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041 | 平成28年度前期 | 東北大学 | 理系 | ・・・ | 平面幾何(数A) | やや易 |
東北大学も、東京大学・京都大学・名古屋大学同様全体として易化した模様。
東北大学 前期理系(2016)
鋭角三角形△ABCにおいて、頂点A、B、Cから各対辺に垂線AD、BE、CFを下ろす。こ
れらの垂線は垂心Hで交わる。このとき、以下の問いに答えよ。
(1) 四角形BCEFとAFHEが円に内接することを示せ。
(2) ∠ADE=∠ADFであることを示せ。
(解)(1) ∠BEC=∠BFC=90°なので、円周角の定理の逆より、四角形BCEFは同一
円周上にある。
また、∠AEH=∠AFH=90°なので、円に内接する四角形の定理の逆より、四
角形AFHEは同一円周上にある。
(2) 四角形BCEFは同一円周上にあるので、 ∠EBF=∠ECF
また、(1)と同様にして、 四角形EHDCは同一円周上にあるので、 ∠ADE=∠ECF
さらに、 四角形BDHFは同一円周上にあるので、 ∠ADF=∠EBF
よって、 ∠ADE=∠ADF
(コメント) 高校入試並の平面幾何の問題でした。ちょっと易しすぎではないでしょうか?
DD++さんからのコメントです。(平成28年4月3日付け)
東北大って、1番でこういう問題出すこと多いですよね。計算するだけなら異様に簡単、た
だし、論述に忘れがちな内容が含まれていてミスがあると、容赦無く減点される証明問題。
その忘れがちな内容に大きな配点を持たせるために、他の内容を限界まで削いでいるので
はないかとすら感じます。
この問題の場合、(1) の最大にしてほぼ唯一のポイントは、「円周角の定理の逆には適用
条件があることを把握しているか?」でしょう。
「鋭角三角形は垂線の足が各辺上にあるため、点EとFが必ず辺BCについて同じ側にある」
ときちんと確認して満点をもらった受験生と、それを忘れたために解けたつもりで実は全く点
数をもらえていない受験生に分かれたのではないでしょうか。
(2) の狙いが今一つ見えないのが不気味ですが、受験生の平均得点は実はそんなに高く
なさそう。
(コメント) この問題の一番の眼目は(2)にあると思います。(1)は(2)を解くためのヒントを
与えているという東北大学の親心でしょう。