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013 平成20年度前期 筑波大学 全学 ・・・ 対数関数(数学U)  標準

 問題の記述は対数関数だが、実質は、2次方程式の解の分離問題で定型的な問題と言
える。

 解の分離問題が苦手な人にとっては難問と映るだろうが、解法は定まっているので、必ず
押さえておかなければならない範疇の問題だろう。(→ 参考:「解の分離」)


筑波大学 全学(2008)

 p、q を正の実数とする。x の方程式 log10(px)log10(qx)+1=0 が 1 より大きい解
を持つとき、点( log10 p,log10 q )の存在する範囲を座標平面上に図示せよ。


(解) (log10 x+log10 p)(log10 x+log10 q)+1=0 より、

     (log10 x)2+(log10 p+log10 q)log10 x+(log10 p)(log10 q)+1=0

    ここで、 log10 x=X 、 log10 p=a 、 log10 q=b とおくと、

   2次方程式 X2+(a+b)X+ab+1=0 が得られる。

    もとの方程式が 1 より大きい解を持つので、この2次方程式は少なくとも1個の正の

   解を持つことになる。

     F(X)=X2+(a+b)X+ab+1=(X+(a+b)/2)2−(a−b)2/4+1 とおくと、

   軸の方程式は、 X=−(a+b)/2 となる。

    (1) −(a+b)/2>0 すなわち、 a+b<0 のとき、題意を満たすためには、

       頂点の Y 座標=−(a−b)2/4+1≦0 すなわち、

             a−b≦−2 または a−b≧2

    (2) −(a+b)/2≦0 すなわち、 a+b≧0 のとき、題意を満たすためには、

       F(0)=ab+1<0 すなわち、 ab<−1

   以上から求める領域は、

      

 境界線は、 ab=−1 ( −1≦a<0 、 1≦a ) の部分を除き含まれる。 (終)

(コメント) 軸の位置によって場合分けするところがポイントですね!