内サイクロイド                             「いろいろな曲線」のページに戻る

定円に沿って内接しながら円が滑らずに回転するときの、円周上の定点の軌跡である。

    媒介変数表示は、
  
               ここで、である。

               動円の回転角は、定円の回転角の 倍である。



 この曲線は、オイラーのデルタ曲線(1745年)ともいわれる。

(追記)1970年代に、spirogragh という好奇心をそそる教育的なおもちゃが流行った。プラ
    スチック製のもので、種々の大きさの回転盤(外縁が歯車)と2つの同心円からできて
    いる輪(内縁・外縁が歯車)がセットになったものである。回転盤には、中心から種々
    の距離で穴があけられていて、その穴に鉛筆を差し込んで、輪の内側(または外側)
    に沿って動かすと、曲線が描かれるというものである。
    
     このおもちゃを使うと、上のような曲線を描くことは容易であり、楽しい。内サイクロ
    イドは、hypocycloid、外サイクロイドは、epicycloidと言われるが、hypo は、ギリシャ
    語の接頭語「下の」、epi は、ギリシャ語の接頭語「越えた」からきている。

   (参考文献:エリ・マオール 著 好田順治 訳
                               素晴らしい三角法の世界 (青土社))