめます。私も天気の良い秋晴れに思いっ
きり歩こうと思います。

050「北海道の旅(Part4)」( 9月22日)*********************************************
 まだまだ北海道を旅行したかったが、いよいよ帰るときが来た。帰りも、もちろんのんびり
と時間をかける。これが私の主義だ。旅行会社が主催するツアーなどの行程を見ると、往
路は寝台列車などで時間をかけて目的地をめざしても、復路は航空機でさっさと帰るという
パターンが多い。しかし、旅というものは復路も大事なのだ。いくら往路に時間を費やしても、
復路との所要時間があまりにも違いすぎると、遠くへ旅行してきたという感慨が薄れてしまう
ものである。ということで、私は復路も陸路、それもひたすらゴトゴトと在来線をたどるコース
をとる。まず、22時に出発する夜行列車で札幌をあとにする。往路に青森ねぶたを見物した
後に札幌まで利用したものと同じ列車で、今度は青森へ戻る。8月6日の朝5時過ぎに青森
に到着。ここからは普通列車を乗り継ぐのが本来だが、八戸までは特急列車を利用する。そ
の理由は八戸を8時に出て三陸鉄道を経由して仙台まで走る臨時列車が、夏季のシーズン
中に運行されており、これに乗れるよう間に合わなければならないためである。
 ところが、八戸に到着してみると大雨であった。前夜、札幌にいたときから雨は降っていた
が、八戸まで移動しても低気圧の圏内から依然として脱していないようだ。暴風雨というほど
の荒天ではない。だから、三陸方面への臨時列車は運休にはなっていない。しかし、この空
模様では、たとえ乗っても真っ青な太平洋は見られそうにないと私は思った。私が八戸から
三陸地方を経由して仙台に向かうルートを計画したのは、夏の青い東北の太平洋を見なが
ら、リアス式海岸をたどるのが目的だったからである。 そこで、急遽、行程を変更することに
した。駅前の喫茶店でトーストを食べながら、時刻表を取り出して代替ルートを調べてみる。
当初の予定は仙台に18時過ぎの到着なので、そのまま東北本線を乗り継げば余裕で仙台
に到着できるのだが、問題は八戸〜盛岡の在来線がJRではなくなっており、別途2960円
かかるということだ。特に高い金額ではないが、同区間を東北新幹線利用の場合は3410
円なので、たかだか450円の差しかない点がバカバカしい。ということで、私にとっては特例
なのだが、八戸〜盛岡を東北新幹線利用に切り替えることにした。どうせ窓の外は黒い雲と
雨粒ばかりで、これといって見るべき風景もないのだから、トンネルが多い新幹線に乗っても
大同小異であろう。
 7時58分発の「はやて6号」に乗る。盛岡へは8時33分に着いた。ここから東北本線の普
通列車を乗り継いでいく。まずは9時12分発の小牛田行きである。これに乗れば、小牛田
で乗り換えて仙台は12時33分着。仙台でも依然として悪天なら、夜まで繁華街で適当に過
ごして、当初の予定どおりの夜行列車に乗り、翌7日の朝に東京へ帰るつもりだった。しかし、
盛岡を出発してまもなくすると雨もやみ、北上あたりからは晴れ間ものぞくようになり、仙台で
はすっかり晴れていた。そこで、さらに予定を変更し、仙台から常磐線経由にして、この日の
うちに上野へ戻ることにした。これだけ晴れていれば途中の富岡〜日立で青い海も眺められ
ると思ったからである。昼食をとって13時15分、仙台を出る。やはり、八戸から予定を変更
しておいて良かった。青空・一面の水田・青い海を見ながら、16時にいわきへ着く。ここで乗
り換えれば、もう上野まで乗り換えはない。水戸あたりからだんだん夕方になり、土浦を過ぎ
ると夜の帳もすっかり下りていく。取手まで来て首都圏を走る通勤電車を見ると、「もう東京
へ帰って来たんだあ」という感じがする。松戸を過ぎて江戸川を渡ると、東京都だ。色とりど
りのネオンサインを見ながら、20時過ぎに上野へ到着した。
 こうして今回の北海道の旅は5泊6日で無事に終った。悪天候のため、三陸海岸の風景
だけは来夏のお楽しみとなってしまったが、その他はすべて存分に見ることができたので、
私は満足した。ねぶた祭りも間近で見ることができたし、何よりも最北端の岬に立てたのが
最高の思い出になった。

(塾長コメント: 私も家族旅行で三陸海岸を訪ねたことがありますが、特に、田野畑村とか宮古がよか
         ったですね!)

049「北海道の旅(Part3)」( 9月15日)*********************************************
 8月5日朝の6時、札幌に着いた。北海道を旅していつも思うのは、道内の移動は夜間で
も便利だということだ。札幌を起点として、稚内・網走・釧路の3方向に夜行列車が設定され
ているからである。ホテルの宿泊代を節約して移動できるのが長所といえよう。きょうは札
沼線というローカル線に乗ってみた。札幌から石狩当別あたりまでは札幌郊外の住宅地、
そこを過ぎると、ひたすら石狩平野を走るローカル線である。この路線自体は何の変哲も
ないのだが、終点の新十津川から函館本線の滝川までは、徒歩40分ということで、以前、
『旅と鉄道』という雑誌に紹介されたことがある。ということで、北の大地を自分の足で歩い
てみようというわけである。札幌から2時間半で終点の新十津川だ。駅前の案内板で現在
地と滝川への道を確認して、さっそく歩き始めてみた。ほどなく交差点があり、そこを過ぎる
と石狩川を越える長い橋が架かっている。河川敷にゴルフ練習場、前方に田園とその遠く
に広がる山々を眺めながら、滔々と流れる石狩川を渡る。これも、東京の多摩川や大阪の
淀川を越える橋からは決して見られない、大自然そのものの光景だ。晴天なので真夏の石
狩平野は暑かったが、じめじめとする不快な暑さではない。心地よい汗をかいて10時20分、
滝川駅に着くことができた。
 滝川から旭川まで特急列車で移動する。早めの昼食を済ませて、11時30分発の富良野
行き普通列車に乗る。旭川〜富良野を結ぶこの富良野線には6月〜10月までの観光シー
ズン中だけに運転されるトロッコ列車が走っている。これに乗るのが今日2つめの目的だ。
私が乗るのは美瑛からラベンダー畑(臨時駅)までの23km、時間にして40分弱だが、の
んびりと道央の風景をトロッコ列車で楽しんでみたかったのである。丘の上にぽつんと植え
られたカラマツなど、絵葉書や旅行案内に載っている富良野らしい風景が、次々と現れては
消えていく。通常の列車なら何の車内放送もなく、所定の速度で走り去ってしまうところだ。
しかし、トロッコ列車は違う。車窓風景を乗客に堪能してもらうことを目的としているからだ。
景勝地が近づくと、案内放送を流して知らせてくれる。乗客がゆっくり眺められるように、列
車は停車してくれたり、スピードを落してくれる。これが観光を目的としたトロッコ列車の良さ
だろう。
 昼下がりの13時38分、ラベンダー畑駅に着く。この駅は夏の観光シーズンだけ設置され
る臨時駅だ。だから、屋根も改札口もない、仮ごしらえの駅になっている。ここから中富良野
駅まで歩くのだが、その途中になかふらのラベンダー園がある。ここへ行くのが今日3つめ
の目的である。このラベンダー園は北星山森林公園内にあり、ラベンダーは無論、展望台
からの眺めが素晴らしい。私が訪れたときも好天に恵まれたので、目の前にはきれいに植
えられた紫一色の花が広がり、下界には緑の絨毯、田園の奥には十勝連峰がそびえてい
て、北の大地らしく雄大であった。夜までいたら、さぞ満天の星空が眺められたことだろう。
ちなみに、私がラベンダーを肉眼で見たのは、この日が初めてだ。花に顔を近づけてもほん
のりと香る程度であって、市販されている「ラベンダーの香水」のような強烈さがない。だか
ら、じつに上品さを感じる可憐な花という印象をもった。ただ、数え切れないほどのミツバチ
が花びらに群がっていたのにはびっくりした。このラベンダー園の奥は森林である。少し歩
いてみたが、真夏だというのに私の大嫌いな蝉の声が全くしない。さすがに北国では蝉も生
息していないのだろう。
 夜になって札幌に戻ったら、雨になっていた。天気予報では明日いっぱい降るという。しか
し、ここまで好天に恵まれて、今回の旅行で見たいものはすべて堪能できたので、私は満足
した。数日間旅行を続ければ、一日や二日の雨は仕方がない。別にがっかりすることもなく、
夕食を食べにすすき野にある行きつけの店にへ行った。
(塾長コメント: 菅ちゃんの「すすきの」にある行きつけの店ってどこかな?)

