魔方陣の話題
世界で魔方陣に魅せられた人がいる。その人とは、アルプレヒト・デューラー(1471〜1528)。
ニュールンベルグ生まれの彼は、ドイツに絵画科学を持ち込み、1514年制作の銅版画「メ
ランコリア」の中に、右図のような魔方陣を描いている。魔方陣の最下段の中央の2つの数を
つなげれば、ちょうど制作年となるような茶目っ気さも残している。
日本でも、東京・小金井市の緑センターの中の階段の壁に、画 家の安野光雅氏制作の魔方陣が描かれている。 魔方陣と一口にいっても、多種多様な魔方陣が存在する。歴史 上、魔方陣が初めて出現するのは、中国の前漢時代(B.C.1世 紀頃)であるらしい。右図の魔方陣は既に13世紀の中国の数学 書に出ているようなので、彼は何処かでそれを知ったらしい。 ここでは基本的な魔方陣の紹介とその作り方を紹介したいと思う。 |
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3×3魔方陣
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縦・横・斜めの3つの数の和が、それ ぞれ15であるように、1〜9 の数字を 配置する方法は、本質的には、1種類 しかない。 その作り方は、17世紀フランスの バチエーにより考案された。 右図のように4つの升目をはみ出さ せ、順次数字を記入し、はみ出し部 分を内部へ移動させればよい。 この作り方は、一般の人を魅了する ようだ。(参考) |
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この魔方陣の覚え歌として、次のようなものが知られている。
憎しと思うな 七五三 六一坊主にハチが刺す
294 753 61 8
奇数×奇数のタイプの魔方陣は、この方法により、必ず求められる。
次のことが気になっていたので証明してみた。(平成31年1月4日付け)
3×3魔方陣は、回転と裏返しを同一視すると、1種類しかない。
(証明) 3×3魔方陣を
A B C
D E F
G H I
とすると、 A+E+I=15、B+E+H=15、C+E+G=15
3式を足して、 (A+B+C)+3E+(G+H+I)=45
A+B+C=15、G+H+I=15 なので、 3E=15 より、 E=5
A=1 と仮定すると、I=9 となる。
このとき、 1+B+C=15 で、B≦8 なので、 C≧6
また、 C+F+9=15 で、F≧2 なので、 C≦4 となり、これは矛盾である。
よって、B=1 が確定し、H=9 となる。
このとき、A+1+C=15 より、 A+C=14 なので、 A=6 、C=8 が確定する。
よって、 G=2、I=4、D=7、F=3 と一意に確定する。 (証終)
(追記) 当HPがいつもお世話になっているHN「ks」さんからのコメントです。
(平成28年11月27日付け)
3×3魔方陣は、回転、反転を同一視すると、一通りであることがわかっています。条件を
ゆるめて、縦横の和だけが等しいことにすると、この疑似魔方陣は何通りあるでしょう?
らすかるさんからのコメントです。(平成28年11月27日付け)
回転、反転、行の入れ替え、列の入れ替えを同一視すると、一通りしかない。
(証明) 各行各列の合計は15。3数の和が奇数になるためには、
奇数3個 または 偶数2個+奇数1個
でなければならない。偶数は4個なので、3行のうち、
2行が偶数2個+奇数1個、1行が奇数3個。
列も同様。従って、行・列を入れ替えれば、
偶奇偶
奇奇奇
偶奇偶
となるので、この配列のみ考えれば良い。
奇数3個で合計が15になるのは、1+5+9と3+5+7しかないから
中心は5となり、回転・反転すれば、
*1*
357
*9*
となる。すると、8は左上にしか入らないので、
816
357
492
のように残りはすべて自動的に決まる。
従って、回転・反転・行の入れ替え・列の入れ替えを同一視すると、この一通りしかない。
# 回転・反転のみ同一視し、行・列の入れ替えを同一視しない場合は、中心に1〜9のどれ
を置くかの違いだけですので、9通りになります。回転・反転も同一視しない場合は、
9×4×2=72通り。
ksさんからのコメントです。(平成28年11月28日付け)
らすかるさん、ありがとうございました。1から9までの数を使って作った魔方陣の各数をA
倍して、Bをたすとやはり、異なる数9つの数で魔方陣がつくれます。ところが、それに当て
はまらない魔方陣があり、一般解に挑戦してみました。
「異なる9つの整数で魔方陣をつくる」
最初に真ん中に、適当な数Mを当てはめます。a≠bかつa≠2bとなる整数をえらぶ。
M−b ,M+a+b,M−a
M−a+b,M ,M+a−b
M+a ,M−a−b,M+b
これで、すべての3×3の魔方陣をカバーできる思いますが、どうでしょう。
らすかるさんからのコメントです。(平成28年11月28日付け)
「a≠bかつa≠2bとなる整数」ではちょっとまずいですね。例えば、a=-bとか2a=bのとき魔方
陣になりません。「0<b<aかつa≠2bとなる整数」とでもすればよいと思います。
ksさんからのコメントです。(平成28年11月28日付け)
ありがとうございます。+a,-a,+b,-bがでてくるので、絶対値が、等しくないにすれば、よかっ
たでしょうか?
