席替えの問題
当HP読者のHN「Whitegrass」さんが、「席替えの問題」を提起された。
(平成24年7月8日付け)
私の学校の実際の状況を元にして問題を考えてみました。私の答えは階乗がたくさん出
てくる計算の難しい式になりました。
問 題 男子20人、女子20人のクラスで席替えを行いました。ただし、席替えとは男女のペ
アをランダムに作ることとします。1〜4回目の席替えでは、どのペアも過去のペアと
同じペアとなることはありませんでした。ここで、5回目の席替えを行うとき、全員が、
1〜4回目とは違うペアとなる場合は何通りありますか?
当HPの「カークマンの組分け」や「モンモールの問題」と同じ匂いがする問題で難しそうと
いうのが第一印象です。
この問題について、当HPがいつもお世話になっているHN「らすかる」さんからのコメント
です。(平成24年7月8日付け)
おそらく、1〜4回目のペアのパターンによって答えが変わるので、「何通り」とは答えられ
ないが正解だと思います。
Whitegrass さんからのコメントです。(平成24年7月9日付け)
「通り」という表現がおかしかったのかもしれません。1〜4回目のすべてのパターンにおい
て、それぞれについて、5回目の席替えで条件を満たす配置はいくつか?ということです。
それぞれのパターンの通り数を足してください。
らすかるさんからのコメントです。(平成24年7月9日付け)
それぞれのパターンの通り数を足すのでは、意味のある数にならないと思うのですが...。
例えば、「20人」を「3人」にして、「1〜4回目」を「1回目」、「5回目」を「2回目」に置き換え
てみます。
男を、ABC、女を、abc とすると、1回目は、
(Aa,Bb,Cc)、(Aa,Bc,Cb)、(Ab,Ba,Cc)、(Ab,Bc,Ca)、(Ac,Ba,Cb)、(Ac,Bb,Ca)
の6通りがあり、例えば、1回目が (Aa,Bb,Cc) のとき、2回目は、
(Ab,Bc,Ca)、(Ac,Ba,Cb)
の2通りあり、同様に、他もすべて2通りずつですから、全部合計すると、6×2=“12通り”
という計算になります。しかし、この“12通り”という答えに意味があるとは思えません。
Whitegrass さんからのコメントです。(平成24年7月9日付け)
5回目の席替えの時に、ランダムにペアをつくってみたら、どれくらいの確率で正しい配置
になるのかの分子にはなりませんか?
らすかるさんからのコメントです。(平成24年7月9日付け)
元の問題から普通に考えて、「1〜4回目の席替えで、過去と同じペアが存在しなかった場
合に、5回目の席替えでも過去と同じペアが存在しない」という条件付き確率と解釈されます
が、その意味では分子にならないと思います。
全部のパターンの場合の数の合計ならば、「5回の席替えを行って、1〜5回目の席替え
すべてで過去と同じペアが一組も存在しない確率」の分子になりますね。(このとき、分母=(20!)5)
Whitegrass さんからのコメントです。(平成24年7月9日付け)
なるほど。ですから、そういう意味があるのではないでしょうか?僕にとってはまさにそれを
求めたかったつもりです。
HN「☆」さんからのコメントです。(平成24年7月13日付け)
5回席替えを乱数シミュレートしてみました。5回席替えの試行を3386787回行ったところ、
4回目を終えた時点でペアがかぶらなかった回数は、6736回、5回目を終えた時点でペアが
かぶらなかった回数は、82回でした。つまり、4回目終了時点でかぶっていなかった場合、
1.2%程度の確率で5回目の席替えでもペアがかぶらないわけです。
らすかるさんからのコメントです。(平成24年7月10日付け)
では、上記のような問題ではなく、
問 題 男子20人、女子20人のクラスで5回席替えを行いました。ただし、席替えとは男女の
ペアをランダムに作ることとします。このとき、過去と同じペアが存在しないような席替
えパターン(最初の席替え前を含め、ペアが全部で120組できるパターン)は、(最初の
席替え前を1通りと固定して)全部で何通りありますか?
ということですね?それでしたら、n人の場合、「5回」を「1回」にしても、普通の式(漸化式で
なく、Σなども使わない、単純に代入すれば簡単に求まる式)では書けませんので、5回では、
n=20 という固定値であっても、簡単な式にならないような気がします。
ちなみに、席替えが3回でよければ、「A003170」に答えがあります。
「20人」を「7人」に変えた場合、全部で、12,198,297,600通りでした。
(プログラムを作って10時間かけて数えました。)
Whitegrassさんの計算方法で、問題を「7人」に変えたら、この値になりますでしょうか。
Whitegrass さんからのコメントです。(平成24年7月12日付け)
途中でよく分からなくなってしまいました。僕の考え方を書きます。
条件に当てはまらない場合の数を調べる。
男を、A〜G、女を、a〜g と表す。最初の席は、A-a、B-b、C-c、・・・と、大文字と小文字が
一緒になったとする。まずは、A-a がかぶった場合を考えると、
ABCDEFG
abcdef
abcde
abcd
abc
ab
a
であり、これらは、(1!-0)+(2!-1)+(3!-2!)+(4!-3!)+(5!-4!)+(6!-5!) と表せる。
次に、B-b がかぶった場合を考える。ただし、A-a がかぶった場合は数えたので、A-a
が
かぶっていない場合を数える。すると、Aには、a、b を除いた5つの可能性がある。
よって、 5(1!-0)+5(2!-1!)+5(3!-2!)+5(4!-3!)+5(5!-4!) となる。
次に、C-c がかぶった場合を考える。A-aとB-bは数えたので、
5*4(1!-0)...
らすかるさんからのコメントです。(平成24年7月12日付け)
1回の席替えだけを考えるには、そんなに複雑な計算はいりません。「完全順列」の考え方
ですので、[7!/e+1/2]=1854通りと求まります。問題は席替えが2回以上の場合です。
同じように場合分けして考えたら大変ではないですか?
以下、工事中