グラフ作成ソフトをお持ちの方へ、
(1) x^2+y^2+sin(7*x)+sin(7*y)-1=0
(2) x^2+y^2+sin(7*x)+cos(7*y)-1=0
(3) x^2+y^2+cos(7*x)+cos(7*y)-1=0
(4) |x|+|y|+sin(|7*x|)+sin(|7*y|)-1=0
(5) |x|+|y|+sin(|7*x|)+cos(|7*y|)-1=0
(6) |x|*|y|+sin(|7*x|)*cos(|7*y|)-1=0
のグラフが劇的に変化する様子をお楽しみください。
(コメント) Grapes で作画してみました。
(1) x^2+y^2+sin(7*x)+sin(7*y)-1=0 | (2) x^2+y^2+sin(7*x)+cos(7*y)-1=0 | |
(3) x^2+y^2+cos(7*x)+cos(7*y)-1=0 | (4) |x|+|y|+sin(|7*x|)+sin(|7*y|)-1=0 | |
(5) |x|+|y|+sin(|7*x|)+cos(|7*y|)-1=0
(6) |x|*|y|+sin(|7*x|)*cos(|7*y|)-1=0
(コメント) 摩訶不思議な図形が描画できました!
GAI さんから新しい問題をいただきました。(令和5年9月16日付け)
次の9個のグラフを同時に描いてみよう。
C1: x^2+y^2=9^2
C2: (x−15)^2+y^2=6^2
C3: (x−6)^2+y^2=15^2
C4: (x−189/19)^2+(y−180/19)^2=(90/19)^2
C5: (x−81/31)^2+(y−360/31)^2=(90/31)^2
C6: (x+33/17)^2+(y−180/17)^2=(30/17)^2
C7: (x+351/79)^2+(y−720/79)^2=(90/79)^2
C8: (x+135/23)^2+(y−180/23)^2=(18/23)^2
C9: (x+357/53)^2+(y−360/53)^2=(30/53)^2
なお、これに続く3個の円の方程式は?
(コメント) C1〜C9 について、Grapes で作画してみました。
これは、「基本の作図」の「円に接する円」の話題と同じですね!
C1とC2からC4を求めることは、既に「円に接する円」で試みられているが、GAI さんの問
題設定で計算してみよう。求める円の半径は、解析的手法で求められる。
△CAOと△CBOにおいて余弦定理を用いて、 が、求める円の半径である。 |
r は、円C1の半径(=9)で、s は、円C2の半径(=6)なので、円C4の半径 x は、
x=9・6・(9+6)/(92+9・6+62)=90/19
で求められる。また、円C4の中心Cから直径に下ろした垂線の長さ Y について
Y=2x すなわち、垂線の長さが内接円の直径に等しい
という性質があることも興味深い。この事実は、ヘロンの公式を用いて、確かめられる。
実際に、円C4の中心の y 座標は、「180/19」で、この値は、円C4の直径に等しい。
1個目の円については、上記のようにヘロンの公式を用いて簡単に示すことができたが、
2個以上の場合は少し難しいように思う。(同様の手法が使えない!)
左図のように、円が順次内接するとき、その 内接円の半径や上記の性質を証明するには、 「反転」の性質を利用すると比較的平易な計算 で求められる。 反転を用いずに、この計算を手計算で行う ことは非常に辛い!!また、座標による計算 も膨大すぎて手に負えない...予感! |
上図において、円 Cn の半径は、
(→ 参考:「曲率の真実(反転)」)
で与えられる。
円C5の半径が、90/31であることを、上記の公式を用いて計算してみよう。
9・6・(9+6)/(92+9・6+22・62)=90/31 で確認できた。
また、
円 Cn から直線ABに下ろした垂線の長さは、上記の半径の 2n 倍である
(→ 参考:「曲率の真実(靴屋のナイフ)」)
という公式を用いると、円C5の中心の y 座標は、半径の2・2倍なので、「360/19」となる
はずだが、確かに、この値は、円C5の中心の y 座標に等しい。
以下、C6〜C9も同様に求めることが出来る。
実際に、C6の半径は、9・6・(9+6)/(92+9・6+32・62)=30/17
円C6の中心の y 座標は、(30/17)×2×3=180/17
C7の半径は、9・6・(9+6)/(92+9・6+42・62)=90/79
円C7の中心の y 座標は、(90/79)×2×4=720/79
C8の半径は、9・6・(9+6)/(92+9・6+52・62)=18/23
円C8の中心の y 座標は、(18/23)×2×5=180/23
C9の半径は、9・6・(9+6)/(92+9・6+62・62)=30/53
円C9の中心の y 座標は、(30/53)×2×6=360/53
GAI さんの「これに続く3個の円の方程式は?」という問いかけに対しても同様の計算をす
ることによって解決することが出来る。
C10の半径は、9・6・(9+6)/(92+9・6+72・62)=90/211
円C10の中心の y 座標は、(90/211)×2×7=1260/211
C11の半径は、9・6・(9+6)/(92+9・6+82・62)=90/271
円C11の中心の y 座標は、(90/271)×2×8=1440/271
C12の半径は、9・6・(9+6)/(92+9・6+92・62)=30/113
円C12の中心の y 座標は、(30/113)×2×9=540/113
円の半径と中心の y 座標が分かれば、中心の x 座標も簡単に分かる。
例えば、C4: (x−189/19)^2+(y−180/19)^2=(90/19)^2 は、次の手順で求められる。
(1) 半径の計算
9・6・(9+6)/(92+9・6+62)=90/19
(2) 中心のy座標の計算
(半径)×2×1=180/19
(3) 中心のx座標の計算