らすかるさんからのコメントです。(平成28年11月28日付け)
a、bに負を許してしまうと、回転・反転を同一視した魔方陣とa、bが一対一に対応しません
ね。「0<b<aかつa≠2bとなる整数」としておけば、魔方陣が与えられた時に、a、bが唯一に
決まりますので、このように定義しておいた方が綺麗でよいと思います。
例えば、
816
357
492
という魔方陣があったとき、角の値が、(右上)<(左上)<(右下)<(左下) となるように回転・
反転して、
492
357
816
とすることで、ksさんの書かれた順番通りになり、M=5、a=3、b=1 と決まります。
ksさんからのコメントです。(平成28年11月29日付け)
精査頂き、ありがとうございます。改めて、定義の簡明さを感じました。確認のため、
(1,3)、(−1,3)、(1、−3)、(−1、−3)を調べると、本質的に同じものが、折り返しの関係
になっていることが分かり、堪能しました。
3×3魔方陣に対して、偶数×偶数のタイプの魔方陣の一般的解法を記述することは、す
こぶる難しい。
4×4魔方陣
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縦・横・斜めの4つの数の和が、それぞれ34であるように、 1〜16 の数字を配置する方法は、全部で、880種類ある。 |
作り方の一つの例として、次のマニュエル・モスコブロスの方法が知られている。
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左図のように16個の升目を2色に色分けする。左上の升目 から順次横に数字を記入するわけであるが、水色の所は書き 込んで、黄色の所は保留する。右下まで書き終わったら、今度 は逆に、右下から横に順次数字を記入するが、その際、青色 は保留して、黄色で書き込む。 そのようにして全てを書き込んだ魔方陣が左図である。 4×4魔方陣の特徴として、4つの数の和が34となるブロック は、7箇所ある。是非探してみて下さい。 |
また、4進法を利用して求める方法も知られている。4進法で、0〜15 は次のように表さ
れる。
十進法 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
4進法 | 00 | 01 | 02 | 03 | 10 | 11 | 12 | 13 | 20 | 21 | 22 | 23 | 30 | 31 | 32 | 33 |
4進法では各位の数字は、0〜3 なので、縦または横に唯一つあるように 0〜3 を配置
した魔方陣を2つ作る。それを合体させて、4進法の魔方陣を作る。
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+ | ![]() |
= | ![]() |
これを十進数に直せば、
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左の各数に1を加えて、 求める魔方陣を得る。(右図) |
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また、魔方陣に関して、次のような面白い問題が知られている。
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左図の魔方陣において、A と B の値を 求めよ。 (解)右図において、Aに、しらみつぶしに 2、3、4、6、7、8、11、12、13、14、 16 を代入して、a、b、c に矛盾がな いものを探すと、 A=4、a=14、b=16、c=7 の場合のみ適する。同様にして、Bに、 しらみつぶしに、 2、3、6、8、11、12、13 を代入して、適する場合を求めると、 B=11、d=2、e=8 のみ。 したがって、A=4、B=11 である。 |
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同様に、次の問題は如何だろうか。 | ||
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(解) 右図おいて、魔方陣の性質から a+A=14 である。よって、b=16 また、A+c=12 である。 魔方陣の性質から、 A+c+b+B=34 が成り立つので B=6 であることが分かる。 次に、Aを決定したいのだが、少し難 しい。4進法展開を利用して求めてみ よう。 |
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与えられた魔方陣で、各升目の数から1引いた数を4進法に直して書いてみると、
この魔方陣は、その特徴から、次の2つの魔方陣の合成で作られたものである。
即ち、
このことから、求めるAの値は、20(4進法)を十進数に直して、1を加えれば、A=9 で
ある。
正直に告白すると、求めるAの値が唯一つであると自信を持って言えない。もしかしたら、
もっとあるかもしれない。(Aの可能性としては、1、3、5、9、11の場合しかないが...。)
この点も含めて、4進数展開による方法でない解法をご存知の方がいらっしゃいましたら、
塾長宛メールをお願いします。
(追加) 上記の解の不確実さを是正するために再考したら、やはり、解は1通りではなかっ
た。Aの値として、1、3、5、11 の各場合について検証した結果、A=3、5、11 の
場合は、魔方陣そのものが存在しない。さらに、A=1 のとき、次のような魔方陣が
存在する。
したがって、問題の答は、A=1 または 9 、B=6 となる。
(参考文献:ホームページ「飛行船すうがく」
船山良三 著 身近な数学の歴史(東洋図書))
(追記) 奇数×奇数のタイプの魔方陣について、上記の方法で普通求められるが、その求
め方の変形バージョンがいくつかあるようだ。
(例) 升目のはみだしのかわりに、あるルールに従って、数字を埋めていく方法
この方法は、はみだしを使わない分、ルールを知らないものにとっては、「マジック!」と
叫ぶくらい美しい解き方かも知れない。
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数字記入のルール 1. 斜め左下がりに、1から順番に数字を記入 2. 枠外にはみ出した場合の対処 ・ 下側の場合は、その列の第1行(最上段)に記入 ・ 左側の場合は、その行の第5列(右端)に記入 ・ 対角線の場合は、第1列(左端)の第2行に記入 3. 数字が重なった場合の対処 「く」の字に曲がって、右下隣に記入し、その結果はみ出す 場合は、上の 2. のルールに従う。 |
このルールをマスターするために、是非上の魔方陣を目で追ってみてください。
英語の先生に魔方陣の作り方を伺ったら、次のようにやるのが一番分かりやすいと仰って
いた。
