外サイクロイド                              「いろいろな曲線」のページに戻る

定円に沿って外接しながら円が滑らずに回転するときの円周上の定点の軌跡である。

    媒介変数表示は、
               ここで、である。

               動円の回転角は、定円の回転角の 倍である。




 上記曲線は、心臓形である。外サイクロイドは、外擺線ともいわれる。

(追記)1970年代に、spirogragh という好奇心をそそる教育的なおもちゃが流行った。プ
    ラスチック製のもので、種々の大きさの回転盤(外縁が歯車)と2つの同心円からで
    きている輪(内縁・外縁が歯車)がセットになったものである。

 回転盤には、中心から種々の距離で穴があけられていて、その穴に鉛筆を差し込んで、
輪の内側(または外側)に沿って動かすと、曲線が描かれるというものである。

 このおもちゃを使うと、上のような曲線を描くことは容易であり、楽しい。内サイクロイドは、
hypocycloid、外サイクロイドは、epicycloidと言われるが、hypo はギリシャ語の接頭語「下の」、
epi はギリシャ語の接頭語「越えた」からきている。

(参考文献:エリ・マオール 著 好田順治 訳 素晴らしい三角法の世界 (青土社))


 外サイクロイドで a=b の場合はよくパズルの問題になる。(→参考:円の回転

    

 上図において、円が半回転すると同時に点Pも半回転するので、点Pは円周上を
1回転したことになる!

 すなわち、点Pが1回転するには、円が接する円周上に沿って半回転すればよい。

 下図で、黄色の円が緑色の円の周上に沿って一回りするとき、黄色の円上の1点Pは何
回転しているかを求めることは容易だろう。

   左図の場合は、8/3回転

  実際に、

        (4π/3)×2÷π=8/3


   左図の場合は、3回転


  実際に、

        π×3÷π=3