南の方角を知る方法                    戻る

 太陽とアナログ時計で「南」の方角を知る方法がある。山歩きや街の中で方角を見失っ
たときに知っていると便利だ。

 地球は1日に1回転するので、1時間当たりに換算すると、15度回転しているものと考
えられる。すなわち、太陽は1時間当たり、15度ずつ天空を東から西へ動いている。

 対して、アナログ時計の短針は、1時間当たり、30度ずつ回転している。すなわち、太
陽の動きの2倍速く回転している。

 日本の標準時は東経135度の明石市を基準としている。午後12時に明石市では太陽
が真南にある南中を迎える。

 したがって、午前8時現在の太陽の方角に短針を合わせると、ちょうど「10時」の方角が
「南」ということになる。
           
 すなわち、

  短針に太陽の方向を合わせ短針と12時のなす角の半分の時刻の方角が「南」

となる。
          

 日本は東西に細長いので、例えば、

 東経140度(東京、群馬、山形、秋田ライン)の地域では南中が20分速いので、上記で
求めた方角から10分程度速める

 東経130度(長崎、佐賀ライン)の地域では南中が20分遅いので、上記で求めた方角
から10分程度遅らせる

といった補正が必要である。

 最近の高校生は、時刻を腕時計ではなくて、携帯の画面から取得する場合がほとんど
だろう。その場合はこの方法は使えない。

 山登り愛好者には、腕時計は必需品と思うが...。


(参考文献 : 立正大学 マップの会 著  地図通になる本  (オーエス出版社))