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この空所に、アルファベットの「A」と「B」が下図のように並んでいる。
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これらの記号を、次のルールに従って並べ替える。
(ルール) 1. 1回の操作で隣り合う2つの記号を他の空所に移動する。
2. 移動する2つの記号の順番は変えないものとする。
このとき、記号が、ABAB・・・AB と隙間なく並べ替えられるには、最低何回の操作
が必要であろうか?
Flash で、数字を実際に動かしてみよう。
Flash 版は、こちら HTML 版は、こちら をクリックしてください。
セキュリティ保護のため、コンピュータにアクセスできるアクティブ コンテンツが表示されないように、
Internet Explorer で制限していると、HTML版、Flash版ともに見られません。ブロックされている
コンテンツを許可してください。(すみません、自己の責任でお願いします。)
(答) 6回の操作で出来る。次のように並べ替えればよい。
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上記の操作では、ABAB・・・AB という順番のこだわったが、単に、AとBが交互にな
っていればよいという条件の下では、5回の操作で出来る。
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(参考文献:仲田紀夫 著 算数パズル「出しっこ問題」傑作選 (講談社))
当HPがいつもお世話になっているHN「FN」さんが、この問題の拡張を考えられた。
(平成22年7月3日付け)
空所を「0」、Aを「1」、Bを「2」で表すことにすると、問題は、
00111112222200 を 1212121212
を含む形(0は右端または左端)にせよ
と言い換えられる。このとき、答えとしては、次の6手の手順になる。
00111112222200→
00100112222211→
00122112002211→
00122112112200→
00122112100212→
00120012121212→
00121212121200
まず、問題は、
(1)6手が最短であることを証明せよ。
現在、研究中。
次に、「1が5個、2が5個」であるのを、「1が n 個、2が n 個」に変えてみる。
n=1 のときは、0手。n=2 のときは、...(できそうにない!)。
※ 「n=2 では不可能であること」の証明を当HPがいつもお世話になっている、HN「ら
すかる」さんより頂きました。((平成22年7月8日付け))
(証明) 「1が2個、2が2個」の各数字の移動パターンは次の10通りしかない。
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上記のそれぞれのパターンについて初手の可能性は全て上記パターンに含まれる。
実際に、 A → B、F、G B → A、D C → D、E、H
D → B、C、J E → C、F F → A、E、I
G → A、J H → C、I I → F、H J → D、G
上記の10パターンは、「1212」を含む形ではないので、n=2 では不可能である。
(証明終)
そこで、
(2) n を3以上の自然数とする。
1が n 個、2が n 個にしたとき、n+1手でできることを示せ。
あるいは、
(2’) n を3以上の自然数とする。
1が n 個、2が n 個にしたとき、何手でできるか。できるだけ短い手順を考えて
ください。
この問いかけに対し、らすかるさんが、プログラムで調べられたところ、
n=3〜8について、n+1手でできる
とのこと。(平成22年7月5日付け)
FNさんが、n=3、4、5、6のときの手順を考えられた。(平成22年7月5日付け)
いずれも左側の 00 は使わないので省略。
n=3
11122200→
10022211→
12122001→
12100221→
12121200
n=4
1111222200→
0011222211→
1210022211→
1212122001→
1212100221→
1212121200
n=5
111112222200→
100112222211→
122112002211→
122112112200→
122112100212→
120012121212→
121212121200
n=6
11111122222200→
00111122222211→
12111002222211→
12111212222001→
12111212002221→
12001212112221→
12121212100221→
12121212121200
さらに、らすかるさんが、n=7、8 の最短手順解(の一つ)を考えられた。
(平成22年7月6日付け)
n=7
1111111222222200→
1001111222222211→
1221111002222211→
1221111212222001→
1221111212002221→
1221100212112221→
1200121212112221→
1212121212100221→
1212121212121200
n=8
111111112222222200→
001111112222222211→
121111100222222211→
121111121222222001→
121111121200222221→
121001121211222221→
121221121211200221→
121200121211221221→
121212121210021221→
121212121212121200
(コメント) FNさん、らすかるさん、ありがとうございます。
左側の 00 は使わないわけですが、問題としての美しさを考えて左右対称形にし
たように思います。
さらに、らすかるさんが、n=16〜19 の最短手順解(の一つ)を考えられた。
(平成22年7月7日付け)
n=16
1111111111111111222222222222222200→
0011111111111111222222222222222211→
1211111111111110022222222222222211→
1211111111111112122222222222222001→
1211111111111112120022222222222221→
1210011111111112121122222222222221→
1212211111111112121122002222222221→
1212211001111112121122112222222221→
1212211221111112121122112200222221→
1212211221100112121122112211222221→
1212211221122112121122112211200221→
1212001221122112121122112211221221→
1212121221122112121002112211221221→
1212121200122112121212112211221221→
1212121212122112121212100211221221→
1212121212120012121212121211221221→
1212121212121212121212121210021221→
1212121212121212121212121212121200
n=17
111111111111111112222222222222222200→
