手頃な確率の問題
1個のさいころを投げて、4の目が出る確率は?と問われて、十中八九「1/6」と答えるも
のと思っていたが、意外にも「2/3」と答えるものが少なからずいて困惑してしまう。
「手頃な」というのは、確率の計算のコツが分かっていれば出来るが、そうでないと難しい
という意味である。上記のような問題とは趣旨が異なる。
そのような「手頃な」確率の問題に習熟すれば、入試レベルの確率の問題は百戦錬磨だ
ろう。
例題 赤、青、黄の3色のカードが3枚ずつ計9枚ある。各色のカードには、それぞれ1か
ら3までの番号が一つずつ書いてある。
(赤1)、(赤2)、(赤3)、(青1)、(青2)、(青3)、(黄1)、(黄2)、(黄3)
この9枚の中から2枚を一度に取り出すとき、次の確率を求めよ。
(1) 2枚がすべて同じ番号となる確率
(2) 2枚が色も番号もすべて異なる確率
このように、「色」と「番号」という、属性が2つ以上ある問題設定は、教科書ではあまり見ら
れない。解く人の力量が判断できる良問と思う。
(解) まず、起こりうる全ての場合の数は、 9C2=36(通り)
(1) 3つの番号から1つ選ぶ場合の数は、 3C1=3(通り)
その1通りに対して、色の選び方は、 3C2=3(通り)
よって、2枚がすべて同じ番号となる場合の数は、 3×3=9(通り) なので、
求める確率は、 9/36=1/4
(2) 3つの番号から2つ選ぶ場合の数は、 3C2=3(通り)
その1通りに対して、3色から2色選んで並べる方法の数は、 3P2=6(通り)
よって、2枚が色も番号もすべて異なる場合の数は、 3×6=18(通り) なので、
求める確率は、 18/36=1/2 (終)
この例題を少し変形してみよう。
問題 赤、青、黄の3色のカードがあり、赤は4枚、青は3枚、黄は2枚の計9枚ある。各色
のカードには番号が次のように一つずつ書いてある。
(赤1)、(赤2)、(赤3)、(赤4)、(青1)、(青2)、(青3)、(黄1)、(黄2)
この9枚の中から3枚を一度に取り出すとき、次の確率を求めよ。
(1) 3枚の数の和が6となる確率
(2) 3枚がすべて異なる色で、3枚の数の和が6となる確率
(解) まず、起こりうる全ての場合の数は、 9C3=84(通り)
(1) 3枚の数の和が6となるのは、 1+1+4=1+2+3=2+2+2 となる場合
1+1+4 となる場合の数は、 1C1×3C2=3(通り)
1+2+3 となる場合の数は、 2C1×3C1×3C1=18(通り)
2+2+2 となる場合の数は、 3C3=1(通り)
よって、3枚の数の和が6となる場合の数は、 3+18+1=22(通り) なので、
求める確率は、 22/84=11/42 (終)
(2) 3枚がすべて異なる色で、3枚の数の和が6となる場合は、
1+1+4 のとき、 (赤4)(青1)(黄1) の1通り
1+2+3 のとき、 (赤3)(青1)(黄2)、(赤3)(青2)(黄1)、
(赤1)(青3)(黄2)、(赤1)(青3)(黄2) の4通り
2+2+2 のとき、 (赤2)(青2)(黄2) の1通り
よって、3枚がすべて異なる色で、3枚の数の和が6となる場合の数は、 6通り なので、
求める確率は、 6/84=1/14 (終)
確率の有名問題として、ド・メレのサイコロ問題が知られている。
問題 1つのサイコロを4回振って6の目が1以上出る確率Pと、2つのサイコロを24回振っ
て6のゾロ目が1回以上出る確率Qではどちらが大きいか?