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数字の記入方向が斜め右上がりということを除けば、基本的なル ールは上の場合と大体同じである。(右左、上下 の読替えは必要) ただ決定的に違うのは、「数字が重なった場合の対処」の方法であ る。左図をみると、数字が重なったら、重なる前の数字の下に記入 している。さらに、対角線上にはみ出した場合も同様に処理している。 3×3の魔方陣を眺めてみると、実はこの方法で作られていること が分かった。 |
以上いずれにしても、重要なことは、数字の「1」の位置である。25通り全てについて検証
した結果、魔方陣が出来るのは、1つのルールにつき、1つの場合しかないことが確認され
た。
3×3 の魔方陣は、基本的に1種類しかないが、5×5 の魔方陣は、上の例からも分かる
ように最低2種類はあるようである。いったい本当に違うものは何通りあるのか、今後の検
討が待たれる。何か情報をお持ちの方、塾長宛メールでお知らせください。
(参考文献:岡野公二郎 著 図形パズル Bアラカルト(共立出版))
(再追記) 整数論とデューラーの作品双方に興味を持ち、冒頭に掲げたデューラーの魔方
陣を研究した方がいることを最近知った。アメリカはウィスコンシン州マディソン出身
のマーク・コリンズという方である。
彼は、各升目の数字から1引いた数字を2進数に置き換えて、面白い性質を発見している。
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左の魔方陣の各数字を2進数に置き換えると、下図を得る。![]() |
この2進数表示されたものを、じっと眺めていると、いろいろな特徴に気づかれることとと
思う。より意識化しやすいように、色をつけて眺めてみよう。
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まず、黄色の対角線上の数は、同じ色同士互いに0と1の入 れ替えになっている。さらに、この対角線に関して対称な位置 にある数は同じ色同士互いに数字の順番が逆になっている。 黄色でない対角線に関しても、同様な現象が見い出せる。即ち、 黄色でない対角線上の数は、同じ色同士互いに数字の順番が 逆になっている。この対角線に関して対称な位置にある数は、 互いに0と1を入れ替えた数字の順番を逆にしている。 左の魔方陣にはもっといろいろな性質が潜んでいるのだろう。 |
マーク・コリンズはさらに、次のようなことにも気づいている。
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左図のように、偶数は偶数同士、奇数は奇数同士で色分け すると、輪が絡まっている図を想像することができる。 このように、単なる一つの魔方陣とはいえ、いろいろ神秘的な 性質がたくさんあることに驚かされる。 |
(参考文献:クリフォード・A・ピックオーバー 著 上野元美 訳
ワンダーズ オブ ナンバーズ(数の不思議) (主婦の友社))
(追記) 最近、近所の図書館で、おそろしく迫力ある本に出会った。
大森清美 著 新編 魔 方 陣 (冨山房)
この本では、世の中に存在する、ありとあらゆる魔方陣の話題が、ギュウギュウに詰め込ま
れている感じで、読む者を、「これでもか、これでもか」と圧倒する。特に、圧巻なのは、
4×4魔方陣 全880種の紹介 : p.56 〜 p.96
4×4魔方陣から新しい4×4魔方陣を作る方法 : p.96 〜 p.109
魔方陣作成のプログラム集(BASIC、C など) : p.209 〜 p.271
である。また、5×5魔方陣は、2億7530万5224種類あることも示されている。
著者は、栃木県の県立高校の先生で、その博学ぶりには、頭が下がる思いである。
(追記) ホームページにて、自らの「魔方陣の研究」についての成果を公開している方が
いらっしゃることを、最近知った。
『魔方陣の基礎的研究』 摂田 寛二 著
序論 第1章 魔方陣とは何か
#これは、「数理パズル入門」の未菜実さんに教わりました!(感謝)
(追記) 「数理パズル入門」の未菜実さんから、またまた情報をいただきました。(感謝!)
魔方陣についての情報をもう一つ追加しておきます。以前、東北大鈴木睦元教授の魔方陣
のホームページがあったのですが、退官とともに閉鎖されてしまいました。
英語版のページが残っています。
→ http://mathforum.com/te/exchange/hosted/suzuki/MagicSquare.html(リンク切れ)
実際に訪問してみたところ、いろいろなタイプの魔方陣が紹介されていて、一気には読みき
れませんでした。少し時間が出来たところで、じっくり腰を落ち着けて読んでみたいと思います。
でも、英語版のページも閉鎖ということにはならないですよね?!(2003.8.20記)
(追記) 平成18年8月14日付け
今、夏休みを利用して、「Flash」を勉強している。「塾長日記」では、インストールのトラブル
があって、インストールに失敗したという話をしたが、マシン(いつもHPの更新に使っている)
を変えて再度インストールに挑戦したら、何とか無事にできたみたい。(これは何故?)
まだ勉強を始めて間もないので技術的に未熟だと思われるが、作品を一つ作ってみた。
(この作品を完成させるのに、だいたい半日を要した!ちょっと暇かな?)
魔方陣を完成させるもので、数字を正しい場所に貼り付ければよいのだが、位置が正し
くないとはじかれてしまう。位置が正しいと、その場所に数字が吸着される。
この作品で、ぜひ遊んでやってください。感想は、こちらへ。改良の参考にしたいと思いま
す。
セキュリティ保護のため、コンピュータにアクセスできるアクティブ コンテンツが表示されないように、
Internet Explorer で制限していると、HTML版、Flash版ともに見られません。ブロックされている
コンテンツを許可してください。(すみません、自己の責任でお願いします。)
Flash版 → 魔方陣 Flash で遊ぼう!
HTML版 → 魔方陣 Flash で遊ぼう!
(コメント) 正しい場所に入ることは入るのだが、何か美しく入っていないですね!2つのイ
ンスタンスの座標の合わせ方が今一歩です。でも、だいたいFlashの基礎の基礎が、
作品を作ってみて、何となく分かったような気がします。
31日間のみの無料体験版なので、頑張って他の作品にも挑戦したいと思います。目標は、
このHPのコンテンツのインタラクティブ化です!できるかな?
ところで、31日間の無料体験期間が過ぎたら、作品も動かなくなるなんてことはないです
よね?
(追記) 当HPがいつもお世話になっているHN「GAI」さんからのご投稿です。
(令和元年5月20日付け)
「2019」をもとに素数魔方陣を作ってみました。5個も作れたので、2019年は素数との相
性は深いと考えていいのでしょうか?