100111111111111112222222222222222211→
121111111111111112222222222222222001→
121111111111111112002222222222222221→
121001111111111112112222222222222221→
121221111111111112112200222222222221→
121221100111111112112211222222222221→
121221122111111112112211220022222221→
121221122110011112112211221122222221→
121221122112211112112211221122002221→
121221122112210012112211221122112221→
121221122112211212100211221122112221→
121200122112211212121211221122112221→
121212122112211212121210021122112221→
121212120012211212121212121122112221→
121212121212211212121212121002112221→
121212121212001212121212121212112221→
121212121212121212121212121212100221→
121212121212121212121212121212121200
n=18
11111111111111111122222222222222222200→
00111111111111111122222222222222222211→
12111111111111111002222222222222222211→
12111111111111111212222222222222222001→
12111111111111111212002222222222222221→
12100111111111111212112222222222222221→
12122111111111111212112200222222222221→
12122110011111111212112211222222222221→
12122112211111111212112211220022222221→
12122112211001111212112211221122222221→
12122112211221111212112211221122002221→
12122112211221001212112211221122112221→
12122112211221121212100211221122112221→
12120012211221121212121211221122112221→
12121212211221121212121210021122112221→
12121212001221121212121212121122112221→
12121212121221121212121212121002112221→
12121212121200121212121212121212112221→
12121212121212121212121212121212100221→
12121212121212121212121212121212121200
n=19
1111111111111111111222222222222222222200→
1001111111111111111222222222222222222211→
1211111111111111111222222222222222222001→
1211111111111111111200222222222222222221→
1210011111111111111211222222222222222221→
1212211111111111111211220022222222222221→
1212211001111111111211221122222222222221→
1212211221111111111211221122002222222221→
1212211221100111111211221122112222222221→
1212211221122111111211221122112200222221→
1212211221122110011211221122112211222221→
1212211221122112211211221122112211200221→
1212001221122112211211221122112211221221→
1212121221122112211210021122112211221221→
1212121200122112211212121122112211221221→
1212121212122112211212121002112211221221→
1212121212120012211212121212112211221221→
1212121212121212211212121212100211221221→
1212121212121212001212121212121211221221→
1212121212121212121212121212121210021221→
1212121212121212121212121212121212121200
この「n+1」手の手順について、らすかるさんが一般化されました。
(平成22年7月7日付け)
手順の書き方
「左からm桁目とm+1桁目を空き位置に移動する」ことを、単に、m と書く。
ただし、左端は0桁目とする。
例えば、n=3 の解は、
11122200→
10022211→
12122001→
12100221→
12121200
なので、「 1 5 3 6 」という手順となる。
(n=4kの場合) → 手順の解説
0 n-1 2n-1
n+2 3 n+6 7 n+10 11 … 2n-6 n-5 ※この行 2項×(k-1)組=2k-2項だけ
2n-3
4 n+3 8 n+7 12 n+11 … n-4 2n-5 ※この行 2項×(k-1)組=2k-2項だけ
2n
(n=4k+1の場合)
1 2n-1 n+1
3 n+5 7 n+9 11 n+13 … n-6 2n-4 ※この行 2項×(k-1)組=2k-2項だけ
n-3 n+2
4 n+6 8 n+10 12 n+14 … n-5 2n-3 ※この行 2項×(k-1)組=2k-2項だけ
2n
(n=4k+2の場合)
0 n-1 2n-1 n+2
3 n+6 7 n+10 11 n+14 … n-7 2n-4 ※この行 2項×(k-1)組=2k-2項だけ
n-4 n+3
4 n+7 8 n+11 12 n+15 … n-6 2n-3 ※この行 2項×(k-1)組=2k-2項だけ
2n
(n=4k+3の場合)
1 2n-1
n+1 3 n+5 7 n+9 11 … 2n-6 n-4 ※この行 2項×k組=2k項だけ
2n-3
4 n+2 8 n+6 12 n+10 … n-3 2n-5 ※この行 2項×k組=2k項だけ
2n
※「この行〜項」という行は、n が3〜6の場合、行削除となる。
これで、「n+1手で可能」ということが分かった。また、変更されなければならない不連続
箇所がn箇所あるため、「少なくともn手は必要」であることも容易に分かる。あとは「n手で
は出来ない」ことを証明すれば終わりですが、簡単ではなさそうですね。
(コメント) らすかるさん、ありがとうございます。一般的な手順の存在に感動しました!