048「北海道の旅(Part2)」( 9月 8日)*********************************************
 8月3日朝、道都札幌に到着。前夜にねぶた祭りを見物したため、青森に5時間余り滞在
したが、それを差し引いても、東京の新宿を出てから26時間かけて札幌に到着したことに
なる。これだけ時間をかけると、「はるばる北海道までやって来た」という実感がつくづく伝
わってくる。2晩連続で夜行列車で眠ったのだ。ようやく着いたという感慨がある。この日は
小樽の運河を見に行き、その後、新しくできた札幌の駅ビルを見て回り、14時過ぎの普通
列車で旭川へ移動してホテルに宿泊した。翌日4日。早々にホテルをチェックアウトして、旭
川から稚内へ向けて普通列車の旅を始める。途中の名寄までは本数があるものの、名寄
以北を走る列車は一日あたり普通が5本、特急が4本しかない。私の乗る列車は6時5分の
幌延行きだ。旭川の市街地を抜けるとほどなく農村地帯になり、やがて山間部に入って、三
浦綾子の小説の舞台にもなった塩狩峠を過ぎる。そして、名寄を過ぎてからは進行方向左
側の車窓に天塩川を眺めながら、ゴトゴトと北へ進む。列車はたったの1両、乗客は10人も
いない。この辺は人口より牛の頭数のほうがずっと多く、広大な牧場に放し飼いにされてい
る牛をあちこちで見かける。11時前に終点の幌延に着く。宗谷岬に行く都合で、ここから稚
内まで50分ほど特急列車に乗る。南稚内の到着直前に見えるはずの利尻島は、雲に覆わ
れていて今日は全く見えない。稚内には13時28分に到着した。上空は厚い雲に覆われて
いる。「今回もまた晴天にならずか・・・」と思ったが、宗谷岬のある東側の空は雲が切れて
いることを発見し、かすかな期待を抱いて宗谷岬行きのバスに乗り込んでみる。すると、バ
スが稚内市街地を抜けたあたりから天気は急に良くなり、上空の雲はついになくなった。灰
色の海は真っ青になり、宗谷岬に着いた頃は快晴になった。この変化にはさすがの私も驚
いた。宗谷岬の天気もあまり期待していなかっただけに、わずか55分間でこんなに天気が
好転するとは予想外だった。
 宗谷岬で日本最北端の足跡を残し、再びバスに乗る。16時に稚内に戻ったのだが、列
車で着いたときとは一転して、今度はこちらも快晴になっている。さっそく稚内公園に行く。
公園はロープウェイで上がった丘の上にあり、稚内市街とその向こうに広がる海、礼文島
やサハリンの島々などを見渡すことができる。快晴だったので、もちろん展望も楽しめた。
その後、氷雪の門や開基百年記念塔・北方記念館を見て、ロープウェイに乗って降り、今
度は夕日を見にノシャップ岬に移動する。この日の日没は18時53分と表示されていた。
じっと海を眺めてボケーっと過ごすのも気分が良いものだ。太陽が少しずつ水平線に沈む
のを見届けてから、稚内温泉に行った。入浴も夕食を終えて21時過ぎ、再びノシャップ岬
付近の海へ行ってみる。夜も晴れていたので、満天の星空だった。東京や大阪では決して
眺められることのない夜空である。白鳥座・さそり座などと、子どものころに習った星座を確
認しているうちに、すーっと素早く西から東へ光るものを見た。夜間に飛ぶ航空機とは比べ
物にならぬ速さなので、流れ星とすぐわかった。これも東京や大阪の空からは決して見られ
ないであろう。
 ということで、今回は最北端稚内での思い出をたくさん作ることができた。過去、私は稚内
に3度訪れたが、いずれも曇りや雨で、そのうち1回は濃霧で何も見られずに終ってしまっ
た。今回も、稚内に到着したときは曇天でがっかりした。だが、すぐに回復して快晴になった
ので本当に嬉しかった。それにしても、稚内で晴れている日が比較的多いのは一年のうち
でいつごろなのだろうか?稚内からの帰りの列車に乗り合わせて私とお話した乗客が、偶
然にも稚内に住んでいらっしゃった方だったので、私はこの疑問をぶつけてみた。答えは7
月でも8月でもなかった。好天に恵まれるのは3月下旬〜4月と9月〜10月上旬だと教えて
くれた。夏場は日中の気温が高くなるために霧が出やすく、サハリンや利尻島などは見えに
くくなるとのこと。またひとつ、勉強になった。
(塾長コメント: 稚内を旅行するには、春休みがいいということですね!私も勉強になりました。)

047「北海道の旅(Part1)」( 9月 1日)*********************************************
 1ヶ月前の8月1日夜、私は北海道へ向けて出発した。今回の目的地は稚内、日本最北
端の宗谷岬である。航空機で行けば羽田空港→稚内空港は2時間のフライトになるが、そ
れは私の旅行のスタイルではない。単に目的地まで往復する手段として利用するのなら結
構だが、目的地にたどり着くまでの時間も「旅」を存分に楽しみたいからである。従って、陸
路、そして移動手段は鉄道、しかも新幹線ではなく、在来線、という選択をする。
 鉄道で移動する場合、本州部分、すなわち東京から青森までは、何通りかの行き方があ
る。今回は新潟へ出て白新・羽越・奥羽本線と、日本海沿いに北上するルートにした。23
時過ぎに新宿を出て翌日の5時頃に新潟に着く夜行列車がある。これで新潟から青森まで
の風景をたっぷりと楽しめるのだ。村上を過ぎると、列車が波をかぶりそうな間近な距離で
日本海が見える。遠くには佐渡の島影も見渡せる。山形県に入り、酒田を過ぎると、今度
は鳥海山が見える。私は何度か見ているが、山頂に雲がかかっていることが多く、なかな
か全貌を見せてくれない。やがて、「羽後○○」という駅名に停まるようになって、列車が秋
田県内に入ったことを知らせてくれる。相変わらず進行方向左手には日本海も見えるが、
明るい緑色一色に染まった水田も見える。秋にはこれが黄金色になり、収穫されて新米と
して出荷されるのだろう。そんな風景を見ながらお昼の11時30分に秋田に着く。
 秋田新幹線開業後の駅舎を見るのは初めてなので、いったん駅の外に出てみる。長野
もそうだったが、新幹線が開業すると、どこも駅舎は立派になるものだ。近代的な駅ビルが
できたり、バスターミナルの上部に立派な人工地盤が作られて、歩行者と車が分離される。
エレベーターやスロープも設置されて、車椅子の方も安全・快適に利用できるようになった。
そんな感慨を抱きながら昼食をとり、再び列車に乗る。ここから青森まで4時間。また一面
の水田を見る。しかし大館を過ぎると急に山の中に入る。「津軽湯の沢」という駅に停まり、
列車が青森県に入ったことを知る。弘前からはどんどん乗客が増えて、車内は東京並みの
混雑になってきた。そう、きょうはねぶた祭りの初日なのだ。正直に言うと私もそのねぶた
を見るために、この列車に乗っているのである。この列車の青森到着は17時12分。ねぶ
たは18時50分スタート。時間的にもちょうど良い列車なのだろう、車内には跳人(「はねと」
と読む)の格好をした人が大勢乗っている。
 定刻に青森駅に到着。ねぶた祭り実行委員会の係員から案内図を受け取り、比較的見
物客で混雑しない場所を教わってねぶた見物に出かける。屋台でやきそばなどを買い込
んで食べているうちに、花火の合図とともにねぶたが動き出した。何十台あるだろうか、次
から次へと大小さまざまのねぶたが見物客の前を通り過ぎていく。ねぶたまつりは飾り立
てた車だけではない。「らっせ〜ら!らっせ〜ら!」という掛け声とともにねぶたばやしが奏
でられ、ねぶたの後には大勢の跳人が踊っている。一台のねぶたに跳人は千人はいるだ
ろう、とにかくすごい人数だ。その他、笛を吹く人、シャンシヤンと鉦を鳴らす人、力強く太鼓
を叩く人、そしてねぶたを下から支えて動かす人・・・。まるで青森県民全員がこの祭りに参
加しているのではないかと思われるほどの人数だ。さすがは東北三大祭、無形重要民族文
化財に指定されているだけのことはある。
 21時ごろ、最後のねぶたを見てから夜食をとり、22時過ぎに青森駅に戻る。東京の新宿
を出発してからまもなく24時間、まだ北海道の入り口である函館にも達していないのだが、
こうしてのんびりと移動するのも悪くはない。航空機を利用したのでは決して見ることのでき
ない風景を堪能することができるのだ。この後は22時45分に青森を出発する夜行列車に
乗る。明朝6時過ぎに道都札幌に到着だ。ではこの続きは来週ということで・・・。
(塾長コメント: 菅ちゃんの旅行スタイルは実にうらやましい。旅行の醍醐味を満喫していますね!私
         も学生の頃は鉄道が好きでしたが、最近は乗らないですね。就職試験のために札幌か
         ら上野まで寝台夜行列車を使ったのが最後でした。その時は16時間もかかって、ヘト
         ヘト。帰りはさすがに羽田から飛行機にしてしまいました。最近は、どこへ行くにも車で
         すね!鉄道だと駅周辺の観光になりがちだと思うのですが、車では行き先は駅を意識
         することなく自由自在。鉄道よりは多少時間がかかりますが、菅ちゃんのような旅行に
         対するポリシーに相通じるものがあると思うのですが...。)


