部分分数分解の真実                      戻る 

 よくクイズで、
          

の値を求めよ!という風な問題が出されるときがある。4項だけなので、強引に計算しても
求まるが、「5秒で答えよ。」なんて言われたら焦ってしまう。この問題を見て、

       

と即答できる人は相当クイズ慣れしている方だろう。次の式変形 :

           

がこの問題を攻略するポイントで、部分分数分解と言われる手法である。すなわち、

  

と求められる。

 この部分分数分解の手法は、いろいろな数列の和や積分計算で活躍するが、知ってい
て損はしないテクニックである。(→参考:連立方程式の回避)私が高校生の頃は高校1年
次に教わったが、つい最近までは高校3年次、平成15年から施行された新学習指導要領
においては、高校2年次で学ぶことになっている。

 部分分数分解というと上記のような式変形に終始し、その幾何学的意味というものを今ま
で深く考えることはなかった。最近その幾何学的意味を知る機会があり、このページに整理
しておこうと思う。



   左図において、

     

  が意味づけられる。






   このことを利用すると、

     

  となり、

    

  の幾何学的意味が明らかとなる。


 したがって、

          

の和を求めるには、
             

上図から、
         

とすればよいことが分かる。