以下で、n=3〜9 について、手順を翻訳しました。
n=3 のとき、 1 5 3 6 |
n=4 のとき、 0 3 7 5 8 |
n=5 のとき、 1 9 6 2 7 10 |
n=6 のとき、 0 5 11 8 2 9 12 |
n=7 のとき、 1 13 8 3 11 4 9 14 |
n=8 のとき、 0 7 15 10 3 13 4 11 16 |
n=9 のとき、 1 17 10 3 14 6 11 4 15 18 |
上記の手順に従って、n=9 のときを書き下してみた。
11111111122222222200→
10011111122222222211→
12111111122222222001→
12111111120022222221→
12100111121122222221→
12122111121122002221→
12122100121122112221→
12122112121002112221→
12120012121212112221→
12121212121212100221→
12121212121212121200
(コメント) う〜む、なるほど!12〜13手でしかできなかったので、...感動!
FNさんが、らすかるさんの手順(n=4k)について解説を与えられた。
(平成22年7月9日付け)
まず、最初の3手「 0 n-1 2n-1 」で次の形になる。
121 11 11 11 ・・・11 212 22 22 ・・・22 22 2001
(見やすくするために適当にスペースを入れてある。)
ここで、「11」及び「22」は、2k-2=2(k-1)組ずつある。
次に、奇数番目の「22」と「00」の交換を行い、その後、奇数番目の「11」と「00」の交換をす
べて行うと次の形になる。
121 2211 2211 ・・・ 2211 0011 212 1122 1122 ・・・ 1122 2221
「22」と「00」、「11」と「00」の順番、そして奇数番目の「22」や「11」であることさえ守れば順序
は問わない。
ここで、「2211」、「1122」は、k-1組ある。ただし、「2211」のうち、1つは「0011」。
「0011」の「00」を、後ろから5番目の位置にある「22」と交換して、
121 2211 2211 ・・・ 2211 2211 212 1122 1122 ・・・ 1120 0221
これを書き直して、
12 12 2112 2112 ・・・ 2112 121 1221 1221 ・・・ 1221 12002 21
ここで、「2112」は、k-1組、「1221」は、k-2組ある。
「2112」は、「21」が「12」に、「1221」は、「12」が「21」にならなければいけない。
まず、「2112」の「21」を「00」と交換、「1221」の「12」を「00」と交換する。この操作を続ける。
その結果
12 12 1212 1212 ・・・ 1212 0012 121 2121 2121 ・・・ 2121 12212 21
あとは後ろから7番目の位置にある「12」を「00」、最後の「21」を「00」と交換して完成する。
手数は、最初に3手。「22」と「00」、「11」と「00」の交換で、2(k-1)手。次に、1手。
「2112」の「21」と「00」の交換、「1221」の「12」と「00」の交換で、k-1+k-2=2k-3手。
最後に2手。あわせて、3+2k-2+1+2k-3+2=4k+1=n+1手。
(コメント) 「2211」、「1122」の形を作り、「21」と「12」を一気に交換しないと最短手順は難し
いだろうな〜と思っていましたが、FNさんの解説を見て納得しました!FNさんに感
謝します。
FNさんより、次の問題についてコメントをいただきました。(平成22年7月25日付け)
11・・・122・・・200 を 002121・・・21 を含む形(0は右端または左端)にせよ
前の問題より、この方が簡単だと思う。n が4以上のとき、n 手でできる。(→:参考)
そこで、(1) n が 4、5、6、7 のときの n 手の手順を作ってください。
(2) n が4以上のとき、n 手でできることを示してください。
この問題は、「おしどりの遊び」あるいは「おしどりパズル」として有名な問題でした。
ただし、逆の形で出題されるのが普通のようです。
すなわち、002121・・・・21 を 11・・・・122・・・・200 にする問題として。
これが n 手でできると書いてあるサイトはいろいろあります。しかし、n
手でできることの
証明が書いてあるのは私が気付いた所では下記のみです。
第6章 パズル的な数列の問題(岐阜県教育委員会)
n 手が最短であることの証明もそんなに難しくないでしょう.。
