OEISの「A072567」について、以前からあたためていたアイデアがあるのですけれども、考
えがよくまとまりません。宜しければ皆様に掘り下げて頂ければ幸いです。
「A072567」は、例えていうと、以下のようになります。
複数の単位正方形のタイルを大きな正方形の形に並べます。(タイルの個数は平方数)
これには、複数のタイルからなる長方形(正方形含む)の形の〔小部分〕がいくつか含まれて
います。
タイルには白と黒との2色があります。正方形に並べ終わったときに、含まれる任意の
長方形の四隅が全部黒タイルであることがあってはいけないというのがルールです。
このルールのもとで、出来るだけ多くの黒タイルを使いたいのです。どれだけ多く使えるか
について、「A072567」に数列:
1,3,6,9,12,16,21,24,29,34,39,45,52,56,61,67,74,81,88,96,105,108,115,122,・・・
が示されています。OEISの「A072567」にはサンプルが含まれています。下記に引用します。
(ただし、タイルに翻案します。)
Examples of a(2)=3, a(3)=6, and a(4)=9:
a(2)=3 | a(3)=6 | a(4)=9 | |||
■■ ■□ |
■■□ ■□■ □■■ |
■■■□ ■□□■ □■□■ □□■■ |
引用した部分には、a(2)=3, a(3)=6, and a(4)=9 までしか図解がありません。a(5)やa(6)で
はどうなっているのでしょう。
幸いなことに、「A350296」が、言わば、「A072567」の裏返し(白黒反転)になっています。
すなわち、
A350296(n) = n^2 - A072567(n)
「A350296」には、n=5 と n=6 とに、サンプルの図解があたえられています。これらのサン
プルから、「A072567」に使えるように色反転した上で、下記に引用します。
a(5)=12 | a(6)=16 | ||
■■■■□ ■□□□■ □■□□■ □□■□■ □□□■■ |
■■■□□□ ■□□■■□ □■□■□■ □□■□■■ ■□□□□■ □■□□■□ |
ここまで、a(2)からa(6)を振り返りますと、以下の3点が気になります。
・a(2)から順にみていっても成長パターンが見えない。
・a(7)をどうやって作ればいいかわからない
・a(6)にいたっては、白黒パターンに美しさを感じない。
図解を工夫して、a(2) から a(6) までを一挙にお示しします。なお、次の3点が特徴です。
・成長がわかる。
・皮を次々にかぶせていく感じ、または、マトリョーシカのように入れ子になっている。
・右上から左下への斜めの対角線を軸に線対称ゆえ美しい
a(2)=3 | a(3)=6 | a(4)=9 | a(5)=12 | a(6)=16 | ||||
■■ □■ |
■■□ □■■ ■□■ |
■■□□ □■■□ ■□■■ □■□■ |
■■□□□ □■■□□ ■□■■□ □■□■■ □□■□■ |
■■□□□■ □■■□□□ ■□■■□□ □■□■■□ □□■□■■ □□□■□■ |
a(6)には、a(2)からa(5)までの全てが含まれています。しかも、一番左上のタイルを共通し
て含んでいます。a(6)さえ示せば、a(2)からa(5)までを全て示したことになります。
ここまで整理したのは、a(7) の図解を求めたいという動機があったからでした。
求めた図解は次の通りです。
a(7)=21 | |
■■□□□■□ □■■□□□■ ■□■■□□□ □■□■■□□ □□■□■■□ □□□■□■■ ■□□□■□■ |
調子に乗って、a(8)の図解を示そうと思ったのですけれども、ここで緊急停止の憂き目に
あいました。新たに、あることに気がついて、思考がそっちに行ってしまったからです。
もう一度、a(7)の図解に戻ります。■の横座標を書き入れてみます。
a(7)=21 | |
12□□□6□ □23□□□7 1□34□□□ □2□45□□ □□3□56□ □□□4□67 1□□□5□7 |
次いで、□を省きます。
126 、237 、134 、245 、356 、467 、157
一つの数字の中で、数字の順番を入れ換えてみます。
126 、237 、341 、452 、563 、674 、715
位ごとに mod 7 で増えているのはともかくとして、最後の数字が最初の数字に接続してい
るのもともかくとして、このパターンは、Fano平面になっていることに気がついてしまいました。
GAIさん提起の班編成のトピックでも関連した話題が以前、あがりました。
(→ 参考:「カークマンの組み分け」)
こうなってきますと、a(7)までは、Fano平面で図解が構成できた理由が、おぼろげながらに
わかってきますし、また、a(8) では、この作戦はうまくいかないであろうと予想できます。
さきほど、a(7)で「緊急停止」と申し上げたのは、以上の理由です。
でも…、13人のうち4人が班となって、13日の間…、任意の2名が二度と同じ班にならな
いアレを使えば?、a(8)からa(13)までは図解できるのでは?
