等比数列の和2                              戻る

 当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんからの出題です。
                                       (令和元年9月2日付け)

 初項 e^(2πi/7)、公比 e^(2πi/7) の等比数列の第3項までの実部の和はいくらか。














































(答) スモークマンさんが考察されました。(令和元年9月3日付け)

 ω=e^(2πi/7) とおくと、ω^7=1 なので、ω+ω^2+ω^3+ω^4+ω^5+ω^6=-1

 α=ω+ω^2+ω^3 の実部(求めるもの)とω^6+ω^5+ω^4 の実部は等しいことから、

  αの実部=-1/2  (終)


(コメント) スモークマンさんの鮮やかな解答に感動しました。

 私は、地道に計算してみたいと思います。(→ 参考:「チェビシェフの多項式」)

 ω=e^(2πi/7) とおくと、第3項までの和は、 ω+ω2+ω3 となるので、その実部は、

  R=cos(2π/7)+cos(4π/7)+cos(6π/7)

 よって、cos(2π/7)=x、2π/7=θ とおくと、 7θ=2π すなわち、 3θ=2π−4θ

 cos3θ=cos(2π−4θ)=cos4θ

 4cos3θ−3cosθ=2cos2(2θ)−1=2(2cos2θ−1)2−1=8cos4θ−8cos2θ+1

 4cos4θ−4cos3θ−8cos2θ+3cosθ+1=0

(cosθ−1)(8cos3θ+4cos2θ−4cosθ−1)=0

 cosθ≠1 なので、 8cos3θ+4cos2θ−4cosθ−1=0

 4π/7=θ、6π/7=θ としても同様に上式が成り立つ。

 よって、cos(2π/7)、cos(4π/7)、cos(6π/7)は、 8x3+4x2−4x−1=0 の3つの実

数解となる。解と係数の関係より、

 R=cos(2π/7)+cos(4π/7)+cos(6π/7)=−1/2


 よおすけさんからのコメントです。(令和元年9月10日付け)

 等比数列の和の公式より、 {e^(2πi/7)((e^(2πi/7))^3-1)}/(e^(2πi/7)-1)

 これを整えると、実部は、-1/2

※途中計算は各自でやって下さい。