ホームルーム経営の指導について         戻る
 
<4月>
 入学当初においては、高校生活への適応を図ることが肝要である。そのためには、あら
ゆる機会を通じて生徒理解を深めていく必要がある。また、ホームルーム集団を形成して
いく第一歩として、生徒相互の交流が活発になされるような配慮も必要である。と同時に、
高校生活という新しい生活環境に適応させるため、基本的な生活習慣の確立を図ること
が重要である。
○ 入学生の不安を解消し、期待や喜びが大きく膨らむような指導や、ホームルーム経営
  の指針を示す。
○ 保護者に対して、学校教育に対する理解が得られるよう十分な説明、連絡を行う。
<5月>
 高校生活への適応がなされているかを、生徒との個人面談や保護者との面談等を通じ
て把握する。また、学校行事にクラスとして取り組む中で、自己の役割を自覚し、互いに協
力することの大切さを理解させたい。また、学校生活の送り方や、進路に対する考え方を
学ばせたい。
○ 学校生活上の悩みや不安などを、積極的に解決していこうとする姿勢を持たせる。
○ 休み時間や放課後の清掃時など、あらゆる機会を通じて生徒の理解を図る。
○ 個別に生徒を呼び、成長しようと努力していることに対しては励まし、不適応を起こし
  ている点については適切な指導・援助を行う。
<6月>
 最初の中間テストが終わり、学習に対する意欲の低下(中間テストの結果の落ち込み)
や部活動との両立に悩む生徒が多く見られるので、適切な学習計画を立てさせることに
よって、学習の習慣を身につけさせたい。また、学校生活に対する慣れによって生じた生
活習慣の乱れを点検し、改善させたい。
<7月・8月>
 将来に対して夢や希望を持ち、その実現へ向けて目標を立て、努力していくことが高校
生活の基本である。そこで、進路の適切な選択や進路希望の実現のための計画的・系
統的な指導・援助が求められる。その一環として、教科の学習指導だけでなく、進路に対
する関心を高め、進路学習の重要性に気付かせ、進路希望実現に向けて努力していく
姿勢を持たせたい。
○ 一学期の反省・夏季休業中の生活設計や余暇の活用法について指導する。
○ 三者懇談を通して、生徒・保護者・教師の意志疎通を図り、夏休みの生活指導・学習
  指導を行うとと
  もに、進路に対する生徒の希望や保護者の考えをつかむ。
<9月>
 夏休み明けの9月は、特に生徒をよく観察し、成長した点や生活習慣や学習習慣の乱
れなど生徒の実態を十分に把握したい。その上で、指導を要する生徒に対しては、関係
する教師との連携をとりながら指導していくとともに、学校行事等を通して生徒自身が互
いに支え合い、啓発し合っていくよう指導したい。
○ 生徒との接触の機会をできるだけ多く持ち、問題行動の早期発見に努める。
○ 学業不振者に対して個別的な助言・指導を継続的に行う。
○ 中間テストに向けて努力させる。
<10月>
 体育祭という大きな学校行事を通じて、自律性と協調性を養うことを主眼としたい。集
団の一員として規律ある行動を心がけ、自己の役割を責任を持って果たすとともに、互
いに助け合おうとする姿勢を体得させたい。自己の人生設計について考えさせ、それに
基づいた進路計画を立てさせる。
○ 進路計画の必要性を十分に理解させる。
○ 進路計画を立案させるに当たっての必要事項を具体的に提示するとともに、個別指
  導も必要に応じて行う。
<11月>
 入学以来、矢継ぎ早に行われた諸行事も一段落し、学校生活にすっかり溶け込む一
方、学業につまづき、部活動や非行に逃避したりする生徒も見受けられるようになる。ま
た、交友関係や部活動での人間関係の悩みなど、ホームルームの場で、望ましい自己
や社会のあり方を考えさせたい。
○ 進路選択にあたっての学習の重要性を再認識させ、学習計画を再検討させる。
○ 教育課程を中心に、現状を保護者に理解してもらうことにより、生徒・保護者・担任
  の意志疎通を図る。
<12月>
 高校受験で始まったこの一年を振り返り、学習面や生活面の反省をし、学年の締めく
くりである三学期に向けて最善を尽くすよう指導したい。特に、学業不振の生徒や生活
の乱れの見られる生徒に対しては、家庭との連携を図りながら、生徒の実態に応じた
指導を進めていく必要がある。
○ 学習意欲がわいてくるようなクラスの雰囲気づくりや環境づくりに心掛ける。
○ 学業不振者に対しては特に保護者も交え、指導を行う。
<1月>
 生徒一人一人が、清新な気持ちで新年を迎えており、進路や学業生活に強い関心を
持つ時期であり、適切な指導をする絶好の機会である。教師も、ともに新鮮な気持ちで
接したい。
<2月>
 新1年の入試の月であり、本校の中堅としての自覚と責任を持たせたい。各自が学校
生活の充実・向上やホームルーム活動の活性化、学校行事を有意義で豊かなものにす
ることに果たしている役割を、日常の学校生活の具体的な事例を通して考えさせたい。
この事を通して、一人一人が自己の役割と任務について考え、高校生活の充実に向け
ての意欲を持たせたい。
○ 基本的な生活習慣の乱れは心身の発達阻害の兆候である。集団指導と個別指導
  を組み合わせながら、根気よく指導を積み重ねていく。
<3月>
 自己の進路希望の実現に向けて、意欲的に高校生活に取り組む姿勢を持たせたい。
同時に、具体的な進路学習と将来の希望について考えたり学習させたい。また、一年
間の高校生活の上に立って、次年度への決意を固めさせたい。
○ 生徒のこの一年間の成長と今後の課題を明らかにし、生徒の成長を図る。