・a(8)からa(13)まで成長がわかる。
・対角線で線対称
・マトリョーシカ
こんな図解が出来上がると気持ちよさそうです。念のために、a(13)をOEISで調べてみたら、
a(13)=52
ですから、例の班編成通りになっています。
ここから先、一歩も進められていません。
13日にわたって mod 13 で 背番号が 1 ずつカウントアップしていく 4人組 をまずつくって
みなくてはと思っております。たぶん、魔円陣から構成できたはずですが…「ビリヤード問題」
という名で知られています。
投稿後にメモを探したら、なんということでしょう。4つの要素からなる魔円陣が2つほどあ
ると、以前調べていたことがわかりました。以下、 1 を A で、 10 を 0 で、 11 を J で、 12
を Q で、 13 を K で表すことにします。
■魔円陣その1
A,2,6,4 魔円陣
A,3,9,K その和分
和分から作った13人からの4人班、13日間の班編成(mod 13 で背番号カウントアップ)
2,4,0,A
3,5,J,2
4,6,Q,3
5,7,K,4
6,8,A,5
7,9,2,6
8,0,3,7
9,J,4,8
0,Q,5,9
J,K,6,0
Q,A,7,J
K,2,8,Q
A,3,9,K
■魔円陣その2
A,3,2,7 魔円陣
A,4,6,K その和分
和分から作った13人からの4人班、13日間の班編成(mod 13 で背番号カウントアップ)
2 5 7 A
3 6 8 2
4 7 9 3
5 8 0 4
6 9 J 5
7 0 Q 6
8 J K 7
9 Q A 8
0 K 2 9
J A 3 0
Q 2 4 J
K 3 5 Q
A 4 6 K
頭が痺れましたので、「A072567」の a(8)から a(13) までを、線対称かつマトリョーシカの形
式で、上記の魔円陣の和分による班編成から作成できるかどうか……痺れましたので、調
べるのは個人的には、締め切りを設けないで考えてみることにいたします。
なにかよい考えがありましたならば、是非、教えてください。
この班編成が、「A072567」の図解の作り方に役立つならば、この先もうまくいくのかもしれ
ません。
(追記) 令和4年5月10日付け
結論から申しますと、魔円陣その2から作られる班編成ではうまくいかず、魔円陣その1か
ら作られる班編成では目標を達成できました。
上記では■□で視認しやすいようにしてきましたが、今回は 「x」およびに「.」で図示します。
a(8)=24 | a(9)=29 | a(10)=34 | |||
x.x..... xx.x.... .xx.x... ..xx.x.. ...xx.x. x...xx.x .x...xx. ..x...xx |
x.x.....x xx.x..... .xx.x.... ..xx.x... ...xx.x.. x...xx.x. .x...xx.x ..x...xx. ...x...xx |
x.x.....x. xx.x.....x .xx.x..... ..xx.x.... ...xx.x... x...xx.x.. .x...xx.x. ..x...xx.x ...x...xx. ....x...xx |
|||
a(11)=39 | a(12)=45 | a(13)=52 | |||
x.x.....x.. xx.x.....x. .xx.x.....x ..xx.x..... ...xx.x.... x...xx.x... .x...xx.x.. ..x...xx.x. ...x...xx.x ....x...xx. .....x...xx |
x.x.....x... xx.x.....x.. .xx.x.....x. ..xx.x.....x ...xx.x..... x...xx.x.... .x...xx.x... ..x...xx.x.. ...x...xx.x. ....x...xx.x .....x...xx. x.....x...xx |
x.x.....x...x xx.x.....x... .xx.x.....x.. ..xx.x.....x. ...xx.x.....x x...xx.x..... .x...xx.x.... ..x...xx.x... ...x...xx.x.. ....x...xx.x. .....x...xx.x x.....x...xx. .x.....x...xx |
次の魔円陣は要素数が5つで、 1,3,10,2,5
これの和分は、 1,4,14,16,21 ですか。
班編成は…、
1, 4,14,16,21
2, 5,15,17, 1
3, 6,16,18, 2
4, 7,17,19, 3
5, 8,18,20, 4
6, 9,19,21, 5
7,10,20, 1, 6
8,11,21, 2, 7
9,12, 1, 3, 8
10,13, 2, 4, 9
11,14, 3, 5,10
12,15, 4, 6,11
13,16, 5, 7,12
14,17, 6, 8,13
15,18, 7, 9,14
16,19, 8,10,15
17,20, 9,11,16
18,21,10,12,17
19, 1,11,13,18
20, 2,12,14,19
21, 3,13,15,20
これで、a(14) から a(21) までを マトリョーシカにできているかどうか… あとで考えてみます。
直感的には密度の片寄りが足らない気が…。
以下、工事中!