046「戻りました」( 8月25日)*******************************************************
 前回予告しましたとおり、北海道と関西を回り、8月22日深夜に戻りました。8月18日の
日記も飛ばしてしまいましたが、次回以後の本コーナーに旅の報告を書こうと思います。
 また、秋は紅葉もあり、気候的にも旅行シーズンになりますので、今まで私が体験した数
々の旅行から得た教訓をもとに、『言わせて頂戴』の方に上手な旅の方法を紹介しようと思
います。『こてんこてん』に関しましては、まもなく助詞が終わります。助詞の後は敬語を紹
介しますので、ぜひ御覧下さい。

045「お知らせ」( 7月30日)*******************************************************
 暑中お見舞い申し上げます。いつも御覧頂きありがとうございます。
まもなく7月も終わりになりますが、私は8月1日から1週間ほど北海道に旅行いたします。
今回は稚内へ行こうと思っています。稚内へは過去3回訪れたことがあるのですが、いず
れも夏場に旅行したにもかかわらず、「稚内とは相性が悪いのかな?」と思ってしまうくら
い、私が訪れて晴れていた日は一度もありませんでした。今度こそ日本最北端の宗谷岬
から見る北の青い海とサハリンの島影、ノシャップ岬から見る夕日、利礼ドーム、稚内公
園などを見て回り、夜は満天の星空を堪能したいなと思っています。その後、関西に帰る
ため、8月4日・11日の日記は休ませていただきます。なお、『教えて頂戴』『言わせて頂
戴』『こてんこてん』は、引き続き休まず掲載いたします。

044「夏休みの過ごし方」( 7月22日)************************************************
 学校は1学期が終り、児童・生徒は夏休みになった。私が子供の頃の夏休みは、雨でも
降らない限り、戸外で身体を動かしていた日ばかりだった。ある日は、近くの草原や森林に
行って、バッタやカブトムシを見つけては虫籠に入れていた。またある日は、自転車で遠く
まで走って未知の地理を探検した。またある日は、唇が青くなるまで市営プールで一日中
泳いでいた。いずれにしても、一日中家の中で過ごすという日はなかった。しかし、地球環
境の破壊が進んだ今では、夏休みに戸外に出て遊ぶことはできなくなってしまった。まず、
気温だ。昔は暑いといっても本州ではせいぜい34℃までだった。それが地球温暖化現象
で、人間の平熱以上に外気温が上がってしまった。熱中症で毎日のように死者が出るほ
どだから、戸外へ出て身体を動かすことは非常に危険になっている。次に、光化学スモッ
グ注意報が発令される日も多くなったことだ。最後に、オゾン層が破壊されたため、外気
温の高低に関わらず、日光を浴びること自体が人体に有害になってしまった。そんなあり
さまだから、旅行にでも行かない限り、冷房の効いた家の中でパソコンの前に座ったまま
動かないという日ばかりになってしまう。決して健康的な過ごし方とは言えないが、熱中症
で死ぬ危険を冒してまで外出するよりはましだろう。毎年夏を迎えるたびに思うのだが、本
当に困ったことになってしまったものである。

043「梅雨明け」( 7月14日)*******************************************************
 学校はまもなく夏休み。近畿・東海・関東地方は昨日、梅雨明けが発表された。私の住む
神奈川県に関して言うと、「梅雨明け」というより、今年は梅雨そのものがなかったという印
象だ。台風が関東地方の東側をかすめる形で一つ通過したのと、あとは激しい雷雨が1日
か2日あった程度で、他の日は雨らしい雨が降らなかった。このまま夏の太平洋高気圧に
覆われる猛暑が続けば、8月の後半からは間違いなく水不足に見舞われるだろう。いずれ
取水制限をせざるを得ず、夜間は水が出ないという事態になるのだろうから、今のうちから
プールだとか噴水だとか、なくても市民生活に影響のないものを取りやめたほうがよいので
はと思う今日この頃だ。

042「マイブーム」( 7月 7日)******************************************************
 先週1回分を抜いてしまったが、最近はこれといって日記に書くほどの事件や話題もなか
ったので、今回は私が最近、熱中しているものを紹介しようと思う。じつは、Windowsに付
属しているゲームである。Windows95の時代から私はパソコンとつきあってきたが、ゲー
ムはマインスイーパー・ソリティア・フリーセルに凝っていた。最近はWindowsXP Plus!
に入っているボーリングゲームに凝っている。本物のボーリング場に行かなくても、臨場感
あふれるプレーが楽しめる。パソコンは人によってさまざまな目的に使われているようだが、
ゲームは息抜きにもなり、結構おもしろいと思うので、一度もやったことのない人はチャレン
ジしてみてはいかがだろうか。

041「文化祭」( 6月23日)*********************************************************
 今月19日・20日と文化祭があった。といっても勤務校の文化祭ではなく、前任校の文化
祭に遊びに行ったのである。在校生はもちろん、在任中にお世話になった職員の方々や卒
業生にも出会い、懐かしいひと時を過ごすことができて楽しかったが、目的はそれだけでは
ない。かつての教え子の中にミュージシャン志望の者がいて、その生徒がピアノの弾き語り
とカラオケに挑むということで、そのステージを見届けたかったのである。私自身も音楽が
趣味であり、その生徒にはピアノを指導助言したこともあって、私もこの日のステージを楽し
みにしていた。合計7曲、時間にして30分ものLIVEは初めての体験ということもあって、本
番前は相当に緊張していたが、7曲とも見事に歌いきり、満員の聴衆を魅了させるステージ
になった。もちろん本人は、100%の満足はしていないだろう。プロとして音楽で稼ぐからに
は、より高いレベルを求めて飽くなき努力が求められるし、次のステージに向けて、新たな
課題に取り組まなければならないからだ。指導助言した僕も、歌はともかく、ピアノの演奏に
関しては満足していない。技術的な面では正直なところまだまだである。だが、それは今後
さらに伸びる可能性を秘めているということの裏返しである。ただ、ステージを重ねるごとに
着実に成長している姿は、見届けることができた。それだけでも文化祭に行ってみて良かっ
た。

040「卒業生との再会」( 6月17日)**************************************************
 今月13日の日曜日の夜、3年ぶりにかつての教え子3人が私の家まで遊びに来てくれ
て、みんなで焼肉を食べた。在学中どんなに教師の私に親しんでくれても、卒業してしまう
とその後は音信不通になることが多いものだが、もう一度私に会いたいと思って、友達と
連絡を取って会う日と場所まで設定して昔を懐かしむ機会を持たせてくれたのだから、こ
んなに嬉しいことはない。みんな卒業前とほとんど変わっていなかった。3人とも学生だ。
厳しい不況の中での就職活動ということで、ここ何ヶ月も緊張と不安の日々を強いられて
いるわけだが、私に会うことで少しでも息抜きになればと思う。今回は陣中見舞い?のよ
うな感じになったが、無事に就職が内定したら、就職祝いにもう一度集まりたいと思った。

039「寝苦しくなりましたね」( 6月 9日)**********************************************
 6月になって、だいぶ日が長くなった。夏至まであと10日余りであるから、当然といえば
当然である。日照時間が長いせいか、これからは夜も気温が高く、寝苦しい日が多くなる。
だから、なかなか寝られない。やっと眠れたかと思うと、今度は朝日の暑さで起こされてし
まう。このごろは午前5時前から朝日が部屋に差し込むからだ。だから、この時期どうして
も睡眠不足になりがちだ。
 僕の周囲にも「寝られない」という悩みを訴える人もいるが、僕は逆に、寝られないことを
前向きに受け止めて、寝られない夜を楽しむことを考えている。どうせ寝られないのだから、
布団に入ったまま音楽を聴いたり、一晩中電話していたり・・・。
それでも眠れない時は、DVDや過去に録画した番組などを見て一夜を過ごす。精神は覚
醒していてもベッドに横になっていれば、身体は休息にはなっているものである。

038「暑くなったり寒くなったり」( 6月 3日)*******************************************
 いよいよ今年も九州・四国と西から順に梅雨入りとなった。私の住む神奈川県はまだで
あるが、この時期の天候はじつに不安定だ。どこの学校でも6月から衣替えということで、
生徒の制服は夏服になるが、毎日暑い日が続くわけではない。真夏を思わせるほど暑い
一日があったかと思うと、翌日は10℃以上も気温が下がって夏服では肌寒い日もある。
ということで、実に過ごしにくい。これも日常生活から受けるストレスの1つになっているの
であろう。私の胃腸はじつに敏感に反応する。まず食欲が落ちる。間食もせずにできるだ
け食事の間隔をあけているのだが、それでも空腹感がないときもある。だからといって何
も食べないわけにもいかない。ただでさえ少ない体重がさらに減ってしまう。そういうわけ
で、ストレスをなるべく受けないようにして、体重のコントロールをしなければならない今日
このごろだ。