この問題について、HN「攻略法」さんから解答をいただいた。(平成22年7月25日付け)
BA型・・・らすかるさんの場合と違って、左端が「1桁目」であることに注意。
n=4 の場合、手順 (2,5,8,1) ※1相対
n=5 の場合、手順 (2,8,5,10,1)
n=6 の場合、手順 (2,8,4,9,12,1)
n=7 の場合、手順 (2,11,5,10,7,14,1) または (2,11,5,14,7,10,1)
n=k+4 (k≧4)の場合、3つの部分に分けて
0手 1111┃11…22…22┃22__ 2桁目
1手 1__1┃11…22…22┃2211 2*k+5桁目
2手 1221┃11…22…__┃2211 中央部分は、再帰的 k=((((p+4)+4)+4) … )+4
└ k個ずつ ┘
k手 1221┃__2121…21┃2211 2*k+8桁目
3手 1221┃212121…21┃2__1 1桁目
4手 __21┃212121…21┃2121
となり、k+4回、すなわち、n 回で移動できる。
実際に、n=9 の場合を計算すると、 9=k+4 より、k=5 となり、
\1234┃567890123456┃7890
0 1111┃111112222222┃22__ 2桁目
1 1__1┃111112222222┃2211 15桁目
2 1221┃1111122222__┃2211 2+4=6桁目 ※n=5 の手順 (2,8,5,10,1) より
3 1221┃1__112222211┃2211 8+4=12桁目
4 1221┃1221122__211┃2211 5+4=9桁目
5 1221┃1221__212211┃2211 10+4=14桁目
6 1221┃122121212__1┃2211 1+4=5桁目
7 1221┃__2121212121┃2211 18桁目
8 1221┃212121212121┃2__1 1桁目
9 __21┃212121212121┃2121
また、n=13 の場合を計算すると、 13=k+4 より、k=9 となり、
\1234┃56789012345678901234┃5678
0 1111┃11111111122222222222┃22__ 2桁目
1 1__1┃11111111122222222222┃2211 23桁目
2 1221┃111111111222222222__┃2211
ここで、n=9 の手順 (2,15, 6,12,9,14,5, 18,1) より
手順(2+4,15+4, 6+4,12+4,9+4,14+4,5+4,
18+4,1+4)の9手で中央部分は
1221┃__212121212121212121┃2211
となる。
11 1221┃__212121212121212121┃2211 26桁目
12 1221┃21212121212121212121┃2__1 1桁目
13 __21┃21212121212121212121┃2121
同様に
AB型
n=3、4、5、6 は、1つの例を提示する。それぞれ、1、4、16、21通りの中から、
n=3 の場合、手順 (2,6,4,7) ※1相対
n=4 の場合、手順 (1,4,8,6,9)
n=5 の場合、手順 (2,7,11,3,8,11)
n=6 の場合、手順 (1,6,12,9,3,10,13)
n≧7 について、すなわち、n=k+3 (k≧4)とする。
3つの部分に分けて
0手 111┃11…11122…222┃2__ 2桁目
1手 1__┃11…11122…222┃211 2*k+6桁目
2手 121┃11…11122…222┃__1 2*k+4桁目
3手 121┃11…11122…2__┃221 中央部分は、BA型に帰着
└
k個ずつ
┘
k手 121┃__21212121…21┃221 2*k+7桁目
4手 121┃21212121…2121┃2__
となり、k+4回、すなわち、n+1回で移動できる。
n=16 の場合を計算すると、 16=k+3 より、k=13 となり、
\123 ┃4567890123456789012345678901┃234
0 111 ┃1111111111111222222222222222┃2__ 2桁目
1 1__ ┃1111111111111222222222222222┃211 32桁目
2 121 ┃1111111111111222222222222222┃__1 30桁目
3 121 ┃11111111111112222222222222__┃221 2+3=5桁目 ※BA型 n=13 の手順より
4 121 ┃1__1111111111222222222222211┃221 23+3=26桁目
