指数方程式の解法
1次方程式や2次方程式、・・・ のように、多項式=0 の形に対して、未知数 x が指数
部分にある方程式が、所謂、指数方程式と呼ばれるものである。
例 2^x=4 、8^x=4 、2^x=3 、4^x−3・2^x+2=0 、・・・
指数方程式を解くには、いくつかの技がある。
(1) 底を揃える
例 2^x=4 を解け。
(解) 2^x=2^2 より、 x=2 (終)
例 8^x=4 を解け。
(解) 2^(3x)=2^2 より、 3x=2 よって、 x=2/3 (終)
(2) 対数の利用
例 2^x=3 を解け。
(解) x=log23 (終)
例 3^x=2^(x+1) を解け。
(解) xlog23=x+1 より、 x=1/(log23−1) (終)
(3) 置き換えの利用
例 4^x−3・2^x+2=0 を解け。
(解) 2^x=X とおくと、 X^2−3X+2=0 から、 (X−1)(X−2)=0
よって、 X=2^x=1 から、 x=0
X=2^x=2 から、 x=1 (終)
読者のために、練習問題を残しておこう。
練習問題 9^x+3・4^x=4・6^x を解け。
(解) 3^x=X 、2^x=Y とおくと、 X^2+3Y^2=4XY
両辺をY^2で割ると、 (X/Y)^2+3=4(X/Y) すなわち、(X/Y)^2−4(X/Y)+3=0
よって、 X/Y=1、3 より、 (3/2)^x=1、3 を解いて、 x=0、log3/23 (終)
少しレベルアップして、指数方程式の解法に習熟しよう。
問題 方程式 8^x+a・4^x+b・2^x=a+b+1 (a、bは定数) が0または正の異なる3
つの実数解を持つとき、bの取り得る値の範囲を求めよ。
(解) 2^x=X とおくと、 X^3+aX^2+bX−a−b−1=0
このとき、 (X−1)(X^2+(a+1)X+a+b+1)=0 より、
X=1 、X^2+(a+1)X+a+b+1=0
ここで、 X=2^x=1 から、 x=0 を解に持つ。
また、題意より、 F(X)=X^2+(a+1)X+a+b+1=0 は、1より大きい異なる2実数
解を持つので、
判別式 D=(a+1)^2−4(a+b+1)>0 より、 a^2−2a−4b−3>0
F(1)=2a+b+3>0
−(a+1)/2>1 より、 a<−3
以上から、 b<(1/4)(a−1)^2−1 、b>−2a−3 、a<−3 を図示すると、
従って、bの取り得る値の範囲は、 b>3 (終)
(コメント) 上記問題のように、見かけは指数方程式だが、適当な置き換えにより、普通の
方程式の問題に帰着されることが多い。
以下、工事中!