赤とんぼの碑・・・・・兵庫県 龍野にて               戻る

     赤とんぼの碑
 「とおりゃんせ」や「赤い靴」、「七つの子」などは昔の日本を懐かしむことのでき
る日本らしい童謡である。この「赤とんぼ」も子供の頃の郷愁を感じることができ
る名曲と言える。

 この碑の近くにある龍野観光協会の碑文には、『「赤とんぼ」は、龍野市が生ん
だ天才詩人 三木露風 が大正10年に作詞し、昭和2年 山田耕筰 により作曲さ
れた。この歌は童謡の傑作として多くの人々に愛され親しまれている。』とある。
露風33歳のとき北海道トラピストより「樫の実」で発表されたもので、ふるさとの
想い出と幼き日の母の思い出を歌ったものと思われる。この碑文とともに、五線
譜の歌碑もあるが、それは作曲家山田耕筰の絶筆と言われている。

 碑の前に立つと音楽が流れ、昭和39年12月29日に76歳で亡くなった三木露
風の幼少の頃の思いが同様に懐かしく感じられた。

 三木露風は、北原白秋とともに日本詩史上「白露時代」を築きあげた象徴派の
詩人ということで、歌詞から醸し出される情感が鮮やかに蘇ってくる。

 このような童謡が小学校の音楽の教科書から、言葉が難しい...などの理由
でどんどん消え去っていることはとても寂しいことだ。