127 | 令和6年度前期 | 神戸大学 | 理系 | ・・・ | 積分法(数学V) | やや難 |
神戸大学 前期理系(2024)
第5問 0以上の実数 x に対して、
と定める。以下の問に答えよ。
(1) 0≦α<π/2 を満たす実数αに対して、F(tanα)を求めよ。
(2) xy 平面上で、次の連立不等式の表す領域を図示せよ。
0≦x≦1 、0≦y≦1 、F(x)+F(y)≦F(1)
また、その領域の面積を求めよ。
(解)(1) 1/(1+u2) は、偶関数なので、 F(x)=∫0x 1/(1+u2)・du
u=tanθ とおくと、du=(1/cos2θ)dθ=(1+u2)dθ から、1/(1+u2)・du=dθ
tanα=x とおくと、u=0 のとき、θ=0 、u=x のとき、θ=α なので、
F(tanα)=∫0α dθ=[θ]0α=α
(2) 0≦x≦1、0≦y≦1 より、x=tanα、y=tanβ となるα、β(0≦α、β≦π/4)が
存在する。
(1)より、 F(x)=α、F(y)=β が成り立つ。
ここで、 F(1)=F(tanπ/4)=π/4 なので、F(x)+F(y)≦F(1) から、
0≦α+β≦π/4 が成り立つ。
このとき、 tan(α+β)=(tanα+tanβ)/(1−tanαtanβ)=(x+y)/(1−xy) より、
0≦(x+y)/(1−xy)≦1
1−xy>0 なので、 x+y≦1−xy すなわち、 (x+1)(y+1)≦2
以上から、求める領域は、下図である。
また、その面積は、∫01 (2/(x+1)−1)dθ=[2log(x+1)−x]01=2log2−1 (終)
以下、工事中!