+----+----+----+ | 229| 907| 883| +----+----+----+ |1327| 673| 19| +----+----+----+ | 463| 439|1117| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 277| 859| 883| +----+----+----+ |1279| 673| 67| +----+----+----+ | 463| 487|1069| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 283|1009| 727| +----+----+----+ |1117| 673| 229| +----+----+----+ | 619| 337|1063| +----+----+----+ |
||
+----+----+----+ | 313| 739| 967| +----+----+----+ |1327| 673| 19| +----+----+----+ | 379| 607|1033| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 463| 733| 823| +----+----+----+ |1033| 673| 313| +----+----+----+ | 523| 613| 883| +----+----+----+ |
斜め対角線もOKです。
らすかるさんからのコメントです。(令和元年5月20日付け)
本当に「2019年は素数との相性は深い」かどうか調べてみました。素数魔法陣が作れるた
めには少なくとも(素数)×3でなければならず、2019は確かにそれを満たしています。
しかし、(素数)×3という数は無数にあります。もちろん素数が大きくなればなるほど作れる
素数魔方陣の個数は増える傾向にありますので、大きい素数と比較しても相性はわかりま
せん。
そこで、2019近辺の(素数)×3で作れる素数魔法陣の個数を調べてみると、
1923: 6 1929: 6 1941: 4 1959: 2 1977: 3 1983: 1 2019: 5 2031: 4
2049: 12 2073: 1 2103: 12 2127: 2 2157: 7 2181: 10 2199: 7 2217:
4
2229: 2 2253: 5 2271: 3 2283: 1
となります。2031以下では10通り以上作れるものはありませんので、2049が10通り以上とな
る最小の数です。
これだけ見てもよくわからないと思いますが、この後は、2319、2427が10通りずつであるも
のの、2433〜3063の32個はすべて10通り未満で、2000以降で急に増えているわけではあり
ません。もっとも、6000以上になるとほとんど2桁になりますが。
上の20個のデータの合計は97、平均は4.85ですから、2019年の「5」はほぼ平均に近い値
です。
よって、2019年は、(素数)×3の中では素数との相性は「普通」であり、特に「相性が深い」
というほどのものではないと思います。
2049年ならば「相性が深い」と言えると思いますので、30年後にまた投稿して下さい(笑)
GAI さんからのコメントです。(令和元年5月21日付け)
「2049」の素数魔方陣、死ぬ前に、これだけは作りたかった。
+----+----+----+ | 173|1103| 773| +----+----+----+ |1283| 683| 83| +----+----+----+ | 593| 263|1193| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 179|1013| 857| +----+----+----+ |1361| 683| 5| +----+----+----+ | 509| 353|1187| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 179|1097| 773| +----+----+----+ |1277| 683| 89| +----+----+----+ | 593| 269|1187| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 263| 977| 809| +----+----+----+ |1229| 683| 137| +----+----+----+ | 557| 389|1103| +----+----+----+ |
|||
+----+----+----+ | 263|1013| 773| +----+----+----+ |1193| 683| 173| +----+----+----+ | 593| 353|1103| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 347| 719| 983| +----+----+----+ |1319| 683| 47| +----+----+----+ | 383| 647|1019| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 353| 719| 977| +----+----+----+ |1307| 683| 59| +----+----+----+ | 389| 647|1013| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 353| 809| 887| +----+----+----+ |1217| 683| 149| +----+----+----+ | 479| 557|1013| +----+----+----+ |
|||
+----+----+----+ | 353| 977| 719| +----+----+----+ |1049| 683| 317| +----+----+----+ | 647| 389|1013| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 383| 857| 809| +----+----+----+ |1109| 683| 257| +----+----+----+ | 557| 509| 983| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 383| 947| 719| +----+----+----+ |1019| 683| 347| +----+----+----+ | 647| 419| 983| +----+----+----+ |
+----+----+----+ | 479| 797| 773| +----+----+----+ | 977| 683| 389| +----+----+----+ | 593| 569| 887| +----+----+----+ |
(追記) 当HPがいつもお世話になっているHN「GAI」さんからのご投稿です。
(令和元年9月6日付け)
4×4行列で、
1, 8, 13, 12
14, 11, 2, 7
4, 5, 16, 9
15, 10, 3, 6
と配列すれば、各行、各列、各対角線(2つの主対角線以外<14+5+3+12など>の対角線も
含む全部で16か所)がすべて和34を満たす魔方陣ができる。
そこで、1〜25の数字を一回ずつ使用して、5×5での魔方陣に挑戦してみて下さい。
(コメント) 挑戦してみました!次の例が見つかりました。これは、GAIさんの条件を満たし
ます。5×5の魔方陣で得た
を基に、行の置換を何回か施して得ることができました。
16 | 8 | 25 | 12 | 4 |
15 | 2 | 19 | 6 | 23 |
9 | 21 | 13 | 5 | 17 |
3 | 20 | 7 | 24 | 11 |
22 | 14 | 1 | 18 | 10 |
「魔方陣の次元」について、ksさんからのコメントです。(令和3年1月25日付け)
3×3の魔方陣の規則にしたがった集まりを考えます。零行列や、すべて同じく広い意味で
考えると線型空間になると思います。次元は、8でよろしいでしょうか?