037「きょうはお知らせです」( 5月27日)*********************************************
 今週の23日に『言わせて頂戴』を更新いたしましたが、政治家の年金の未納問題がどこ
まで発覚するか、その状況を見極めるために、本来5月9日に掲載する予定の原稿が流れ
てしまいました。したがって、来週の日曜日、5月30日に9日分の代替として『言わせて頂
戴』を更新いたします。(話題は全く別のものにいたします) このため、『教えて頂戴』は一
回分お休みさせていただきますのでご了承ください。次回は6月6日の掲載になります。
 また、古典文法講座『こてんこてん』を御覧の方にお知らせします。
先月から今月にかけて助動詞を更新してまいりましたが、まもなくすべての助動詞を掲載
できる運びになりました。引き続き来月も頻繁に更新し、ますます充実した内容にできるよ
う、がんばりますので、今後ともよろしくお願いします。

036「ようやく落ち着いたかな」( 5月20日)*******************************************
 年度当初というものは学校に限らず、官公庁だろうが事業所だろうが、どこでもあわただ
しいものだと思う。そのあわただしさがようやく落ち着くのはいつだろうか?学校に関して言
うと、私の印象ではゴールデンウィークが明けて1週間後だと思う。新入生関連の行事や生
徒の健康診断があらかた終り、年度の最初になる定期試験へ向けての授業を心置きなく
進められる時期である。生徒も新しいクラスに慣れて、ふだん行動を共にする友達もでき、
新入生が加入した部活動や委員会活動になじむのも、だいたいこの時期だろう。
 この時期、授業を担当する側として私が特に気を遣うことは、いかに魅力ある授業を生徒
に提供できるかである。生徒の各先生方への評価も決まりつつある時期だけに、「つまらな
い授業だ」というレッテルを貼られると、3月までの授業が非常につらいものになってしまう。
年度末まではまだまだ長い。生徒と良好な関係を保ちつつ、しっかり指導していかなければ
と、改めて気を引き締めて臨んでいきたいものだ。

035「つばめの巣作り」( 5月12日)**************************************************
 さて、ゴールデンウィークも終り、日に日に暖かくなって、動物はこれから本格的に活動す
る季節を迎える。我が家のある高層住宅では、今年もつばめの巣作りが始まった。私の住
む棟にはエレベータが設置されており、各号室へはエレベータホールから廊下を利用して
行くわけだが、その廊下の天井部分に親鳥が頻繁に行き来して、まず巣作りの場所を決め
る。見ていると早朝と夕方が多い。場所が決まると巣作りだ。土を口に含んでいてそれを唾
液と混ぜ合わせて、巣の壁として機能するように捏ねるのだろう。1週間もすると立派な巣
ができあがる。そして雛鳥が生まれる。そして巣立つまでの約1ヶ月、雛鳥はそこで生活す
るわけだ。その間、親鳥は、小さな口をいっぱいあけて待っている雛鳥のために懸命にえさ
を運んでいる。すべて本能でやっていることなので、別に偉くも何ともないのだが、それでも
甲斐甲斐しく育てている親鳥を見ると微笑ましいものである。

034「たっぷりゴールデンウィーク」( 5月 6日)****************************************
 今年のゴールデンウィークは暦の関係で非常に都合の良い大型連休になった。4月29日
(みどりの日)〜5月5日(こどもの日)で平日は4月30日の1日だけだったため、この日だけ
休暇を取れば1週間まるまる休めるという、文字通り「ゴールデン」であった。僕も連休中は
けっこう外出して楽しんだ。県内では宮ヶ瀬ダムと県立愛川公園に行って山と湖、そしてつ
つじを見に行った。5月2日には大好きなモーニング娘。のコンサートを見に埼玉アリーナま
で行った。モーニング娘。の曲はふだん自宅でCDを聴いて楽しんではいるが、やはり非日
常空間といえるライブには到底及ばない。大音響も言うに及ばず、声を嗄らして声援を送り、
汗びっしょりかいた後の快感は家では味わえない。開演から2時間30分、本当に感動の時
空を過ごすことができた。

033「授業計画が立てられない・・・」( 4月29日)**************************************
 いよいよゴールデンウィークに突入するが、だいたいどこの学校でも、この時期に生徒の
健康診断を行う。検査内容は、内科・耳鼻咽喉科・歯科・眼科・心電図・胸部レントゲン撮
影といったものだが、問題はこれらの検査を診察科ごとに日を改めて、延べ1週間くらいか
けて、通常の授業の合間に行なっていることだ。日帰りの人間ドックみたいに、最初から1
日まるまる健康診断に費やすのであれば、こちらも容易に授業計画が立てられるのだが、
1時間目から普通に授業を行いながら同時に健康診断を進めていくので、いつ、どのクラ
スで自分の授業が中断されるのかが全く予測がつかない。つまり、健康診断は前のクラス
が終わり次第、次のクラスへと進むので、たとえば、授業開始後15分程度で順番が回っ
て、会場に生徒を誘導しなければらないといったことになる。ある教材をやりかけた状態で
中断するのは、非常に後味が悪い。だからと言って、検査に呼ばれるまで教室で何もせず
に時間を潰すというのもやりづらい。もし授業中に順番が回らなければ、丸々1時間損する
からである。タイトルに書いた「授業計画が立てられない」とは、そういう事情からで、ある
クラスに対してどの辺りまで教材を進めることができるか、これが全く予想できないのであ
る。そんなこんなで毎年、年度始めからゴールデンウィーク明けまで落ち着かない。何年教
壇に立っても、私はなかなか慣れることができない。

032「生まれて初めて110番通報」( 4月21日)****************************************
 きょうは少し気味の悪い話である。現実に遭遇したことなので勘弁していただきたい。
 4月12日の夕方、勤務が終って先週話題にした自宅近くの山に登った時のことだ。山頂
に着いたとき、地面にうつ伏せになっている20歳前後の男を見た。最初は寝ているのかな
と思ったが、顔は蒼白で首には何かに絞められた跡があった。反射的に男の真上を見上
げると、枝に紐が結わえつけられていて、男の傍らには紐を結ぶ際に踏み台代わりにした
と思われるバケツが転がっていた。どうやら自殺のようだ。ひょっとしたら巧妙に自殺に見
せかけた殺人かもしれないが、とりあえず自分の携帯電話から110番通報し、「自殺と思
われる死体がある」と話した。その後40分間、現場で警察・鑑識の到着を待ち、死体発見
時の状況を説明した。
 今回、私は生まれて初めて110番通報したが、ひとつだけ勉強になったことがあった。
それは110番すれば警察につながるが、どこで通報しようが電話をかけた地域の属する
都道府県警本部につながる仕組みになっているということである。だから私がした電話は
横浜にある神奈川県警本部につながった。全国どこでも110番だから、まず東京の警察
庁につながり、そこから各都道府県警に転送されるのかと私は思っていたが、そうではな
いことを今回知った。

031「新緑の季節」( 4月18日)*****************************************************
 家の近くの公園に咲いていた桜も散ってしまい、すっかり葉桜になった。これからは新緑
の季節だ。私の家に裏山はもう若葉がどんどん生えている。この時期、山は本当にすばら
しい。空気が霞むせいか、山頂に登っても景色の方は遠くまで望むことはできないが、新
緑だけはみごとである。学校のほうは大変。この時期は職員にしても生徒にしても、新た
に出会ったさまざまな人に神経をすり減らすから、気心が知れるまでは非常に疲れる。だ
から、できるだけ早く帰って山に登って新緑を楽しむようにしている。

030「プロ野球開幕」( 4月 7日)****************************************************
 いよいよ今年もプロ野球が開幕した。3月27日に開幕したパ・リーグに続き、4月2日に
はセ・リーグも開幕し、後者では昨年優勝の阪神が巨人と対戦。巨人はダイエーから小久
保、近鉄からはローズを獲得するなど今年も大型補強をして、長嶋終身名誉監督が「史上
最強打線」と銘打つほどの重量打線になったので、どこまで阪神の投手陣がそれを抑えら
れるかが見ものであった。しかし、結果は阪神の3連勝だった。もう阪神ファンには願って
もいない成績。僕も「良くても2勝1敗」と予想していただけに本当に嬉しかった。4日の時
点で、まだ140試合のうちたった3試合が終ったばかりだが、それでも早くも「今年も優勝
や」という声すら聞こえる。今年は大きな目標を達成した翌年になるので、選手の間で「勝
ちたい」という気持ちが昨年ほどはないのではという懸念をしていたが、岡田新監督のもと
快調なスタートが切れて本当に良かった。ところでそういう僕はどうかというと、やはり例年
通り4月から心身とも不調で、「日記」に書くことがない。「食欲不振」「不眠」「動悸」などと
症状を並べてもしょうがないので、野球の話題でご勘弁を・・・。

