角の大きさ(8)
当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんからの出題です。
(平成26年2月21日付け)
座標平面上に2点A(17,19)、B(37,)がある。Oを原点とするとき、∠AOBを求めよ。
(答) らすかるさんが考察されました。(平成26年2月22日付け)
(解法1) 17×37+19×=686 、17×(-)+19×37=686
C(686,686) とすると、OCとx軸のなす角は、60°なので、∠AOB=60°
(コメント) らすかるさんの(解法1)は若干補足が必要だろう。
2つのベクトル a=(17,19) 、b=(37,) のなす角をθとする。このとき、a 、b
で定まる平行四辺形の面積をSとおくと、面積の公式から、
S2=|a|2|b|2−(a・b)2=(a・b)2(|a|2|b|2/(a・b)2−1)
=(a・b)2(1/cos2θ−1)=(a・b)2tan2θ より、 tanθ=S/|a・b|
ところで、 S=|a×b| (← 2つのベクトル a 、b の外積の絶対値) なので、
次の公式が得られる。らすかるさんは多分この公式を使われたような...雰囲気!
2つのベクトル a 、b のなす角をθとするとき、 tanθ=|a×b|/|a・b|
したがって、 |a・b|=17×37+19×=686
|a×b|=17×(-)+19×37=686
より、 tanθ= となり、 θ=60°が示される。
ただ、正接(tan)を使うのであれば、次の解答の方が自然と思われる。
∠xOA=α 、∠xOB=β とおく。このとき、 ∠AOB=θ=α−β
よって、正接の加法定理により、
tanθ=tan(α−β)=(tanα−tanβ)/(1+tanαtanβ)
=(19/17−/37)/(1+19/17・/37)
=(37×19−17)/(17×37+19・)=686/686=
したがって、 θ=60°
(解法2) OA2=172+192×3=1372 、OB2=372+3=1372 、AB2=202+182×3=1372
よって、△OABは正三角形なので、∠AOB=60°
よおすけさんから解答を頂きました。(平成26年2月22日付け)
らすかるさん、ご解答ありがとうございます。解法2が一番簡明ですね。せっかく書いたの
で、自分も・・・。
題意から、OA=(17,19)、OB=(37,) であるから、内積の公式を用いれば、
OA・OB=17×37+19×=686 、|OA|=|OB|=√1372
より、 cos∠AOB=686/1372=1/2 で、 0<∠AOB<πより、 ∠AOB=π/3
S(H)さんから解答を頂きました。(平成26年2月22日付け)
{{cosθ, -sinθ}, {sinθ, cosθ}}・(17, 19) = (37, )
例えば、 θ=−π/3 とすると、
左辺=(1/2){{1, }, {-, 1}}・(17, 19)
=(1/2)(17+57, −17+19)=(37, )=右辺
よって、 ∠AOB=π/3
よおすけさんから追加の解答を頂きました。(平成26年2月22日付け)
3点A、O、Bは、複素数平面上ではそれぞれ、A(17+19i)、 O(0)、B(37+i)に対応しま
す。点A、Bを表す複素数をそれぞれα、βとすると、偏角は、∠AOB=arg(α/β) と表され
ます。
α=17+19i、β=37+i ですから、
arg{(17+19i)/(37+i)}=arg{(686+686i)/1372}=arg{(1+i)/2}=π/3+2nπ
(nは整数)
より、∠AOB=(π/3)+2nπ(nは整数)
A、Bは第一象限の点だから、0<∠AOB<πより、∠AOB=π/3