5 121 ┃1221111111111222222222__2211┃221 6+3=9桁目
6 121 ┃12211__111111222222222112211┃221 19+3=22桁目
7 121 ┃122112211111122222__22112211┃221 10+3=13桁目
8 121 ┃122112211__11222221122112211┃221 16+3=19桁目
9 121 ┃122112211221122__21122112211┃221 13+3=16桁目
10 121┃122112211221__21221122112211┃221 18+3=21桁目
11 121┃12211221122121212__122112211┃221 9+3=12桁目
12 121┃12211221__212121212122112211┃221 22+3=25桁目
13 121┃122112212121212121212__12211┃221 5+3=8桁目
14 121┃1221__2121212121212121212211┃221 26+3=29桁目
15 121┃1221212121212121212121212__1┃221 1+3=4桁目
16 121┃__21212121212121212121212121┃221 33桁目
17 121┃2121212121212121212121212121┃2__
(コメント) 攻略法さん、ありがとうございます。FNさんと同様に私も感動しました。
さらに、HN「攻略法」さんから新しい問題提起です。(平成22年9月8日付け)
「おしどりの遊び」(N*N,3)型-雌雄のおしどりがN羽ずつ、移動は3羽
開始の並びは、右端に空きがある12121212___とする。
終了の並びは、
___11112222 , 11112222___ , ___22221111 , 22221111___
のいずれかとする。たとえば、N=4の場合
0:
12121212___ 1: 1___1212212 2: 112212___12 3: 11___222112 4: 11112222___ |
0: 12121212___ 1: 121___12212 2: 121122___12 3: 1___2221112 4: 11122221___ 5: ___22221111 |
(解)Nが奇数の場合、N 回
N=3
0: 12121┃2___
1:
1___1┃2212
2: 12211┃___2
3: ___11┃1222
└ 5 ┘└ 4
┘ ※左側と右側の2つの部分に分けられる
参考
0: ___121212
1: 12112___2
2:
1___22112
3:
111222___
以降は、N-2に帰着させて、残り2手でできることを示す。
N=5
0:
12┃12121┃21┃2___ N=3に帰着 xx┃12121┃xx┃2___ の部分
1: 12┃1___1┃21┃2212 +1 └ 5
┘ └ 4 ┘
2: 12┃12211┃21┃___2 +2
3: 12┃___11┃21┃1222 +3
4:
12 21111 -- -222
5: -- -1111 12 2222
└ 7 ┘ ┃└ 6 ┘ ※同上
N=7
0:
12┃1212121┃21┃212___ N=5に帰着 xx┃1212121┃xx┃212___ の部分
1:
12┃121___1┃21┃212212 +1 └ 7 ┘ └ 6 ┘
2: 12┃1212211┃21┃21___2 +2
3:
12┃12___11┃21┃211222 +3
4: 12┃1221111┃21┃___222 +4
5:
12┃___1111┃21┃122222 +5
6: 12 2111111 -- -22222
7:
-- -111111 12 222222
└ 9 ┘ ┃ └ 8 ┘ ※同上
一応解法を得たが、簡単、明解な手順が見えないか!?
(別解)
●Nが奇数の場合、N
回
たとえば、N=7の場合
開始の並び
123456789ABCDEFGH(位置)
12121212121212___
を
123456789
*ABCDEFGH
と2段で表現する。(「左側と右側の2つの部分に分けられる」の表現)
実際の並びは
121212121
*21212___
となる。
上記の操作を、これで表記すると
0:
121212121 上段の左斜めから
*21212___
1: 12121___1 下段から
*21212212
2: 121212211 上段の左斜めから
*2121___2
3:
1212___11 下段の左斜めから ※前4つを無視すれば、N=3が完成!