「魔方陣の性質」について、ksさんからのコメントです。(令和3年1月29日付け)
1〜9で作る魔方陣。縦横に三つ足して和が等しいのはもちろんですが、左端縦三つを二
乗して、右端縦三つを二乗した和が等しい。上端横三つを二乗して、下端横三つを二乗した
和が等しい。さらに、縦横、三つ三桁とみなして、二乗和を取ると、これまた等しい。
線形空間としての、次数は、3か4ですか?
ksさんからのコメントです。(令和3年1月30日付け)
5×5の魔方陣についても、2列ずつ、2乗和が成り立ちます。方陣は、斜めに並べて、反
対の位置に配置する方法です。累乗和を求めて、樹海に入り、魔方陣の中にオアシスを見
ました。
ksさんからのコメントです。(令和3年4月30日付け)
本来の魔法陣は、異なる1からnまでのものですが、同じ数も許すし、和と差、スカラー倍に
閉じた空間を考えるとベクトル空間になるようです。3×3の方陣では、次元が3になるようで
す。更に、行列の積についても、閉じているようです。
すべてを調べてはいませんが、他のn×nでもいえるでしょうか?
(コメント) 3×3の魔方陣において、
|
とすると、c=c(a,b) (← cは、a、bでさだまるという意味) で、他も
g=g(a,d) から、e=e(a,b,d) 、f=f(a,b,d) 、h=h(a,b,d) 、i=i(a,b,d)
自由度が a、b、d の3個なので、3×3の魔方陣は、ベクトル空間として3次元だという
ことですかね?
(追記) 「超円方陣」と題して、当HPがいつもお世話になっているHN「GAI」さんからご投稿
いただきました。(令和3年5月21日付け)
(1) 点Pを中心とした半径5の円Cを描く。
(2) Cの円周上に5等分する点をとる。(P1、P2、P3、P4、P5)
(3) それぞれ Pi を中心とする半径4の円を描く。(C1、C2、C3、C4、C5)
(4) 点Pを中心とする半径4、3の円を描く。(C6、C7)
これで、8個の円が描け、円と円で出来る計40個の交点が生まれる。
(8個の交点が花びらみたい五つ開いた様な模様となる。)
さて、この40個の交点に1から40までの数を一つずつ適当に配置すると、8つの円周上に
は10個ずつの交点が存在することになるが、各円周上の交点に配置された数での和をとれ
ば、どれも 205 となる様に配置してほしい。
ただし、{1,2,3,・・・,40}から10個選び、その和が205となる組合せ数は10,388,788(通り)も存
在できることをお知りおき下さい。
さて、この無数に存在する組合せから8つの組合せを絞り出せるか?
DD++さんからのコメントです。(令和3年5月21日付け)
どの 2 つの円も接することがなく、どの 3 つの円も 1 点で交わることがないわけですから、
互いに交わる任意の 2 円の組について交点 2 つの和が 41 になるように適当に埋めていく
だけで条件を満たせるのでは。
(コメント) DD++さんの考え方で数字を埋めてみました。
(追記) 令和3年6月4日付け
魔方陣というと、通常は、「縦・横・斜めの数の和が一定」であるが、「縦・横・斜めの数の積
が一定」である掛け算魔方陣も考えられる。
多分、無数に作れると思うが、作り方の一つの方法を紹介したい。
作り方のコツは簡単で、累乗の指数部分について、通常の魔方陣を構成したものを活用
すればよい。例えば、
|
を指数にもつ底が2の数を作れば、
|
= |
|
同様にして、
|
を90°回転させて、
|
を指数にもつ底が3の数を作れば、
|
= |
|
底が2のものと底が3のものを成分毎に掛け合わせれば、掛け算魔方陣の完成である。
すなわち、
|
× |
|
= |
|
縦・横・斜めの数の積が、すべて、216 となっている。
(追記) GAI さんから問題をいただきました。(令和4年4月7日付け)
3桁までの素数を使い、3×3の正方行列に9個の異なる素数を埋めて、縦、横、斜めの
合計が全て同じ合計となるもの(合計値を最も小さくしたもの)を構成してください。
(コメント) 「2049」の素数魔方陣、死ぬ前に、これだけは作りたかったというGAI さんのコ
メント(令和元年5月21日付け)を拝見して、条件を満たすものとして、次の場合があ
りますね。
+----+----+----+ | 479| 797| 773| +----+----+----+ | 977| 683| 389| +----+----+----+ | 593| 569| 887| +----+----+----+ |
GAI さんからのコメントです。(令和4年4月7日付け)
「3桁まで」ですので、1桁や2桁の素数も使用可能と理解願います。
(追記) 令和6年11月22日付け
本日付の朝日新聞朝刊に、魔方陣の話題が取り上げられていた。
3×3の魔方陣は、1通り
4×4の魔方陣は、880通り
5×5の魔方陣は、2億7530万5224通り(1973年)
あることが知られているが、6×6の魔方陣の個数について、山梨大学の教授であられた
美濃英俊さんが、30年かけて攻略し、
1775京3889兆1976億6063万5632(個)
であることを、世界中のパソコンを2年間動かし続けて得られたという。約半世紀ぶりの快挙
である。(→ 参考)
kuiperbelt さんからのコメントです。(令和6年11月23日付け)
超円方陣について、東北大学 鈴木睦元教授の魔方陣の英語版のページ
http://mathforum.com/te/exchange/hosted/suzuki/MagicSquare.html
もリンク切れになっていましたが、全部は確認していませんが、webarchiveでまだ閲覧するこ
とはできるようです。
GAIさんの令和3年5月21日付けの「超円方陣」で、
「新版 魔方陣の世界」(大森清美、日本評論社)の第8章「いろいろな魔方陣」のp.276
に別の解が載っていました。
(コメント) DD++ さんの考え方とは違うんですね...!上図は誤りで、正解は、下段にあり
ます。24日付けで、kuiperbelt さんが訂正されました。
「魔球陣」について