(解) P=1−(5/6)4=671/1296(=0.5177469・・・)
Q=1−(35/36)24
ここで、 log10(35/36)24=24(log105+log107−2log106)
=24(0.6990+0.8451−1.5564)
=−0.2952
=(−1)+0.7048
なので、常用対数表より、 (35/36)24=0.1×5.067=0.5067
よって、 Q=1−0.5067=0.4933・・・ より、 P>Q である。 (終)
(補足) Excel さんに計算をお願いすると、Q=0.491403・・・
1つのサイコロを1回振って6の目が出る確率は、1/6
2つのサイコロを1回振って6のゾロ目が出る確率は、1/36
このことから、両者の確率を等しくするためには(実際はそうはならないが)1つのサイコロ
を振る回数(4回)の6倍(24回)を振ればよいとド・メレは考えたらしい。
ところで、上記P、Qの計算を一般化すれば、単調減少な関数 y=1−(1−1/x)^{(2/3)x}
が背景にあることに気づかされる。
特に、 x → ∞ のとき、 (1−1/x)^x → 1/e (e は自然対数の底)
この関数の収束は速いので、2つの確率P、Qはほぼ 1−e-2/3 と近似されるが、6<36
なので、P>Qとなることは、上記のように具体的に計算しなくても直感で分かるだろう。
また、(1−1/x)^x ≒ 1/e=e-1 より、ほぼ 1−1/x ≒ e-1/x と考えられ、
1−e-2/3 ≒ 1−(1−2/3)=2/3>1/2
と、Pは、1/2より大きい数だろうことは概算できる。
上記で用いた概算の公式 e-p≒1−p (pは1よりも十分小さい正数)はとても便利で、
知っておくと重宝するだろう。
この概算公式をもっと使ってみたいと希望する読者の方は、次の有名問題「誕生日問題」
に挑戦されるとよいと思う。
問題 40人のクラスの中に、誕生日が同じ人が少なくとも1組いる確率を求めよ。
ただし、1年は365日とする。
(解) 求める確率Pは、余事象の確率の公式を用いて、
P=1−365P40/(365)40=1−364・363・・・・・326/(365)39
=1−(1−1/365)(1−2/365)(1−3/365)・・・(1−39/365)
≒ 1−e^(−1/365)e^(−2/365)・・・e^(−39/365)
=1−e^(−780/365)
=1−e^(−2.1369863)
≒ 1−{e^(−0.2671)}8
≒ 1−(1−0.2671)8
=1−0.73298
≒ 1−0.0832
=0.9168 (終)
(補足) Excel さんに計算をお願いすると、P=1−e^(−780/365)=0.88199・・・
さらに、詳しい計算をお願いすると、
P=1−365P40/(365)40=0.891231809817949・・・
(コメント) この計算は電卓がないと辛いですね!{e^(−0.2671)}8 と式変形したのも
電卓だと8乗計算は簡単だからです。それにしても、「誕生日が同じ人が少なくと
も1組いる確率」って予想に反して高いですね。直感的に言って、いそうにないよ
うな雰囲気なんだけど...。
(追記) 平成28年11月27日付け
データ分析と確率が融合した次の問題はこれから流行していくのでしょうか?初見の問題
で驚いた方も多いのでは?熊本大学教育学部には知り合いがいますが、専門分野が幾何
系なので、知り合いとは違う方が作問されたのでしょう。今度会ったら聞いてみたいです。
熊本大学 教育学部前期(2016)
1つのさいころを3回投げる。1回目に出る目の数、2回目に出る目の数、3回目に出る
目の数をそれぞれX1、X2、X3とし、5つの数 2、5、2−X1、5+X2、X3からなるデータを
考える。以下の問いに答えよ。
(1) データの範囲が7以下である確率を求めよ。
(2) X3がデータの中央値に等しい確率を求めよ。
(3) X3がデータの平均値に等しい確率を求めよ。
(4) データの中央値と平均値が一致するとき、X3が中央値に等しい条件付き確率を求めよ。
(解) (1) 題意より、 2−X1<2 、5<5+X2 なので、最大数は、5+X2 、最小数は
2−X1 である。よって、範囲は、 5+X2−(2−X1 )=X1+X2+3 で、条件より、
X1+X2+3≦7 すなわち、 X1+X2≦4
よって、目の出方は、(X1,X2)=(1,1)、(1,2)、(1,3)、(2,1)、(2,2)、(3,1)
なので、求める確率は、 6/36=1/6
(2) X3がデータの中央値に等しいので、 X3=2、3、4、5 より、確率は、 4/6=2/3
