数学定数に親しむ                             戻る 

 数学の問題を解いているとき、平方根のおおよその値とか、自然対数の底 e の近似値
などを知っている方が何かと問題を考え易い。

 私が初めてNapierの数 e に出会ったのは高校3年の時。 e=2.7182818284・・・
が何故か頭の中にスーッと入ってきた。数学が得意な同級生が多かったが、大抵は、皆
覚え方(鮒一鉢、二鉢、・・・など)を持っていた。覚え方を気にするでもなく、そんなもんか
な!位で小数第10位までは感覚で覚えられたように思う。

 私が一番好きな数学定数は、オイラーの定数 C だ。

 

 上記定数をもう少し記述してみると、

 0.57721566490153286060651209008240243104215933593992359880576723488485...

となるらしい。

 数字の並びが美しいのと、発散するもの同士の差が一定数に収束するという事実に数
学の持つ面白さを感じるからだ。


(追記) 令和6年9月8日付け

 オイラーの定数に関係する問題が、東北大学 理系(1980)で出題された。

問題3  次の不等式を証明せよ。ただし、nは自然数で、対数は自然対数とする。
(1) 1/(n+1)<∫nn+1 1/x dx<(1/n+1/(n+1))/2
(2) 1+1/2+1/3+・・・+1/n−log n >1/2

(解)(1) y=1/x (n≦x≦n+1) のグラフは、

  

 上図から、 長方形の面積=1/(n+1)<∫nn+1 1/x dx は明らか。

また、 ∫nn+1 1/x dx<台形の面積=(1/n+1/(n+1))/2 であるので、

 1/(n+1)<∫nn+1 1/x dx<(1/n+1/(n+1))/2

が成り立つ。

(2) (1)より、 Σk=1n-1kk+1 1/x dx<Σk=1n-1(1/k+1/(k+1))/2 なので、

 ∫1n 1/x dx<(1+1/2)/2+(1/2+1/3)/2+・・・+(1/(n−1)+1/n)/2

すなわち、 log n <1/2+1/2+1/3+・・・+1/(n−1)+1/(2n) より、

 1+1/2+1/3+・・・+1/n−log n >1/2+1/(2n)>1/2  (終)


(コメント) 上記の(2)は、オイラーの定数の評価式としては、甘いですが、1/2より大きい
    ということは示していますね!


 このページでは、この世に存在する数学定数の覚え方を整理しようと思う。覚え方が身
に付けば、その数学定数にも親近感が湧いてくるというものだろう。

数学定数   近 似 値 覚  え  方
1.414213562373 ひと夜ひと夜に人見頃、爺さん並み
1.732050807568 人並みにおごれや、罠込むや
2.236067977499 富士山麓オウム鳴く、菜並びしクック
2.449489742783 西良く、ようやく梨、舟屋さん
2.645751311064 (菜)に虫いない、父さんいいわ虫
2.828427124746 ニヤニヤ、世にない荷品読む
3.162277660168 三色に並ぶ七並び六並びはイロハ(→別な覚え方
1.259921049894 人にコック、国入れ四苦八苦よ
1.442249570307 いい獅子に並びよく、粉はさわるな
1.587401051968 苺話しは頭語、一句無しや
1.709975946676 伊奈は救急ない、九死ろくろくなろう
1.817120592832 人やいない、庭行くに闇に
1.912931182772 一区一任区民問い、派に七つ
2.080083823051 庭はまるまる闇や、兄さんは来い
2.154434690031 不意ご用、予算余録、まるまる債
       

(ちょっと語呂合わせが苦しいものもあるかな?)

※ もっと別な覚え方、「こんなのどう〜!」というものがあれば、どしどしコチラまで、メール
  をお願いします。



     以下、工事中