数学に思いを寄せて 投稿目次はこちら 投稿コーナーへジャンプ!

 私の中学時代、地方の中学生が皆そうであったように、初めて習う英語というものに強い
興味を持ち、熱心に勉強していた。中学の文化祭で、有志で英語劇をやることになり、農夫
役で参加した。劇の最後に、「ユーアーマイサンシャイン」を皆で合唱したのは、今でもいい
思い出になっている。その頃、あまり数学には関心がなかった。
 しかし、高校入試を前に受験勉強を始めるようになって、だんだんと数学の面白さに気づ
くようになった。そんな中で、今でもよく覚えているのが次の問題である。

放物線と直線で囲まれた図形   『 ある放物線Cを、Y軸方向に平行移動してできる放物線
   をDとする。2つの放物線C,Dと、Y軸に平行な2つの直
   線 m,n で囲まれた図形の面積を求めよ。』


  受験問題集にあったもので、どうしても解けないので、数学の
 先生に質問しにいったところ、先生も困った様子で、「高校で習
 う積分を使えばできるんだが・・・」ということで、その後、進展し
 なかった。

 家に帰ってから、ふとしたことがきっかけで、求める面積は単に平行四辺形の面積で求ま
ることに気がついた。翌日、先生にそのことを話したら、とても感激されていた。私が数学と
いうものに、のめり込むようになったのは、もしかしたら、この日からかもしれない。
(私の発見したアイデアは、実は大学受験でもよく使われるということを後で知った。)


 高校に入って、私は特に三角関数に心を引かれた。中学時代にとても苦労した図形の計
算問題が、三角関数を使っていとも簡単に解決できるところに、妙味を覚えたからだ。三角
関数の公式も、私は独自の覚え方を開発して、三角関数の問題に親しんできた。
 そんな中で、私が「美しい!」と感銘した問題がある。

『△ABCにおいて、tanA+tanB+tanC=tanAtanBtanC が成り立つことを示せ。』

 この問題は、加法定理を用いて簡単に証明できる。三角形において、正接の和と積が一
致するという数理現象に、当時高校生だった私は心を打たれ、数学の持つ美しさをもう少し
極めたいという気持ちにかられたのはいうまでもない。

 物心がつき数学と接するようになって、何かしら自分の中に数学の神秘さを持つことがで
きたら、それはとても素晴らしいことだと思う。これまでの数学とのつきあいの中で、誰でも
が一つや二つ感銘を受けたことがあると思う。皆さんの貴重な体験を聞かせてもらえたら、
こんなに嬉しいことはない。皆さんの投稿をお待ちしたい。
 体験談を読んで、「実は私もそうだった!」という人が一人でもいれば、この試みは成功し
たと思ってよいだろう。

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  頂きました。その一部を紹介したいと思います。
  
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