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101 令和6年度前期  大阪大学   理系 ・・・  極限・微分(数学V)  標準

大阪大学 前期理系(2024)

第1問 自然数nに対して、関数F(x)を

  F(x)=1−(1/2)e^(nx)+cos(x/3) (x≧0)

で定める。ただし、e は自然対数の底である。

(1) 方程式F(x)=0は、ただ1つの実数解をもつことを示せ。
(2) (1)における実数解をaとおくとき、極限値 limn→∞ を求めよ。
(3) 極限値 limn→∞ n・a を求めよ。


#参考図として、n=1、2、3 の場合を描いてみた。

  

 関数F(x)のグラフは、単調減少みたい...。a も単調減少で、0に収束しそう...。

(解)(1) F’(x)=−(n/2)e^(nx)−(1/3)sin(x/3)

 x≧0 において、 −(n/2)e^(nx)≦−n/2 で、 −(1/3)sin(x/3)≦1/3

 n≧1 より、 −n/2+1/3<0 なので、 F’(x)<0 となる。

 よって、関数F(x)のグラフは、単調減少である。

ここで、 F(0)=1−1/2+1=3/2>0

 F(3π)=1−(1/2)e^(3nπ)−1=−(1/2)e^(3nπ)<0

なので、方程式F(x)=0は、0と3πの間に、ただ1つの実数解をもつ。

(2) 1−(1/2)e^(na)+cos(a/3)=0 から、

 e^(na)=2(1+cos(a/3))≦4

 よって、 na≦log4 より、 0<a≦(1/n)log4 なので、 limn→∞=0

(3) e^(na)=2(1+cos(a/3)) において、(2)より、limn→∞=0 なので、

 limn→∞ e^(na)=4 すなわち、 limn→∞ n・a=log4 である。  (終)



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