・無理数の証明 よおすけ氏
無理数の証明で逃げられないもの、例えば、以下の問題です。
は無理数であることを証明せよ。
これについては、「無限降下法」で詳しくあるのでここでは書きません。ただ、気になった点
を挙げると、すべて、「結論を否定するとそこから不合理が出る」があります。これを使わず
に証明しようとしましたが、挫折したのを覚えています。そうです、今回の題名の「逃げられ
ない」は「結論を否定」です。なんで、無理数の証明やるのに、「結論を否定」なのか?と思っ
ていましたが、2014/3/8付の青空学園数学科の掲示板での書き込みで、
(前略) 無理数の証明に背理法が現れるのは避けられません。なぜかというと、無理数の
定義自体が「有理数でない実数」と否定を含む定義ですから。
これを見て、以下のように思いました。
そうか・・・無理数という用語そのものが「有理数でない」だから、証明となると「結論を否定」
が避けられないのか。
らすかるさんからのコメントです。(平成27年3月2日付け)
絶対に「背理法」でなければいけないわけではないと思います。例えば、
aを有理数とする。aが整数の時、2乗すると、0、1、4、9、・・・のどれかになるから、a2が
2になることはない。aが整数でないとき、a=p/q (p、qは整数、p/qは既約分数で、q>1)
とすると、 a2=p2/q2 であり、これも既約分数なので、a2が2になることはない。
従って、aが有理数ならば、aはではない。対偶により、aがならば、aは無理数。
意味的には変わりませんが、これは「背理法」とは言いませんよね。その他、有理数か無
理数かが決まる他の定理を使って良い場合は、背理法を使わずに示せますね。