立体角
弧度法では、半径1の円に対して、弧の長さ1の弧を見込む角が、1ラジアンであった。こ
のことは、換言すれば、原点から出る2直線のなす角が、2直線が切り取る円弧の長さで定
義されることに等しい。
この考え方を自然に拡張すれば、立体角の概念が生まれる。すなわち、三次元空間にお
ける「ある点からの広がりの大きさ」を表す量(立体角)を、半径1の球で切り取られる球
面上の図形の面積で定義することは自然な拡張だろう。
半径1の球で切り取られる球面上の図形の面積は、0 以上4π以下で、立体角の単位は、
ステラジアン(steradian、sr)が用いられる。
例 直方体の頂点における立体角を求めてみよう。
半径1の球面の表面積の1/8なので、4π・(1/8)=π/2
何となく直角っぽくイメージされるのかな?
例 底面の半径が1で高さが2の直円錐の立体角を求めてみよう。
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円錐の中心軸と母線がなす角度をαとおくと、 cosα=2/ ![]() 円錐の中心軸から測った角度をθ(0≦θ≦α)とすると、 半径1の球で切り取られる球面上の図形の面積は、 ![]() |
よって、上記の円錐の頂点における立体角は、
(10−4)π/5 (ステラジアン)
であると言える。
もっとも円錐の場合は、円錐の中心軸と母線のなす角度で広がり具合を表した方がわか
りやすいかも...。