*21211222
4:
121221111 上段の左斜めから
*21___222
5:
12___1111 下段の左斜めから ※前2つを無視すれば、N=5が完成!
*21122222
6:
122111111 上段の左斜めから
*___22222
7: ___111111
*12222222
(操作1)上段の左斜めから
(操作2)下段から
(操作3)上段の左斜めから
(操作4)下段の左斜めから
(操作3)上段の左斜めから
(操作4)下段の左斜めから
(操作3)上段の左斜めから
(操作4)下段の左斜めから
・・・・・・
となる。
同様に、9,11,13,…と拡張できる。
●Nが偶数の場合、N+1
回
たとえば、N=6の場合、開始の並び
123456789ABCDEF(位置) 121212121212___ |
を | 12345678* **9ABCDEF |
と2段で表現する。 |
実際の並びは
0:
12121212*
**1212___
となる。
上記の操作を、これで表記すると
0:
12121212* 上段の左斜めから
**1212___
1: 12121___* 下段の左斜めから
**1212212
2: 12121122* 上段の左斜めから
**12___12
3:
121___22* 下段の左斜めから
**1221112
4: 12112222* 上段の左斜めから
**___1112
5: 1___2222* 終端から
**2111112
6: 11122222* 始端から
**2111___
7: ___22222*
**2111111
N-1手まで
(操作1)上段の左斜めから
(操作2)下段の左斜めから
(操作1)上段の左斜めから
(操作2)下段の左斜めから
・・・・・・
(操作1)上段の左斜めから
N手 終端から
N+1手 始端から
同様に、8,10,12,…と拡張できる。(前記のN=4は、この手順で求めた)
(コメント) 当HPの掲示板「出会いの泉」に投稿された原稿のアップです。攻略法さんに感
謝します。
このパズルに類した問題を、当HPがいつもお世話になっているHN「らい」さんより頂きま
した。(平成24年1月16日付け)
黒n個、白n個の計2n個の碁石が下のように並べられている。(n≧3)
●●…●○○…○
このとき、次のルールに従って、下のような黒白交互の並びになるように碁石を動かす。
●○●○…●○
(ルール)
・隣り合う二つの碁石を選び、順番を変えずに隣り合ったまま横の空いている部分に動かす。
・移動した碁石のあったところは詰めずに空白のままにしておく。
・空白を挟む二つの碁石を選ぶことはできない。
・完成図の碁石の間に空白があってはならない。
例えば、n=3のとき、次のように動かせばよい。
●●●○○○
↓
●○○○●●
↓
●○○ ●○●
↓
○●○●○●
問題 n=4、5のときは、どのように動かせばよいか。できれば、n≧6についても解き方を
示してください。
FNさんからのコメントです。(平成24年1月17日付け)
上記に答えがあります。最初の方は正順(11・・・122・・・2を1212・・・12にする)で、途中から
逆順(11・・・122・・・2を2121・・・21にする)です。らいさんが書かれているのは逆順です。
当HP読者のHN「河南勝」さんが、上記のらいさんの問題について考察されました。
(平成24年3月31日付け)
この問題は、「呉清源ゲーム」とか「碁石並べ替え遊び」と呼ばれているもので、昔から知
られているものですね。しかし、最初の3行、つまりゲームの目的を「白黒交互に並ぶように
する」とすれば、ルールの第1行目の部分を
「隣り合う二つの碁石を移動する。
ただし、2個の石は平行移動だけが許される。回転させてはけない。」
と変えれば何個でも、つまり、n=1 でも、n=2 でもできます。
n=1のときは、一旦動かして元のところに戻せばいいので、ちっとも面白くありませんが、
できると言えばできます。
学生にさせると、決まって回転させようとします。また、空白を詰めるように動かしてしまい
ます。全体として順番を変えるのが、このゲームの目的ですから。
「二個を回転しない」としたほうが分かりやすい。
