Σn=1〜∞ 1/n は発散、Σn=1〜∞ 1/n2 は収束 なので、これを組み合わせたようにして、
s(n)=Σk=1〜n 1/k に対して、Σn=1〜∞ s(n)/n2 の極限値は何となるでしょうか?
らすかるさんからのコメントです。(平成29年9月5日付け)
2ζ(3)=2.40411380631918857079… かな?
GAI さんからのコメントです。(平成29年9月5日付け)
R.Steinberg, Am.Math.Monthly 59,471-2(1952) に証明があるという。自分は計算機上で
この値と一致してしまうんだと感動しただけで、どうしてこの値につながるのかと、理屈的に
追って行っても途中でいつも道が途絶えていて、迷子になり、いつも元の位置に戻ってしま
います。
s(n)/n^2=sum(k=1,n,1/k^3)+sum(k=1,n,1/k^2)*sum(k=1,n-1,1/k)-sum(k=1,n-1,sum(i=1,k,1/i^2)/k)
と変形して、第一項はzeta(3)へ収束しても第二、第三項を合わせてもzeta(3)へ向かうとは
どうしても思われない。
(計算上limit[n-∞](第二項+第三項)=1.2017747・・・でzeta(3)=1.2020569・・・と微妙にずれる)
しかし、これは一致するはずだ。(計算機プログラム上の問題なのかな?)
らすかるさん、前と同じ質問になるのですが、これに至った推論を聞かせてください。
らすかるさんからのコメントです。(平成29年9月5日付け)
今回は、理論的に求めるうまい方法が見つかりませんでしたので、簡単なプログラムを
作って、n=20億までの値を求めました。
すると、結果が 2.40411379… となり、2.4041138 あたりの値に収束しそうでしたので、
「2.404113」をWolframAlphaに入力して、どんな値か教えてもらいました。
(計算機プログラム上の問題なのかな?)
多分そうだと思います。私も最初に作った普通のプログラムでは、n=10億の値とn=20億の
値が一致してしまい、桁落ちが起きていることがわかりました。
(それでも 2.4041137… でしたので、結果的にはそんなには外れていませんでした)
例えば、有効数字18桁の浮動小数点で、Σk=1〜∞ 1/k を求めようとすると、k=10^18まで
求めても、k=10^100まで求めても、42程度の値にしかなりませんが、実際には無限大に発散
しますので、桁落ちの影響が非常に大きいですよね。おそらくこれと似たようなことが起こっ
ているものと思います。
DD++さんからのコメントです。(平成29年9月6日付け)
s(n) を最後の項とそれ以外に分離して、最後の項はそのまんま ζ(3)、それ以外は二重ゼ
ータ値で ζ(3)、合計 2ζ(3) なのでは。(→ 参考:「二重ゼータ値」)
GAI さんからのコメントです。(平成29年9月6日付け)
1年前これを考えていたんだ。すっかり忘れていました。しかし、たとえ覚えていたとしても
この問題をこれと関連させられるか怪しいです。DD++さんに指摘されるやり方ですっかり納
得できました。オイラーが既にこの事実に気づいていたとは、やはりすごい人ですね。
二重ゼータ関数を復習してみて、次の関係式が起こるのではないかと思われます。
Σn=1〜∞ s(n)/n3=π4/72
Σn=1〜∞ s(n)/n4=3ζ(5)-π2/6ζ(3)
Σn=1〜∞ s(n)/n5=π6/540-π2/12ζ(3)