角の大きさ(3)
下図の△ABCにおいて、辺BCの下方に△DBCを作る。
ただし、∠BCD=20°で、さらに、 AB=CD とする。
このとき、∠DBC は何度になるであろうか?
(大阪清風高校数学オリンピック問題より)
(答) 130度である。
そのままの図形で角度を求めることは、多分難しい...。
左図のように、下側の三角形と合同な三角形を
左側に貼り付けて考えると、考えやすいかもしれ
ない。
このとき、左図の上側の四角形AD’BCは、
当HPの「角の大きさ(2)」で考えたものになる。
その結果を用いれば、
∠BAD’=∠BDC=30° なので、
∠DBC=130°となる。
清風高校の生徒さんの解答を参考にすると、次のような別解も可能となる。
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左図のように、四角形ABCE が平行四辺形となるように点E をとる。 次に、∠BACの2等分線上に AE=AF となる点Fをとる。 このとき、△AEFは2等辺三 角形となり、∠EAF=100° よって、∠AFE=∠AEF=40° このとき、 ∠FEC=∠FAC=20° なので、4点 A、E、C、F は同 一円周上にある。 |
このことから、∠ECF=80°で、∠ECA=40°より、 ∠FCA=40°となる
したがって、線分FCは∠ACBの2等分線となり、点Fは△ABCの内心となる。
よって、 ∠ABF=30°となる。
△ABFと△CDFにおいて、
AB=CD 、 AF=AE=CB 、 ∠FAB=∠BCD=20°
なので、2辺とその間の角相等から、 △ABF≡△CDF となる。
以上から、 ∠DBC=∠BFA=180°−20°−30°=130° となる。 (終)