魔円陣といって、同心円と直径を同じ数だけ書いて、その交点2n^2+1個に数字を置くものが
ありますが、直径上の2n+1個の数字の和(径和)と、円周上の2n個の数と中心数の2n+1個の
数の和(周和)を全て等しくしたもので、「楊輝算法」には、中心の数を9として、4つの同心円上
に
{7,22,10,24,25,18,2,30},{19,13,23,3,11,26,29,14},{31,1,16,15,5,17,32,21},{12,33,20,27,28,8,6,4}
を配し、4本の直径上に
{12,31,19,7,9,25,11,5,28},{33,1,13,22,9,18,26,17,8},{20,16,23,10,9,2,29,32,6},{27,15,3,24,9,30,14,21,4}
とした「攅九図」という図が載っています(「攅九」は9に集まるという意味。)。
それを応用して、下図のように北極と南極で交差する3つの大円と、赤道、北緯45度、南緯
45度の3つの緯線の円の交点となる20個の点に、1〜20の数字をおき、3つの大円上の数の
和と、3つの緯線の円上の数と両極の数の和を図のように等しくした「魔球陣」を考えてみまし
た。
1〜20の数字の配置で、図の両極が4と8の場合の他に、両極の数字がどのようなものがあ
るでしょうか。
「スナルトの方陣」について
魔方陣の本で、「方陣の研究」(平山諦,阿部楽方、大阪教育図書)の中で、幸田露伴の
「方陣秘説」で紹介されていた、スナルト氏の七方陣というものがあります。
(→ 「説明第九」を参照)
40 39 08 34 09 25 20
03 12 47 07 45 33 28
16 42 11 22 10 48 26
31 17 15 49 13 18 32
27 41 21 04 14 44 24
35 19 37 30 46 06 02
23 05 36 29 31 01 43
この方陣では、縦・横・対角線の総和だけでなく、正角と称する中心のマスで直角に折れ曲
がる7マス(例:34,7,22,49,15,17,31、および、40,12,11,49,21,19,23)、鋭角と称する45度で折れ曲
がる7マス(例:40,12,11,49,15,17,31)、
鈍角と称する135度で折れ曲がる7マス(例:34,7,22,49,21,19,23)の総和も等しく、さらに、中心と
四隅の計5マスの和、中心と四辺の中央の計5マスの和が等しくなっているというものでした。
「方陣の研究」では中心のマスが47の場合もつくることができたそうですが、45の場合はで
きていないそうです。
スナルト氏の方陣を五方陣にすると、例えば、
10 04 25 09 17
05 22 07 15 16
08 24 01 21 11
23 13 12 14 03
19 02 20 06 18
というものがありますが、中心のマスが1以外の3,5,7,9,11,13の場合は可能でしょうか。
また、スナルト氏の方陣を九方陣、十一方陣、...としたものは可能でしょうか。
GAI さんからのコメントです。(令和6年11月24日付け)
上図において、
20→17 、17→20 、18→19 、19→18
と入れ替えても大丈夫と思われます。
らすかるさんからのコメントです。(令和6年11月24日付け)
kuiperbelt さんが書かれた解は、条件を満たしていない気がします。
C1の円周上: 22+38+33+28+18+19+13+8+3+23 = 205
C2の円周上: 21+39+32+29+17+18+12+9+2+22 = 201
C3の円周上: 25+40+31+30+16+17+11+10+1+21 = 202
C4の円周上: 24+36+35+26+20+16+15+6+5+25 = 208
C5の円周上: 23+37+34+27+19+20+14+7+4+24 = 209
GAIさんが書かれたように、入れ替えれば全部205になりますので、「入れ替えても大丈夫」
ではなく、「入れ替えないとダメ」だと思います。
kuiperbelt さんからのコメントです。(令和6年11月24日付け)
ご指摘のとおり、転記ミスだったので、訂正しておきます。
GAI さんからのコメントです。(令和6年11月25日付け)
について、両極に次の2つの数字を配置しておけば、他の6組の和を=>での値(自然数)にする
残りの数字がちょうど2度ずつ出現するような6組の6個ずつの数字の組合せは山ほど構成可
能となると思います。
1;1,2=>69 、2;1,5=>68 、3;1,8=>67 、4;1,11=>66 、5;1,14=>65 、6;1,17=>64 、7;1,20=>63
8;2,4=>68 、9;2,7=>67 、10;2,10=>66 、11;2,13=>65 、12;2,16=>64 、13;2,19=>63
14;3,6=>67 、15;3,9=>66 、16;3,12=>65 、17;3,15=>64 、18;3,18=>63 、19;4,5=>67
20;4,8=>66 (上図のパターン) 、21;4,11=>65 、22;4,14=>64 、23;4,17=>63 、24;4,20=>62
25;5,7=>66 、26;5,10=>65 、27;5,13=>64 、28;5,16=>63 、29;5,19=>62 、30;6,9=>65
31;6,12=>64 、32;6,15=>63 、33;6,18=>62 、34;7,8=>65 、35;7,11=>64 、36;7,14=>63
37;7,17=>62 、38;7,20=>61 、39;8,10=>64 、40;8,13=>63 、41;8,16=>62 、42;8,19=>61
43;9,12=>63 、44;9,15=>62 、45;9,18=>61 、46;10,11=>63 、47;10,14=>62 、48;10,17=>61
49;10,20=>60 、50;11,13=>62 、51;11,16=>61 、52;11,19=>60 、53;12,15=>61 、54;12,18=>60