(3) X3がデータの平均値に等しいとき、 2+5+(2−X1)+(5+X2)+X3=5X3
すなわち、 X1+4X3=14+X2
上記の解は、 (X1,X2,X3)=(3,1,3)、(4,2,3)、(5,3,3)、(1,3,4)、
(6,4,3)、(2,4,4)、(3,5,4)、(4,6,4)
よって、求める確率は、 8/216=1/27
(4) P中央値=平均値(中央値=X3)=P(平均値=中央値=X3)/P(中央値=平均値)
ここで、平均値をMとおくと、 2+5+(2−X1)+(5+X2)+X3=5M
すなわち、 M=(14−X1+X2+X3)/5 が中央値に等しいとき、M=2、5、X3
M=2 のとき、 14−X1+X2+X3=10 すなわち、 X1=X2+X3+4
よって、X1=6、X2=X3=1 に限る。
M=5 のとき、 14−X1+X2+X3=25 すなわち、 X2+X3=11+X1
よって、X1=1、X2=X3=6 に限る。
M=X3 のとき、 (X1,X2,X3)=(3,1,3)、(4,2,3)、(5,3,3)、(1,3,4)、
(6,4,3)、(2,4,4)、(3,5,4)、(4,6,4)
よって、 P(中央値=平均値)=10/216 で、 P(平均値=中央値=X3)=8/216
以上から、求める確率は、 (8/216)/(10/216)=8/10=4/5
(コメント) 問題を最初見て少し身構えてしまったのですが、実際に解いてみると素直に解く
ことができてちょっと肩すかしを食らった心境です。
次の問題は、「手頃な」というと語弊があるかもしれない。そんな問題をHN「とるえん」さん
からご投稿いただいた。(平成29年1月7日付け)
確率の問題ですが、私の残念な数学力では解けませんでした…。どなたかの興味を少し
でもそそるようであれば幸いです。
《問題》 以下の試行を繰り返すことを考える。
〈試行〉 「P」が書かれたカード、「PP」が書かれたカード、「A」が書かれたカードの3種類の
カードがそれぞれ無数にある。これらのカードの山から無作為に1枚だけを取り出し、
カードに書かれている文字を記録してカードの山に戻す。このとき、いずれの種類の
カードも取り出される確率は一律1/3であるとする。
(一律1/3だと面白味に欠けるかも…?)
この試行を繰り返し、記録した文字を左から順に一列に書き下していく。こうしてできる文
字列の末尾の4文字が「PPAP」となったとき、試行の反復を終えるものとする。
このとき、ちょうどn回目の試行で終了する確率を求めよ。ただし、nは3以上の整数とする。
DD++さんからのコメントです。(平成29年1月7日付け)
x^4 - x^3 + (2/27)x - 1/81 = 0 という四次方程式を解く必要があって、フェラーリの公式
とカルダノの公式で解けなくはないものの、かなり大変そうです。
とるえんさんからのコメントです。(平成29年1月7日付け)
やはり、本当に解くのが難しいのですね…。「P」と「PP」の混在が複雑化の主な要因です
が、改題するとしたらどんなものが適当なんでしょうかね(笑)。何はともあれ、取り組んで頂
いてありがとうございます。
DD++さんからのコメントです。(平成29年1月7日付け)
「A」が出る確率をa、「P」が出る確率をpとするとき、私の計算ミスがなければ、解くことにな
る四次方程式は、
x^4 - x^3 + a*(1-a)*p x - a^2*p^2 = 0
となるので、これが4つの有理数解をもつか、無理数や虚数にしても比較的わかりやすいも
のとなるように a や p の値を設定すれば手計算でも解けなくはないです。それでも手間はか
なりかかりますけど。
あるいは「回数の期待値を出せ」なら解と係数の関係あたりからゴリ押せると思います。
DD++さんからのコメントです。(平成29年1月8日付け)
改題して誘導をつけてみました。(途中まで同じなので略)
こうしてできる文字列の末尾の4文字が「PPAP」となったとき、試行の反復を終えるものと
する。
試行の反復が終了するまでに取り出すカードの枚数の期待値を以下の誘導に従って求め
てください。(解と係数の関係が必要かと思ってましたが不要でした……)
----下準備----
(0-1) f(x) = x^4 - x^3 + (2/27)x - 1/81 とします。四次方程式 f(x)=0 は重解を持たないこと
を証明してください。(面倒ならば、「正しいと信じる」でもいいと思います)
以下、その解を s, t, u, v とします。
(0-2) s, t, u, v は、全て絶対値が1未満であることを証明してください。
(難しい上に、ただ(0-4)で収束の保証に使うだけなので、「正しいと信じる」でもいいと思います)
