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122 令和6年度前期  東京医科歯科大学   理系 ・・・  積分法(数学V)  標準

東京医科歯科大学 前期理系(2024)

第3問 F(x)を連続関数とするとき、次の各問いに答えよ。

(1) 次の等式を示せ。

  

(2) 次の等式を示せ。

  

(3) 次の定積分の値を求めよ。

  

(解)(1) x=π/2−t とおくと、 dx=−dt で、

 x=0 のとき、 t=π/2 、x=π/2 のとき、 t=0

よって、

 左辺=∫π/20 F(sin(π−2t))sin(π/2−t)(−dt)

 =∫0π/2 F(sin2t)costdt=∫0π/2 F(sin2x)cosxdx=右辺

(2) sinx+cosx=sin(x+π/4) なので、x+π/4=θ と置換すると、

 dx=dθ で、 x=0 のとき、θ=π/4 、x=π/2 のとき、θ=3π/4

また、 sin2x=sin(2θ−π/2)=−cos2θ=1−2cos2θ なので、

 ∫0π/2 F(sin2x)(sinx+cosx)dx=∫π/43π/4 F(1−2cos2θ)・sinθdθ

そこで、 cosθ=t とおくと、 −sinθdθ=dt で、

 θ=π/4 のとき、 t=1 、θ=3π/4 のとき、 t=−1

したがって、 ∫0π/2 F(sin2x)(sinx+cosx)dx=∫-11 F(1−t2)dt が成り立つ。

(3) (1)より、

  

なので、

  

よって、

  

の値を求めればよい。

 t=sinθ とおくと、 dt=cosθdθ で、1−t2=cos2θ より、 

 I=∫0π/2 cosθ/(1+cosθ)・dθ=∫0π/2 {1−1/(1+cosθ)}dθ

 =∫0π/2 {1−1/(2cos2(θ/2)}dθ

 =[θ−tan(θ/2)]0π/2

 =π/2−1  (終)



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