029「通天閣にて」( 3月31日)*****************************************************
 21日からはしばらく大阪に帰っていた。大阪ミナミのシンボルのひとつに通天閣がある。
東洋一の展望台と世界初の円形のエレベータがある高層タワーとして明治45年に登場
したものだ。(現在のタワーは昭和31年に復元されている)今回はその通天閣で驚いた
ことを2つ。
 関西人は概して新しいもの好きで、何でもかんでもできたらすぐに見に行くという人が多
い。大阪で開催された万博や花博の時もそうだったし、最近ではUSJ(ユニバーサル・ス
タジオ・ジャパン)の時もそうだった。通天閣も大阪に住んでいるなら行っていない人はま
ずいないと思っていたのだが、この時エレベータに乗りあわせたおばさんのグループの中
の一人が「わて、長池に住んで50年たつけど、ここは一回も来たことないわ」と喋ってい
たのにはびっくりした。長池とはJR阪和線の南田辺駅のすぐ南にある地名だが、通天閣
とは10kmも離れていない近さである。子どものとき隣の兵庫県に住んでいた僕でも何回
か行ったのに・・・。驚いたことの二つ目はエレベータである。 あの恐ろしい音を立てて昇
降するエレベータも通天閣の名物で、展望台までの往復もちょっとしたスリルがあったの
だが、タワーそのものを建て替えたわけでもないのに音も立てずにすーっと昇降したのに
は、これまたびっくりした。技術の進歩はすごいものだ。
(注) 3月30日に、菅ちゃんから3月24日分の原稿をメールでいただいた。話の前後関係もあるようなので、
   そのままの日付でアップロードさせていただいた。


028「2度目の焼肉パーティ」( 3月24日Part2)***************************************
 3学期の慰労と送別会も兼ねて、「すがちゃんの会」の翌20日に職場の同僚ら11名と一
緒に焼肉を食べた。これは、012「焼肉パーティー」で紹介したお店「北京」で、僕にとっては
12月以来2度目の会食になった。焼肉はもちろん天下一品の味なのだが、前回ひとつだ
け失敗したことがあったので、この日は敢えて焼肉を食べるペースを落としてみた。という
のは、最後に2種類のスープで麺とライスが出るからである。このお店は焼肉がおいしいだ
けでなく、この最後の麺も絶妙な一品なのだ。さすがに屋号が「北京」なだけに、麺もスープ
もじつに凝っていて、とても普通の中華料理店では味わえないおいしさである。前回は、最
後にこんな麺まで出るとは知らずに焼肉だけで満腹にしてしまったので、麺はほとんど賞味
できなかった。そこで今回はちゃんと2種類ともしっかり味わえるように、焼肉はほどほどに
したのである。こんなことを言うと店長さんに怒られそうだが、「北京」へはこの麺を食べに
行くだけでも価値のあるお店だと思う。

027「すがちゃんの会」( 3月24日Part1)********************************************
 前回の原稿を掲載した19日の夜は、前任校の教え子4名を交えて「すがちゃんの会」と
いうものを開いた。午後6時にファミリーレストランに入店したのだが、久々に再会したの
で、いろいろ話しているうちに時刻は夜中になり、ついに朝になってしまった。全員の飲食
代5000円程度で、ドリンクバイキングで粘りながら、12時間も店内にいたのだから、店
員にとっては迷惑この上ない客だったに違いない。もう当分はあのファミリーレストランに
は行けないだろう。それにしても・・・・。今回も僕が言った冗談が本当になるという恐ろしい
結果になった。最初から夜通し語り合うつもりはなかったのだ。まあ午後11時くらいには
お開きになるだろうと思っていたのだが、「今夜は何時までいいのん?」と言われて、僕が
冗談で「朝まで喋っててもええで〜」と言ったのが、本当になってしまった。しかし、会その
ものはみんなで盛り上がった。うんざりするほど語り尽くしたのにもかかわらず、「またやり
たい」というメールまで来た。まぁ、みんなが楽しめたのなら良しとしよう。

026「今年度の業務終了」( 3月19日)***********************************************
 学校の方は3学期の成績も確定し、これで一安心。幸い僕の担当教科では進級に微妙
な成績をとった生徒がいなかったので、成績会議後に追補指導もする必要もなく、これで
今まで取らずに残しておいた有給休暇をまとめて取れる。成績が確定した今が、1年のう
ちでいちばんのんびりできて嬉しい。話は変わるが、プロ野球もオープン戦が始まった。
僕が応援している阪神タイガースも順調な滑り出しだ。連覇に向けて今年はどんな活躍を
してくれるのだろうか?家に帰るとそんなことを考えている今日この頃だ。

025「卒業式」( 3月10日)*********************************************************
 ちょうど前回の原稿が掲載された先週の水曜日に、私の勤務する高校では卒業式が行
われた。入学以来、授業や部活動その他で「先生、先生」と呼んで慕ってくれた生徒たち
が巣立つ日は、やはり感動するものだ。式が終るとすぐ下校する生徒もいないわけではな
いが、ほとんどの生徒は友達と記念写真を撮ったり、卒業アルバムに一言書いたり、いつ
までも教室や職員室でとりとめのない話をしたりと、制服を着て校内で過ごすことのできる
最後の日を心ゆくまで味わってから帰る。それだけ3年間の高校生活が充実していたと言
えるだろう。職員も普段は着ることのない礼服や晴れ着で式に臨み、赤飯を食べたりPTA
の方々と談笑したり、記念の花束を飾ったりと、やはりこの日だけは独特の雰囲気がある。
学校の教員をしていて一番良かったと心から思うことのできる一日は、やはり卒業式の日
ではないだろうか。たとえこの日を迎えるまでにどんな苦労があっても、否、苦労があれば
あるほど、その感慨は大きいものがあると思う。

024「昔の入試は厳正だったのか?」( 3月 3日)**************************************
 先週の月曜日、2月23日は神奈川の県立高校で入学試験が行われた。こちらは前回
1月29日に書いた「前期選抜」に対して「後期選抜」といわれるようになったが、中身は昔
から続いている、いわゆる5教科の学力検査を課すものである。入試業務に携わる者とし
て最近感じることは、年々、一つ一つの業務に関して絶対にミスのないようにと、かなり点
検作業がうるさくなったということである。受験した結果を受験生本人が知ることができる
ようになって久しくなったが、今は各教科の得点だけでなく、答案用紙までもが開示の対
象となったので、誰が見ても厳正に採点・点検をしたことを納得していただけるよう、答案
用紙にもきちっとした証拠を残すようにしなければならない。入試業務担当者によるミス
で本来合格となるべき受験生が不合格になるということは、もちろんあってはならないこと
だ。だから、このように一つ一つの作業に対する点検がうるさくなるのは結構だし、受験す
る側から言わせればミスなく行われて当然であろう。しかし、うるさくなったのはここ10年
以内だ。では、私が受験した当時はどんなふうに採点されていたのだろうと疑ってしまう。
聞くところによると、採点の終わった教科から順にその日の勤務から解放されたので、み
んな早く済ませようとして各教科で競争していたそうだが、仮にそうだとしたら、非常にい
い加減に採点されていたような気がしてならない。現代のような受験生への開示もなかっ
たから、採点業務は完全に密室での業務となる。ミスを犯しても発見されないか、あるい
は発見されても訂正されず、ミスのあったことを受験生本人に知らせずにうやむやに処理
した例は、枚挙に暇がないのではないだろうか。入試業務の時期になるたびに、「昔の入
試はどうだったのか?」と考えてしまう。

