個人差のある計量感覚                 戻る

 朝の通勤時、いつも「高嶋ひでたけのお早よう!中年探偵団」(ニッポン放送 AM1242)
を聴いている。いろいろな話題があって、楽しい番組である。最近の放送で、某有名国立大
学生の、意外な計量感覚ということが話題になった。入試の学力と計量感覚は必ずしも比例
しないという報告に、驚きつつ、興味を引く内容でもあったので、早速、塾生達に、計量感覚
について問うてみた。次は、そのアンケート結果である。

(アンケート) 次の問題について、直感で答えてください。
1.1円玉の直径は何cmぐらいか?
2.東京と札幌の間の距離は何kmぐらいか?
3.1t(トン)の重さというのは、1辺が何mぐらいの立方体の水の重さであると思うか?

アンケート1の結果

直径 1.0 1.1 1.2 1.3 1.5 1.75 1.8 2.0 2.5 3.0
人数

 正解は、2.0cmであるが、1.5cmが最も多かったことに驚いている。それだけ、1円玉
は価値が低く、小さいというイメージが定着しているのだろうか?1.0cmというのは、多分
半径と勘違いしたのだと思う。

アンケート2の結果

距離 100 101〜200 360 490 800 1000〜1200 1300 1500 3000〜4999 5000 6000
人数

 正解は、大圏距離だと850kmぐらい、JRの鉄道距離だと1200kmぐらい。800から
1200kmぐらいが正常な感覚かなと思われるが、異様な距離感覚の開きに驚いている。
6000kmというのは、地球の半径ぐらいで、東京−ボンベイ(インド)間の距離に相当する。
距離感というのは、その人の都市に持っているイメージにも左右されると思うので、多分札
幌というのは、はるかかなたの遠い見知らぬ都市という感覚なのだろう。逆に、200km以
下が9名ということも注目に値する。札幌は、基本的に航空機で行く場所で2時間弱で着い
てしまうことから、意外に近いところにあるという感覚なのかもしれない。

アンケート3の結果

一辺 10 250 1000 100万
人数 15

 正解は、1m。水の重さは、0℃1気圧で、1リットル=1kg。1リットルは、1000tで、一
辺が10cmの立方体。1tは、メートル法で1000kg。(ヤード-ポンド法では、1英トンと1米
トンで値が違うようだ)従って、1tは1000リットルなので、一辺が1mの立方体となる。
この結果にも驚きを隠せない。1tというのは、普段あまり馴染みがない量なので、とてつも
なく重いという感覚が定着しているのだろうか?単なる単位の換算間違いであると信じたい
結果であった。
(参考文献:ダイアグラム・グループ編著 比較の世界(草思社))