質問に対する回答                      戻る

 平成15年4月30日 当HPの掲示板「出会いの泉」に、「たか」さんという方から、次のよう
な書き込みがあった。

 

という式で、X を求める式は?

 この問いかけに対して、当HPでは、問題を次のように解釈して、解答を述べたいと思う。

 本来、「X を求める式は?」と聞かれれば、「X=・・・」と答えるのが普通であろうが、この
問題に対しては、あまりに煩雑すぎて「X=・・・」と書くのに躊躇する。このページでは、「X
を求める式は?」という文言を善意に解釈して、「Xを求める方程式を提示する」ものとする。

(ある解答)  いま、

 

 ところで、

 

なので、

 

 よって、A+B+X≠0 より、

 

上式の分母を払って整理すると、

((A+C)(B+D)−(A+B+C+D)Y)X2
+((D(A+C)+C(B+D))(A+B)+(A+B+C+D)AB−(A+B+2C+2D)Y(A+B))X
+CD(A+B)2+AB(A+B)(C+D)−(A+B)2(C+D)Y=0

 上記の方程式は、複雑そうに見えるが、実は、X+A+B で左辺は割り切れる。

したがって、組立除法を用いて、左辺を因数分解し、さらに、A+B+X≠0 であることに

注意すれば、

 ((A+C)(B+D)−(A+B+C+D)Y)X
+(A+B)CD+AB(C+D)−(A+B)(C+D)Y=0


となる。この方程式を満たす X が求めるものである。

 上記の解が、質問者「たか」さんの趣旨に合致しているかどうか自信はないが、当HPの
一応の回答としたい。(塾長)


(追記) 上記の計算で、当初、高々2次式の X の方程式が因数分解できるということには
    全く気がつかなかった。

 しかし、次の例題を解いていくうちに、多分、因数分解できるだろうという予想を持つことが
できた。このことに気づいて、問題解決の糸口が一気についたように思う。

例題  上記の繁分数式において、A=2、B=−1、C=1、D=−1 のとき、

 

 上式の分母を払って、XY(X+1)=−(6X+1)(X+1) で、X+1≠0 なので、

 XY=−6X−1 すなわち (Y+6)X=−1 となる。よって、

 

が求める解となる。

 ところで、冒頭の問題が、「問題のための問題」とも思えない。何かしら、問題設定のいわれ
がありそうな気がする。いま、そこら辺に大いに興味を持っている。「たか」さん、もし、よろしか
ったら、お教えください。(塾長)