55;13,14=>61 、56;13,17=>60 、57;13,20=>59 、58;14,16=>60 、59;14,19=>59 、60;15,18=>59
61;16,17=>59 、62;16,20=>58 、63;17,19=>58 、64;19,20=>57
kuiperbelt さんからのコメントです。(令和6年12月1日付け)
GAI さんの「超円方陣」は、3つの同心円に5つの円が交差するように、かつ、5つの円のうち
隣り合う2つの円も交差するように配置したときにできる40個の交点に、1〜40の数を、2つの
円の交点である2点に和が41となるように配置すると、円上の10点の総和が205の定和となる
というものでした。
これを一般化して、n個の同心円に(n+2)個の円が交差するように、かつ、(n+2)個の円のうち
隣り合う2つの円も交差するように配置したときにできる2(n+1)(n+2)個の交点に、1〜2(n+1)(n+2)
の数を、2つの円の交点である2点に和が2(n+1)(n+2)+1となるように配置すると、円上の2(n+2)
点の総和が(n+2)(2(n+1)(n+2)+1)の定和となるという(2n+2)円陣を考えてみました。
n=1の場合は、4円陣で、1つの円に3個の円が交差するように、かつ、3個の円のうち隣り合
う2つの円も交差するように配置したときにできる12個の交点に、1〜12の数を、2つの円の交
点である2点に和が13となるように配置すると、円上の6点の総和が39の定和となるというもの
で、「魔方陣の世界(大森清美)」のp.274の右側の4円陣で、円の大小関係を調整したものに相
当します。
n=2の場合は、6円陣で、2個の同心円に4個の円が交差するように、かつ、4個の円のうち
隣り合う2つの円も交差するように配置したときにできる24個の交点に、1〜24の数を、2つの
円の交点である2点に和が25となるように配置すると、円上の8点の総和が100の定和となる
というもので、「魔方陣の世界(大森清美)」のp.275の左側の6円陣で円の大小関係を調整し
たものに相当します。
n=3の場合の8円陣が、GAI さんの「超円方陣」となります。
n=4の場合は、10円陣で、4個の同心円に6個の円が交差するように、かつ、6個の円のうち
隣り合う2つの円も交差するように配置したときにできる60個の交点に、1〜61の数を、2つの
円の交点である2点に和が61となるように配置すると、円上の12点の総和が366の定和となる
というものです。
4円陣
6円陣
kuiperbelt さんからのコメントです。(令和6年12月7日付け)
n^2個の素数 p_{1},p_{2},...,p_{n^2} からなる素数魔方陣と、その双子素数 p_{1}+2,p_{2}+2,...,p_{n^2}+2
からなる素数魔方陣という一対のn次の魔方陣があるとします。(→ 参考)
このような一対のn次の素数魔方陣から、n周n径の素数魔円陣をつくることができます。
図は3次の素数魔方陣からつくった3周3径の素数魔円陣です。
通常の魔方陣と同様に素数魔方陣でも2次の魔方陣をつくることはできませんが、双子素数
を使って2周2径の素数魔円陣をつくることができます。
4組の双子素数を p1,p1+2,p2,p2+2,p3,p3+3,p4,p4+2 として、p1+p4=p2+p3 の関係が成り立つ
ときに、p1,p2,p3,p4 と対称な位置に p4+2,p3+2,p2+2,p1+2 と配置すると、周和と径和が定和と
なります。
三つ子素数には p,p+2,p+6 のタイプと p,p+4,p+6 のタイプがありますが、3組の三つ子素数
p1,p1+2,p1+6,p2,p2+2,p2+6,p3,p3+2,p3+6 を
p1+2,p3+6,p2
p3,p2+2,p1+6
p2+6,p1,p3+2
と配列すると、縦と横だけが定和 p1+p2+p3+8 の3×3方陣となります。
また、3組の三つ子素数 p1,p1+4,p1+6,p2,p2+4,p2+6,p3,p3+4,p3+6 を
p1+4,p3+6,p2
p3,p2+4,p1+6
p2+6,p1,p3+4
と配列すると、縦と横だけが定和 p1+p2+p3+10 の3×3方陣となります。このような3×3方陣
を2個使って、3周3径の素数魔円陣をつくることができます。
4次の素数魔方陣からつくった4周4径の素数魔円陣
双子素数で2周2径の素数魔円陣
三つ子素数で3周3径の素数魔円陣
kuiperbelt さんからのコメントです。(令和6年12月22日付け)
(2k+1)^2次の二重魔方陣について、二重魔方陣といって、各格の数の縦・横・対角線の和が
定和になるだけでなく、各格の数の縦・横・対角線の二乗和が定和になる魔方陣があります。
9次の二重魔方陣の作り方で、0〜8の自然配列からなる3×3行列Aと、0〜8からなる縦・横
・対角線の和が定和12の3次の魔方陣となる行列Bがあるとします。
A=
[0 1 2]
[3 4 5]
[6 7 8]
B=
[7 2 3]
[0 4 8]
[5 6 1]
このような3×3行列A,Bと、
S=
[0 1 0]
[0 0 1]
[1 0 0]
という3×3行列Sを用いて、行列A、Bの行や列を入れ替えた行列から次のように 9×9 行列
α、βをつくると、9α+β+E (Eは全要素が1の行列)は、9 次の二重魔方陣となります。
α=
[S^2*A*S^2, A*S^2, S*A*S^2]
[ S^2*A, A, S*A]
[ S^2*A*S, A*S, S*A*S]
β=
[ S*B*S, B*S, S^2*B*S]
[ S*B, B, S^2*B]
[S*B*S^2, B*S^2, S^2*B*S^2]
9α+β+E=
[72 73 59 13 26 3 38 51 34]
[11 24 7 45 46 32 67 80 57]
[40 53 30 65 78 61 18 19 5]
[55 68 81 8 12 22 33 43 47]
[ 6 16 20 28 41 54 62 66 76]
