皆敷の数理                               戻る

 皆敷(かいしき)とは、正月の供え餅や和菓子と器との間に敷くものを言う。以前は、ナン
テン、ヒバなどの常緑樹の葉が用いられたものだが、最近は縁取りが紅の正方形の紙を
用いることが多い。スーパーなどで売られているお供え用の餅には正方形のままであるが、
正式には半分に折って敷くものらしい。

     

 このとき、下図の4つの三角形の面積が全て同じになるように折るのが正式である。

     


 x と y の間にどのような関係があるか計算してみよう。 正方形の1辺の長さを a とする。

 三平方の定理を用いて、   2+y2=(a−x−y)2

よって、これを解いて、 y=a(a−2x)/{2(a−x)} を得る。

 このことから、条件を満たす折り方は無数にあることが分かるが、現実的には次のような
折り方をすれば十分であろう。

 x=a/4 のとき、 y=a/3 となるので、正方形の縦、横を4等分、3等分して、その等分
点を通るように正方形の辺を重ねて折る。

 何でもないことだが、一つのエチケット、常識として覚えておくといいと思う。