023「たまには『言わせて頂戴』の反響でも・・・」( 2月25日)****************************
 先週はこれといって記事にするほどのできごとはなかったが、拙著『言わせて頂戴』の
原稿についてはいろいろとご意見が寄せられた。特に、2月7日に掲載した「学ぶ側が興
味をもつ数学の授業を」については、数学の先生方からも貴重なご意見をいただいた。
 実は、ここの塾長氏からも「計算はあくまでも規則であって、理論を説明する意義はな
い」というご意見をいただき、指導法をめぐっていろいろとお話ができたのだが、反響で
最も多かったのは、「ゆっくり説明する時間がない」というものだった。完全週休二日制の
導入に伴う単位数削減で、数学もご多分に漏れず、教科書の各項目を消化するだけで
も苦しいという。特に、中学校の先生方からそのようなご意見が目立った。次に多かった
のが「理解力の劣る生徒がいる一方、より高度な授業を求める生徒もいるから、前者だ
けに照準を合せる授業はできない」というご意見である。これは習熟度別学級編成にで
もしないかぎり、抜本的な解決は不可能かもしれない。
 しかし、基礎学力の充実が叫ばれている今日、どうしてもこれだけはわかってほしい事
項については、やはり時間を割いてほしいものである。小学生だけでなく中学生でさえも、
「1/2+1/4=2/6 と、通分せずにそのまま分母・分子を足してしまう生徒がいる」という
話を聞いたが、通分しないとなぜ誤りなのかをきちっと理解させないと、いつまでたっても
同じ間違いを繰り返すであろう。
「1/2=0.5、そして、1/4=0.25、両者の和は、0.75であって、通分せずに求めた
解 → 2/6 では、0.333・・・になってしまう。」と、小数を使った説明ぐらいはして欲しい
と思う。それが論理的な思考力の育成にもつながると思うのだが、いかがだろうか?
(塾長コメント: 「言わせて頂戴」にある計算問題は、現実的にはやらない計算ですね! 計算規則
         を確かめるための問題です。それゆえ、計算規則通りにやっていない「計算」は「×」
         ですね。数学は、もともと約束の学問なので、ルール破りはご法度です。数学のルー
         ルに破天荒なものはなく、他と矛盾がないように作られています。したがって、自分勝
         手な解釈で、計算規則を作ってしまうと、他と矛盾する場合が生じてきます。菅ちゃん
         の疑問点は全て合理的に説明されます。私自身、計算規則に疑問を持ったことはあり
         ませんが、それよりも、計算規則通りにやっていない答案を見ると、見た瞬間に違和感
         を感じてしまいます。菅ちゃんも、古典文法通りに書いていない文章を見て、そういう経
         験はないですか?数学は、一つの言語であり、計算規則もそのレベルの話です。問題
         を誤答した生徒に対しては、「駄目なものは駄目」と、はっきり示したほうがいいと思い
         ます!計算規則通りにできない生徒に、理屈を並べて、それが理解されるとは到底思
         えません。私自身の経験から言えば、計算規則に習熟したのち、公理的な代数学を学
         んで初めて、その計算規則の真実の意味というものを実感できたように思います。たと
         えば、方程式を解くとき、X+1=0 から、X=−1 としますが、これを菅ちゃんは、ど
         う説明しますか?公理的な代数学では、等式の両辺に同じ数を加えても等式は不変で
         あるという性質を用いて説明されます。でもこういう説明をして理解できる人は果たして
         教室で何人いるのでしょうか?数を移項するときは、符号を変えると教えられた方が、
         ずっと分かりやすいと思うのですが。何事も、レディネスが必要で、小学生段階で、公
         理的な代数学を展開するのは、害多くして、益少なしだと思います。本来、計算は無味
         乾燥なものです。しかし、その計算に命が吹き込まれたとき、その計算は生き生きとし
         たものに生まれ変わります。頭で考えていることが、正しく表現できるようになるために
         も、計算規則の習熟は必要です。理詰めでここはこうで、次はこうして、という計算力で
         は、表現活動に支障がでます。無意識に計算が進むような計算力が望まれます。その
         ためには、ある程度機械的に計算規則を習熟する必要があります。ところで、場合によ
         っては、1/4+1/2=2/6 が正しい場合もあります。(もちろん数学的には誤りです
         が...)次のように考える場合です。
         男4人のうち、メガネをかけているのは、1人。女2人のうち、メガネをかけているのは、
         1人。よって、男女合わせて6人のうち、メガネをかけているのは、2人。
         これは、本来の分数計算の約束とは異なりますが、日常生活では、むしろ、こちらの
         場合の方が多いかもしれません。濃度の問題もそうですね!食塩水4kgの中に食塩
         が1kg入っている溶液と食塩水2kgの中に食塩1kg入っている溶液を混ぜるとき、そ
         の濃度の計算は、まさに上記の分数計算ですよね?
         数学にも、数学基礎論という分野があって、数学の理論的な地盤を研究しています。
         学生時代、指導教官から決して数学基礎論の世界には足を踏み入れるなと言われま
         した。数学がいかにあやふやな土俵の上で相撲をとっているか、それが分かってしま
         うと、それまでやってきた数学に対して懐疑的になるという理由だったように思います。
         もちろん、いろいろな事例に対して合理的な証明は、本当はしなければいけないので
         しょうが、いろいろな事例にあたって、その感覚を養うことも証明以上に大切なことと思
         います。その感覚なしにいくら証明を試みても、砂上の閣に終わってしまうと思います。
         また、習熟度別学習にすると抜本的解決が可能であるとの論点ですが、これも賛成し
         かねます。どんなに優秀なクラスにも、出来不出来の生徒が発生することはよく知られ
         ています。習熟度別学習以上に大切なことは、今学習していることがその後どのような
         形で活用されるのかを示すこと、時間的余裕を確保すること、クラスの中に、教師以外
         に生徒同士で教え、教わる関係が生まれるようにいろいろなタイプの生徒がいるように
         する、...などではないでしょうか?優秀な生徒でも、学んでいることの必要性を自覚
         しない限り、その定着率が著しく低下することは、教育界の一つの常識です。)


022「同じ週休2日でも・・・」( 2月18日)*********************************************
 先週は週の中間にあたる水曜日が「建国記念の日」で祝日になった関係で、2勤1休と
いうパターンになり、他の日は平常授業であったが、非常にラクな一週間だった。企業も
学校も週休2日になって久しいが、同じ週休2日でも、5日連続して勤務してから土曜・日
曜と連続して休めるのと、日曜日と水曜日を休日と定めて、2、3日あたりに1日休むとい
うパターンとを比べた場合、どちらが疲れが残らないのだろうか?僕は後者のような気が
する。月・火曜日行けば1日休みというパターンだから、水曜日までは飛び石連休という
感覚で過ごせる。あとは木〜土曜日まで3日がんばれば日曜が来て次の週になる。平日
が5日連続するより気分的にラクだ。まぁ、連続した休みにしないと経済効果は上がらん
と思うけど・・・。

021「定通芸術祭」( 2月11日)*****************************************************
 先週は修学旅行のため、授業が全くない1週間になった。その週明けの8日、かつての
教え子から誘われて定通芸術祭に行ってみた。これは神奈川県定時制通信制高等学校
教育研究会の主催で毎年行われている。定時制高校や通信制高校に通う生徒が、音楽
や美術など芸術分野の部活動で、日頃の成果を発表できる数少ない場であり、県下の定
通両課程の高校生が一堂に会する場でもある。2月8日は芸術祭の2日目にあたり、この
日は音楽部門の発表が横浜市教育文化ホールで行われた。高校生の音楽というと軽音
楽部ばかりかと思ったが、そうではなく吹奏楽部やコーラス部などさまざまで、楽器もギタ
ーやピアノはもちろん、琴や外国の民族楽器まで、さまざまな音色を楽しむことができた。
やはり生の音を聴けるというのは良いものだ。それと、生徒が発表する会に行くといつも
思うことがある。それは教室にいる時とは全然違う生徒の姿を見ることができることだ。
授業中はいつもうつろな表情をしていたり、クラスの中では社交性が全くなさそうな生徒が
いきいきと演奏したり、積極的に会場づくりや司会を務めたりして驚かされることがある。
教室にいる時だけの姿を見て一面的な評価に陥らないよう、教師は生徒のいろんな側面
を見るように努めなければならないと、改めて思った一日であった。

020「修学旅行も十年一昔」( 2月 4日)*********************************************
 「十年一昔」という言葉があるが、高校の修学旅行もまさにそんな感じがする。今、私の
勤務する高校の2年生は、4泊5日の修学旅行中だが、行き先はなんとハワイである。20
年前の修学旅行といえば、暑くもなく寒くもない2学期の真っ只中に京都・奈良へ行き、神
社仏閣を訪ねて古都の文化に触れるものと相場が決まっていた。逆に、私のように関西
の高校だと、まず東京へ行き、横浜・鎌倉も見るのが普通だった。学校から現地までの移
動手段も、当時の国鉄の在来線か新幹線だった。それが10年前から航空機の利用が解
禁になると、内地ではなく沖縄や北海道へ行く学校が増えた。このころから「体験学習」と
いうものが流行し、たとえば、北海道なら雪の降る季節に行き、インストラクターにスキーを
指導していただくという形態が一般的になった。それが今は、海外も解禁になった。海外で
も台湾・香港・韓国あたりなら、沖縄とたいして変わらない時間で行けるが、ハワイまで行く
ようになったとは・・・。時代は変わったものだ。22世紀には修学旅行の行き先も月や火星
になっているかもしれない。