[35 39 49 60 70 74 1 14 27]
[77 63 64 21 4 17 52 29 42]
[25 2 15 50 36 37 75 58 71]
[48 31 44 79 56 69 23 9 10]
同様に、次のような 0〜24 の自然配列からなる 5×5 行列Aと、0〜24 からなる縦・横・対角
線の和が定和 60 の 5 次の魔方陣となる行列Bと、5×5 行列Sを用いて、行列A、Bの行や
列を入れ替えた行列から次のように25×25行列α、βをつくると、25α+β+E(Eは全要素が
1の行列)は、25 次の二重魔方陣となります。
A=
[ 0 1 2 3 4]
[ 5 6 7 8 9]
[10 11 12 13 14]
[15 16 17 18 19]
[20 21 22 23 24]
B=
[16 22 3 9 10]
[23 4 5 11 17]
[ 0 6 12 18 24]
[ 7 13 19 20 1]
[14 15 21 2 8]
S=
[0 1 0 0 0]
[0 0 1 0 0]
[0 0 0 1 0]
[0 0 0 0 1]
[1 0 0 0 0]
α=
[S^3*A*S^3, S^4*A*S^3, A*S^3, S*A*S^3, S^2*A*S^3]
[S^3*A*S^4, S^4*A*S^4, A*S^4, S*A*S^4, S^2*A*S^4]
[ S^3*A, S^4*A, A, S*A, S^2*A]
[ S^3*A*S, S^4*A*S, A*S, S*A*S, S^2*A*S]
[S^3*A*S^2, S^4*A*S^2, A*S^2, S*A*S^2, S^2*A*S^2]
β=
[S^2*B*S^2, S*B*S^2, B*S^2, S^4*B*S^2, S^3*B*S^2]
[ S^2*B*S, S*B*S, B*S, S^4*B*S, S^3*B*S]
[ S^2*B, S*B, B, S^4*B, S^3*B]
[S^2*B*S^4, S*B*S^4, B*S^4, S^4*B*S^4, S^3*B*S^4]
[S^2*B*S^3, S*B*S^3, B*S^3, S^4*B*S^3, S^3*B*S^3]
25次の二重魔方陣については、こちらを参照。
同様に、次のような 0〜48 の自然配列からなる 7×7 行列Aと、0〜48 からなる縦・横・対
角線の和が定和 168 の 7 次の魔方陣となる行列Bと、7×7 行列Sを用いて、行列A、Bの
行や列を入れ替えた行列から、次のように 49×49 行列α、βをつくると 49α+β+E (Eは
全要素が1の行列)は、49 次の二重魔方陣となります。
A=
[ 0 1 2 3 4 5 6]
[ 7 8 9 0 11 12 13]
[14 15 16 17 18 19 20]
[21 22 23 24 25 26 27]
[28 29 30 31 32 33 34]
[35 36 37 38 39 40 41]
[42 43 44 45 46 47 48]
B=
[29 37 45 4 12 20 21]
[38 46 5 13 14 22 30]
[47 6 7 15 23 31 39]
[ 0 8 16 24 32 40 48]
[ 9 17 25 33 41 42 1]
[18 26 34 35 43 2 10]
[27 28 36 44 3 11 19]
S=
[0 1 0 0 0 0 0]
[0 0 1 0 0 0 0]
[0 0 0 1 0 0 0]
[0 0 0 0 1 0 0]
[0 0 0 0 0 1 0]
[0 0 0 0 0 0 1]
[1 0 0 0 0 0 0]
α=
[S^4*A*S^4, S^5*A*S^4, S^6*A*S^4, A*S^4, S*A*S^4, S^2*A*S^4, S^3*A*S^4]
[S^4*A*S^5, S^5*A*S^5, S^6*A*S^5, A*S^5, S*A*S^5, S^2*A*S^5, S^3*A*S^5]
[S^4*A*S^6, S^5*A*S^6, S^6*A*S^6, A*S^6, S*A*S^6, S^2*A*S^6, S^3*A*S^6]
[ S^4*A, S^5*A, S^6*A, A, S*A, S^2*A, S^3*A]
[ S^4*A*S, S^5*A*S, S^6*A*S, A*S, S*A*S, S^2*A*S, S^3*A*S]
[S^4*A*S^2, S^5*A*S^2, S^6*A*S^2, A*S^2, S*A*S^2, S^2*A*S^2, S^3*A*S^2]
[S^4*A*S^3, S^5*A*S^3, S^6*A*S^3, A*S^3, S*A*S^3, S^2*A*S^3, S^3*A*S^3]
β=
[S^3*B*S^3, S^2*B*S^3, S*B*S^3, B*S^3, S^6*B*S^3, S^5*B*S^3, S^4*B*S^3]
[S^3*B*S^2, S^2*B*S^2, S*B*S^2, B*S^2, S^6*B*S^2, S^5*B*S^2, S^4*B*S^2]
[ S^3*B*S, S^2*B*S, S*B*S, B*S, S^6*B*S, S^5*B*S, S^4*B*S]
[ S^3*B, S^2*B, S*B, B, S^6*B, S^5*B, S^4*B]
[S^3*B*S^6, S^2*B*S^6, S*B*S^6, B*S^6, S^6*B*S^6, S^5*B*S^6, S^4*B*S^6]
[S^3*B*S^5, S^2*B*S^5, S*B*S^5, B*S^5, S^6*B*S^5, S^5*B*S^5, S^4*B*S^5]
[S^3*B*S^4, S^2*B*S^4, S*B*S^4, B*S^4, S^6*B*S^4, S^5*B*S^4, S^4*B*S^4]
49 次の二重魔方陣については、こちらを参照。
Dengan kesaktian Indukmu さんからのコメントです。(令和6年12月22日付け)
9次の二重魔方陣において、ふたつある対角線の【立方和】が等しくなっているのですね。
強烈ですね。
以下、工事中!