不思議な感覚2                              戻る

 1万人に1人の割合である病気が流行っている。この病気に罹っているかを診断する検査
があり、この検査で、実際に病気に罹っている人が陽性と診断される確率、実際には病気に
罹っていない人が陰性と診断される確率はともに99.9%である。

 今、病気に罹っているかどうか不安に思っている人が検査を受けたら陽性であった。この
人が実際に病気に罹っている確率はいくらか?





































(答) ベイズの定理により、

   (1/10000)(999/1000)/{(1/10000)(999/1000)+(9999/10000)(1/1000)}=0.0908346・・・

が得られ、確率は約9%(・・・予想に反して低いですね!)。


(コメント) 99.9%の精度の検査なのに、陽性と診断されても実のところ病気に罹っている
      確率が9%だったら、判断に困りますね。陽性と診断されても諦めずに生き抜いて
      いくということが大切なのでしょう。これも不思議な感覚です。


 DD++さんからのコメントです。(平成27年10月14日付け)

 そういう場合、別の検査薬と併用すれば一気に精度が上がります。この問題で、陽性だっ
た人にさらに正しく診断できる確率が95%(1回目の検査薬よりかなり質が悪い!)の別の検
査薬を用いたら、病気に罹っている確率はぐっと上がります。健康診断などで何かひっかか
った場合に再検査になるのはつまりそういうことなのでは。