三平方の定理より、 x2+(180/19)2=(9+90/19)2 なので、
x2=(261/19)2−(180/19)2=81・441/192=(189/19)2
図より、x>0 なので、 x=189/19
他の C5〜 についても同様である。
らすかるさんからのコメントです。(令和5年9月16日付け)
GAI さんの円C4〜 を改めて、C’1〜 とすると、一般式は、
(x+9(4n2−25)/(4n2+15))2+(y−180n/(4n2+15))2=(90/(4n2+15))2
なので、続きは
C’7: (x+1539/211)^2+(y−1260/211)^2=(90/211)^2 (← 円C10)
C’8:(x+2079/271)^2+(y−1440/271)^2=(90/271)^2 (← 円C11)
C’9:(x+897/113)^2+(y−540/113)^2=(30/113)^2 (← 円C12)
C’10:(x+675/83)^2+(y−360/83)^2=(90/415)^2
C’11:(x+4131/499)^2+(y−1980/499)^2=(90/499)^2
C’12:(x+1653/197)^2+(y−720/197)^2=(30/197)^2
C’13:(x+5859/691)^2+(y−2340/691)^2=(90/691)^2
C’14:(x+6831/799)^2+(y−2520/799)^2=(90/799)^2
C’15:(x+525/61)^2+(y−180/61)^2=(6/61)^2
C’16:(x+8991/1039)^2+(y−2880/1039)^2=(90/1039)^2
C’17:(x+10179/1171)^2+(y−3060/1171)^2=(90/1171)^2
C’18:(x+3813/437)^2+(y−1080/437)^2=(30/437)^2
・・・・・・・・・
のようになりますね。
一般の場合について考えてみました。
まず、今回の設定は、最初の2円を右に9移動して、中心(15,0)、半径15の円C’3
((x−15)^2+y^2=15^2 ⇔ x^2−30x+y^2=0)
と、中心(9,0)、半径9の円C’1
((x−9)^2+y^2=9^2 ⇔ x^2−18x+y^2=0)
にすると、一般式は、
((4n^2+15)x−360)^2+((4n^2+15)y−180n)^2=90^2
という綺麗な形になります。
そして、さらに、半径も一般化すると、
原点で接する2円:
中心(a,0)、半径 a の円(x^2−2ax+y^2=0)
中心(b,0)、半径 b の円(x^2−2bx+y^2=0)
に挟まれる円は、
((((a−b)n)^2+ab)x−ab(a+b))^2+((((a−b)n)^2+ab)y−2ab(a−b)n)^2=(ab(a−b))^2
n=0 が最大円、n=±1 が最大円の隣、n=±2 がその隣、・・・ のようになりました。
a と b の大小関係はどちらでもOKですし、負でもOKです。
a も b も負ならば、x<0の範囲で同じことが起こり、a と b の符号が異なる場合(最初の2
円が原点で外接する場合)は、外接円で同様のことが起こります。
(つまり、n=0 のとき、2円を包む円、n=±1 のとき、その円と元の2円に接する円、・・・)
(コメント) らすかるさんの一般式に感謝します。
(x+9(4n2−25)/(4n2+15))2+(y−180n/(4n2+15))2=(90/(4n2+15))2 について
(1) 半径の計算
9・6・(9+6)/(92+9・6+n2・62)=90/(4n2+15)
(2) 中心のy座標の計算
(半径)×2×n=180n/(4n2+15)
(3) 中心のx座標の計算
三平方の定理より、 x2+(180n/(4n2+15))2=(9+90/(4n2+15))2 なので、
x2=((36n2+225)/(4n2+15))2−(180n/(4n2+15))2
=(36n2+180n+225)(36n2−180n+225)/(4n2+15)2
=(6n+15)2(6n−15)2/(4n2+15)2
ここで、|6n−15|から、n≦2 において、中心は第1象限にあり、n≧3 において、中心
は第2象限にあることが分かる。
(6n+15)(6n−15)/(4n2+15)=9(4n2−25)/(4n2+15) なので、
何れにしても、中心の x 座標は、 −9(4n2−25)/(4n2+15) と書ける。
GAI さんからのコメントです。(令和5年9月17日付け)
一般化された式で早速実験してみました。
a=-9、b=6 で、2円を描き、n=0 で大円が、n=1 で3つの円に接する円が作れてくるの
ですが、n=2、3、4、・・・ では、下方に向かって円が連なっていくのですが、これを a=-9 の
円と大円に接する様に左に進行するようなもの(絵柄的にこちらがかっこいいので・・・)にす
るのはどうしたらいいのでしょうか?
らすかるさんからのコメントです。(令和5年9月17日付け)
a=15、b=9 としたときの図を、左に 18 移動したものですから、
((((a−b)n)^2+ab)x−ab(a+b))^2+((((a−b)n)^2+ab)y−2ab(a−b)n)^2=(ab(a−b))^2
の x を (x+18) にして、a=15、b=9 とすればいいですね。
また、x を (x−12) にして、a=-15、b=-6 にすれば、反対側の円も描けます。
一般形の式があると、こんな図も簡単に描けますが、なかったら大変ですね。
(コメント) 泡ぶくのようで、美しいです!汚れが落ちるのは、ギュウギュウ詰めの泡ぶくが
解放されようとするかららしいです。
GAI さんからのコメントです。(令和5年9月18日付け)
また、x を (x−12) にして、a=-15、b=-6 にすれば、反対側の円も描けます。
うわー!このアイデアは思ってもいませんでした。一般化することで、応用の道が広がりま
すね〜。
以下、工事中!