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020 平成21年度前期 横浜国立大学 工学部 ・・・ 場合の数(数学AB)  標準

 この問題では、問題の趣旨を的確に捉えて漸化式の計算に持ち込めば完答できるだろう。
漸化式が作れないと厳しいと思う。


横浜国立大学 工学部前期(2009)

 赤、青、黄の3色を用いて、横一列に並んだ n 個のマスを、隣り合うマスは異なる色にな
るように塗り分ける。ただし、使わない色があってもよい。両端のマスが同じ色になる場合
の数を a とし、両端のマスが異なる色になる場合の数を b とする。次の問いに答えよ。
 (1) a3 、 b3 、 a4 、 b4 を求めよ。
 (2) a 、 b (n≧3) を n の式で表せ。


(解)(1) a3=3×2=6 で 、 a3+b3=3×2×2=12 より、 b3=6

       a4=3×2=6 で 、 a4+b4=3×2×2×2=24 より、 b4=18

  (2) 題意より、 an+1=b 、 bn+1=2a+b である。

    実際に、1 〜 n , n+1 のマスがあって両端が同じ色の場合に、1 〜 n のマス

    の両端は異なる色なので、その場合の数は b 通りある。

     よって、 an+1=b

    同様にして、1 〜 n , n+1 のマスがあって、両端が異なる色の場合に、

     (イ) 1 〜 n のマスの両端が同じ色のときの場合の数は a×2 通りある。

     (ロ) 1 〜 n のマスの両端が異なる色のときの場合の数は b 通りある。

     よって、 bn+1=2a+b

    an+1=b を bn+1=2a+b に代入して、 an+2−an+1−2a=0

     このとき、 an+2+an+1=2(an+1+a) より、

          an+1+a=2n-3(a4+a3)=12・2n-3=3・2n-1

     また、 an+2−2an+1=−(an+1−2a) より、

          an+1−2a=(−1)n-1(a4−2a3)=−6・(−1)n-1=6・(−1)

     よって、 3a=3・2n-1−6・(−1) より、 a=2n-1−2・(−1)

          b=an+1=2−2・(−1)n+1=2+2・(−1)  (終)

(コメント) 場合の数と漸化式の典型的な問題ですね!