2等辺三角形2                                戻る

 当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんからの出題です。
                                      (平成28年1月24日付け)

 頂角が36°、底辺が2の二等辺三角形を用いて、cos108°の値を求めなさい。







































(答) 下図のような図形において、

  △ABC∽△CDE より、 x+2 : 2=2 : x

 よって、 x2+2x−4=0 を解いて、x=−1

  △ADCにおいて、∠ADC=108°で、余弦定理より、

 cos108°={4+4−(+1)2}/8=(1−)/4

# 36°が絡む図形の問題は、時には正5角形の性質とも関係してきて、世の中には種々
 の良問が存在している。次の岩手大学の問題が有名でしょう。

問題 AB=AC=1の二等辺三角形ABCにおいて、辺BC上の点Dが条件:DA=DB、CA=CD を
   満たしている。このとき、次の問いに答えよ。

(1) △ABC∽△DAB であることを用いて、BDの長さを求めよ。
(2) ∠B を求めよ。
(3) cos∠B を求めよ。

   

 問題の条件から、この問題が正5角形の問題と気づいた受験生は果たして何人いただろ
うか?

(解)(1) DA=DB=x とおくと、△ABC∽△DAB より、 x : 1=1 : x+1

     よって、 x2+x−1=0  これを解いて、 x=(−1+√5)/2

     すなわち、 BD=(−1+√5)/2

(2) ∠B=θとおくと、∠BAD=θで、∠ADB=2θ、∠DAB=2θ、∠C=θ

   よって、 5θ=180°より、 θ=36° すなわち、∠B=36°

(3) △ABCにおいて、余弦定理より、

   cos∠B=[1+{(1+√5)/2}2-1]/(1+√5)=(1+√5)/4  (終)


(コメント) (2)から、3θ=180°−2θとして、3倍角の定理、2倍角の定理を活用する解法
      もあるが、図形の性質を用いた方が計算は容易である。