左図において、各線上の4つの数の和が等しいように 相異なる10個の数を入れていくパズルがある。 このようなパズルは、5星陣の問題といわれる。 10個の数として、次のような場合が考えられる。 1、2、3、4、5、6、8、9、10、12 1、2、3、4、5、6、7、9、10、13 これらは、線分の最小の和を与える場合である。 |
たとえば、次のような配列が知られている。
魔星陣というと、その美しさが光るが、5星陣には非常に残念で致命的な欠点がある。
すなわち、
5星陣を、1から始まる連続数で作ることは不可能である
ということである。
(証明) 5星陣が、1から始まる連続数で作れたものと仮定する。
このとき、各線上の4つの数の和は、22である。
数 1 がのっている2本の線上のどちらかに、数 10 がのっている。
実際に、数 1 がのっている2本の線上の数 1 以外の6つの数の和は42である。
もし、どちらにも数 10 がのっていなければ、
6つの数の和は、高々9+8+7+6+5+4=39 であるので、これは矛盾である。
そこで、数 1 と数 10 を通る線分を L、数 1 を通る他の線分をM、L
とは異なる数
10 を通る線分をNとおく。
このとき、可能な場合は次の表で与えられる。
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もともと存在しない場合は除いて、他の場合において、MとNに共通する数がない。
これは、どんな2つの線分も共通する数が1個はなければならないことに矛盾する。
したがって、5星陣を、1から始まる連続数で作ることは不可能である。(証明終)
このことから、冒頭に掲げたような飛び飛びの数でしか、5星陣は作れないのである。
(参考文献:大森清美 著 魔方陣 (冨山房))
(追記) 平成20年10月11日付け
当HPの掲示板「出会いの泉」に、10月10日付けでHN「GAI」さんが、6角魔方陣の話
題を提供された。GAIさんに感謝いたします。
下図のように、19個の円形の空所が互いに線で結ばれており、直線上に並ぶ円に書か
れた数の総和が常に等しくなるように、1から19までの自然数を配置するというパズルが
ある。
1から19までの自然数の総和は、19(1+19)/2=190 で、190÷5=38
から、直線
上に並ぶ円に書かれた数の総和は常に38となることが分かる。
1から19までの自然数を、総和が38となるように3〜5個の組合せを3種類作ればいい
のだろうが、論理的に円に数字を埋めていくのは結構難しそうな...予感!
GAIさんによれば、次のような解があるそうである。
解が、「これだけ!」ということは確認されていない。
(追記) 当HPがいつもお世話になっているらすかるさんが検証された。回転と裏返しを
同一視して1通りしか解はないとのことである。
私自身もっとあるかな?と思っていましたが、1通りと聞いて驚きです。GAIさんのお言葉
を借りれば、「見事なバランス」の一語に尽きますね!ご検証いただいた、らすかるさんに
感謝します。