・不思議な数1089                   攻略法 氏

  1089×1=1089 、1089×2=2178 、1089×3=3267 、1089×4=4356 、1089×5=5445

  1089×9=9801 、1089×8=8712 、1089×7=7623 、1089×6=6534 、1089×5=5445

 上の段と下の段の計算結果が左右対称になっている。

1/9801=0.000102030405060708091011121314151617181920
                        2122232425262728293031323334353637383940…

1089+9801=1089+1089*9=1089*10=10890

1089+9801=1089*2+1089*2*4=2178+2178*4=2178+8712


 よおすけさんから、「1089=33×33」というご教示をいただいた。
                                       (平成23年7月9日付け)


 FNさんからのコメントです。(平成23年7月9日付け)

 p進法では、

 [1,0,p-2,p-1]=p3+(p-2)p+p-1

          =p3+p2−2p+p-1

          =p3+p2−p-1

          =p2(p+1)−(p+1)

          =(p+1)(p2-1)

          =(p+1)(p+1)(p-1)

          =(p-1)(p+1)2

  よって、p-1 が平方数であれば、 [1,0,p-2,p-1] は平方数である。

 したがって、p=10 のとき、p-1=9 は平方数で、 1089=9・112=332 である。


 そこで、「私的数学塾 投稿一覧」の「333・・・で思い出したこと」より、

   3×3=09
   33×33=1089
   333×333=110889
   3333×3333=11108889
   33333×33333=1111088889
   333333×333333=111110888889

    (共通する規則性) 0の前後に1と8を付ける。


 広島工業大学 大川研究室より、上記以外にも面白い性質を紹介しているサイトをご教示
いただいた。(平成23年7月9日付け)

 HPサイト「12さんすう34数学5Go!」のお勉強コーナー 「1089」 「続1089


 「1089」は、数字マジックではお馴染みですね。

 A>C とする3桁の数ABCで、ABC−CBA=D9Fとすると、D9F+F9D=1089 となる。

 A=C、すなわち、ABCが回文数なら、0

(証明) D9F、F9Dの9の箇所をEとして、

  前半の差: A>Cより、C-A<0

         一の位 10+C-A=F

         十の位 10+B-B-1=E  よって、E=9 でなければならない。

         百の位 A-C-1=D

  後半の和: D9Fは、(A-C-1)*100+9*10+(10+C-A)=99*(A-C)

          F9Dは、(10+C-A)*100+9*10+(A-C-1)=1089+99*(C-A)

 したがって、D9F+F9D=1089 となる。  (証終)

  (追記) 平成27年6月21日付け

   「世界がザワついた秘映像 ビートたけしの知らないニュース 第6弾」(テレビ朝日系)
  で、「ビートたけしの計算」として、この話題が取り上げられた。たけしさんが証明しようと
  するのを周りのコメンテーター達が止めていたが、上記の証明をみると、それが正解で
  したね!


 FNさんからのコメントです。(平成23年7月9日付け)

 p進法では、A>C のとき、

 {A,B,C]−[C,B,A]=(A-C)p2+C-A

              =(A-C-1)p2+(p-1)p+(p-A+C)

              =[A-C-1,p-1,p-A+C]

 これとこれの逆順を加えると、

   [A-C-1,p-1,p-A+C]+[p-A+C,p-1,A-C-1]

  =(A-C-1)p2+(p-1)p+(p-A+C)+(p-A+C)p2+(p-1)p+(A-C-1)

  =(p-1)p2+2(p-1)p+(p-1)

  =(p-1)(p2+2p+1)

  =(p-1)(p+1)2

  =[1,0,p-2,p-1]

 上記の計算からも分かるように、 [1,0,p-2,p-1]=(p-1)(p+1)2 は役に立つ式のよう
です。

 同様に、 [1,1,0,p-2,p-2,p-1]=(p-1)(p2+p+1)2 が成り立つ。

 実際に、 左辺=p5+p4+(p-2)p2+(p-2)p+(p-1)

          =p5+p4+p3-p2-p-1

          =p3(p2+p+1)−(p2+p+1)

          =(p3−1)(p2+p+1)=(p-1)(p2+p+1)2=右辺

 一般に、

   [1,1,・・・,1,0,p-2,p-2,・・・,p-2,p-1]=(p-1)(pn+・・・+p+1)2

が成り立つ。ただし、左辺の1の数、p-2の数を n とする。

 p=10 とすると、

     3×3=09
     33×33=1089
     333×333=110889
     3333×3333=11108889
     33333×33333=1111088889
     333333×333333=111110888889

等が得られる。

 p-1が平方数であるとき、q2=p-1とすると、333×333=110889に相当する式は

  [q,q,q]×[q,q,q]=[1,1,0,p-2,p-2,p-1]

である。実際に、

 [q,q,q]×[q,q,q]=q(p2+p+1)×q(p2+p+1)

              =q2(p2+p+1)2

              =(p-1)(p2+p+1)2

              =[1,1,0,p-2,p-2,p-1]


 「不思議な数1089」と題して、当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんが当
HPの掲示板「出会いの泉」に平成24年8月26日付けで書き込まれた。

 3つの平方数の和が平方数になる数は、例えば、32+42+122=132 などありますが、
これを2つのパターンで表せる数があります。それが、1089(=332)です。

  12+82+322=332 、42+72+322=332

 とはいえ、332−322 の差が65で、2つの平方数の和で65になるパターンが2つあるに
すぎませんが。なぜ、1089を出したかというと、3つの平方数の和が平方数になるパターン
が2つある最小の数が1089だから・・・。


 らすかるさんからのコメントです。(平成24年8月26日付け)

 12+42+82=92 、42+42+72=92 もありますが、3つの「相異なる」平方数の和とい
うことですか?

 もしそうならば、 22+102+112=152 、22+52+142=152 ではどうでしょうか?

 52+102+102=152 があって、パターンが3つだからNGでしょうか?

 それでも、 122+152+162=252 、92+122+202=252 という「3つの平方数の
和が平方数になるパターンがちょうど2つあり、かつ、3つの平方数が相異なる」となってい
る例もありますが…。


 よおすけさんからのコメントです。(平成24年8月26日付け)

 1089が最小というのは検証不足でした。今回のは、3つの「相違なる」平方数の和には
こだわってはいません。3つの平方数の和が平方数になるパターンが2つ以上できる数が
あるか、を重点に考えていたので・・・。332より小さい数でも成り立つ例があったことは知
りませんでした。



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