箱ひげ図                                  戻る

 学習指導要領の改定で、2020年(令和2年)度から、これまで高校1年生の数学 I で教
えられていた「四分位数、四分位範囲、箱ひげ図」が中学2年生に移行した。

 すべてのデータを昇順に並べて4等分したとき、その3つの区切りの値を、小さい方から
順に、第1四分位数第2四分位数第3四分位数と言われる。第2四分位数は中央値
のことである。このとき、

  四分位範囲=第3四分位数−第1四分位数

である。四分位範囲の中には、すべてのデータの半分以上が含まれる。

 問題を通して、その概念を理解してみよう。

問題  次のデータは、生徒10人の小テストの得点(10点満点)を小さい順に並べたもの
    である。
          2、3、4、4、4、6、7、8、8、9

(1) 範囲(=最大値−最小値)を求めよ。

(2) 第1四分位数、第2四分位数、第3四分位数をそれぞれ求めよ。

(3) 四分位範囲を求めよ。

(解)(1) 最大値=9、最小値=2 なので、 範囲=9−2=7

(2) 第2四分位数は、 (4+6)/2=5

   第1四分位数は、4  第3四分位数は、8

(4) 四分位範囲=8−4=4


 最小値、第1四分位数、第2四分位数、第3四分位数、最大値 を、箱と線(ひげに相当)
を用いて、一つの図に表したものを箱ひげ図という。


 上記の問題の箱ひげ図を書いてみると、次のようになる。

   

 2022年度の筑波大学附属中学の入試問題で、次のような問題が出題されたという。

問題  次の図は、生徒8人が受けた小テストの得点(100点満点)の箱ひげ図である。
    このとき、生徒8人の平均点を求めよ。

  

(解) 生徒8人の得点を、

   20 、a 、b 、c 、d 、e 、f 、90

とおくと、箱ひげ図より、 (a+b)/2=30 、(c+d)/2=50 、(e+f)/2=75

 よって、 a+b=60 、c+d=100 、e+f=150 より、

 生徒8人の得点合計は、 20+a+b+c+d+e+f+90=420 なので、

 求める平均点は、 420÷8=52.5(点) となる。  (終)


  以下、工事中!