・ 接線の方程式 S.H氏
今日、自然対数の底を底とする指数関数 y=ex の接線の方程式を計算していたら、新
鮮な驚きを経験したので報告しておきたい。
x 軸上の点( a ,0 )を通り、曲線 y=ex に接する接線の方程式を求めてみる。
接点の座標を、( t ,et )とおくと、接線の傾きは、et であるので、接線の方程式は、
y=et( x − t )+et
と書ける。このグラフが、点( a ,0 )を通るので、
et( a − t )+et=0
よって、この式において、 et ≠ 0 なので、t = a+1 となる。
私が感動したのは、x 軸上の点( a ,0 )を通る接線の接点の x 座標が、a+1 になる
という点である。
a が何であっても、接点の x 座標が、a+1 になるという事実はとても美しい。
今まで指数関数の接線はいい加減に書いていたが、この事実を使えば、正しく綺麗に書け
そうだ。
例えば、x=1 における接線を描くには、 x 軸上の点( 0 ,0 ) を求めて、左図のように直線で結べば、 接線の方程式のグラフが簡単に得られ る。 (でも、この事は受験数学の世界では 常識なのかもしれない。) |
上記の事実は、接線影の長さが一定な曲線 y=Cex において有用である。(こちらを参照)