019「県立高校の入試業務始まる」( 1月29日)***************************************
 先週は県立高校の前期選抜の出願。初日から大勢の中学生が来校した。定員割れした
高校もある一方、5倍を超える競争倍率となった高校もあり、平均は2.76倍とはいえ、高
校ごとにかなりの差が出た。神奈川県の県立高校は昔から長い間、中学校の調査書と中
学2年生に行われるアチーブメントテスト、そして、受験先の高校で2月下旬に行われる学
力検査の3本立てだったが、ア・テストが廃止されてからは、毎年のように入試制度のどこ
かが変わっているような感じがする。今年からは、前期選抜・後期選抜と呼ばれるようにな
り、全日制・定時制・通信制の各課程とも同一日程で行われることになった。だが、どのよ
うな制度を導入しても、それぞれ長所・短所が生じ、結局のところ「完全無欠の入試」は存
在しないと思う。それなのに毎年のように制度を変えるから、中学校の進路指導は混乱す
るし、なによりも受験する中学生がいちばん迷惑しているのではないか。そんな気がする
今日この頃だ。

018「小倉百人一首大会」( 1月21日)*****************************************
 先週は、3連休の明けた13日から授業。学期の最初はなぜか緊張する。しかし、各クラ
スとも一度やってしまえば、次からはどうってことない。週末にはいつもの自分が戻ってい
た。じつは今月、授業中に、クラスごとに小倉百人一首をやることになっていて、原則とし
て4人で1チーム、合計10チームを作るよう生徒に言ってある。これで対戦する相手チー
ムをクジ引きで決定して5つカードを作って、競技を始めるわけだ。過半数の札を獲得した
チームが勝ちだが、さらに最多獲得のチームと個人には表彰することになっている。
 さて、今年はどんな百人一首大会になるのやら・・・。

017「学期が始まるとなぜか・・・」( 1月14日)*****************************************
 先週は5日にこちらへ戻り、8日に始業式。体を慣らす意味で7日は一日出勤していたの
だが、それでも8日になって、それも朝の職員打ち合わせで、校長が年頭の挨拶を始めた
とたんに腹痛&下痢に襲われた。思わず♪〜なんでだろう〜なんでだろう〜の歌が思い
浮かんでしまった。別に学校の勤務が嫌いでも何でもないのだが、いつも学期初めはこう
なる。前日まであんなに体調良かったのに・・・。翌9日は冬休みの課題テストで授業はな
く、その後は成人の日まで3連休でラクだったのだが、「今年もやはり最初の1週間は不調
なスタートになるのか?」と思わずにはいられない日々だった。

016「あけましておめでとうございます」(2004年 1月 7日)*****************************
 新年あけましておめでとうございます。
 今年こそ、この「日記コーナー」を規則どおり続ける! これが私の今年の抱負です。
こんなことを抱負にするのは、私が過去に出会ったさまざまな人の中には、「中学生の頃
から毎日日記をつけている」という話も聞かされまして、そのたびに私は、「どうして日記ぐ
らい書けないのだろう」と悔しくなって、「よし、自分も日記をつけよう」と一念発起して日記
帳を買うわけですが、まあ1週間も続いたためしがなく、これまでに何冊日記帳をムダにし
たことか・・・という苦い過去があるわけです。
 ということで、今年こそ日記を・・・というよりこのコーナーは1週間に1度なので、「日記」
ではなく「週記」ですけど、とりあえず書き続けますので、よろしくお願いします。

015「帰省中です」(12月31日)****************************************************
 今年1年間、このコーナーにアクセスして下さったみなさま、拙い文章をお読みいただき
本当にありがとうございました。来年も「教えて頂戴」では疑問をぶつけ、「言わせて頂戴」
では過激な意見をぶつけ、「日記」では1週間あったことをぶつけていきたいと思います。
 あと、今年ほとんど進まなかった「こてんこてん」ですが、来年こそは充実させていこうと
思っています。それでは、みなさま、お元気で良いお年をお迎えください。

014「今年も終った・・・」(12月24日)***********************************************
 今年も残すところあとわずか。学校は終業式が終わり、明日から冬休みに入る。この1週
間は3学期に授業する部分の教材研究と、学年末試験問題を作成・印刷していた。今はよ
うやくそれが終わり、「これで来年も3学期だけはゆっくりできるぞ〜」と、自分だけで喜んで
いる。とは言うものの、予期せぬ仕事が生じて全然ゆっくりしていられなかったりすることも
あるのだが・・・。学校のほうは明日出勤して、今年は仕事が全て終りだ。25日夜から関西
へ帰省&南九州へ旅行する。
 では、みなさま、よいクリスマスを・・・・。

    (塾長コメント: 菅ちゃんも、1年間お疲れ様でした。ゆっくり骨休めでもしてください。
              あっ!でもいいな〜。南九州か。新年より、リフレッシュされた菅ちゃん
              に期待します。)

013「気分のリフレッシュに山登り」(12月17日)***************************************
 学校のほうは2学期の期末試験が終わり、成績処理の業務に追われている。そんな中、
14日の日曜日には気分のリフレッシュを兼ねて、丹沢を代表する大山に登った。大山へ
は既に登山コースを変えて何回も登っているが、今回は秦野市の蓑毛から入って厚木市
の七沢に下りるルートにした。この山は標高1251m、頂上からの景色が本当にすばらし
いのが魅力だ。この日は快晴で風もなく、新宿の高層ビル群や富士山はもちろんのこと、
南アルプス・伊豆大島までくっきり見渡すことができた。これからの季節、長野や富山など
豪雪に閉ざされる山々は無理だが、丹沢や箱根あたりなら充分楽しめる。都会の喧騒を
離れ、自然に触れて、普段住んでいる街を高いところから見渡してみるのはいかが?

012「焼肉パーティー」(12月10日)*************************************************
 12月6日の土曜日、勤務先の学校で親しくしていただいている同僚に誘われて、神奈川
県川崎市中原区内にある焼肉料理店「北京」に行った。店に入ってまずびっくりするのは、
プロ野球選手やプロレスラーなど、さまざまな業界の有名人がこの店の中で記念に撮影し
た額があちらこちらと飾られている。それほど「知る人ぞ知る」店らしい。さて、肝心の焼肉
の方はというと、これはもう実際に食べた人でないとわからない美味さだ。「開店前から場
所取りの行列ができるのも納得!」という味である。なによりも肉そのものが柔らかいし、
タレも絶品だった。それに、焼かずに生のままで食べられる肉まである。肉以外にもラー
メンのようなものやデザートもついて値段は5000円だ。(但し食べ放題・飲み放題の店で
はない)お近くにお住まいの読者のみなさん、ぜひご賞味あれ!6日の夜は同僚6人と焼
肉店で楽しい時空を過ごすことができた。

011「期末試験前」(12月 3日)*****************************************************
 私の勤務する高校は、明日から2学期期末試験だ。この時期はとても忙しい。職員室の
あちらこちらで、「あ〜あ、試験問題作んなきゃ」という声が聞こえる。中にはぎりぎりまで作
問して、試験当日の朝に原稿を印刷している方もいる。私には到底できない。そんな度胸
がないのだ。当日の朝出勤して、いざ刷ろうとしたときに印刷機が壊れていたら、一体どう
するのだろう?私は関西人のせいか、とにかく早く済ませないと気がすまない性格だ。あら
かじめ2学期の授業時間数を年間行事予定表で調べて、2学期に進む分の教材研究を夏
休み中に済ませて、試験問題も作っておくようにしている。それから2学期の授業を進める
というわけだ。だから、今はもう3学期のことを考えている。用意周到だと言えば、聞こえが
いいが、単にせっかちなだけだ。だから、私と一緒に学年の国語を組む相方は、「次はどの
単元をやりますか?」という私の質問攻めにあって、いつもせかされている。

010「日記を定期更新に変更いたします!」(11月21日)********************************
 「教えて頂戴」「言わせて頂戴」両コーナーが着実に回を重ねているのに対し、本コーナー
は2003年度首にスタートしたものの11月でようやく10回目・・・・。
 ここまで平均すると23.4日に1度の更新ペースで、更新回数については、とても「日記」
とはいえない結果になってしまいました。原因は本コーナーを「不定期更新」にしたことにあ
るようです。不定期にしたのは、日記に書くほどの事件がいつ起こるかわからないからです。
しかし、どうも怠け癖があるようで、これを悪用してしまいました。
「いつ更新してもかまわない」という意識があると、やはりダメですね。それと、私自身さまざ
まなサイトのホームページを訪れてみてわかったのですが、最低でも1週間に1度は更新し
ないと、「全然代わり映えのしないホームページ」という印象になってしまいます。
 ということで、来月から「先週1週間の出来事をふりかえる」内容で、とりわけ「日記に書く
ほどの事件」の有無に関わらず、1週間を振り返って、毎週水曜日更新にすることにしまし
た。そうすれば7日に1度、年間で52回は更新できますから・・・。

009「言わせて頂戴臨時更新のお知らせ」(11月16日)*********************************
 毎月第2・第4日曜日に更新してきた「言わせて頂戴」ですが、去る11月9日の衆議院議
員選挙結果を受けて緊急に本日更新にしました。
 そのかわり、本日更新予定の「教えて頂戴」は休ませていただきますのでご了承ください。

