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099 令和6年度前期  東京工業大学   理系 ・・・  数列・極限(数B・V)  標準

東京工業大学 前期理系(2024)

第3問 xy 平面上に、点A(a,0)、B(0,b)、C(−a,0) (ただし、0<a<b) をとる。点A、
  Bを通る直線をLとし、点Cを通り線分BCに垂直な直線をKとする。

 さらに、点Aを通り y 軸に平行な直線と直線Kとの交点をC1とし、点Gを通り x 軸に平行な
直線と直線Lとの交点をA1とする。以下、n=1、2、3、・・・ に対して、点Aを通り y 軸に
平行な直線と直線Kとの交点をCn+1、点Cn+1を通り x 軸に平行な直線と直線Lとの交点を
An+1とする。

  

(1) 点A、C の座標を求めよ。
(2) △CBAの面積Sを求めよ。
(3) limn→∞ BA/BC を求めよ。

(解)(1) 直線Lの方程式は、y=−(b/a)x+b で、

 直線Kの方程式は、y=−(a/b)(x+a) となる。

 このとき、 C1(a,−2a2/b) 、A1(a(2a2+b2)/b2,−2a2/b) である。

 C(x,y) とおくと、y=−(a/b)(x+a) で、

 A((a/b)2(x+a)+a,−(a/b)(x+a))

なので、 Cn+1((a/b)2(x+a)+a,−(a/b)3(x+a)−2a2/b)

 以上から、 xn+1=(a/b)2(x+a)+a が成り立つ。

 xn+1−(b2+a2)a/(b2−a2)=(a/b)2(x−(b2+a2)a/(b2−a2)) 、x1=a から、

 x−(b2+a2)a/(b2−a2)=(a−(b2+a2)a/(b2−a2))(a/b)2n-2

よって、 x=(b2+a2)a/(b2−a2)−2a3/(b2−a2)・(a/b)2n-2

 このとき、Cの y 座標yは、

=−(a/b)((b2+a2)a/(b2−a2)−2a3/(b2−a2)・(a/b)2n-2+a)

 =−(b2+a2)a2/(b(b2−a2))+2a3/(b2−a2)・(a/b)2n-1−a2/b

 =−2a2b/(b2−a2)+2a3/(b2−a2)・(a/b)2n-1

 =−2a2b/(b2−a2)+2a2b/(b2−a2)・(a/b)2n

 =2a2b/(b2−a2)・((a/b)2n−1)

 同様にして、A(u,v) とおくと、

 u=(a/b)2(x+a)+a

 =(b2+a2)a3/(b2(b2−a2))−2a3/(b2−a2)・(a/b)2n+a3/b2+a

 =a(b2+a2)/(b2−a2)−2a3/(b2−a2)・(a/b)2n

 v=−(a/b)(x+a)

 =−2a2b/(b2−a2)+2a3/(b2−a2)・(a/b)2n-1

 =−2a2b/(b2−a2)+2a2b/(b2−a2)・(a/b)2n

 =2a2b/(b2−a2)・((a/b)2n−1)

(2) △CBA=△CBA・(BA/BA)=△CBA・(u/a)

 (1)より、u=a(b2+a2)/(b2−a2)−2a3/(b2−a2)・(a/b)2n なので、

 u/a=(b2+a2)/(b2−a2)−2a2/(b2−a2)・(a/b)2n

 また、△CBA=ab なので、

 Sn=ab(b2+a2)/(b2−a2)−2a3b/(b2−a2)・(a/b)2n

となる。

(3) (2)と同様にして、BC=BA なので、 BA/BC=BA/BA=u/a

ここで、 u/a=(b2+a2)/(b2−a2)−2a2/(b2−a2)・(a/b)2n

 条件より、0<a<b なので、 0<a/b<1

よって、 n → ∞ のとき、 (a/b)2n→ 0 なので、

 limn→∞ BA/BC =(b2+a2)/(b2−a2)  (終)


(コメント) (2)(3)と比べて、(1)の計算が大変でした!



  以下、工事中!