・複素数の平方根 GAI 氏
「三角形に内接する楕円」において、ガウス楕円の焦点を求める際、複素数の平方根を求
める必要に直面し、日頃複素数での計算に接していないために、この変化に興味が湧いた。
x2=3 に対し、x=± と2つ存在するのと同様に、一般に、複素数zに対して、
z2=a+b*I (a、b は実数、Iは虚数単位)
を満たすzは、z=±√(a+b*I) とやはり2つの解がある。ただし、右辺を通常の複素数形にす
ると、その殆どは二重根号的表現の姿となる。
例えば、√(54+96*I)=Answer[54,96]=A+B*I (A,Bは実数)で表すと、
Answer[54, 96]=Sqrt[1/2 (54 + 6 Sqrt[337])]+Sqrt[1/2 (-54 + 6 Sqrt[337])]*I
となる。(±の−は省略します。)
そこで、どんな複素数の平方根が二重根号が現れない形で書き直せるのかを調べたら、
次のものでした。(一部に限定します。)
Answer[3, 4]= 2 + I 、Answer[4, 3]= (3 + I)/Sqrt[2] 、Answer[5, 12]= 3 +
2*I
Answer[6, 8]= (2 + I) Sqrt[2] 、Answer[7, 24]= 4 + 3*I 、Answer[8, 6]= 3
+ I
Answer[8, 15]= (5 + 3*I)/Sqrt[2] 、Answer[9, 12]= (2 + I) Sqrt[3]
Answer[10, 24]= (3 + 2*I) Sqrt[2]
また、一般に、Answer[a,b] =A+B*I ならば、
Answer[a,-b] =A-B*I 、Answer[-a,b] =B+A*I 、Answer[-a,-b]=B-A*I
となる。つまり、
√(3+4*I)=2+I 、√(3-4*I)=2-I 、√(-3+4*I)=1+2*I 、√(-3-4*I)=1-2*I
がそれぞれ起きる。
らすかるさんからのコメントです。(平成26年6月19日付け)
二重根号が現れないのは、
3^2+4^2=5^2 、4^2+3^2=5^2 、5^2+12^2=13^2 、6^2+8^2=10^2 、7^2+24^2=25^2 、・・・
のようになっているからですね。複素数の平方根は一般的に、
x2=a+bi のとき、 x=±{√(r+a)+s・i√(r-a)}/√2
ただし、 r=√(a2+b2)、sは、b≧0 のとき 1、b<0 のとき -1 です。