三浦折り
これまで名前は知っていたが、実際に折ったことがないものに、「三浦折り」がある。
これは、三浦公亮さんという方が開発されたもので、不思議な開き方・閉じ方をする折り方
である。2ヶ所を左右に動かすだけで、一変に開いたり閉じたりする。この折り方は、人工
衛星の展開式太陽電池パネルにも採用され、いくつかの困難さが克服されたと聞く。
A4版程度だったら、持ち運んだり畳んだものを開くのも苦にならないが、A2版やA1版ぐ
らいになると、そのまま運ぶのも邪魔だし、ましてや丸めてしまっても、その大きさには閉口
してしまう。小さく畳んで、手軽に開きたいという場合に、この「三浦折り」は大活躍である。
そこで、実生活に十分生かせる裏技として紹介する次第である。
冒頭で、「実際に折ったことがない」と書いたが、実は、「三浦折りもどき」らしきものに挑
戦したことはある。ただ、そのときは上手く開かず、上手く閉じずで原因が分からなかった。
何か折り方にもコツがあるようなので、下図にその折り方の例を掲示することにした。
厚手の用紙にプリントして折ってみて下さい。
上図で、実線は「山折り」、点線は「谷折り」です。
実際に折ってみて、上図の左上と右下を持って左右に動かすと、ものの見事に開いたり、
小さく折りたたむことができました。これは、感動ものですね!
(参考文献: 小川 泰 著 かたち探検隊 (岩波書店))
(追記) アメリカのハーバード大学などの研究チームの発表(米科学誌サイエンス)によると、
このような「三浦折り」は、実は、自然界にも存在するという。人工的に作られたもの
という印象があったので、これは驚きの発見である。
自然界にも存在するということは、非常に合理的で、自然界の摂理に合致した折
り方であることが実証されたことになる。(平成17年3月19日記す。)
このページを参考文献としてあげられている「折り鶴の数理」も、興味あるサイトです。