円の回転                               戻る

 一つの固定された円Aの周りを滑らずに接しながら円Bが回転する。接点Pで下図のよ
うであった模様は、接点Qにおいては、どのようになるであろうか?


          


























(答) 理論的には、外サイクロイドの話であるが、これはパズルなので、実際にやってみた
   方がいいだろう。

    正解は、
               


   模様が、上下逆になると思った方はいませんか? (参考:丸太での移動


(追記) 令和3年4月1日付け

 上記で、「実際にやってみた方がいいだろう」と書いたが、実は計算で簡単に求められるこ
とに最近気づいた。

 例えば、半径 r の円が進む距離PQは、円の中心が移動する距離OO’に等しい。

  

 このことを円周上で考える。円A、Bの半径を r とすると、円Bの中心の移動距離は、
2π×2r=4πr である。一方、円Bの円周の長さは、2πr なので、円Bは、円Aの周りを、
4πr÷2πr=2(回転) することになる。

    

 このことから、必然的に、正解が、1回転に相当する場合なので、

    

となることは理解できると思う。


 読者のために練習問題を残しておこう。

練習問題  下図において、円O、半円Q、Rの半径を r とし、線分AD、BCの距離は、円O
        の円周の長さと同じとする。

    

 このトラックを円Oが滑らずに回転して一周するとき、果たして何回転するだろうか?


(解) 円Oの中心の移動距離は、 2πr×2+π(r+r)×2=8πr

   よって、 8πr÷2πr=4(回転) することになる。  (終)