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086 令和6年度前期  北海道大学   理系 ・・・  確率(数学A)  標準

北海道大学 前期理系(2024)

第2問 各面に1つずつ数が書かれた正八面体のさいころがある。「1」、「2」、「3」が書か
  れた面がそれぞれ1つずつあり、残りの5つの面には「0」が書かれている。このさいころ
  を水平な床面に投げて、出た面に書かれた数を持ち点に加えるという試行を考える。

 最初の持ち点は0とし、この試行を繰り返す。なお、さいころが水平な床面にあるとき、さい
ころの上部の水平な面を出た面とよぶ。また、さいころを投げるとき、各面が出ることは同様
に確からしいとする。

(1) この試行をn回行ったとき、持ち点が2以下である確率を求めよ。ただし、nは2以上の
  自然数とする。

(2) この試行を4回行って持ち点が10以上であったときに、さらにこの試行を2回行って持
  ち点が17以上である条件付き確率を求めよ。

(解)(1) 正八面体のさいころを1回投げて、「0」が出る確率は、5/8

 「1」、「2」、「3」の何れかが出る確率は、それぞれ 1/8 である。

持ち点が2以下なので、可能性は、持ち点が 0、1、2 の何れか。

 持ち点0のとき、n回すべてが「0」なので、確率は、(5/8)

 持ち点1のとき、n回中1回「1」で残りのn−1回すべてが「0」なので、

 反復試行の確率より、確率は、1(1/8)(5/8)n-1=(n/8)(5/8)n-1

 持ち点2のとき、n回中1回「2」で残りのn−1回すべてが「0」

  または、n回中2回「1」で残りのn−2回すべてが「0」なので、

 反復試行の確率より、確率は、

 1(1/8)(5/8)n-12(1/8)2(5/8)n-2=((n2+9n)/128)(5/8)n-2

以上から、求める確率は、

 (5/8)+(n/8)(5/8)n-1+((n2+9n)/128)(5/8)n-2

=((n2+19n+50)/128)(5/8)n-2

(2) 4回試行を行って持ち点が10以上のとき、可能性は、10、11、12 の何れか。

 持ち点10のとき、面の出方は、「3」「3」「3」「1」 または 「3」「3」「2」「2」

  よって、確率は、41(1/8)442(1/8)4=10(1/8)4

 持ち点11のとき、面の出方は、「3」「3」「3」「2」

  よって、確率は、41(1/8)4=4(1/8)4

 持ち点12のとき、面の出方は、「3」「3」「3」「3」

  よって、確率は、40(1/8)4=(1/8)4

 以上から、持ち点が10以上の確率は、 15(1/8)4

 さらに、試行を2回行って、持ち点が17以上になるのは、

 4回試行の持ち点11で、2回試行の面の出方が、「3」「3」のときなので、

  確率は、4(1/8)4・(1/8)2=4(1/8)6

 4回試行の持ち点12で、2回試行の面の出方が、「3」「3」 、「3」「2」 のときなので、

  確率は、(1/8)4・(1/8)2+(1/8)4・2(1/8)2=3(1/8)6

 以上から、4回の試行で持ち点が10以上であったときに、さらにこの試行を2回行って持ち

点が17以上である確率は、 7(1/8)6

 したがって、求める条件付き確率は、

  7(1/8)6÷15(1/8)4=7(1/8)2÷15=7/960  (終)



  以下、工事中!