008「長い間すみませんでした」(8月31日)*******************************************
 毎週1回更新の、「教えて頂戴」「言わせて頂戴」でしたが、この1ヶ月更新が全くできなくて
申し訳ありませんでした。もう原稿がなくなったわけではなく、書きたいことはいろいろあった
のですが、8月初めにパソコンを買い替えてデータの移動に苦労したこと、それが終わったら
大阪へ帰省、戻ってきたら例のウイルスMSブラストへの対応・・・その合間は学校へ出勤で
自分の自由になる時間が例年以上になかったような夏休みでした。というわけで、9月から
再開ということにさせていただきますので、よろしくお願いします。

007「教育実習」(6月22日)********************************************************
 どこの学校でも6月は教育実習生が母校の教壇に立つ姿が見られる。私の勤める高校で
も今月2日から教育実習期間に入った。毎時間あらかじめ指導案を書いて、板書する内容
をノートに下書きして、時計を見ながら指導案どおりに授業を進めようとしている実習生の姿
は、みずみずしいものがある。もちろん教育実習生が最初からうまく授業できるはずはない
から、技術的には未熟なのだが、一生懸命やっている姿を見ると、ややもすれば惰性になり
がちな自分の授業に檄を入れられた感じがして、非常によい刺激になっている。
 私も12年前、母校の教壇で教育実習生として授業した。そのときの思い出は今でも鮮明
に覚えている。緊張して最初の3日間は食事ものどを通らなかった。そんななか途中に体育
祭があって、色別の練習などに参加しているうちに、生徒と仲良くなって、授業がしやすくな
った。やはり、生徒とのコミュニケーションをいかに早い段階でとれるか、これが気持ちよく
授業ができるか否かの第一関門だと痛感した。実習期間の終盤には実習の成果を発表す
る研究授業がある。校長以下大勢の先生がずらりと教室後方に立たれ、授業をする私も非
常に緊張したが、その後の反省会ではお褒めの言葉をいただいた。
 あれから12年。今は実習生の授業を見て、その後本人に感想を述べながら助言したりす
るのだが、ふと「あれからどれだけ自分の授業は進歩したのだろうか?」と思うときがある。
実習生の授業を見ながら自分も実習生のつもりで授業運営の原点に返って、より計画的に、
より丁寧に指導をしようと心を入れ替えている今日この頃だ。

006「体育祭」(6月16日)**********************************************************
 先日、私の勤務する高校で体育祭が行われた。平日なのにもかかわらず、来校された方も
多く、好天のもと、各種目も大いに盛り上がった。最近は騎馬戦など危険を伴うものは、生徒
の安全上見合わせる学校も増えているようだが、私の勤務する高校では競技種目から外さ
れることなく、男と男の肉体が激しくぶつかり合った。色別応援では、生徒がラジカセで、ずい
ぶん前から踊りの練習をしていたので、さすがにどの色もすばらしいものを披露してくれた。
 それはよいのだが、毎年体育祭になると嫌な思いをするのが日焼けだ。今年は予行が6日、
本番が9日でいずれも晴れていた。予行は午前中に済んだのだが、たかだか4時間程度グラ
ンドにいただけで、ひりひりするほど焼けてしまった。一応、日焼け止めは塗るのだが、私の
皮膚にはほとんど効果がないようだ。梅雨入り前の日光なので8月の炎天下とは程遠いはず
だが、それでもひりひりするのだからかなわない。体育祭が終わって1週間。痛みが治まり皮
が剥けて、赤かった皮膚は元の色にすっかり戻ってしまった。しかし、生徒や他の教職員は
健康そうな色に日焼けして元気そうだ。どうして自分はこうなるのだろうか?

005「久しぶりの日記」(5月26日)*************************************************
 年度当初の職員室は非常に慌しく、こちらも慣れない環境の中での仕事が続き、日記どころ
ではなかったのだが、ようやく、パソコンに向かって日記を書く余裕が出てきた。最近の生活は
・・・というと、学校まで徒歩でも15分程度という近さなので、非常に楽だ。起床は7時、学校へ
は8時に出勤、17時に退勤している。帰宅後は、阪神タイガース戦をテレビ観戦し、試合終了
後はメールの送受信や音楽鑑賞、そしてパソコンでゲームに興じている。その後入浴して0時
〜1時前後に就寝という日々である。パソコンのゲームはWindowsに必置のソリティア・マイ
ンスイーパー・フリーセルだ。それから前任校の同僚からお借りしてインストールした東大将棋
などを楽しんでいる。特に、前2者は勝つまで粘るのでうまくいかない限り、いつまでたっても寝
られない。就寝が1時を過ぎて翌日眠い思いをしながらも何とか授業しているのは、たいてい
前夜のゲームで苦戦したときだ。いいかげんにやめて寝ればいいのだが、偶然勝つことも結
構あるので、いつのころからか勝つまではやめられなくなってしまった。そういう点ではパチン
コと似ていると言えよう。ただパチンコと違っていくら負けても金銭の損失がないというのが幸
いだ。

004「年度初めの授業」(4月18日)*************************************************
 新年度も4月7日の始業式から2週間が経過した。この間、どこの学校の先生方も今年度ご
自分が担当することになったクラスの初授業をなさったことだろう。私も今年度の担当する5ク
ラスすべての初授業を終えた。最初からまるで人気タレントを迎えるかのように僕に対するノリ
がよくて、「先生、年いくつ?」などと、興味津々に聞いてくる生徒がいるクラスがあるかと思え
ば、緊張しているのかシーンと静まり返っていて、こちらが何を語っても全く反応のないクラスも
あったりで、じつにさまざまだ。
 最初からノリの良いクラスは僕も楽しくやれて良いのだが、裏を返せば、教師である私に対す
る遠慮や授業への緊張感がないわけだから、「5月の連休明けには授業中うるさくなって、私の
指導に従ってくれなくなるのではないか?」という不安も出てくる。では、こちらの説明を静かに
聞いてくれるクラスなら良いかというとそうでもない。あまりにも生徒から何の反応もないと、「み
んな、理解してくれたのだろうか?」、「私の授業がつまらないのではないか?」と、かえって気
を遣う。なにも生徒に気を遣うことはないとお考えの先生もいらっしゃるが、やはり教科担当とし
てそのクラスの生徒と1年間つきあうわけだから、僕としては早い段階で良好な人間関係を築
きたい。そして、授業を受ける生徒も授業する私も、お互いが楽しくなれるような雰囲気をつくっ
ていきたい。
 しかしこれは容易なことではない。私が担当したこれまでの各クラスについて振り返ってみる
と、3月最後の授業まで気持ち良く過ごせたクラスは、全体の80%だ。残りの20%はうまくい
かなかった。
 今年は果たしてどうなるのだろう?

003「依然として体調不良」(4月15日)**********************************************
 今年も始業式以来ずっと体調不良。実は昨日まですべて午前中で早退していて、今日初め
て5校時まで勤務した。咳も止まらず、熱っぽくだるい日が多くて、いつもなら楽しみにしている
授業や教材研究に全く気が乗らない。「明日は午前中県下一斉テストで午後は身体測定。授
業がないぶん楽か・・・」なんて考えている有様だ。毎年4月は必ずスランプに陥って気が滅入
る。しかし、他の先生方はチャイムが鳴る前から職員室を出て授業に行っている。あの気合い
はどこから出るのだろう?実は明後日、僕の勤務校で胸部レントゲン撮影がある。まさか香港
で大流行している謎の肺炎ではないとは思うけれど、こう、2週間近く咳も止まらず胸が苦しい
と、「検査で妙な影でも映っていたらどうしよう...」と不安になってくる。本当に大丈夫なのだ
ろうか?

002「こてんこてん講座スタート」(4月5日)*******************************************
 高校生の古典学習に役立つように新設した「こてんこてん」コーナーをついに本日スタートさ
せました。いまや生徒の多くがパソコンに触れて、インターネットを楽しむ時代にあって、学校
で学んだことがらの復習や、自宅の勉強部屋で読解問題に挑んでいる最中に、調べたいこと
を辞書や文法書ではなく、パソコンで検索して調べられるようにと思って、このコーナーを開設
しました。今日はとりあえず「文」についての解説一項目だけですが、今後どんどん増やしてい
きますので、古典の読解力をつけたいという方は、これからぜひご覧下さい。期待にお答えで
きるように努力したいと思います。

001「お知らせ」(2003年4月1日)*************************************************
 「教えて頂戴」は、4月より、毎週日祝日更新から、奇数週の日曜日更新に変更します。
 4月6日より、「教えて頂戴」を再開します。
 「教えて頂戴」では、「五十音別一覧」に加え、「教科別一覧」も用意しました。
 「言わせて頂戴」は、4月より、毎週水曜更新から、偶数週の日曜日更新に変更します。
 「こてんこてん」は、週3回程度の更新を考えていますが、一応更新日は不定期とします。