山手線問題(2)                             戻る

 これから考える問題は、山手線とは縁もゆかりもない。ただ考え方が「山手線問題」と同じ
なので、タイトルを同じにした。

 陸上記録会で、Aさん、Bさん、Cさんの3人が、5000mの徒競走をした。

 1周400mのトラックで、

 Aさんは毎秒8m(←速い!)、

 Bさんは毎秒6m(←ちょっと速め!)、

 Cさんは毎秒4m(←遅い!)

で走った。

 Aさんがゴールするまでに、Aさんは、BさんとCさんを合計何回追い抜くだろうか?




























(答)  合計 9回

   Aさんがゴールするまでに要する時間は、 5000/8=625(秒)

  AさんはBさんを、 400/(8−6)=200(秒)毎に追い抜くので、625秒間にAさんは

 Bさんを3回追い抜く。同様にして、

  AさんはCさんを、 400/(8−4)=100(秒)毎に追い抜くので、625秒間にAさんは

 Cさんを6回追い抜く。

  よって、Aさんは、BさんとCさんを合計9回追い抜く。

(コメント) Bさん(Cさん)を固定して、相対速度を考えるところがポイントですね!


(追記) 平成26年10月12日付け

 昭和55年度の学習院大学理学部の入試問題に次のような問題がある。

 A、Bをトラックの相異なる2点とする。ランナーaはAから、ランナーbはBから同時に出発
して、反対向きに走り始め、aはトラックをm回まわり、bはn回まわって、それぞれ出発点A、
Bに同時についた。この間にa、bは何回出会ったか。
 ただし、a、bの速度は一定とは限らないものとする。

 「a、bの速度は一定とは限らないものとする。」というまやかしには騙されないで、次のよう
に相対速度を考えれば簡単だろう。

 bを止めて考えるということは、逆に、aは何もしなくてもbとn回出会うと言うことで、さらに、
aはトラックをm回まわるので、止まっているbとm回出会う。

 結局、aはbと、m+n回出会うということが言える。