作図題の心構え                       戻る

 幾何では、定理や軌跡を証明問題といい、作図題を幾何の問題といっているが、確かに、
作図題は定理や軌跡を十分マスターしておかないと解きにくい。作図にあたって、我々が用
いてよいのは、
  1.与えられた2点を通る直線を引くこと(定木を用いる)
  2.与えられた点を中心にして、与えられた長さの半径で円を描くこと(コンパスを用いる)
の2点だけである。
 また、作図題の完全解は、解析・作図・証明・吟味 の4つの事項を備えていなければ
ならない。
 解析とは、作図題が解決できたものとして、その求めるものが、与えられた既知のものと
どのような関係にあるかを追求して、作図の手段を見い出すことである。作図題解法のキー
ポイントをなすものであって、これによって、作図の手段を見い出すことができる。そして、
与えられた既知のものから、所要のものを求める手順を述べることを作図といい、かくして作
ったものは、論理的に誤りのないものであることを、定理を用いて確認するのが証明である。
また、このようにして作図した結果が本当に存在しえるのか、意味があることなのかというこ
とを検討するのが吟味である。

 具体的な、作図例は、こちらを参照。