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095 令和6年度前期  東北大学   理系 ・・・  微分(数学V)  標準

東北大学 前期理系(2024)

第5問 x≧2を満たす実数xに対し、F(x)=(1/x)log(2x−3) とおく。必要ならば、
  limt→∞ (log t)/t=0 であること、および、自然対数の底 e が 2<e<3 を満たすことを
  証明なしで用いてもよい。

(1) F’(x)=G(x)/(x2(2x−3)) おくとき、関数G(x) (x≧2)を求めよ。
(2) (1)で求めた関数G(x)に対し、G(α)=0 を満たす2以上の実数αがただ1つ存在
  することを示せ。
(3) 関数F(x)(x≧2) の増減と極限 limx→∞ F(x) を調べ、y=F(x)(x≧2) のグラフの
  概形を xy 平面上に描け。
   ただし、(2)のαを用いてよい。グラフの凹凸は調べなくてよい。
(4) 2≦m<n を満たす整数 m、n の組(m,n)に対して、等式
  (*) (2m−3)=(2n−3)
  が成り立つとする。このような組(m,n)をすべて求めよ。

(解)(1) F’(x)=(2x/(2x−3)−log(2x−3))/x2

 =(2x−(2x−3)log(2x−3))/(x2(2x−3)) より、G(x)=2x−(2x−3)log(2x−3)

(2) G’(x)=2−2log(2x−3)−2=−2log(2x−3)<0 より、G(x)は、x≧2 において

 単調に減少する。特に、G(2)=4>0 で、x → ∞ のとき、

 G(x)=(2x−3)(2x/(2x−3)−log(2x−3)) → −∞ なので、

 G(α)=0 を満たす2以上の実数αがただ1つ存在する。

(3) 次の増減表を得る。

  

 ただし、G(α)=0 より、 2α−(2α−3)log(2α−3)=0 なので、

 F(α)=(1/α)log(2α−3)=2/(2α−3)≦2

 x → ∞ のとき、F(x)=(2−3/x)・(1/(2x−3))log(2x−3) → 2・0=0

 よって、y=F(x)(x≧2) のグラフの概形を得る。

  

(4) (2m−3)=(2n−3) の両辺の自然対数をとって、

 n・log(2m−3)=m・log(2n−3) すなわち、(1/m)log(2m−3)=(1/n)log(2n−3)

から、 F(m)=F(n) となる 2≦m<n を満たす整数 m、n の組(m,n)を求めればよい。

ここで、F(3)=(1/3)log3 であるが、F(6)=(1/6)log9=(1/3)log3 なので、

 F(3)=F(6) が成り立つ。

 ところで、F(4)=(1/4)log5 、F(5)=(1/5)log7 において、

 55=3125 、74=2401 なので、 55≠74 すなわち、 F(4)≠F(5)

以上から、F(m)=F(n) となる 2≦m<n を満たす整数 m、n の組(m,n)は、

 (3,6) のみである。  (終)



  以下、工事中!