私は、今から50年も前、学生時代にこの問題を知って、どう考えたら解けるかと毎日考え
て、何個でもできることを自分で見つけました。数学では、n≧3の順列・組み合わせの問題
なのでしょうが、遊びとしてはあんまり制限を多くしないでやると、n=2 でも発想の転換で黒
白交互に並べられるので、面白いと思います。n=8の時が一番易しく規則的にできますね。
1、2年前、関西棋院の雑誌にこの問題が懸賞問題として載っていたそうです。私の弟は記
事を見てすぐ正解を編集部に返事を出して、まんまと賞を貰いました。弟は以前から解をコ
ンピューターのファイルにして持っていましたので、すぐ解答できたのです。私は、以前、n=3
は特殊だと思っていたのですが、n=7は、n=3 とおなじ系列なんですね。最近、インターネット
が普及したせいで、自分で考えず答えを教えてくれと言うのが多いようです。難問を解く楽し
みを放棄しているようで残念な気がします。
これと同じ問題がYahooの智恵袋に投稿されていて、その回答・ベストアンサーが隙間をど
んどん詰めていって、しかも、回数など全く無視するものになっているのですが、ルールを知
らない人が質問してルールを知らない人が答えているから、こんなルールがあると知ってい
る人間から見るとなんだかおかしいのですが、インターネットで得られる解答は時にはおかし
なものなのでしょうね。
ゲームの目的が「n回で白黒又は黒白が交互に並ぶように碁石を動かす」としないと、順番
にこだわる数学者から文句が出そうです。また、n個は、n回でできるとしたほうがゲームとし
ては単純で遣り甲斐があります。
n≧4では、最初に動かすのは端から2番目と3番目と言うのが正解です。2回目は、n≧8の
場合は移動した石から2個置いた内側の同じ色の2個を動かすというルールで内側へ進み、
内側から外へは違う色の2個組を隙間に入れていくという手順でできます。
n=8、12、16、・・・ は、最も機械的に出来ます。n=5、6、7 のシリーズは一番内側がそれぞ
れ違うので、一工夫いります。
(コメント) 河南勝さん、いろいろな情報をいただいて感謝します。
らいさんからのコメントです。(平成24年4月2日付け)
知っているかもしれませんが、呉清源先生は「昭和の棋聖」と言われるほどの偉大なプロ
棋士です。様々な情報提供ありがとうございます。勉強になりました。確かに、この問題は
ルールをきちんとしたうえで、石の数と手数の美しい関係を垣間見られるわけで、そう考え
ると、そのような現実は悲しく感じますね・・・。
河南勝さんからのコメントです。(平成24年4月4日付け)
呉清源は、私の大学時代にはまだ5〜7段の時代ですから、その頃はこのゲームに「呉清
源ゲーム」などという名前はついていなかったはずですが、いつ頃からこんな名前がついた
のでしょうかね。本当か嘘かは知りませんが、昭和の棋聖呉清源もこんなゲームを楽しんで
(苦しんで)いたのかと思うと愉快になってきます。一応私もへぼ碁を打ちますので...。
私も以前は、3個以上でしかできないゲームだと思っていたのですが、「n 個の白石と n 個
の黒石の並びを、互いに接する2個の石を平行移動して、n回の操作で、間に空白がないよ
うに石の色が交互になるように並べ替える」としたら2個でもできると最近気付いて嬉しくなっ
ています。何個でもできると知って、長い間このゲームから遠ざかっていたのですが、本当は
どんなルールなのかなと、ごく最近インターネットで調べて、一応のルールや名前なども知り
ました。数学者は白黒交互か黒白交互か気になさるようです。碁盤の上での碁石の並べ替
え遊びですから、どちらでもいいのですが、確かに、このルールだと、n=2 以外は逆順にな
ってしまいますね。n回という制限をはずすと正順も可能になります。
最終的な石の並びに、「間にスペースが入ってはいけない」という制限を入れないと簡単に
できてしまいます。動かす2個の石は白黒を黒白と順番を変えてはいけない(あるいは回転を
してはいけない)とか、スペースをつめてはいけないというように、ルールをもっとはっきり明示
的に書く方がいいかもしれません。
ところで、n=2 のときの答えは分かりましたか?
以下、工事中