(0-3) f(x) を x-1 で割り、商と余りを求めてください。また、その結果と f(s)=0 を用いて、
1/(1-s) を有理数係数の s の三次以下の多項式で表してください。
(0-4) 無限級数 1 + 2s + 3s^2 + 4s^3 + …… を求めてください。(0-3) の結果も用いて、有
理数係数の s の三次以下の多項式で表してください。
----下準備ココマデ----
n≧1 に対し、以下のように5つの確率を定義します。
PPA[n] : n回試行時、末尾が "PPA" である確率
XA[n] : n回試行時、末尾が "A" であるが "PPA" ではない確率
PP[n] : n回試行時、末尾が "PP" である確率
XP[n] : n回試行時、末尾が "P" であるが "PP" でも "PPAP" でもない確率
PPAP[n] : n回試行時、末尾が "PPAP" になり試行終了する確率
(1) PPA[n+1], XA[n+1], PP[n+1], XP[n+1] の4つを、PPA[n], XA[n], PP[n], XP[n]
から求め
る漸化式を作ってください。
(2) PPA[n+4] - PPA[n+3] + (2/27)*PPA[n+1] - (1/81)*PPA[n] = 0 が成り立つことを証明
してください。
(3) PPAP[n] の値を n=1,2,3,4,5 のときそれぞれ個別に求めてください。
(4) PPAP[n+4] - PPAP[n+3] + (2/27)*PPAP[n+1] - (1/81)*PPAP[n] = 0 が成り立つことを
証明してください。(n=1 のときの扱いに気をつけてください)
(5) PPAP[n] = S*s^(n-1) + T*t^(n-1) + U*u^(n-1) + V*v^(n-1) という等式が n=1,2,3,4
の
全てで成り立つような複素数 S,T,U,V が存在することを証明してください。
(具体的に求める必要はありません。)
(ヴァンデルモンドの行列式についてよく知らなければ、「正しいと信じる」でもいいと思い
ます)
(6) 前問の S,T,U,V について、
PPAP[n] = S*s^(n-1) + T*t^(n-1) + U*u^(n-1) + V*v^(n-1)
が n≧1 の全てで成り立つことを、数学的帰納法で証明してください。
(7) (6), (0-4), (5), (3) を順に用いて、試行の反復が終了するまでに取り出すカードの枚数の
期待値を求めてください。
at さんからのコメントです。(平成29年1月8日付け)
ちょうどn回目の試行で終了する確率をs(n)とするとき、s(n)をnを使った閉じた式で表す方
法はいくつかありますが、次は一例です。(floor(x)はxを超えない最大の整数を表します。)
s(n)=3^(-n)*floor(3^(2*n*(n+1))*(3^(2*(n+1))+2)/(3^(8*(n+1))-3^(6*n+7)+2*3^(2*(n+1))-1)
-3^n*floor(3^(n*(2*n+1))*(3^(2*(n+1))+2)/(3^(8*(n+1))-3^(6*n+7)+2*3^(2*(n+1))-1)))
次のように期待値を求めてもいいと思います。
PPAP[1]〜PPAP[5]の値と、漸化式:
PPAP[n+4] - PPAP[n+3] + (2/27)*PPAP[n+1] - (1/81)*PPAP[n] = 0
とから、PPAP[n]の母関数 F(x)=納n=1,∞]PPAP[n]*x^n が、
F(x)=-x^3*(2*x+3)/(x^4-6*x^3+81*x-81)
であることがわかります。ですので、試行の反復が終了するまでに取り出すカードの枚数の
期待値は、F(x)をxで微分した式において、x=1を代入すれば求めることができます。
求める期待値は、(d/dx)F(x)|[x=1] = 84/5
DD++ さんからのコメントです。(平成29年1月8日付け)
母関数を使う場合、級数が収束する保証は、どこから得られるんでしょうか?
at さんからのコメントです。(平成29年1月8日付け)
保証はありません。「F(x)を微分して、x=1を代入したら、ある値が出てきた」といっているに
すぎないです。
DD++ さんからのコメントです。(平成29年1月8日付け)
なるほど、つまり、「有限値で答えられる問題だと信じるならコレ以外はあり得ない」という
ことなんですね。
(追記) 平成30年4月25日付け
問題 表面が赤の2枚と表面が黒の2枚、計4枚を裏返し、その4枚から2枚を引く。2枚の
カードが同色ならあなたの勝ち、異なる色なら私の勝ちというゲームを行うとき、私の
勝算は如何に?
