立方数の和を立方数で表す方法
等式 X3+Y3+Z3=N3 において、整数 X、Y、Z を与えたとき、整数 N が存在する
場合としない場合がある。
例 X=25、Y=20、Z=15 に対して、
X3+Y3+Z3=15625+8000+3375=27000=33×103
なので、N=30 と定まる。
例 X=4、Y=3、Z=2 に対して、
X3+Y3+Z3=64+27+8=99=32×11
なので、等式を満たす整数 N は存在しない。
このページでは、整数 N が存在したときの、N を求める裏技を紹介したい。
もちろん、冒頭で計算したように直接的に求める方法が一番堅実だと思うが、次のような
方法も知っていて損はしないだろう。
(例) 等式 253+203+153=N3 を満たす整数 N が存在するとき、Nの値を求めよ。
N3=253+203+153≡13+(−1)3+03=0 (mod 3)
(記号 mod については、こちらを参照)
N3=253+203+153≡03+03+03=0 (mod 5)
よって、N3 すなわち、N は、3 かつ 5 の倍数、すなわち、15 の倍数である。
したがって、条件から、N>25 であるので、Nの値の可能な場合は、
30、45、60、75、・・・・・・
いま、N=45 とすると、
453=253・(45/25)3=253・(9/5)3>253・(3/2)3>253・3>253+203+153
したがって、N≧45 に対して、等式は満たされない。
等式を満たす N は存在するので、N=30 となる。