(解) 1枚を引いて「赤」のとき、残りは、「赤」1枚と「黒」2枚。
よって、私が勝つ確率は、 2/3
同様に、1枚を引いて「黒」のときも、私が勝つ確率は、 2/3
以上から、勝つ確率2/3の私に有利なゲームであった。 (終)
上記の解答では、問題文に反して、1枚ずつ計2枚引いているわけであるが、2枚同時に
引いても同じ結論が得られる。
「赤」がハートとダイヤ、「黒」がスペードとクラブとして、4枚から2枚取る組合せの数は、
4C2=6(通り) ある。このうち、2枚が同色となるのは、2通りであるので、あなたが勝つ
確率は1/3で、私は、2/3 となり、私に有利なゲームとなる。
(追記) 令和4年6月13日付け
上記の問題と同趣旨であるが、表現を若干変えた問題をあげておこう。
問題 4枚のトランプカードが裏返されている。2枚は赤、2枚は黒である。2枚を無作為に
選ぶとき、2枚とも同色である確率はいくらか?
(解) 赤1、赤2、黒1、黒2とすると、起こり得る場合は
赤1赤2、赤1黒1、赤2黒1、黒1黒2、黒2赤1、黒2赤2 の6通り
このうち、2枚とも同色であるのは、 赤1赤2、黒1黒2 の2通り
よって、求める確率は、 2/6=1/3 (終)
次の確率の問題も、何となく、直感に反する確率になっていませんか?
問題 正しいさいころを数回投げて、6の目が少なくとも1回出る確率が1/2以上となるため
には、さいころを何回投げればよいだろうか?
(解) 1−(5/6)n≧1/2 より、 (5/6)n≦1/2 なので、
n≧log(1/2)/log(5/6)=3.8
よって、4回投げればよい。 (終)
(注) 5/6=0.8333、(5/6)2=0.6944、(5/6)3=0.5787、(5/6)4=0.4823
(追記) 令和4年6月30日付け
手頃な確率の計算をしてみよう。確率計算の基本が身に付いていれば、それほど難しい
問題ではないだろう。
問題 100円硬貨が2枚、50円硬貨が4枚、10円硬貨が5枚ある。この11枚の硬貨を同
時に投げて、表に出たものの金額を足す。このとき、金額の合計が250円になる確率
を求めよ。
(解) 起こり得るすべての場合の数は、 211=2048(通り)
金額の合計が250円になる場合の数は、
100円硬貨2枚+50円硬貨1枚のとき、 4通り
100円硬貨2枚+10円硬貨5枚のとき、 1通り
100円硬貨1枚+50円硬貨3枚のtき、 2×4C3=8(通り)
100円硬貨1枚+50円硬貨2枚+10円硬貨5枚のとき、 2×4C2=12(通り
50円硬貨4枚+10円硬貨5枚のとき、 1通り
よって、求める確率は、 (4+1+8+12+1)/2048=13/1024 (終)
(追記) 令和5年6月16日付け
「ザワつく!金曜日」(テレビ朝日系)を見ていたら、「心を一つに!みんな揃って美味しい
スイーツ選手権」の中でのルール変更が気になった。3品のスイーツのVTRを見て1番食べ
たいスイーツを相談なしで選び、3人の食べたいスイーツが揃ったら食べられるというルール
だったものが、全員違うものを選んだ場合も食べられるようになった。
その確率を計算してみた。
起こり得るすべての場合は、3×3×3=27(通り)
このうち、3人が揃うのは、3通り
全員違うものを選ぶ場合が、3!=6(通り)
従って、今までのルールで食べられる確率が、3/27=1/9 だったものが、新ルールでは、
(3+6)/27=1/3 となり、3倍食べやすくなったわけである。
番組では、見込み通り、3人が全部違うものを選んで、無事食べることができた!
(追記) 令和5年10月13日付け
問題 1から5までの異なる整数が1つずつ書かれたカードが5枚、箱の中に入っている。箱
からカードを1枚引き、カードに書かれた整数を記録して箱の中に戻すという操作を4回
繰り返す。記録された4つの整数の最小値をm、最大値をMとする。
このとき、m≦3≦Mとなる確率を求めよ。
(解) P(m≦3≦M)=1−P(m≧4)−P(M≦2) である。
P(m≧4)=(2/5)4=16/625 、P(M≦2)=(2/5)4=16/625 なので、
P(m≦3≦M)=593/625 (終)
以下、工事中!